HOME > Ars Vivendi >


きて るを

障老病異と共に暮らす世界の創造

生存学創成拠点・趣意書
Korean version / English version / Chinese version


◆目次

  *掲載しているのは今のところ■のあるものだけです。
  *書類提出 2007.2.15 →2007.6 採択

 ■概要
 □様式1−1
 □様式2−1
  □1拠点のこれまでの教育研究活動
  ■2拠点形成の目的、必要性・重要性、期待される効果
   ■@−2 …拠点形成計画の構想・目的・必要性… 
   ■@−4 …重要性・発展性… 
  □3拠点の運営体制
  □4拠点の運営体制の概念図
  □5人材養成の計画
  ■6研究活動の計画
  ■7他の関連する事業との相違
 □様式3−1
  [1]
  □1人材育成面の状況
  □2研究活動面の状況→■著作
  [2]教育研究活動評価対象者一覧
  [3]教育研究評価対象者調書



 
>TOP

「生存学」創成拠点―障老病異と共に暮らす世界へ―

[拠点形成の目的]

  人々は身体の様々な異なりのもとで、また自分自身における変化のもとに生きている。それは人々の連帯や贈与の契機であるとともに、人々の敵対の理由ともされる。また、個人の困難であるとともに、現在・将来の社会の危機としても語られる。こうしてそれは、人と社会を形成し変化させている、大きな本質的な部分である。本研究拠点は、様々な身体の状態を有する人、状態の変化を経験して生きていく人たちの生の様式・技法を知り、それと社会との関わりを解析し、人々のこれからの生き方を構想し、あるべき社会・世界を実現する手立てを示す。
  世界中の人が他者との異なりと自らの変容とともに生きているのに、世界のどこにでもあるこの現実を従来の学は十分に掬ってこなかった。もちろん、病人や障害者を対象とする医療や福祉の学はある。ただそれらは治療し援助する学問で、そこから見えるものだけを見る。あるいは、押し付けはもう止めるから自分で決めろと生命倫理学は言う。また、ある型の哲学や宗教は現世への未練を捨てることを薦める。しかしもっと多くのことが実際に起こっている。また理論的にも追究されるべきである。同じ人が身体を厭わしいと思うが大切にも思う。技術に期待しつつ技術を疎ましいとも思う。援助が与えられる前に生きられる過程があり、自ら得てきたものがある。また、援助する人・学・実践・制度と援助される人の生との間に生じた連帯や摩擦や対立がある。それらを学的に、本格的に把握する学が求められている。その上で未来の支援のあり方も構想されるべきである。
  関連する研究は過去も現在も世界中にある。しかしそれらは散在し、研究の拠点はどこにもない。私たちが、これまで人文社会科学系の研究機関において不十分だった組織的な教育・研究の体制を確立し、研究成果を量産し多言語で発信することにより、これから5年の後、その位置に就く。

[拠点形成計画の概要]

