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葛藤を抱えつつ、つながりをつくる
――都市空間におけるフェミニズムとDIYの可能性

Building connections while grappling with inner conflicts:
The Potential of Feminism and DIY Practices in Urban Spaces


村上 潔Murakami, Kiyoshi
2026年3月28日 於:〈京都市男女共同参画センター ウィングス京都〉/オンライン
*ゲスト講義:ジェンダー論講座《「ジェンダーとわたしと」――今、見えなくされている社会の話を》(全3回)第3回の報告資料

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last update: 20260601

◎Index

書誌情報
この資料ページについて
1. はじめに
2. 報告内容(講義)
3. グループワークの資料
4. 文献
5. 関連情報
6. 開催報告/参加者の反応
7. その他

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■書誌情報[Bibliographic Information]

◇村上潔 2026 「[報告資料]葛藤を抱えつつ、つながりをつくる――都市空間におけるフェミニズムとDIYの可能性」(ゲスト講義:ジェンダー論講座《「ジェンダーとわたしと」――今、見えなくされている社会の話を》[全3回]第3回:2026年3月28日/〈京都市男女共同参画センター ウィングス京都〉/オンライン),arsvi.com:立命館大学生存学研究所,(https://www.arsvi.com/2020/20260328mk.htm)
◇Murakami, Kiyoshi, 2026, "Building connections while grappling with inner conflicts: The Potential of Feminism and DIY Practices in Urban Spaces" [Presentation Materials from the Third Session of the Gender Studies Lecture Series held at Wings Kyoto (Kyoto City Gender Equality Center)], arsvi.com, March 28, 2026, (https://www.arsvi.com/2020/20260328mk.htm). *Lang.: Japanese

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■この資料ページについて

この資料ページは、
_______________
◆ジェンダー論講座《「ジェンダーとわたしと」――今、見えなくされている社会の話を》(全3回)第3回
日時:2026年3月28日(土)14:00~16:30
会場:〈京都市男女共同参画センター ウィングス京都〉/オンライン
ゲスト講師:村上潔(立命館大学生存学研究所客員研究員)
https://www.wings-kyoto.jp/event/event-all/andme2601.html
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で使用した報告資料の内容に加筆修正を施し、再構成(関連情報を追加)したものである。
本ページは必要に応じて随時更新する。

当日のプログラム

・14:00~14:05 趣旨説明(司会:講座担当者)
・14:05~14:50 講義(1)[45分]
・14:50~15:00 休憩[10分]
・15:00~15:40 講義(2)[40分]
・15:40~15:45 休憩・設営変更[5分]
・15:45~16:30 グループワーク→全体のまとめ[45分]

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■1. はじめに

告知に掲載された内容紹介

◆マイノリティが自分を生きるための思想と連帯は、静かに確かに紡がれてきました。そのツールであるジンカルチャーは、時代や地域を越え、自律性と多様性を保ち、絶えず親密的なつながりを構築しています。しかし同時にジンを共同で作り・読み・共有する場や記録する空間は、不均衡な都市再開発の影響を被る危機に晒されています。そうした状況の中で、誰もが抱える迷い・葛藤を受容しつつ、創造的なコミュニティを形成していく、包摂的な実践の可能性について学び合います。
(https://www.wings-kyoto.jp/event/event-all/andme2601.html)

告知に掲載された講師紹介

◆村上潔(むらかみ・きよし)
立命館大学生存学研究所客員研究員。専門分野は現代女性思想・運動史。1970年代以降のソーシャリストフェミニズム、アナーカフェミニズム、エコフェミニズム、ならびにフェミニストジン、女性主体の反ジェントリフィケーション運動を主な研究対象とする。著書に『主婦と労働のもつれ――その争点と運動』(単著、洛北出版、2012年)など。論文に「ジン・カルチャーの現在的展開とその意義――フェミニスト・コミュニティ・アクティヴィズムの視点からの展望」(単著、『立命館言語文化研究』33巻3号、2022年)など。
(出典:同上)

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■2. 報告内容(講義)

*資料中の記号階層:◎ > ◆ > ◇ > ┃ > ‐ > └ > ・

0. はじめに

◎前提

◆京都という都市・土地のもっている/きたポテンシャル
◇東京文化圏からの距離/との差異
◇学生文化の根強さ
┃大学を越えた交流
◇“文化=運動”(学生運動/社会運動/サークル運動/文化活動)
◇運動(の主体)の多様性
┃ウーマンリブ運動・障害者運動の独自性と強さ
┃運動における国際交流の活発さ
┃トランス/クィアの文化の強さ
◇地域・コミュニティ単位での活動が活発
┃各〈いきいき市民活動センター〉の利用
◇広範な「市民活動」の基盤

