病と社会・環境・科学技術に関する近代史研究会(若手研究者研究力強化型プロジェクト)
「医学がフィールドにでるとき――戦前・戦中期におけるハンセン病疫学調査と
「検診」活動」
於:立命館大学衣笠キャンパス学而館第一研究室
Last update: 20130121
■「医学がフィールドにでるとき――戦前・戦中期におけるハンセン病疫学調査と「検診」活動」
病と社会・環境・科学技術に関する近代史研究会(若手研究者研究力強化型プロジェクト)
日時:2013年1月27日(日)14:00〜17:00
場所:立命館大学衣笠キャンパス学而館第一研究会室
[外部リンク:アクセスマップ]/[外部リンク:キャンパスマップ]
「病と社会・環境・科学技術に関する近代史研究会」では、1月に、外部研究者の方を招聘し研究会を開催します。
今回は、廣川和花氏(大阪大学適塾記念センター)を招聘し、ご報告いただきます。
報告、コメントの後全体討論を行ないます。
どなたでも奮ってご参加ください。
【内容紹介】
近年、ハンセン病史研究は、その焦点をファシズム期の医療政策や優性思想との関連から、病者の生活史や病と地域社会との関係へと移してきている。
しかしその背景あるいは前提として、報告者は各地方におけるハンセン病関連の法制度とその運用実態、そして政策の前提となる当時の医学研究に対する再検討が不可欠であると考えており、最近は疫学調査というトピックに関心を持っている。地域における病者の法的処遇、医学的知見、そして病者の生活という諸相が交わる場が、医学者による疫学調査であったからである。
ハンセン病医学が治療法や感染経路解明において行き詰まりをみせつつあった中で、医学者らは研究室での実験や、あるいは病院を訪れる患者を座して待つだけではなく、その患者が生きる地域にでて病の流行状況を把握しようとし始めた。医学者は疫学を通じてどのように地域と病をみたのか、そしてどのような「解決法」をみいだそうとしたのか、といったことについて報告する。
報告者 廣川和花(大阪大学適塾記念センター)
コメンテーター 吉田幸恵(立命館大学大学院先端総合学術研究科一貫制博士課程)
司会 川端美季(立命館大学生存学研究センターポスドク研究員)
【参考文献】
廣川和花「ハンセン病疫学と近代日本の地域社会」『歴史評論』746号、2012年
廣川和花『近代日本のハンセン病問題と地域社会』大阪大学出版会、2011年 (とくに第5章)
◆廣川和花(ひろかわ・わか)氏 プロフィール
現職:大阪大学適塾記念センター准教授
業績:http://researchmap.jp/h-w/
◆主催
病と社会・環境・科学技術に関する近代史研究会
(立命館大学生存学研究センター「若手研究者研究力強化型」)