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江藤きくよ氏インタビューその1

20210123 聞き手:中井良平 於:Zoom

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■インタビュー情報

◇江藤 きくよ i2021 インタビュー 2021/01/23 聞き手:中井 良平  於:Zoom
◇文字起こし:ココペリ121

◇江藤きくよ氏インタビューその1本頁)
江藤きくよ氏インタビューその2

■関連項目

NPO市民健康ラボラトリー  ◇なおすこと  ◇名づけ認め分かり語る…  ◇原因/帰属 c11

■本文

101分

※聴き取れなかったところは、***(hh:mm:ss)、
聴き取りが怪しいところは、【 】(hh:mm:ss)としています。

■■

[音声開始]

中井:では改めまして、よろしくお願いいたします。

江藤:よろしくお願いします。

中井:直接お話させていただくのは今日が初めてということで、いろいろお伺いしてしまうかと思うのですが。今、江藤さん、福岡にお住まいということで。

江藤:はい。

中井:本日雨が降っているということなんですが。どうでしょう、天候の影響というのは、お体とかご病気にはあるんでしょうか?

江藤:はい。電磁波と低気圧って、なんかやはり密接な関係があるらしいです。

中井:症状的にはどんなものが?

江藤:症状は眠気とか、体のだるさ、全身倦怠感といいますかね。あとは頭痛がする場合もあります。

中井:それはやはり、夜間と昼間の気圧の差みたいのもあると思うんですが、たとえば天気が崩れる前の日とかであったり、

江藤:そうですね、はい。そういう場合にやはり不調を感じます。

中井:で、頭痛が出た際は、さきほど鎮痛剤も使われるっていうお話をされてたと思うんですが。

江藤:そうですね、やはりなるべく使わないようにはしています。もう究極といいますか、もうどうしてものときにしか使わないようにはしています。

中井:それは、どのような理由があるのでしょうか?

江藤:さきほども少し申しましたけれども、「バファリンで副作用を感じるようになった」ということがありますので、今、使っているタイレノールでも「また副作用がどっと来るのではないか」という恐れがありますので、できるだけ薬剤を使う機会を少なくしたほうがいいだろうという自己判断です。

中井:副作用っていうのはさきほどおっしゃっていた「腫れが顔に出でしまう」というような?

江藤:そうですね、はい。

中井:けっこう腫れるんですか?

江藤:んー、なんていうんですか、ものもらいみたいになってしまうんですよ。

中井:じゃあけっこうたいへんですね。赤くなったりしてっていう感じですかね。

江藤:そうですね。まじまじと鏡を見る時間もないんですけど、なんかまあ赤味もあるのかもしれません。飲んで30分ぐらいしたら、まぶたを閉じるのが、なんていうんですか、違和感を感じるんですよ。それで会議終了後とかになんかトイレなどで鏡を見ると、「あ、腫れてる」っていう感じですね。まぶたの開け閉めにザリザリ感があるんです。

中井:ああ、それが薬を飲んだ直後、直後というか、だけ出るっていう感じ、

江藤:そうなんですよ、はい。

中井:いやあ、目はけっこうつらいですよね。

江藤:そうですねえ。

中井:ありがとうございます。江藤さんは今、事前には「電磁波過敏症と診断されている」っていうことを伺ってるんですが。けっこうこういった関連の疾患というか症状というか、まあ診断がなかなかつかなかったりみたいなことがあって、あちこちの病院でいろんな診断をされたり、現在も複数診断がついてるかたとかもいらっしゃると思うんですが。江藤さんの場合は確定診断で電磁波過敏症ということなのか、何か他も疑われてたり、というようなこともあるんでしょうか?