◆京都という場所でなにができるか――を問うてみる
◇海外のDIYフェミニズムシーンの方法論/実践事例を
 引き付けて→落とし込んで→このローカルな現場で考えていく
┃まずは問題意識を醸成すること
‐そこから協同で学習するなり/手を動かすなり
└それを同時並行でできれば理想だけど

☆では改めて:現状の前提
・「わたしたちの場所やつながりは、すでに奪われている。」
・「取り戻したい。でも、どうやって?」

◆不要な/過剰な資本誘導的都市開発
◇「ジェントリフィケーション[Gentrification]」
◇近郊にもその影響は及ぶ
◇浸透する私営化[Privatization]の波
┃コストカット:福祉予算/文化予算削減

◆「無駄な」空間の消失――人と出会う場所/機会の縮減
◇生産性至上主義
◇絶え間ない消費扇動
◇商業主義(資本主義)以外の世界が想像できないようになっていく
◇止まらない分断と孤立化
◇SNS社会:相互監視

☆どうするか――誰が主体となって・どう立ち向かうか
・無力な個人にはなにもできないのか
・バックボーンとなる思想や運動はもはや存在しないのか

……そこで見直してみよう、フェミニズムとDIYを。と、私(村上)は言ってみる。なぜか――というおはなし。

今日ここに集ったみなさんに、ほんの少しでも、なにかひとつでも、気づき・ヒント・きっかけを、プレゼントできたら。
心のなかのどこかのポイントを触発できたら。
そしてそれが、なにがしかの「エンパワーメント」になったとしたら。
とてもうれしいです。

◎基本的なこと

◆どこにでもいる「ただの」人が、隣りにいる・まだ見ぬ人々との、「潜在的なつながり」を意識して、行動する。
◆権力/権威のある人、「すごい」人、「できる」人に、「おまかせ」しない。依存しない。支配/コントロールされることを諦めたり、我慢したりしない。
◆お金ですべてを解決しようとしない。

◆全部自分(たち)でやるのは、もちろんたいへん。がんばりすぎるとつぶれてしまう。でも――。
◇自分(たち)なりに何か「基準」をつくる。
┃ここまではやれる・やろう、という目安・目標。

┃「働く」こともそれにつながる
‐生活に必要なお金のために働く(=労働する)ことは、仕方ない・避けられない。
‐でもそこには「上限設定」が必要。すべてを仕事に「もっていかれる」ことのないように。
┃さらにいえば:無給のケアワークもそう
‐際限なく力や感情を引き出されてしまう
‐そしていつしか、引き出すことを自分に課してしまう。

☆自分の意識と生活と「働き」は、自分で守る。
 自分だけで守れないなら、誰かと一緒に守る。
 ――それはそれ自体が「創造的行為」なんだ!

1. なぜDIY+フェミニズムなのか

◎DIY[Do It Yourself]

*(Campau 2012=2019)
◆自分たちの手/力で、モノゴトをイチからつくりだすこと。
◇政治・経済・コミュニティまで――ラディカル!
◇富や権威や権利を「もてなかった・もてない・もたない」者たちがとる行動・戦略・手段
┃生きる・生き残る術[すべ]
◆背景要因
◇資本主義・帝国主義・(新)植民地主義・家父長制・グローバリズム・ネオリベラリズム・企業社会・学歴社会・能力主義……
◆主体となるのは:上記の世界で、初めから「負け」を背負わされた存在。
◇特別な存在ではなく、実は(気づいていないだけで)それが大多数。
┃「自立」した「社会人」であることを期待されない/になることが叶わない(認められない
‐社会的に「無力」・「無能」とレッテルを貼られる
◇自尊心を剥奪され、隷属させられ、ただ搾取される。
◆そんな人々が、権力をとる/望むことなく、(扶け合って)生きていくための知恵であり、実践。それがDIYということ。根っこにある精神。

◎フェミニズム

◆女性労働
◇無価値扱い:対価ナシ・低評価
◇隷属・抑圧・搾取
◆気づき・怒り→反逆・抵抗
◇それが状況を変えてきた、新しい世界を切り拓いてきた。のは確かだが……。
┃ただそこで共有されるイメージって、どうしても「朝ドラ/大河ドラマ」的。
‐えらいな・すごいな、で終わってしまう。

