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地域社会におけるマイノリティの生活/実践の動態と政策的介入の力学に関する社会学研究プロジェクト

公開企画「多民族国家構想とマイノリティ
――在日外国人の現状と課題から共生社会の展望を考える」

2010/02/26(金) 14:00〜17:00
於:立命館大学衣笠キャンパス創思館303・304


【日時】2010年2月26日(金) 14:00〜17:00
【会場】立命館大学衣笠キャンパス創思館303・304
  [外部リンク]http://www.ritsumei.jp/accessmap/accessmap_kinugasa_j.html(アクセスマップ)
  [外部リンク]http://www.ritsumei.jp/campusmap/map_kinugasa_j.html(キャンパスマップ)

■ 企画趣旨 ■
 近年、経団連や法務省による外国人労働者の受け入れ整備などの提言や対応案が急速に講じられたり、市民運動による多文化共生論、学術研究からの移民政策論などが活発化している。2009年6月には、当時の政権与党であった自民党外国人人材交流推進議員連盟による「人材開国!日本型移民政策の提言」が発表されるなど、移民開国論は幅広い分野で論じられている。
 しかし、移民を開国する以前にすでに日本の労働市場は新自由主義的政策の結果、産業の空洞化と非正規雇用の拡大によるワーキングプアの増加など深刻な問題を抱えている中で、移民開国すればすべてが解決するのだろうか。むしろ、政財界一体となっての移民開国論、ある意味の官製多文化共生論は、今後の日本の経済構造を支える最底辺に在日外国人を階層序列化する装置となることが予測される。
 実際、「人材開国!日本型移民政策の提言」には、多民族共生社会を創る前提として「日本人自らの民族的アイデンティティを確認し、」「日本民族の根本精神を堅持する」ことが明示されるなど、彼らの言う多民族国家構想はちがいを豊かさに変える共生社会の創造ではなく、古い同化主義的な国民国家体制維持のための幻想にすぎないことが明白である。移民開国論、多文化共生論に欠落していることは、それを語る自己の立ち位置と、「移民」「外国人」と呼ばれる当事者の現実の生から乖離していることに無自覚であることではないだろうか。
 今回、私たちグローバルCOEプログラム「生存学」創成拠点院生プロジェクト「地域社会におけるマイノリティの生活/実践の動態と政策的介入の力学に関する社会学研究」(『マイノリティ研究会』)では、上記とは別角度でマイノリティの視点から、多様性重視の共生社会のあり方を研究討議していく公開企画(講演会)を実施いたします。
 講師には、1970年の日立就職差別闘争から40年にわたって在日韓国・朝鮮人をはじめとする在日外国人の人権擁護活動に取り組んでいる佐藤信行さん(在日韓国人問題研究所所長)をお招きして、在日外国人問題の現状と課題について学びながら、生活現場の視点から今後の多民族・多文化共生社会の展望を会員・参加者と共に検討協議していきたいと思います。実りある学び場になるよう多くの方々の参加を待ち望んでいますので、興味関心のある方はご参加下さい。

■ 講師 ■
◆佐藤 信行(在日韓国人問題研究所[RAIK]所長、立教大学兼任講師)
1974年から、在日コリアン一世の文学者・研究者が編集する『季刊三千里』編集部に勤務。創刊号から終刊号(1975〜87年)まで編集に携わる。
1980年代から在日コリアンの人権活動に関わり、1988年4月から、在日大韓基督教会の付属研究所である在日韓国人問題研究所(RAIK)スタッフを経て、現職。
その他に在日外国人の人権擁護に関わる「外国人学校・民族学校の制度的保障を実現するネットワーク」、「外国人人権法連絡会」、「外登法問題と取り組む全国キリスト教連絡協議会」等の運営を担っている。
 ▼参考
 ◇「似て非なるもの 住民基本台帳法」(2008-02-06『民団新聞』)
 http://www.mindan.org/search_view.php?mode=news&id=9261
 ◇「外国籍住民に対する人権保障の現状――多民族・多文化共生社会をめざして」
  (2007年7月7日 於:広島市まちづくり市民交流プラザ研修室A)
 http://www.geocities.jp/hg_net2003/foreigner.html
 ◇記念講演「日本の外国人政策の現在と、子どもの教育権」
  (2007年6月2日 於:神奈川県教育会館)
 http://blog.goo.ne.jp/yshmuto/e/25f144bafbdd3fe7087eb876fe1f73c6

■ 主催 ■
地域社会におけるマイノリティの生活/実践の動態と政策的介入の力学に関する社会学研究(2009年度グローバルCOEプログラム「生存学」創成拠点院生プロジェクト)

■ 共催 ■
立命館大学グローバルCOEプログラム「生存学」創成拠点
立命館大学生存学研究センター

■ お問い合わせ ■
〒603-8577 京都市北区等持院北町56-1
立命館大学大学院先端総合学術研究科
梁 陽日(やん・やんいる)
E-mail:yangyangil21[at]hotmail.com([at]→@)


UP:20100218 REV:
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