江藤:そもそも、子どものかかりつけの小児科の先生が、アレルギー科も掲げておられたのです。それで2011…、12年か、2012年の2月に、この近くに携帯電話基地局が建つっていうことになったんです。それで町内会から、共有地にそれが建つので、「意見がある人は」というアンケートが来たんですね。で、父から「どう思うか」って聞かれて。で、たまたまパソコンで「携帯電話基地局 健康被害」というワードで検索したら、もうそれはそれはすごい、「こういうことがある」「こういうことがある」っていうのが出てきまして。それで、3月の下旬ぐらいに、まだ寒かったので、なんかこうむかむかするなあとか思って、寒いので冬の風邪のノロウイルスとかなのかなあと思っていたのですが、9月になって住まいのうしろ、裏になるんですけど、裏のアパートの上をふって見あげたら、PHS(ピーエイチエス)基地局が給水塔の上に建ってるのを見つけたんですよ。で、その基地局のほうの頭が痛いんです、向いてるほうの頭が。[00:05:45]

中井:なるほど。

江藤:で、おそらく、通信が頻繁であるような時間などに、痛みが強くなるのです。それで、そういうこう、なんていうのかな、「携帯電話基地局 健康被害」というのを読んでいたので、「ああ、これは私が過敏症になったんだ」と思いまして、で子どものかかりつけの小児科の先生に、「いや、こういうふうなんです」って。その小児科の近くにも大きな基地局があって、その下を通ると、きーんって耳鳴りがするんですね。で、やっぱり基地局の近くに行くと頭痛がするから、あの、「これ電磁波過敏症じゃないかと思う」って言ったら、その先生が「あなたは電磁波過敏症です」って言ったんです。だから、もうそれを私は確定診断としています。はい。

中井:なるほど。じゃあ今もときどきその小児科の人にはかかったりはするんでしょうか?

江藤:いえ、彼には話をしていたら、あの、なんていうんですか、「自分は電波をもっと強く出してほしい」って言われたんですね。

中井:ん? どういうこと、

江藤:便利のために、「自分の便利のために電波もっと飛ばしてもらわないと」っていう。だから「患者の気持ちなんか全然分からない人なんだな」っていうの、分かってたんですけど(笑)。

中井:なるほど(笑)。

江藤:それを契機にもう、「この人にかかっていてもしかたがない」って。で、彼もまたそして、それから4月にそれを自分で感じたんですけれど、8月ぐらいになったら、さきほどの話じゃないですけど、洗剤の匂いとかがだめになってきたんです。電磁波過敏症と化学物質過敏症って併発することが多いんです。「ああ、だから化学物質にも敏感になってきたんだな」と思って、この先生に「どうも化学物質にも過敏性が出てきたみたいです」って言ったら、先生が、「じゃ薬だめじゃない」って言ったんですね(笑)。で、そこの病院では薬をもらうことがメインなので、「もうここに来たってしょうがない」っていう感じだと思って。

中井:もうじゃあ出してくれなくなっちゃったわけですかね。

江藤:いやあ、もう私自身も薬はできるだけ飲まないほうがいいなと思います。なので、

中井:今はじゃあ、

江藤:今、行ってません。はい。

中井:じゃあ主治医の人が今いるっていうことではなくて、何かその医学的な治療を受けてもいないって感じですかね。

江藤:そうですね、はい。

中井:わかりました。

江藤:はい。えーと、中井さんはあれですよね? 市民健康ラボラトリーの会員でいらっしゃったんですかね?

中井:そうですね、小田さんがご存命のうちは、はい。

江藤:そうですか。で会報もよく読んでらっしゃると思いますけれど、やはり私ども、その敏感な人間にとっては、やっぱりその、ありがちな西洋医学の治療っていうのはあまりよくないなというのが実感です。はい。

中井:話が少し戻ってしまうんですけども、症状に気づかれたあたりのことをもうちょっとお伺いしたいと思いまして。2012年の2月に基地局の建設が決まったっていう、

江藤:いや、決まりは…、打診があったんですね。

中井:決まってはなかった。ああ、なるほど。その後、じゃあ江藤さんとしては、いつ建つのか、建ってるのか知らないっていう感じだったんですかね?

