「新型コロナウィルス対策におけるトリアージ実施に関する緊急要望（案）」

■声明本文

沖縄県におかれましては、インクルーシブ社会の推進にご尽力いただき、感謝申し上げます。

さて、新型コロナウィルス感染の蔓延による被害が世界中で拡大しており、、これまでも医療崩壊した国や地域では、人工呼吸器や医療従事者の不足が深刻化し。現場の医療スタッフの判断で患者の選別（「トリアージ」）が行われ、高齢者や重度障害者には人工呼吸器を装着しなかったり、高齢者が装着している人工呼吸器を外して、より若く治療効果のある人に付け直すということが起きています。

本県でも医療崩壊が現実になる中、県の専門家会議で「誰に人工呼吸器を配分するべきか」というルール作りのための議論が始まっていることに、私たち障害者は大変な危機感を抱いています。感染症対策は、予防と予測を進めることができ、感染者への対応も数日の猶予のある点などから、突発的な自然災害やテロなどとは根本的に条件が異なります。これまでの経験を総動員し、迎え撃つためのあらゆる方策を行い、優生思想につながる障害を理由とした命の選別が推進されることがないようにしてください。

例えば、公共情報がアクセシブルでないために聴覚障害者・視覚障害者・盲ろう者・知的障害者等に情報が迅速かつ正しく伝わらない問題、また、外出の自粛が課される中で、重度訪問介護を含む介護サービスの在宅勤務の活用をも含めた柔軟な利用が不十分という問題や、在宅療養する障害者への介護サービス等の提供継続のための支援も不十分です。そして精神科病院や入所施設等での大規模なクラスターも報告されています。

そのために、以下の対応と支援を本県において大至急、確実に行っていただきますよう、またそのための施策を国に求めるよう要望いたします。

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