それはちがう。
◆「わたしたち」(=無名の・ただの・どこにでもいる当事者)が、やってきたこと・やること・やり続けること。そこに意識を向ける。
◇闘争とは見なされない、見えない闘争。
◇透明な鎖でつながった、波状的な集団行動。
――そのなかでなされる、(モノ・つながり・精神性)の「創造」。
☆これから、それを意識的に拡げて・進めていきたい。その準備をしなくては。

◆「自立」[Independence]ではなく「自律」[Autonomy]
◇自立規範からの脱却
┃だって、そもそもできない仕組みでしょ。
◇でも――「自律? それ(で)もできない」。「ハードル高い、きつい、無理」。
◇それなら――
┃複数の単位の自律(1/3人前の要素を組み合わせてみる)
┃複数の単位での自律(5人まとまればなんとかなるかも)
┃扶け合って実現する自律(埋め合わせたり・補填したり)

☆自律という状況を、自分たちで創る。
 そのなかで/そのために、何かを、作る・造る。

2. DIY+フェミニズムの実践がもつ可能性

◆すでに準備された条件や、上から押し付けられたり与えられたりした条件に乗るのではなく。
 お金や権威で何かを得るのではなく。
 そして自分が権力になるのでもなく。
 地道に小さなことを積み重ねていく。
◇それは、結果的に、権力・権威・お金の力を切り崩すことにつながる。
◇その実践の過程では、仲間を募ったり、自然と人が集ったりして、共に歩みを進めることになる。
┃「コレクティヴ」の形成

◆アマチュア/ノンプロ
「ただの」主婦/「ただの」母/「ただの」パート/「ただの」ケアラー……
専門性なし・才能なし・稼ぎなし
◇それでも、それだからこそ。
――アドヴァンテージをもっていない。それはむしろ「強み」。
┃協同でイチからつくっていく過程や経験。それを味わうことができる。
‐できあがった成果よりも価値が高いもの

◆つくる?――何を?
◇場所を:間借り/占拠[Occupy/Squat]
◇物資を:工作(本棚・机・椅子・日用品などの備品)
◇企画を:オーガナイズ・情宣 +妨害からの防衛+トラブル対応
┃ライヴ・上映会・学習会・読書会・展示・ワークショップ・トークイヴェント
┃デモ・抗議行動・連帯行動・アクティヴィストの交流会
◇モノを:手芸(クラフト[Craft])/出版(ジン[Zine])/スクリーンプリンティング(シルクスクリーン印刷)/バッジ[Badge]制作
◇記録を:映像(作品)/写真集/活動報告書

◆協同運営・協同労働・共同出資
◇誰かひとりの力に依存しない
◇集まって→話し合って→各自が出せる力を出し合って→進んでいく

◆(うまくいかなくても)かたちを変えながらでも続けていく
◇小さなモノ/コトでも:つくり出し・つないでいく
┃過去から現在、そして未来へ。
◇学び→活かす→展開する
┃公民館の集会室/カフェのテーブルから、デモの現場へ。

◆「ただ~する」ことの尊さを噛みしめる
◇ただ集まる・ただ語り合う・ただ何かをつくる/つくろうとする
◇みんなで場を共有する
┃みんなでごはんを作る・食べる
┃みんなで笑う・泣く
‐たまにけんかして→仲直りする

◆フェミニスト(コミュニティ)アクティヴィズムと/のDIY
◇[a]アクティヴィズムのツールとしてのDIY実践
◇[b]DIY実践それ自体がアクティヴィズムとなる
◇政治性:ポリティカルであることが自然な状態
◇行動的:ラディカルであることが自然な状態
◇[1]運動(社会運動)/行動(政治的行動)する
◇[2]運動/行動を準備する
◇[3]運動/行動が困難な人たちを助ける
◇[4]運動/行動できない人たちの代行をする
◇誰のことも犠牲にしない
┃「おいてけぼり」にしない
┃ダウンした人を引き上げる
┃離れたい人/バーンアウトした人を追わない(でもケアはする)

3. DIY+フェミニズムの実践

◆実は――
"DIY Feminism"
という、フェミニズムの一ジャンルが存在します。
◇でも今回はその「解説」は省略
┃DIYフェミニズムを象徴する活動についてお伝えします