  なにより日常の継続的な研究活動に重点を置き、研究成果、とりわけ学生・研究員・PDによる研究成果を生産することを目指す。効率的に成果を産み出し集積し、成果を速やかに他言語にする。そのための研究基盤を確立し、強力な指導・支援体制を敷き、以下の研究を遂行する。
  ■T 身体を巡り障老病異を巡り、とくに近代・現代に起こったこと、言われ考えられてきたことを集積し、全容を明らかにし、公開し、考察する。◆蓄積した資料を増補・整理、ウェブ等で公開する。重要なものは英語化。◆各国の政策、国際組織を調査、政策・活動・主張の現況を把握できる情報拠点を確立・運営する。資料も重要なものは英語化。こうして集めるべきものを集めきる。それは学生の基礎研究力をつける教育課程でもある。◆その土台の上に、諸学の成果を整理しつつ、主要な理論的争点について考究する。例:身体のどこまでを変えてよいのか。なおすこと、補うこと、そのままにすることの関係はどうなっているのか。この苦しみの状態から逃れたいことと、その私を肯定したいこととの関係はどうか。本人の意思として示されるものにどう対するのか、等。
  ■U 差異と変容を経験している人・その人と共にいる人が研究に参加し、科学を利用し、学問を作る、その場と回路を作る。当事者参加は誰も反対しない標語になったが、実現されていない。また専門家たちも何を求められているかを知ろうとしている。両者を含み繋ぐ機構を作る。◆障害等を有する人の教育研究環境、とくに情報へのアクセシビリティの改善。まず本拠点の教育・研究環境を再検討・再構築し、汎用可能なものとして他に提示する。また、著作権等、社会全体の情報の所有・公開・流通のあり方を検討し、対案を示す。その必要を現に有する学生を中心に研究する。◆自然科学研究・技術開発への貢献。利用者は何が欲しいのか、欲しくないかを伝え、聞き、やりとりし、作られたものを使い、その評価をフィードバックする経路・機構を作る。◆人を相手に調査・実験・研究する社会科学・自然科学のあり方を、研究の対象となる人たちを交えて検討する。さらにより広く研究・開発の優先順位、コストと利益の配分について研究し、将来像を提起する。
  ■V このままの世界では生き難い人たちがどうやって生きていくかを考え、示す。政治哲学や経済学の知見をも参照しつつ、またこれらの領域での研究を行い成果を発表しつつ、より具体的な案を提出する。◆民間の活動の強化につながる研究。現に活動に従事する学生を含め、様々な人・組織と協議し、企画を立案し実施する。組織の運営・経営に資するための研究も並行して行い、成果を社会に還元する。◆実地調査を含む歴史と現状の分析を経、基本的・理論的な考察をもとに、資源の分配、社会サービスの仕組み、供給体制・機構を立案し提示する。◆直接的な援助に関わる組織とともに政策の転換・推進を目指す組織に着目。国際医療保険の構想等、国境を越えた機構の可能性を研究、財源論を含め国際的な社会サービス供給システムの提案を行う。


  

1.拠点のこれまでの教育研究活動 (略)



  
>TOP

2.拠点形成の目的、必要性・重要性、期待される効果

@-1 本拠点がカバーする学問分野を具体的かつ明確・簡潔に記入してください。(略)


  
>TOP

@-2 世界最高水準の優れた研究基盤や特色ある学問分野の開拓を通じた独創的、画期的な研究基盤を前提に、拠点としてどのような人材育成や研究活動を行うのか、それによりどのような拠点を形成するのかなどの拠点形成計画の構想・目的・必要性について記入してください。

