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立命館大学グローバルCOEプログラム「生存学」創成拠点院生プロジェクト
「生存学における原子力研究会」 企画

『六ヶ所人間記』
『夏休みの宿題は終わらない』上映会

――制作者、倉岡明子氏を迎えて

於:立命館大学衣笠キャンパス 充光館301
English Page

Last update: 20110725

『六ヶ所人間記』の様子1  『六ヶ所人間記』の様子2

『夏休みの宿題は終わらない』の様子3

『夏休みの宿題は終わらない』の様子1  『夏休みの宿題は終わらない』の様子2

■日時・場所

日時:2011年7月16日(土) 12:30(12時開場)〜19:00
場所:立命館大学衣笠キャンパス 充光館地下1階 301
[外部リンク]立命館大学衣笠キャンパスキャンパスマップ
[外部リンク]立命館大学衣笠キャンパスアクセスマップ

■プログラム

12:00〜12:30   受付開始・開場(充光館地下1階 301)
12:30〜12:40   挨拶・主旨説明
12:40〜15:35   『六ヶ所人間記』 上映
15:35〜15:50      休憩
15:50〜18:00   『夏休みの宿題は終わらない』 上映
18:00〜18:10      休憩
18:10〜18:40   倉岡さんの講演
18:40〜18:55   倉岡さんへの質疑と応答
18:55〜19:00   閉会の挨拶・閉会

*プログラムは予定であり、変更の可能性があります(6月10日に一部変更いたしました)。
*入場は無料です。

■主催
立命館大学グローバルCOEプログラム「生存学」創成拠点、立命館大学生存学研究センター
「生存学における原子力研究会」(立命館大学グローバルCOEプログラム「生存学」創成拠点院生プロジェクト

■共催
原子力研究会「kNOw NUKES!」(産業社会学部と国際関係学部の学部4回生を中心とした研究会)
立命館大学大学院先端総合学術研究科

■企画内容

ドキュメンタリー映画『六ヶ所人間記』(1985/モノクロ/16mm/171分)、『夏休みの宿題は終わらない』(1989/16mmカラー・キネコ/130分)の上映会、制作者である倉岡明子氏による講演

■内容

 人々が生活していくうえで欠かすことのできない電力、それを生みだすひとつの方法として原子力発電が1950年代以降、注目されてきた。しかし、2011年3月11日に起こった東日本大震災によって生じた原子力発電所の事故を通じて、原子力関連施設事故の危険性が世界的に再認識された。原子力関連施設はどのような歴史過程を経て建設され、どのような影響を住民に与えてきたのかは、すでに記録されているが、現在において原子力関連施設開発時の住民の苦悩・葛藤がおもてに出てくることは少なく、十分に認知・検討がなされてきたとは言えない。また、原子力関連施設の議論は原子力発電所に焦点が当てられることが多く、核燃料再処理施設や核廃棄物の最終処分場への言及は少ない。そこで、今回の上映会では、青森県六ケ所村に建設され稼働準備中である核燃料再処理施設と、既に核燃料再処理の先進国となっているイギリスやフランスで施設近傍に住む人々のインタヴューからなるドキュメンタリー映画を取り上げた。『六ヶ所人間記』は、1969年策定の新全国総合開発計画によって打ち出された「むつ小川原開発」に翻弄されてきた青森県六ヶ所村の人々が最終的に核燃料再処理施設の計画に直面したとき、これ以降さらに失われていくであろう住民の日々の営みの豊かさが、制作者・インタヴュアーである倉岡氏との対話の中からしみじみと伝わってくる作品である。『夏休みの宿題は終わらない』は、イギリスのセラフィールド、フランスのラ・アーグの核燃料再処理施設がもたらす汚染によって健康被害を受けた地域住民たちの切実な証言によって構成されている。これらのドキュメンタリー映画を公開し、その制作者の講演会を同時に開催することで、これまでの原子力開発の歴史的な背景・経緯を再認識する。さらに、原子力開発による住民の苦悩を発信し、原子力の在り方を再検討していくことが、主たる目的である。また、本プロジェクトは「生存学」創成拠点のテーマの一つであるさまざまな生存のあり方の「集積と考究」としての意義がある。加えて、学内外における広報活動に力を入れ、上映会および講演会を一般公開することで、多くの人々に本研究会の目的を共有してもらうことができる。