◆ジン[Zines]
*村上([2018] 2019)ほか参照
◇自分の思い・感情をストレートに表現
┃衝動的でOK 整理されていなくてOK
┃好き・楽しい・許せない(>政治・社会システム・親・会社・学校……)
◇すべて自分の手で仕上げる
┃書く・印刷(コピー)する・綴じる
┃手渡す:人から人へ
┃郵送する:封筒に入れて・切手を貼って
┃交換する
◇消費社会への抵抗・対抗:(誰でも・ひとりでも・いつでも・どこでもできる)オルタナティヴな文化実践

◆フェミニストジン[Feminist Zines]
*村上(2021a)(2021b)
‐フェミニストとして・フェミニストのために・フェミニストがつくる
‐怒りを表現するため・共に闘うため・新たに誰かを招き入れるため
でも――
◇「わたしってフェミニストなのか?」
――自信ない。「ちゃんとした人」に怒られそう。
┃そんな思いも(をこそ)書く・伝える
‐それは立派なフェミニストジン
◇勉強の成果を発表する場ではない
┃してもいいけど、「それで私はどうなったのか」が、いちばん大事。
_______________
▼関連事項
◇フェミニストヒストリー[Feminist History]
┃歴史を調査する・叙述する・再構築する
‐村上(2026a)(2021a)(2021b)
◇フェミニストアーカイヴィング[Feminist Archiving]
┃資料を収集する・保管する・整理する
‐村上(2025a)(2025b)(2025c)
◇フェミニストライブラリーの開設[Feminist Library]
┃資料を公開する・貸し出しする・教育利用する
┃共同で学習できる場をつくる
‐村上(2024)(2023)
◇クラフティヴィズム[Craftivism]
‐村上(2026b)
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◎では――どうやる?

◆仲間をつくる/仲間でつくる
◇サークルを起ち上げてみる
┃地元で・職場で・ママ友[とも]で
┃小さな単位で・無理なく
┃気兼ねなく話せる関係性で

◆最初は「ただの手仕事」でもいい
◇ちくちく縫う/黙々と編む/コラージュ/消しゴムはんこ
┃お喋りしながら・お茶飲みながら
◇そこから少しずつ、「ポリティカル」シフト、してみたり。
┃デモやスタンディングで使うためのバナー制作・プラカード制作
┃自分たちの理念・活動をアピールするためのバッジ/パッチ[Patch:「はぎれ」]制作
‐簡潔なメッセージや画像で
┃スクリーンプリンティングでグッズ(Tシャツ・エコバッグ)制作
‐サークルのロゴ/マークをプリント
┃みんなでひとつの版画を作ってみる
‐版画は歴史的に社会運動/文化運動のなかで活用されてきた(https://hanga-museum.jp/exhibition/past/2022-512
└小学校で経験している人が多いから、取り組むうえでハードルが低い。
┃コンピレーションジン[Compilation Zine]を作ってみる
‐A5判、ひとり1~4ページ程度にすれば負担が少ない。
◇ちなみに:より本格的なものだと:タペストリー(チリの女性たちによる「アルピジェラ[Arpillera]」の作品群が有名)

◆人を頼る
◇すでにそういうことをやってきた、「先輩」たちはけっこういる(大都市だけではなく、意外に「地元」にいる)。
┃その人たちを呼んで→いろいろ教えてもらう
┃もう使っていない機材を使わせてもらう/譲り受ける
◇そうすれば、知識ゼロ・備品ゼロ・予算ゼロからでも、いろいろできる。

◆なんなら、つくらなくてもいい!
◇集まる・喋る・読む・観る・話し合う(話を聞き合う)
◇ごはんを持ち寄って/作って食べる
――まずはそこから

◆どこでやる?
◇公民館/カフェ/誰かの家/公園
◇(学生なら)大学のキャンパス内で(――本来なら学生以外の人でも)

◆行ってみる
◇フェミニスト系ジンフェスト
┃例:
‐〈Queer Feminist Zine Fest〉https://qfzf.amebaownd.com
‐〈Osaka Zine + DIY Fest〉https://ozdfest.themedia.jp
◇各種ワークショップ

4. DIY+フェミニズムの実践で気をつけること

◆アクセシブルであること[Accessibility]
*村上(2020)
┃車いす・視覚障害・聴覚障害
┃メンタルヘルス・感覚過敏
┃性的マイノリティ
┃子連れ
◇あらかじめ対象を限定しない
◇特定の属性の人を排除しない
◇会場選定における注意
┃例:
‐車いすで会場に入れるか:エレベーターはあるか/入口に段差はないか
‐バリアフリートイレはあるか
‐点字ブロックはあるか
◇運営における準備
┃機材等の確保
‐例:文字盤/筆談ボード/音声認識アプリ
┃告知
‐対応できること・できないことを明示する