江藤:あの、それはだから、実家の近くに建つことについて、父から相談されたんですけれども。で、私の住まいの寝室の20メートルぐらい離れたところに、基地局がもう7年も建ってるっていうことを私は知らなかったんですね(笑)。[00:10:15]

中井:わかりました、じゃあ、それでわかりました。2012年の2月にご実家の近くに建つっていうことで、江藤さんがちょっと調べられたりして。でまあ、同じ年の4月ぐらいまでのあいだに「なんか調子が悪いな」と思っていたら、4月に近くの建物の屋上に基地局が建ってるのを見つけたと。

江藤:はい、気づいたんですね、やっと。

中井:その当時は、2012年というのは電磁波過敏症というのはどの程度一般的だったんでしょうか?

江藤:ああ、あまり一般的ではなかったと思うんですけれども。宮崎県の延岡市に大きな基地局がありまして、その周辺で健康被害が起こって、裁判はたぶんその頃起こっていたと思います。ですので、新聞にはときどきそれに関する、ローカルの新聞には記事が載っていたと思います。だからメジャーではなかったんですけれど、私がたまたまそれ、その「携帯電話基地局 健康被害」っていう名目で検索したので、やっぱり情報を得ることになって。それから、電磁波問題市民研究会というのがあるんですけれど、そちらに連絡したら、いろいろ資料とか送ってくださって。なんか、ですので、そういう関係で勉強はしましたね。あと、『ユビキタス社会と電磁波』だったっけか? なんとかっていう、いわゆる加藤やすこさんの著書も、その頃読みましたかね。はい。

中井:それが、診断がつかれてから勉強を、

江藤:うーん、前後してたとは思います。

中井:じゃあやっぱ親御さんのことを心配、親御さんというか、まあやっぱご実家なんで、っていう感じですかね?

江藤:はい。自分も実家に長時間いますし、お寺を守らないとという思いがあるんです。私にとっては電波が強いイコール「電磁波汚染された」なんです。

中井:わかりました、ありがとうございます。

江藤:はい、いえいえ。

中井:それが2012年頃ということで、はい。病院のお話はさきほど伺ったような感じで。えっとですね、これをちょっとみなさんにお伺いするようになってるんですけども、普段のご生活であったり、お仕事とかであったりっていう部分に、まあやはり大きな体調の変化だと思うので、影響があるのかなと思うんですが、何かそのあたりのことを。

江藤:公共の交通機関はあまり使えないですね。それと、コンサートとかは元気なときは行けてたんですけれど、やはり集まる、人が集まるところは苦手なんですね。やっぱり体調がすごく悪くなるんです。なので諦めています。あとはですね、たぶんちょっと職業柄なんですが、お経を読むんですけど、お経に節がついているお経があるんです。それを読み始めると呼吸困難になって、まあパニック障害のようなね、はい。

中井:節? 節ですか?

江藤:南無至心帰命礼(なむししんきみょうらい)って、こういうふうな感じで(読経のデモンストレーション)。

中井:あー。

江藤:はい、はい。これぐらいの調子だったらいいんですけど、やはり狭い、みなさんの、狭いって言ったら…、お座敷とかでけっこうたくさんの人数の方が、たぶんみんな一人ずつ携帯電話持ってると思うんです、集まった人はですね。その中にいて、なんていうかな、お経を読もうとすると呼吸困難になってしまうっていうのが、これは症状と関連があるだろうというふうに…。あの、福岡の豊前かな? 豊前に、「元朝日新聞の記者の」っていう話をしましたよね? 松本建造さんっていうかたがいらっしゃるんですけれども。[00:15:00]

中井:すいません、ちょっと失念してしまいまして。

江藤:いえいえ。で、そのかたは『告発・電磁波公害』という本を書かれたかたで、で、それこそアースのとり方とかをいろいろ指導してくださるかたなんです。で、彼がやはりその「パニック障害と電磁波は関連があると思う」とおっしゃっていました。

中井:「パニック障害を起こす原因の一つになっているだろう」という感じで言われてるっていうことですかね?

