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AJF・DPI日本会議・GCOE生存学合同学習会
南アフリカにおける障害者メインストリーミング(自立生活)の可能性を探る
障害者メインストリーミング(自立生活)研修の追加フォローアップ報告

於:一番町集会室(東京都千代田区)
[Korean]

Last update: 20120412

■AJF・DPI日本会議・GCOE生存学合同学習会
 南アフリカにおける障害者メインストリーミング(自立生活)の可能性を探る
 障害者メインストリーミング(自立生活)研修の追加フォローアップ報告

 国連障害者の権利条約の発効、アフリカ障害者の10年の2019年までの延長とアフリカの障害者を取りまく状況が大きく変化しつつあります。アフリカ各国で、障害者団体が中心となって障害者の権利を保障する法律の制定を求める声も高まっています。また、貧困問題の解決、社会的な格差の是正を目標に掲げる国連ミレニアム開発目標(MDGs)達成に向けた努力が、アフリカでも強化されています。

 日本からもこうした動きに応じた取り組みが進められています。JICAは2002年度から「アフリカ障害者の地位向上」研修を実施し、2011年度は「アフリカ障害者メインストリーミング(自立生活)」研修と名前を変え2度実施しました。この研修を通して、アフリカ諸国の障害者団体、障害者をめぐる動き、政策的な対応などが日本でも紹介されてきています。2010年に行われたこの研修のフォローアップ・セミナーと調査を踏まえて、日本の自立生活センター「ヒューマンケア協会」による南アフリカでの障害者自立生活センター設立支援も構想されています。

 2010年の調査に引き続き、昨年10月、南アで調査に参加した降幡さんに、調査の中で見えてきたこと考えたことを話してもらいます。また、「アフリカ障害者の10年」をフォローしてきた中西さんから、進捗と課題についての報告と提起を受けたいと思います。

どうぞご参加下さい。



AJF・DPI日本会議・GCOE生存学合同学習会
南アフリカにおける障害者メインストリーミング(自立生活)の可能性を探る
障害者メインストリーミング(自立生活)研修の追加フォローアップ報告

報告者:降幡博亮さん(ヒューマンケア協会、AJF会員)
    中西由起子さん(DPI日本会議)
日時:2012年3月31日(土)午後2時〜4時30分
会場:一番町集会室 洋室A
住所 千代田区一番町10
交通 JR・東京メトロ有楽町線・南北線・都営新宿線市ヶ谷駅から徒歩15分
   東京メトロ半蔵門線半蔵門駅から徒歩5分
   東京メトロ有楽町線麹町駅から徒歩10分
地図URLは以下から
http://www.city.chiyoda.lg.jp/service/00065/d0006534.html

主催: (特活)アフリカ日本協議会
http://www.ajf.gr.jp/lang_ja/
(特活)DPI日本会議
http://www.dpi-japan.org/
立命館大学グローバルCOEプログラム「生存学」創成拠点
http://www.arsvi.com/

問い合わせ・申し込み:(特活)アフリカ日本協議会 担当・斉藤
   電話 03-3834-6902 /FAX 03-3834-6903
   E-mail:info@ajf.gr.jp(@→@)

※ 申し込む際には、1)名前、2)緊急時連絡方法、3)(あれば)質問などを知らせてください。


■開催報告
 3月31日、春一番が吹き荒れて電車の運行が乱れる中、学習会を開催しました。報告者が乗った電車が断続的な運行となったため、30分ほど開会を遅らせての開催となりました。参加者は報告者も含め13人でした。
 まず、2009年度に3度、2010年度に1度、東京都内で学習会を開催し、昨年12月には京都・立命館大学でセミナーを開催したこと、生存学創成拠点ウェブサイト内に「アフリカ障害者の10年」ページを設けていること、2010年12月に開催した学習会で報告されたアフリカ障害者の地位向上コース・フォローアップ調査に引き続き昨年10月に実施された調査報告を受けること、また、2009年に継続されることが決まったアフリカ障害者の10年の進捗と課題について報告を受けることを、紹介しました。
 続いて、2010年の調査に引き続き昨年10月の調査にも参加した降幡さんが、障害者の自立生活、自立生活センターの活動内容、JICAのアフリカ障害者に関わる研修について概説した後、障害者メインストリーミング(自立生活)研修の追加フォローアップ報告を行いました。
 ダーバンで開催されたDPI世界大会の自立生活分科会のようすと参加者、大会に引き続き南アフリカの主要な障害者団体リーダーも交えて行われたピア・カウンセリング・ワークショップのようす、そしてジョハネスバーグ近郊の障害者セルフ・ヘルプ・ハウスおよび作業所訪問と女性・子ども・障害者省および社会開発省訪問でのやりとりが紹介されました。
 南アフリカでは、州政府、中央政府の障害者政策に関わる部署で障害者が重要なポストを占めているそうです。南アフリカでは最低賃金には及ばないまでも障害年金が支給されていることから、障害者が自立することに対して年金をあてにしている家族が反対するケースがあるのではないかとの質問も出ました。これに対して、DPI日本会議の中西さんが、日本でもそういったケースがあるんですよ、と応じたことに、参加者は驚いていたようです。
 中西さんは、1993年から二次にわたって2012年まで取り組まれているアジア太平洋障害者の10年の進め方と比較しながら、1999年にOAU(アフリカ統一機構:アフリカ連合の前身)が採択して開始されたアフリカ障害者の10年の課題を紹介してくれました。アジア太平洋障害者の10年では具体的な獲得目標・行動計画に基づく取り組みによって政策的な対応が大きく進んだのですが、アフリカでは、第二次障害者の10年に入ってようやく具体的な取り組みにむすびつく動きが出てきているという状況で、取り組みの強化が必要とされているという提起でした。

■当日の資料
降幡博亮 「自立生活センター設立に向けた南アフリカ訪問調査」
中西由起子 「アフリカ障害者の十年と障害当事者団体の活動」


UP: 20120302 REV: 20120412
gCOE催・2012

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