◆セーファースペース[Safer Space]の構築に向けた取り組み
◇セーファースペースポリシー[Safer Spaces Policy]の設定・周知
*村上(2026c)(2019)

◆消費しない・消費させない
◇ひとの感情を・ひとの特性を・ひとの良心を――
◇ひとが歩んできた人生を、自分に都合のよい物語に回収しない。
◇自分の価値観や信念で、ひとの生きかたをコントロールしようとしない。
◇「自分の意見」を、簡単にひとに委ねない。
◇ひとの/自分の「尊厳[Dignity]」を意識化すること。

◆多くを求めない
◇「成果」・「実績」・「評価」・「能力」
◇「量」・「質」・「完成度」・「芸術性」
――それって、「成人健常者男性中心」の「企業社会的」な価値観では?、と疑ってみる。
◇「できない」ままつながる
――それでいい/いや、実はそのほうがすごい。
┃(誰かが/みんなが)「できない」ことを否定しない
‐「できなくてもできること」は必ずある――それを探そう
┃つながれなくても(間接的に)関わることはできる――から心配しなくて大丈夫
‐「つながれない」=「分断」ではない

5. 改めて――「わたしたち」に何ができるのか

◎大丈夫。できることは必ずある。

◆小さな単位のサークルを気軽につくる
◇思いつきで・その場のノリで
┃しんどくなったらちょっとお休み
‐でも(Lineグループとかで)連絡はとれるようにしておいたほうがいい。いつでも再開できるように。
◇そして余裕ができたら→フェミニズムの勉強「も」してみる
┃そしてせっかく勉強したのなら→そこで得たものをなにか「かたち」にしてみる

★では――グループワークで実践してみよう!
*その後、参加者の質問を募り→村上が回答します。

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■3. グループワークの資料

◎テーマ:「即興で、この場限りのフェミニストジンをつくってみよう。」

◆用意するもの
・A3判用紙数枚(B4判でも可)
・大き目のスクエア型付箋(何色かあるとよい)
・なるべくたくさんの色・太さのペン/色鉛筆
・マスキングテープ(何種類かあるとよい)
・色紙(コラージュ用)
・古新聞(コラージュ用)
・はさみ
・のり

◆進行
◇まずはひとりひとりで思いついたことを書いて/描いてみる
┃何も思いつかなかったら、遊び感覚でコラージュしてみる
◇それを集めて→A3判用紙上に配置していく→全体に軽く装飾を施す
┃グループメンバー全員の合作としてひとつの紙面を構成するかたち
◇オンライン参加の人(個人)は:
┃A4判もしくはB5判用紙を使うとちょうどよい
┃いま家のなかにある材料を駆使して

◆注意点
◇気が向かなかったらやらない
┃遠慮せず申告を
◇ひとりだけで作りたければそうする
◇人にやらせない
┃指示しない
‐軽くお願いするはOK
└いやなら断っていい
◇無理して~しない
┃無理して「自分の意見」を出さなくていい
┃無理して「よいこと」を言わなくていい
┃無理してイラストを描かなくてもいい
┃無理してデザインしなくてもいい
◇素朴に・素直に
┃いま心にある(浮かんだ)言葉/イメージをそのまま
┃「何も出てこない、でも何か書きたい」なら→それをそのまま
┃出来上がりの「完成度」は考えないで
┃作業している過程そのものを楽しんで
◇つながり/関係性
┃人と一緒に何かやっている(手を動かしている)こと――その温度感や安心感――を感じながら
┃もし不安感や違和感が出てきたら:いったんその場を離れて落ち着こう

◆制作物
◇現地で出来上がった制作物(「完成」した「作品」という意味ではない)は、〈ウィングス京都〉で(成果資料として)保管していただきます。
┃自分の分だけ個人的に持ち帰りたい場合は、その旨を申告してください。