■上映予定映画の紹介

・『六ヶ所人間記』
1969年策定の新全国総合開発計画によって打ち出された「むつ小川原開発」に翻弄され、最終的に核燃料再処理施設が建設された青森県六ヶ所村で、村民たちの昔からの生活形態や郷土に対する愛着、意識の変化などを約三年の歳月をかけインタヴューしたドキュメンタリー。第35回マンハイム国際映画祭で特別賞を受賞。制作・構成・インタヴュー:倉岡明子、構成・編集・現場録音:山邨伸貴、撮影:小田博。1985/モノクロ/16mm/171分。

・『夏休みの宿題は終わらない』
 核燃料再処理施設のあるイギリスのセラフィールド、フランスのラ・アーグでは、住民たちは核の脅威にさらされ、放射線の影響を受けていた。約1カ月間各地の住民にインタヴューを敢行し記録した作品。制作・インタヴュー・翻訳:倉岡明子、監督・撮影・編集:山邨伸貴。1989/カラー/16mmカラー・キネコ/130分。当時、ビデオで撮影されたものは映画祭などへ出品できなかったにも関わらず、ドキュメンタリー作品でその年の話題作となる。日本映画クラブ推薦。

■倉岡明子氏の紹介

『夏休みの宿題は終わらない』パンフレットより
1947年生まれ、青森市出身、上智大哲学科・フランス文学科卒。仏大使館経済部を経て、アテネフランセ文化センターにて、内外の映画紹介、上映運動を始め、各種文化事業を主宰。又、「映画技術・美学講座」を運営し、長編記録映画「東京クロム砂漠」(1978年)を制作。1978年末、同センターを退職、以降フリーランスの仏語通訳者となる。映画『夏休みの宿題は終わらない』制作の後、上智大学に編入しなおし、フランス文学専攻の博士課程満期終了。その間パリ第4大学でDEA(博士課程準備課程)取得。現在は、フランス人に日本語を、日本人にフランス語を教えている。また、アラビヤ語を習得中。

■関連事項ページ

原子力発電/原子力発電所
原子力発電/原子力発電所―関連映像
災害と障害者・病者:東日本大震災

■新聞記事

「六ヶ所村人間記」上映会と講演会 16日、立命大(7/13 京都新聞朝刊(22))
 立命館大グローバルCOEプログラム「生存学」創成拠点は16日午後0時半から、映画「六ヶ所村人間記」「夏休みの宿題は終わらない」の上映会と制作者の倉岡明子さんの講演会を京都市北区の同大学衣笠キャンパス充光館で開く。当日受付で無料。
 映画はそれぞれ、核燃料再処理施設が立地する青森県六ヶ所村とイギリス、フランスの人々の心情に焦点を当てている。講演は、住民の苦悩や原子力開発の問題点について倉岡さんが語る。

原発施設周辺住民の暮らしや心情に焦点 立命大で16日 2作品上映会(7/13 毎日新聞(地方版:京都)朝刊(22))
 原子力関連施設の周辺住民の心情に焦点を当てたドキュメンタリー映画2作品の上映会が16日午後0時半から京都市北区の立命館大衣笠キャンパス充光館である。同大学の生存学研究センター「生存学における原子力研究会」などの主催で、入場無料。
 同0時40分から「六ケ所人間記」(1985年、2時間51分)を上映。核燃料再処理施設がある青森県六ケ所村で82年5月〜85年1月、村民の暮らしや郷土愛を撮影し、第35回マンハイム国際映画祭で特別賞を受賞した。
 同3時50分からは、核燃料再処理施設のある英セラフィールド地区と仏ラ・アーグ地区の住民をインタビューした「夏休みの宿題は終わらない」(89年、2時間10分)を上映。同6時10分から両作品の制作者、倉岡明子さんの講演がある。

核燃料再処理施設めぐるドキュメント 16日立命館大で上映・講演会(7/14 京都新聞朝刊(9))
 国内外の核燃料再処理施設と周辺住民をテーマにしたドキュメンタリー映画の上映会が16日午後0時半から、京都市北区の立命館大衣笠キャンパス充光館で開かれる。
 青森県六ケ所村で再処理施設開発にほんろうされる村人に密着した「六ケ所人間記」(1985年)と、英・仏にある再処理施設周辺の住民の心情に迫った「夏休みの宿題は終わらない」(89年)を上映する。両作品の製作に家族ぐるみで取り組んだ倉岡明子さんの講演もある。
 入場無料。定員173人。

■お問い合わせ先
對馬果莉(立命館大学大学院文学研究科)
gr0091hp@ed.ritsumei.ac.jp


■当日の様子

上映会当日の様子1  上映会当日の様子2

上映会当日の様子3  上映会当日の様子4

上映会当日の様子5  上映会当日の様子6



UP: 20110608 REV: 0610,0630,0713,0714, 0718, 0725
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