  【構想様々な身体の状態を有する人、状態を経て生きていく人たちの生の様式・技法を知り、人々のこれからの生き方を構想し、あるべき社会・世界を実現する手立てを示す
  【目的】人は様々な異なりのもとで生きてきたし、生きている。人がみな同じなのであれば、人はみな同じだけ働くことができ、交換は起こるとしても、贈与の必要はない。また、人がみな同じなら、他者を欲することもないかもしれない、同時に、敵対の理由も見つけにくいかもしれない。しかし人は異なる人とその身体は不可避に変化する。だから私たちは「周縁」的なものが珍しいからそれを問題にしようとするのではない。普遍的な現実を主題にする。むしろ、多くの学問が数少ない「普通」の人を相手にしてきたのだ。
  もちろん病人や障害者を対象にする医学や福祉学はある。ただ、それは治療し援助する学問だから見えるものが限られる。はるかに多くの現実がある。同じ人が技術に期待しつつ技術を疎ましいとも思う。身体を厭わしく思うが大切にも思う。援助を得ながらもそれと別の生がある。自ら得たものがある。援助する人・学問・実践・制度と援助される人との連帯・協力があると同時に、摩擦・対立がある。それらがしっかりと捉えられ考えられることはなかった。そこで私たちが本格的に学的に追究する。その上で、未来の生のあり方、支援のあり方を構想する。
  そこで、第一に、その歴史と現在とを知り、考える。障老病異を巡って起こり語られてきた、膨大に知られるべき事実があり資料もある。だが、その集積はどこでも本格的にはなされていない。実践的な諸学においては自らの仕事に直接に関係する範囲の情報だけが集められてきたためでもある。またその含意が十分に深く検討されることはなかった。多くの学術論文は、事実の記述をいくらか行い、その後少し考察を行うと終わってしまう。共同作業・共同研究によって集めるべきものを集めきり、それを土台にして、本格的な考察がなされるべきである。
  第二に、差異と変容とを経験している人たちやその人たちとともにいる人たちが学問に参加し、学問を利用し作っていく場と回路を作る。誰もが「本人」の参画はよいことだと言うが、その仕組みは実際に作られていない。また、専門家はときに望まれないことをし、望まれることをしない。その人たちも、それではいけない、何かをせねばと思うのだが、何をしたらよいかわからない。だから両者をともに含み、繋ぐ回路・機構を作る。
  第三に、このままの世界では生き難い人たちがどうやって生きていくかを考え、示す。世界的には知られていない経緯があって、この国は、その一部においてではあるが、重度の障害・難病の人が、他の国々より生きていられる国になった。それを無駄で過剰なこととだけ捉えることができるだろうか。他方に、同時に、はるかに困難な状況におかれている人たちが世界に多くいる。そうした人々の皆が生きていける仕組みを作ることは不可能ではないはずだ。
  【必要性】人がそうして生きているから、生きていた方がよいから、どうして生きてきたかを知ること、どのようにして生きていくかを考え、示すことは必要である。それは当たり前のことだが、その当たり前のことがなされていないから、この研究と研究拠点は独自の存在意義を有する。そのために様々な学問分野のすべてが有効であり必要であるが、たんにみなを足し合わせ混ぜ合わせればよいのではない。大切なことはそれぞれがどこまでのことができるか、できないのか、すべきなのか、すべきでないのか、それを考えることである。だから自らの領域だけにとどまろうとしない人たちが一つの拠点に集まり、研究を進める意義があり必要がある。そして、既に大学院に集まり、これからやってくる、多数の、様々な出自・多様な属性の人たちとともにそれは行われなければならず、その人たちを世界のどこででも通用する研究者とする必要がある。

@-3 他の大学等と連携した取組については、その必要性について記入してください。(略)



  
>TOP

@-4 本拠点が我が国のCOEとしてどのような重要性・発展性があるのか、いかに優れたもの、または、ユニークであるかについて、国際的な水準から見た現状等を具体的かつ明確に記入してください。

  ◇「生命倫理学」の拠点はある(米国ヘイスティング・センター等)。病はよくないから、なおす。では、なおらず、もっとわるくなったらどうするか。それは本人が決めることだ。煎じつめれば生命倫理学はそう言ってきた。それはよい知恵である。しかし世界にあるものはそれだけか。なおることを切望しているが、その手立ては今はない、何も決められないが生きている。それは迷妄であるのか。そうは思われないなら、その生を別様に捉えられるということである。
  ◇新しい学問である「障害学」は違う立場をとる。その拠点もある(英国リーズ大学等)。私たちにもその学に関わり、研究者たちと関係を有する者がいる。それは、なおらない障害については補い、受容し、さらに肯定しようとする。それももっともである。しかしなおったらそれはそれでよしとするのか。こうした問いもまだ残されている。
  ◇「社会政策」の学もあり、世界中で研究されている。経済学や政治学などが関わる。疑いなくそれらは必須である。貧富の巨大な差の克服は大切である。ただ、ともすれば絶望的になってしまう困難をどう越えていくか、まだすべきことはある。そしてその際、リスクとその回避・軽減という捉え方で十分か。これらもまた考えるべきこととしてある。
  ◇そして、生死を越える「哲学」や「宗教」も魅力的である。しかしそうたやすく達観できるものでもないなら、生にとどまって、そこにある葛藤を捉え、束の間の愉しみを持続する途を、この世で、具体的・現実的に探ろうとする。その思い・試み・行いは世界中に様々あるが、様々に分散してもいる。世界的な拠点は存在しない。その拠点になる。
  ◇まず日本で起こったこと、考えられたことを知り、知らせる。私たち自身が調べ、考えてきたことを知らせる。この国の人文社会科学は、内外の事情の紹介で半ば終わってしまい、国内のことは国内で閉じてしまってきた。事実の記録、研究の成果、発信する中身は私たちにあるが、資源がないために妨げられてきた。その状態を脱却するために、研究基盤を確立し、効率的に成果を産み出し、集積し、成果を速やかに他言語にすること、その恒常的な回路を作ることが必要である。それによってその次に進むことができる。
  ◇そしてこれはこの国のことを知らせるだけにとどまらない。世界のどこにでもあるのに従来の学によって掬われてこなかった思想・行動、主張・技法を取り出す。例えば病による共通性のもとでどのような対話が国境を越えて生み出されるのか、その対話・議論の場を具体的に設定し、ともに考える。それを世界へ発信し、世界の共有財産とする