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■4. 文献

村上潔

◇村上潔 2026 「[活動報告]《グッドモーニング STUDYサロン》北野の街から考える、生活・創作・フェミニズム――第2回」(2026年5月13日/ギャラリー島田),arsvi.com:立命館大学生存学研究所,2026年5月13日,(https://www.arsvi.com/2020/20260513mk.htm
◇村上潔 2026 「[活動報告]《グッドモーニング STUDYサロン》北野の街から考える、生活・創作・フェミニズム――第1回」(2026年4月15日/ギャラリー島田),arsvi.com:立命館大学生存学研究所,2026年4月15日,(https://www.arsvi.com/2020/20260415mk.htm
◇村上潔 2026 「[報告資料]女性史のアーカイヴィングとフェミニズム実践の展開――その連関構造をつくる営み」(ゲスト講義:〈女性史研究の現在[いま]を問う会(立命館女性史研究会)〉:2026年3月6日/立命館大学衣笠キャンパス),arsvi.com:立命館大学生存学研究所,(https://www.arsvi.com/2020/20260306mk.htm
◇村上潔 2026 「セーファースペース・ポリシーのテンプレート――作成:村上潔(1)」,arsvi.com:立命館大学生存学研究所,2026年3月15日,(https://www.arsvi.com/2020/20260315mk.htm
◇村上潔 2025 「[報告資料]大学図書館はいかにしてジンカルチャーのエートスを保全しうるか――限界を認識し可能性を模索する」(ゲストトーク:《ZINE TALK 03》:2025年11月29日/京都精華大学情報館),arsvi.com:立命館大学生存学研究所,(https://www.arsvi.com/2020/20251129mk.htm
┃村上潔 2025 「[報告資料]大学図書館はいかにしてジンカルチャーのエートスを保全しうるか――限界を認識し可能性を模索する【選書リスト】」,arsvi.com:立命館大学生存学研究所,2025年11月29日,(https://www.arsvi.com/2020/20251129mk-bl.htm
[…]
◇村上潔 2022 「ジン・カルチャーの現在的展開とその意義――フェミニスト・コミュニティ・アクティヴィズムの視点からの展望」,『立命館言語文化研究』33(3): 39-51,(https://doi.org/10.34382/00016841
◇村上潔 2021 「ジンというメディア=運動とフェミニズムの実践――作るだけではないその多様な可能性」,田中東子編『ガールズ・メディア・スタディーズ』,北樹出版,130-148
◇村上潔 2020 「DIYの文化シーンとアクセシビリティ――その精神・実践・意義」,Webマガジン『AMeeT』(一般財団法人NISSHA財団),2020年3月24日,(https://www.ameet.jp/column/2930/
◇村上潔 2020 「アナーカ・フェミニズムにおけるジン――ジンが教育/スペースであること」,『現代思想』48(4): 160-168
 *2020年3月臨時増刊号《総特集:フェミニズムの現在》
◇村上潔 2020 「ジン(Zine)」,社会文化学会編[2020:69;116-117]*
*社会文化学会編 20200130 『学生と市民のための社会文化研究ハンドブック』,晃洋書房,140p.
◇村上潔 [2018] 2019 「ジン[Zine]についての簡潔な解説【第7稿】」,arsvi.com:立命館大学生存学研究所,2019年11月7日,(https://www.arsvi.com/2010/20180906mk.htm
◇佐藤由美子×村上潔(司会:堅田香緒里) 20190531 「[トークセッション]オリンピックとジェントリフィケーション――ジェンダー・文化・アクティヴィズムの観点から」,『支援』9: 151-181(生活書院)
◇村上潔 20190529 「佐藤由美子×村上潔「[トークセッション]オリンピックとジェントリフィケーション――ジェンダー・文化・アクティヴィズムの観点から」(『支援』Vol.9)に関する補足説明」,反ジェントリフィケーション情報センター
◇村上潔 20190425 「アナーカ・フェミニズム」,『現代思想』47(6): 170-173
 *2019年5月臨時増刊号《総特集:現代思想43のキーワード》
◇村上潔 20180927 「トークセッション「オリンピックとジェントリフィケーション」を終えて」,反ジェントリフィケーション情報センター
◇村上潔 20180901 「トークセッション「オリンピックとジェントリフィケーション」出演にあたって」,反ジェントリフィケーション情報センター
◇村上潔 20180126・0307・0331・0419 「[連載]都市空間と自律的文化へのアプローチ――マンチェスター・ジン・シーン・レポート(全4回)」,Webマガジン『AMeeT』(一般財団法人NISSHA財団)
◇村上潔 20160331 「解題:いまフェミニスト・ジンについて考えること」(特集3:フェミニスト・ジンの現在),立命館大学生存学研究センター編『生存学 Vol.9』,生活書院,188-194
◇西山敦子(DIRTY)×村上潔 20160331 「ジンを「わたしたち」のものとして生かすために――フェミニスト・ジンへのアプローチとその潜在的可能性」(特集3:フェミニスト・ジンの現在),立命館大学生存学研究センター編『生存学 Vol.9』,生活書院,196-226
◇村上潔 20150331 「特集解説:なぜいま「クリエイティブ母」なのか」(特集2:クリエイティブ母),立命館大学生存学研究センター編[2015:208-212]*
◇堀越英美×野中モモ×村上潔 20150331 「(座談会)母への抑圧/母からの創造――クリエイティブ母の条件」(特集2:クリエイティブ母),立命館大学生存学研究センター編[2015:214-243]*
*立命館大学生存学研究センター編 20150331 『生存学 Vol.8』,生活書院,330p.
◇村上潔 20150516・19 「『生存学 Vol.8』内容紹介:特集「クリエイティブ母」」,立命館大学生存学研究センター Facebook
◇村上潔 20150713 「[研究エッセイ]主婦の抑圧・葛藤・主体性をどう表すか」,立命館大学生存学研究センター