江藤:はい。私のいとこ、もう亡くなりましたけど、も、亡くなったのは癌で亡くなったんですが、彼女もパニック障害だったんですけれども、やっぱり電車とかがだめで、電車・バスが。その頃からみんな携帯電話持っていたかなっていうのは、ちょっと私もまあわからないんですけれど。やっぱり閉塞感とかそういうこともストレスにもなるんだと思いますが、不調はやはりその携帯電話の電磁波なども影響していたのかなあと、思うところです。

中井:どうなんでしょう、そのへんのことっていうのが学術的にはどの…、学術的にというか、まあ統計みたいな話にもなるのかもしれないんですけれども、

江藤:そうですねえ、ちょっとこの話をし始めると、もう大幅な削除だと思うんですけど、私のモットーは「エビデンスなんかクソくらえ」っていう(笑)。なぜならば、もう本当に「ひも付き」といいますか、企業から研究費をもらって、その企業の損になるようなデータを出せない学者さんばっかりじゃないですか。

中井:そういう場合もあるかと思います。

江藤:「科学者の誇りはどこにあるんだ」って私はよく思うんですけれど(笑)。そうしますと、やはり電気関連業界の圧力を受けると、WHOは「電磁波過敏症がある」ということは認めていても、それがその携帯電話基地局の電磁波、まあそれからそれからモバイルの電波、そういうものと関連があるかどうかは「エビデンスがない」ってWHOは言ってるんですけれど、「エビデンスがある」という学者も相当数いるはずなんですね。そこのところがなんとも言えないところだなと(笑)、思っております。

中井:なんか、全然これ関係あるかどうかわからないですけども、電磁波の影響みたいな話で。ちょっと待ってくださいね、今、(話しながらネットで)調べてるんですが、えーと、ちゃんとしたソースじゃなかったみたいなんですが。あ、でも一応CNN(シーエヌエヌ)。全然眉唾で聞いてもらえたらいいんですけど。なんか去年ぐらいにですね、イギリスのどこかの村で、毎日決まった時間にインターネットの障害が起こるみたいなことがあって。それを調べてみると、村の住人の人の1人がその時間に古いテレビのスイッチを毎朝入れて、決まってその時間にテレビを観ていて。なんかそれが原因でネットに、村の全部のネットに影響を与えていたみたいなのが、今これCNNのニュースで見ているんですが、本当かな? と思ってしまうんですが。これ本当だとしたら、そんな、たぶん電磁波みたいな話しだと思うんですけども。

江藤:うーん。あの、私どもの近くでは、高速道路に「スピード注意」みたいな電光掲示板があるんです。走行している車がスピードを出し過ぎると、「注意しなさい」っていうサインが出るんですね。それがまったく最近、壊れて点かないわけですよ。で、その両側に基地局があるわけですよ(笑)。携帯電話基地局がね。なので、私はその電波の影響を受けて、あれは壊れたなって思ってるんですけど(笑)。

中井:掲示板ってあの、何ですかね? 豆球みたいなのが並んで…、

江藤:そうですね。でも、どうにかしてスピードを感知しているでしょうし。そういった機能がやっぱりその電波で妨害されてるんじゃないかなと私は思っているのですが、いかがでしょうか? はい。[00:20:11]

中井:なんかいろいろ興味深い話が出てきそうで。

江藤:すいません、だいぶ本題から外れてますね。

中井:興味深いっていうと、苦しんでるかたに失礼なんですけど。もっと知りたいと思いますよね。ありがとうございます。すみません。なんか脱線してしまいまして。
 8年間闘病されてきてということで、今、その生活のお話をちょっと伺ってたんですが。えーと、確かご住職さん?

江藤:いや、住職は夫なんですよ。私は職員、一職員というか。僧侶資格を持ってるっていうことで。

中井:なるほどすみません。もう少し何か、その生活とかお仕事への悪影響っていうか、困っていることとかあれば。どうでしょうか?