A 本プログラムで行う事業が終了した5年後に期待される教育研究の成果及び拠点により見込まれる学術的または社会的な意義・波及効果等について記入してください。

  ◇すくなくともここ50年間、さらにここ100年間、身体を巡って起こってきたことの全容が明らかにされる。関係する制度・組織・人・出版物等についての情報が網羅され、公開可能なすべてがウェブで公開される。現代史と現況に関わる資料集、資料解題等の書物が年2点以上公刊される。既に存在する日本語の刊行物・資料も、重要なものから翻訳される。また、出版社と連携し、国内で絶版になっていた書籍でとくに重要なものには再刊されるものもある。
  ◇以上で得られた知見を参照しつつ、社会福祉学、生命倫理学、医療社会学等における定まった作法から距離を置き、現に存在する論理的・倫理的問題についての考察がなされ、発表される。それらの幾つかは既存の学問の潮流に乗ったものでないから、その内部では理解されにくい可能性がある。時間をかけ十分に検討・討議し、言語の移し変えの問題に対処して発表・公刊される。
  ◇障害・病を有する院生が利用可能な教育・研究環境、とくに情報の提供・流通機構が構想され、試され、汎用可能なものとして他に提示される。広く社会全体の学問的・実用的な情報の所有・公開・流通のあり方が提案される。結果、他の諸国に比べても低い、障害等を有する学生・研究者の割合が高まる。高等教育を受け研究の仕事をする人間の多様性が増加する
  ◇社会・国際社会で、とくに民間の自発的な活動を担っていける人材、国際政治・経済の現況を分析し、そこに介入できる「役に立つ人材」が育成され、実際に幾人かは活動を始める。院生のすべてを大学・研究機関所属の研究者にすることは目指されない。高度な研究能力を有し、研究機関・研究者と恒常的な協力関係を維持し発展させられる「在野」の研究者も育成され、民間組織の力が強化される。韓国・中国をはじめとするアジア、そしてアフリカ諸国を含む世界各国の組織・研究者との連携が構築・強化され、共同の研究がなされ、成果が発表される。
  ◇普遍的な権利の付与・獲得と個人の差異・個別性への着目とを折り合わせ、組み合わせた制度・機構が構想され、実現への道筋が示される。社会経済的な要因によって寿命をまっとうできない人を減らす仕組み、死なずにすむ人が死なずにすむ仕組みが、まず高齢化社会日本とエイズが蔓延する(特にサハラ砂漠以南の)アフリカについて、具体的に、提案される。
  ◇以上、歴史と現在の記述と分析、主要な理論的争点についての考究、機構・制度の構築の提案と実現可能性の検証、これらに関わる学会報告が多種の学会で行なわれる。年間100本以上の論文が発表され、当拠点の教員が編者となって学生や研究員が分担執筆して刊行されるものなど、5年で20点以上の書籍が刊行される。価値のあるものは基本的に英語化される。

3.拠点の運営体制 (略)

4.拠点の運営体制の概念図(略)
(3.拠点の運営体制で述べた実施体制を示すイメージ図を添付してください。)