上記以外

『同朋』2025年9月号
発行:2025/09/01 東本願寺出版
《特集:ZINE――誰にも頼まれていないけど作りたい私のメディア》
……野中モモ・SAPPORO POSSE ほか
◇高橋慎一 20240316 「ジェントリフィケーションにもくっしない――East Nine Zine Circleの小さな歴史」,East Nine Zine Circle『[Zine 2nd]land(とち)』,19-24
◇香月真理子 20210715 「持たざる者の、自由なメディア“ZINE”[ジン]――自分を理解し、自分を伝えるエクササイズに――野中モモさん」,『ビッグイシュー日本版』411(2021-07-15): 5-7《特集:究極の自由メディア「ZINE」》
◇香月真理子 20210715 「作り手、読み手、興味のある人をつなぐ――生活の中にZINE[ジン]の占める場所がある、それが希望」,『ビッグイシュー日本版』411(2021-07-15): 10-11《特集:究極の自由メディア「ZINE」》
 *村上潔へのインタビュー取材に基づく〈Morning Zine Circle〉の紹介を含む
◇野中モモ 2020 『野中モモの「ZINE」 小さなわたしのメディアを作る』,晶文社
◇ばるぼら・野中モモ編 2017 『日本のZINEについて知ってることすべて――同人誌、ミニコミ、リトルプレス:自主制作出版史1960~2010年代』,誠文堂新光社
◇行司千絵(記者) 20191107 「市井の人がつづる、政治・性差別・子育て… 小冊子Zine[ジン]ご存知ですか――思い共有 ゆるやかなつながりへ」,『京都新聞』朝刊8〔暮らし〕面 
 *村上潔を含む〈Morning Zine Circle〉のメンバー3名への取材記事。ジン・カルチャーの特質、〈Morning Zine Circle〉の活動とその意義、ならびに《NIJO Zine Fest #03》に関する紹介。
◇Campau, Neil, 2012, "DIY", Neil Campau (185668232 et al. eds.), Building: A DIY Guide to Creating Spaces, Hosting Events and Fostering Radical Communities, 1st Edition (July 2012), DoDIY.org, (http://www.dodiy.org/building_web.pdf), 2-3.=2019,村上潔訳,「DIY」,arsvi.com:立命館大学生存学研究所,2019年12月2日,(https://www.arsvi.com/2010/20191202mk.htm

