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「ウクライナの障害者の保護と安全」

欧州障害フォーラム(EDF) 20220224 欧州機関長、欧州・ロシア・ウクライナの国家元首、
北大西洋条約機構(NATO)へのオープンレター.

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last update: 20220228


■声明本文

欧州障害フォーラム(EDF)は、すべての当事者がウクライナの障害者の保護と安全を確保することを求めています。そのために、以下の尊重を求めます。

・国連障害者権利条約に基づく義務、特に「危険な状況及び人道上の緊急事態」に関する第11条
・紛争中の障害者の保護に関する国連安全保障理事会決議2475(2019)
・国際人道法と人道主義原則

危機や紛争の状況において、障害者は、放棄・暴力・死亡の不釣り合いに大きなリスク、そして、安全・救済・回復支援へのアクセスの欠如に直面しています。障害女性は性的暴力のリスクが高く、障害児は虐待や無視にさらされています。安全と避難に関する重要な情報はしばしばバリアフリーではなく、避難所自体もめったにアクセスできないので、障害者が取り残されていることがよくあります。

ウクライナには270万人の障害者が登録されています。同国の私たちの仲間は障害者の状況が恐るべきものであることを確認しました。例えば、キエフの避難所はバリアフリーでなく、障害者は安全に行くことができる場所が分からず、家にいることを余儀なくされています。

そもそも地域社会から切り離され、施設に住む障害者は、放棄され、忘れられる危険性があります。ウクライナだけでも、少なくとも82,000人の子供たちが社会から隔離され、無数の障害者成人が永久に施設にいます。

私たちは、この危機に対処している政治的リーダーとすべての人道的活動に取り組む組織に対して、障害者が以下を確実に得られるよう求めます。

・すべての人道支援への完全なアクセス
・暴力、虐待、虐待からの保護
・安全および支援プロトコル、避難手順および支援に関するアクセシブルな情報提供
・水と衛生、社会支援、教育、医療、交通、情報などの基本的なサービスへのフルアクセス
・きちんとした扱いを受け、放棄されないこと。施設や孤児院で暮らす人々も十分に考慮した対策を講じることが不可欠です。そして、移転と避難の措置が、より多くの障害者をそのような施設に住まわせるべきではありません。
・障害者組織を通じたすべての人道支援への実質的関与

特に、女性、子供、盲人、盲ろう者、精神・知的障害者、高い支援ニーズを持つ人など、最も危険にさらされている方には特別な注意が必要です。

今日、私たちはヨーロッパの地で本格的な紛争を目撃しています。ウクライナの状況の深刻化に伴い、欧州障害フォーラムは、すべての障害者の保護と安全を確保する責任を緊急に思い起こすように国家に求めます。

EDF会長 ヤニス・ヴァルダカスタニス
EDFは、パートナーと連絡を取り合って、状況を引き続き監視しています。

長瀬 修仮訳)


■関連リンク

原典への外部リンク

原典:
https://www.edf-feph.org/protection-and-safety-of-persons-with-disabilities-in-ukraine/


欧州障害フォーラム [European Disability Forum]へのリンク

欧州障害フォーラム [European Disability Forum]:
https://www.edf-feph.org/




*作成:岩ア 弘泰
UP: 20220224 REV:
生活[Life]・生存[Survival] 全文掲載
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