様式2−2
5.人材育成の計画
@ 人材育成の具体的な達成目標について記入してください。(略)
A @の人材を育成するための具体的な教育計画について記入してください。(略)
B 博士課程学生を含めた若手研究者の育成・支援の実績について記入してください。(略)



  
>TOP

6.研究活動の計画
@ 研究活動の具体的な達成目標について記入してください。

  T〜Vその1〜3の全てを、同時に、互いに連携し連関させつつ、遂行し、生存学を創造する
  T集積と考究収蔵公開1]資料の収集・集積・整理・公開・英語化。収蔵公開2]。世界の病者・障害者等の組織・活動・主張、政策を一覧でき、現況を把握できる情報拠点を確立・運営。考究]諸学の成果を整理し、未だ解明・解決されていない主題について研究。
  U学問の組換教育研究機構]障害等を有する人が研究する機構を示す。技術開発支援]自然科学研究・技術開発への貢献。利用者の意向を伝え、聞き、やりとりし、作られたものを使い、その評価をフィードバックする経路・機構を作る。研究技術倫理]人を対象に調査・実験・研究する社会科学・自然科学のあり方を、研究の対象となる人たちを交えて検討する。さらにより広く研究・開発の優先順位、コストと利益の配分について研究し、将来像を提案する。
  V連帯と構築連携連帯]各種の民間団体と協議して企画を立案、実施。NPOの運営・経営のための研究・情報提供。社会像提示]資源の分配、社会サービスの仕組み、供給体制・機構の立案、提示。まず歴史・現状分析。実際調査。そして基本的・理論的な考察・分析。資源・予算の制約という条件をどう捉えるかについて、等。具体的な提案。国際連携発信]直接的な援助に関わる組織とともに政策の転換・推進を目指す組織に着目。国際医療保険の構想等、国境を越えた機構の可能性を研究、財源論を含め国際的な社会サービス供給システムの提案を行う。

A @を実現するための具体的な計画について記入してください。
(@.国際的なネットワークの構築、国内外の優れた研究者の雇用・招聘や若手研究者の派遣・受入れ、海外の研究機関等との連携、諸外国への積極的な情報発信など、国際的な拠点形成をどのように実現するのか、A.拠点形成計画に参画する研究者が実質的に協力・連携し、拠点形成に向けて十分貢献する体制となっているのかを含めて、記入してください。)