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■5. 関連情報

◇Murakami, Kiyoshi, 2024, "Zine Culture and Locality/Regionality: The Significance of Practices Derived from That Relationship", arsvi.com, June 12, 2024, (https://www.arsvi.com/2020/20240612mk.htm). 【紹介】
 *日本語タイトル:「ジンカルチャーと現場性/地域性――その関係から導かれる諸実践の意義」
 *東京外国語大学大学院総合国際学研究科2024年度春学期《学術英語演習1》(担当教員:中井杏奈)第10回におけるゲスト講義の資料
◇20220909 [Presentation]"The Significance of Community Activities and Learning Practices of a Zine Circle in the Gathering Place of Diverse Minority Movements: A Case Study of a Multiethnic/Multicultural Area in Kyoto"
BST 10:00-11:30(日本時間=同日18:00~19:30) オンライン開催(Zoom)
《Zines ASSEMBLE》Free One-Day Online Symposium: Session 1 【Program】
*タイトル日本語訳:「多様なマイノリティ運動の集合地におけるジン[Zine]サークルのコミュニティ活動と学習実践がもつ意義――京都の多民族・多文化共生地域の事例から」
◇村上潔 20220905- 「ジン[Zine(s)]――その世界の多様性と可能性(2)」(事項ページ)*随時更新
◇田中東子・村上潔 2021/11/13 「[『ガールズ・メディア・スタディーズ』刊行記念トーク(神戸編)]女の子とコミュニティ――ジン・カルチャーの視点から見る神戸文化」 [トークゲスト]
 18:30-20:45 於:1003
◇2021/04/26 「[ゲストトーク]生存・労働・再生産をめぐる運動の現場で機能する自律的メディア――ジン・カルチャーが直接行動とその支援において果たす役割」 [ゲストスピーカー]
 13:30~15:00 オンライン開催(Zoom)
 京都精華大学ポピュラーカルチャー学部2021年度《応用実習(メディアづくり)》(担当:安田昌弘・西谷真理子)
◇2020年7月22日 [Panel]“Zine Libraries and Zine Librarianship”
 パネリスト:Rhonda Kauffman(Chair)・Kiyoshi Murakami・Marya Errin Jones・Ziba Perez Zehdar
 UTC 02:00~03:00(日本時間=22日11:00~12:00) オンライン開催(Zoom)
 *〈Zine Librarians unConference〉の活動の一環として開催されたワンデーイベント《International Zine Library Day 2020》(7月21日UTC 20:00~22日UTC 04:00)内の企画
◇村上潔 20191216-20220831 「ジン[Zine(s)]――その世界の多様性と可能性(1)」(事項ページ)
◇村上潔 2019/12/14 「[報告]ジェントリフィケーションに抗するフェミニスト・アクション――ロンドンの事例を中心に」 [ゲスト報告者]
 15:00~17:00 於:ナゴヤ駅西 サンサロ*サロン
 *《名古屋都市研究会》第5回研究会
◇村上潔 2019/05/26 「[Lecture & Workshop]セーファースペースとしてのジン・コミュニティをつくる」 [ゲスト講師/ファシリテーター]
 14:00~17:00 於:ナゴヤ駅西 サンサロ*サロン
◇佐藤由美子×村上潔(司会:堅田香緒里) 2018/09/12 「[『支援』トークセッション:2018秋]オリンピックとジェントリフィケーション――ジェンダー・文化・アクティヴィズムの観点から」 [ゲストスピーカー]
 16:00~19:00 於:カフェ・ラバンデリア(Café★Lavandería)
◇村上潔 2017/04/23 [トークゲスト] 「[Talk]ジンとフェミニズムの古くて新しい関係」
 17:00~19:00 於:art space tetra
 *《Garden #07 For Zine》内の企画
◇村上潔 2016/11/20 [ゲスト講師/ファシリテーター] 「[Lecture & Workshop]ZINEを通して学ぶこと・できること――思いをシェアする/運動を知る/文化をつくる」
 14:00~17:00 於:ナゴヤ駅西 サンサロ*サロン

企画

◆《Osaka Zine + DIY Fest》[大阪]
https://ozdfest.themedia.jp
◆《Queer Feminist Zine Fest》[大阪]
https://qfzf.amebaownd.com
◆《OUR TABLE for zine sharing》organized by Quiet Hills Zine Collective (Q.H.Z.C.) / at〈Cry in Public〉[三島]
https://www.instagram.com/cryinpublic2014/
◆《ZINE LIBRARY MEETING ジンライブラリーとおしゃべり会》[東京]
https://www.instagram.com/zinelibrarymeeting/

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■6. 開催報告/参加者の反応

開催報告

◎感想:村上潔

本日の企画は……、本当に得難い、かけがえのない経験となる、特別な・幸福な150分でした。「貴重な機会」という言葉では収まりきらない、そんな感覚があります。〈ウィングス京都〉の職員のみなさん、そして参加者のみなさんには感謝しかありません。冒頭に「少しでもみなさんにエンパワーメントを」とか言っておきながら、自分がエンパワーされました。ありがとうございます。
(2026年3月28日)

参加者の反応


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■7. その他



*作成:村上 潔Murakami, Kiyoshi
UP: 20260328 REV: 20260601
生を辿り途を探す――身体×社会アーカイブの構築  ◇アーカイビング――障害/クィア/BIPOC/フェミニズム(海外)  ◇都市・空間・場所[City/Urban/Space/Place]  ◇生活・生存[Life / Survival]  ◇フェミニズム/家族/性[Feminism/Family/Sex]  ◇女性の労働・家事労働・性別分業[Women's Work / Housework / Domestic Labor / Sexual Division of Labor]  ◇全文掲載
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