江藤:小田さんも受けられた「噛み合わせ治療」というのを改善のために受けていて。で、まあそれでいくらか、完治はしませんけれど、改善したかなと思っていまして。それまでは、文章を書いているとペンが飛んでいくんですね。なんかしょっちゅうそのペンが飛んでいく。あ、これはおかしいなと。まあそれは、それこそ因果関係の証明とかわかりませんけれど。治療を受けたあとは、それが大幅に改善していることが一つありますね。それと、体が硬くなる。しゃがんだりすることが難しいなって思うようになりまして、ていたのですが、松本さんが「アースをとって寝なさい」って言われて、アースシーツで寝てるんですけど、そしたら体は柔らかくなって、その、しゃがんだりすることがやっぱり元のように楽にできるようになったっていうことがありますね。
 あと、困ってること、何かな? 治療を受けるまではすっごく全身倦怠感がひどくて。肝臓が悪いのかなと思っていました。それで体がしんどいのかなと思ってたんですけれども。まあ小田さんのいろいろお話も聞いて、当時、だからビタミン剤とかもよく飲んでいましたし。気功の話もしましたけど、やっぱり気功を習うようになってから、疲れっていうのもだいぶん改善はしてますね。はい。

中井:すみません、「ペンが飛ぶ」っていうのはどのような感じだったんでしょうか?

江藤:う−ん、なんか書いてると、ペンがポーンとこう、飛んでいくんですよね。そして手とかも痛くて、だから若干その、なんていうんですか、「線維筋痛症っぽくなってる」という恐怖感から、私も噛み合わせ治療を受けることにしました。

中井:もうじゃあ物理的に、手に持っているペンがこう、手を離れて飛んでいってしまうっていうこと?

江藤:そうです、そうです。

中井:ああ、なるほど。で、一番効果があったのが噛み合わせ治療?

江藤:うーん、だろうと思いますが。あの、今だに運転していますと、ところどころやっぱりすごく「電波が強い」「頭が痛い」と感じるところがあるんですね。で、一応その噛み合わせ治療は終了してるんですけれども、今まで私の体に負担をかけていた噛み合わせを是正してるから、「痛いときはしっかり噛め」ってその先生が言われたんですね。なので、痛い箇所では、あえてこう歯をくいしばる。そうすると、若干痛みがやっぱり緩和するんですね、不思議なことに。首の後ろとかに「張りがあるんだ」って言うんですよ、私ども。私どもっていうか、まあこう往々にして。「それを張らないような噛み合わせに変えてるから」って言われたんです。はい、なので、「しっかりこう歯をくいしばれば若干痛みが緩和する」っていう不思議な現象がありますね。

中井:実際に過敏症状も緩和されたわけですか?

江藤:うーん、ああ、だいぶん緩和したんです。と思うんですけれども、電波はたぶん右肩上がりに増えていきますよね(笑)、環境中の。だろうと思うんですよ。

中井:そうなってる気がしますね、素人考えですが。[00:25:06]

江藤:いたちごっこじゃないですけど、もう本当、どうやってやり過ごそうかなって思ってるところで。一定の効果はあったけれども、やっぱりまた環境は私らに負荷をかける方向にいっているのかなっていう感じはしますよね。だから、えーと、一番お金がかかったのも噛み合わせ治療なんですけど、噛み合わせ治療をやって、で、その気功で、まあその自分でもエネルギーをこう取り入れるというような考え方なのかなと思うんですけれど、まあそれで支えられて。まあその栄養療法みたいな、そのビタミンを補うことによっても、まあちょっと良かったのかなっていう感じでしょうかね。

中井:食事とかは気をつけられてますか?

江藤:結局、農薬・添加物は、できるだけ避けたほうがいいのかなと思ってます。

中井:それがいつ頃から気を付けられたんでしょうか?

江藤:私は2013年から健康ラボに入ってるんですね。で、小田さんがやはりそういう方向性だったんです。農薬・添加物も化学物質ではないかっていうことで。それが私ら過敏なその脳というか、敏感な人間には悪影響を与えているのではないかっていうお考えだったので、私もまあできる限りそういったものは摂らないようにしようという方向です。

中井:どうでしょう、やっぱりいろいろ試されてると思うんで、「これが良かった」というのはなかなか難しいかと思うんですが、食事で何か変わられたりとかって感じられましたかね?