  T集積と考究収蔵公開1]この領域は自然科学と人文社会科学の狭間で情報の蓄積がなかった。本拠点は既に複数の主題について国内では規模の大きいデータベースを有するが、それをさらに強化し、必要なものは英語化し、研究拠点としての役割を果たす。関連書籍等を発行年順に配架、同時にデータベース化(現在は5,000点→20,000点)、主題・人名・著作別のファイルを増補、ウェブに掲載。重要なものは全文掲載。これは学生の研究の基礎作業であり、同時に研究業績に直結する。出版社・編集者と連携し文字化・公開(既に企画進行中)。マッギル大学(カナダ)のSocial Studies of Medicineの研究者達と連携。収蔵公開2]。日本の資料・刊行物で重要なものを英語化。英語出版の恒常的なルートを確立。世界の病者・障害者の活動・主張が一覧でき、現況を把握できる情報拠点を確立・運営する。各国の政策、各種国際組織を現地調査、結果を英語で報告。情報収集・整理・公開については経験のある学生・研究員が指揮する。リーズ大学(英国)Disability Studies Center等と連携、学生を派遣し、また受け入れる。考究]諸学の成果を整理し、未だ解明・解決されていない主題について、共同研究も含め研究し、論文・著作を発表。例:どこまでを病・障害とし、身体のどこまでを変えてよいのか。例:生命倫理学は本人の決定に従うべきだと言うが、それですまないとしたら本人にどう対するか。
  U学問の組換教育研究機構の構築]障害等を有する人が研究するための機構・体制作り。@とくに情報へのアクセシビリティ。まず組織内でできることは何か、これまでの試行を踏まえ、研究し試行を繰り返す。その成果として、実現可能な機構を作り提案する。A著作権・特許権等、規範的な問題についても調査、検討、提言。切実な必要を有する3名の学生が中心となる。技術開発支援]本拠点自体は開発を行わない。利用者は何を欲しているのか、何を欲しくないかを伝え、聞き、やりとりし、作られたものを使い、その評価をフィードバックする経路・機構を作る。このことをもって自然科学研究・技術開発に貢献する。例:動作を支援する工学技術。例:遺伝子医学への期待にどう対するか。研究技術倫理]人を相手に調査・実験・研究する社会科学・自然科学のあり方を、研究の対象となる人たちを交えて検討する。さらにより広く、研究・開発の優先順位、コストと利益の配分について研究し、将来像を提案する。
  V連帯と構築連携連帯]各種、大小、全国・地域民間団体(例:日本ALS協会、その都府県支部、県単位の難病者団体連絡協議会、精神障害者の地域組織・全国組織)と協議して調査・研究企画を立案し実施する。研究員・学生が積極的に参加し成果を発表する。研究者・専門家/企業/政府/市民との関係を形成・維持するとともに、その関係のあり方自体について研究し提案する。とくに患者会等のNPOの運営・経営のための研究を行い、情報を提供する。社会像提示]まず歴史研究と実地調査を含む現状分析を行う。とくに絶対数の少ない病気・障害についてはほとんど研究の蓄積がない。基礎研究を踏まえ、資源・予算の制約という条件をどう捉えるかについて等、基本的・理論的な考察・分析を行う。その上で資源の分配、社会サービスの供給体制・機構を構想、具体的に提案する。国際連携発信]重度障害者・難病者の一部について他より多くの人が生きられている日本の在宅ケアの普遍化可能性を探る。医療援助等に直接に関わる組織とともに世界規模での政策転換・推進を目指す組織に着目する。アフリカのエイズの問題に関わってきたNGOの代表を特別招聘教授に迎えた。さらにアジア、アフリカ等の研究機関・研究者、NGOの活動との連携を強化し研究を遂行。国際医療保険の構想等、国境を越えた機構の可能性を研究、財源論を含め国際的な社会サービス供給システムの提案を行う。

  ……他の項目:略……

   □関連する作業・項目:(書類には記載してありません。)
   T
   ◇アーカイブ
   ◇身体×世界・書籍データベース 作成:生田・前田・他
   U
   ◇倫理規定・倫理規程・倫理規約・倫理綱領 作成:高田
    ◇「障害者と高等教育・大学」  作成:青木
   V
   ◇アフリカ・2007 作成:斉藤
   ◇アフリカ日本協議会・2007 作成:斉藤



  
>TOP

7.他の関連する事業との相違点
(当該プログラムを申請する専攻等において他の経費措置で既に実施されている関連性の高い事業による内容と類似性がある場合には、その相違について具体的に記入してください。)

  様式3-1(5)に記した以外に、2000年度(平成12年度)以降、以下の科学研究費他を得ている。本研究拠点と直接に関連するもののみをあげた。今回の申請は、以下のすべてに関係しつつ、研究教育の全体をより組織化し、綜合が可能で有効な部分については綜合し、さらに強力に前進させようとするものである。
  また先端総合学術研究科は「魅力ある大学院教育」イニシアティブ(大学院GP)に採択され、成果をあげてきた。それは教育の充実により基礎的な研究力を獲得するためのものである。本プログラムでは、GPによる基盤整備の上に実際の研究成果を生産しようとする。
他に立命館大学の「学内提案公募型研究推進プログラム」の研究助成に応募し当選している。また、その中からさらに絞られる「政策的重点研究」の主体ともなっている。これは外部資金を得て全国的・世界的な研究拠点形成の基盤を準備・整備することを大学が援助するものである。

  *以下、助成金の種別/年度(平成)/研究題目/研究者/助成金額(総額・単位千円)
◇日本証券奨学財団研究調査助成金/12/高齢社会におけるエイジング・プロジェクション――老いとバイオ・テクノロジーをめぐって/天田城介(代表)/1000
◇松下国際財団/12/19世紀末、世紀転換期における生命体に関する知識のグローバル化についての研究/渡辺公三(代表)/1000
◇科研基盤C/病者・障害者の権利を擁護するNPOの研究/2000〜2003/立岩真也(代表)/3800
◇学術フロンティア推進事業/12〜16/望月昭(代表)/対人援助のための『人間環境デザイン』に関する総合研究/87897
◇厚生科学研究費補助金/13〜15/公的扶助システムのあり方に関する実証的・理論的研究/後藤玲子(代表)/25400
◇科研基盤B/13〜15/現代世界における言語の多層化と多重言語使用がもたらす文化変容をめぐる多角的研究/西成彦(代表)/5600
◇科研若手研究B/13〜14/高齢者福祉サービスの市民事業化に関する日米比較分析研究/天田城介(代表)/2000
◇科研基盤B/13〜15/心理学実験室設立以降の心理学の進展/佐藤達哉(代表)/7400
◇科研基盤B/13〜15/生活世界とりわけ土地との関係をめぐる伝統的法体系と外来法体系の葛藤――共生の可能性と限界の研究/渡辺公三(代表)/7000
◇科学技術庁重点調査基礎研究/13/最小限福祉の社会的評価の形成に関する基礎的研究/
後藤玲子(代表)/9915
◇科研研究成果公開促進費/14/〈老い衰えゆくこと〉の社会学/天田城介/2600
◇ユニベール財団研究助成/14/米国の高齢者福祉政策をめぐるポリティックスと老年期のアイデンティティ/天田城介(代表)/1000
◇トヨタ財団研究助成/14〜15/負の遺産としての公害・水俣病事件と水俣地域市民社会の再生に関する総合的研究――水俣学の構築・発展に向けて/天田城介(代表:原田正純)/4000
◇受託研究事業戦略研究所/15/文化人類学的コミュニケーション論の視点から見た組織文化と倫理の体系化に関する研究/渡辺公三(代表)/735
◇科研基盤B/15〜17/生命科学・生命技術の進展に対応した理論と倫理と科学技術社会論の開発研究/小泉義之(代表)/7500
◇科研基盤B/生命科学/技術の公共性と生活者の利益をめぐる諸問題の歴史的・社会的・倫理的研究/15〜17/松原洋子(代表)/12500
◇科研基盤B/15〜17/対人援助実践情報の階層構造化についての研究/望月昭(代表)/5900
◇熊本学園大学付属社会福祉研究所研究助成/15・16/「国立ハンセン病療養所における老いと生活史に関する調査研究」/天田城介(代表)/600・600
◇日本学術振興会外国人著名研究者招聘事業/15/先端総合学術研究科プロジェクト「21世紀の公共性」国際シンポジウム「21世紀の公共性に向けて」/先端総合学術研究科(渡辺公三)/3403
◇独立行政法人福祉医療機構委託研究「長寿・子育て・障害者基金」福祉等基礎調査/15/社会福祉援助実践に応用可能な質的研究方法論に関する研究/天田城介(代表)/1500
◇科研萌芽研究/16〜18/重複障害のある生徒・成人における携帯メールを用いたコミュニケーション支援/望月昭(代表)/3000
◇熊本学園大学附属社会福祉研究所研究助成/17/「沖縄および台湾におけるハンセン病当事者の個人史と歴史に関する調査研究」/天田城介(代表)/500
◇科研基盤B/18〜20/家族再統合へのファミリーソーシャルワーク実践についての研究/中村正(代表)/7500
◇医療福祉機構子育て支援基金/18/虐待する親へのファミリーソーシャルワークによる家族再統合支援事業/中村正(代表)/4920
◇内閣府女性に対する暴力の防止についての地域モデル事業/恋人間の暴力防止のための調査研究/18/中村正(代表)/2500

 →より詳しい情報


UP:20070215 REV:0219, 1124
生存学創成拠点

TOP HOME(http://www.arsvi.com)