江藤:うーん、やっぱりその悪化を食い止めてるっていうんですかね。もう普通に、なんかものの本を読むと、「普通に生活していると、今は病気になる時代なんだ」とかって書いてるものがあるんですよ。本当にそういうものってあの、なんていうかな、まあ厚労省は認めてるとかそういうことなんでしょうけれども、やっぱり積み重なっていくと体に悪影響を及ぼすであろうと思うんですね。最近その、おばとかおじとかのその高齢の人たちをみてるんですけれど、膠原病になったり、パーキンソンになったりしてるんですよ、高齢、80代後半になって。やはりそいうのって、そういった常日頃摂取してきた化学物質の積み重ねだろうと私は思っているんですね。なので、できればやっぱり排除していったほうが、まあけっして長生きしたいとは思わないんですけど、無難なのかなあとは思っていますね。

中井:「症状を良くするため」というよりは、どちらかというと「これ以上悪くならないように」という感じですかね。

江藤:そうですね、はい。

中井:ありがとうございます。いろいろ工夫されて、お仕事はなんとかされて、

江藤:そうですね。

中井:生活や仕事はなんとかされてるっていう感じですかね。

江藤:現状において。変な話なんですけど、あの、「節付きのお経は読まないように」とかですね。それで一定のその、なんていうんですかね、うーん、価値を担保できるのかっていうのはちょっとあれなんですけど、「節付きを読めないから、節がついてないお経はその、心を込めて意味を考えながら読む」とかそういうふうに思っています。

中井:節、やっぱりなんですかね、どこか体に負担がかかるんですかね? この節のところで。

江藤:うーん、やっぱり何かスイッチが入るんじゃないかな、って私は思ってます。

中井:ありがとうございます。すみません、ちょっといろいろ僕も初めてなもので、考えながらお話しまして、ちょっと間(ま)ができてしまったりすると思うんですけど。

江藤:いやいや、間(ま)は大事です。ちょっと電気点けてきますね。外にスイッチがあります。
 ひどいときは蛍光灯がいっぱいあるところもだめでした。で、LED(エルイーディー)はやっぱりちょっと苦手ですね。[00:30:16]

中井:えーと、なんだか勝手にその、モデルケースというか、いろんなみなさん病院を転々とけっこうされてるみたいな話をよく聞いたりするので、もし江藤さんにも経験があればと思ってたんですけども。それがおそらくあんまりなさそうな感じですよね?

江藤:そうです。私、祖母が「自分の体は自分が一番わかっとろうが」って言ってたんですよ。で、それこそ私の母はすごくもうお医者様が、なんていうんですかね、大事じゃないけど、で、お薬が大好きな人間だったんです。けれども明治生まれの祖母は、やっぱり「薬なんかあんまり飲むもんじゃない」みたいな感じで、やはり「できるだけ自然に任せていたほうがいい」みたいな考えだったので。やっぱりもうそれは祖母に理があったかなと思ってます。はい。あの、子どもの頃、喘息だったんです。小児喘息。

中井:ああ、江藤さんが。

江藤:それで、だから「もともとアレルギー体質だからそうなったんじゃない?」って言った人もいるんですけどね。だから、母の考えで、まあ発作が起これば病院に行くわけですよ。そしてそこでネオフィリンていう静脈注射の液の注射だったんですけど、それを打ってもらえば発作はおさまるわけですよ。そういう経験があったので、やっぱりずーっと薬に依存していたと思うんですね、私自身。だから、うーん、電磁過敏症になって、小田さんとかと出会って、いろんなものを読んで、やっぱりこう「危ないんじゃないか」っていう感じにはなりましたね(笑)。

中井:どうでしょう、まあうちもそうなんですが、さきほどのお話のあれで、医療者とのまあ葛藤というか、対する際のなかなかその、そもそも診断がつくまで時間がすごいかかったりだったり、まあひどいと、なんですかね、

江藤:「きちがい」扱いされたり(笑)、

中井:そうですね、はい(笑)。うちもまあそういう経験もあるんですが。やっぱり僕が気になってるのは、まあある意味診断がつくっていうのはお医者さんのお墨付みたいなところがあって、社会的にもそれを根拠として、「この人はしっかりした病気の人だ」みたいなところがどうしてもあると思いまして。周囲の人間関係といいますか、たとえばそうですね、「ご家族に理解があるのか」とか、何かそのへんのお悩みというか、そんなことはどうでしょうか?

江藤:夫は昔、日立超LSI(エルエスアイ)システムズっていう会社に勤めてまして。だからその会社っていうのは、携帯電話の半導体とかつくるような会社なんですよ。で、私がまあ基地局の電波、主に影響でそうなったっていう話をその会社、元、もう会社辞めてるので、元の同僚に話したりしたら、「そんなわけないだろう」って言うことが多くって。で、何だっけな、何かのテレビで、立花なにがしっていう「NHKをぶっ壊せ」とかいう議員さんですね。彼になんかその、たぶん電磁波問題市民研究会だと思いますけど、がアンケートを取ったら、「電磁波がどうだなんていうのは頭がおかしいんだよ」。まあこういう感じですよね。[00:35:27]
 で、夫は、まあいろんなもの読んでもらったこともありますし、「まあ痛いって言ってるんだから痛いんだろう」みたいな感じ、「そんなこともあるだろう」みたいな感じの受けとめで。それでやっぱりアースをとったりとかそういうことは、けっこう夫の力っていうか、やってもらわないといけないことがありましたので、それは非常に協力していただいて。で、それこそ家の中、うちほとんどもうWi-Fiなんか飛んでないんですよ。全部有線でつないでもらったりとかして。だから、夫は非常に理解して協力してくれてると思いますけれども。あの、実家で仕事してるじゃないですか。家族の一人はすっごい匂いをつける人間なんですよ。だから私が「頭が痛くて吐き気がするからやめてくれ」って言ってもやめないんですね。それはやっぱりなんか理解できないっていうか。そして「電磁波は危ない」と私が言ったら、「そんなこと言ったら「きちがい」と思われる」とかって、そういうふうな言い方なんですね。「そういう権力に盾突くようなこと言ったら抹殺されるよ」とかそんなこと(笑)、ような話ばっかりね、その家族ですね。ですので、家族もいろいろだなっていうことですかね。
 子どもなんかはもう、すごくやっぱり、中学生ぐらいから私がこうなってしまったので、彼らも有線でパソコンとかはできるだけ使ってるんですけれど、まあ人並みにモバイルも今のところ使えてますし。まあ「特異な人間だ」っていうふうに思ってるみたいですね、私のことを。そして、娘がいるんですけど、娘が就職した先の担当部署が電気を売るころなんですよね(笑)。はい。で、会社の人にも、一応「母は電磁波過敏症である」というふうに言ったらしいんですけれど。で、やっぱり売る側も「そういう人間がいるんだ」ということは理解してもらわないといけないし。私も何度も九電とやり取りといいますか、うーんとね、「スマートメーターはつけないでくれ」ってお願いしてるんですよ、徹底して。「電波が出てそれで具合が悪くなったっていう話も聞きますので、できる限りスマートメーターにしないでください」っていうお願いをしていて。そのときも多少の攻防をやって。で、やっぱりその電磁波問題市民研究会からもらった資料なんかで「15歳の女の子が、Wi-Fiがだめで自殺しちゃったケースもある」っていうよう文書もファックスで送ったりして。とにかく、「うちにはつけないでくれ」というような交渉もしましたし。まあ理解してもらうために、やっぱそれなりの努力をしないといけないのかなあっていうことがありまして。
 基本はやっぱり市民健康ラボラトリーって、小田さんの考えですね、できるだけ病院に関わるまいとしているので、あんまりその医療者から差別偏見みたいなことはなくて。で、あの、父がですね、九大病院にかかっていたんですよ。あの人工血管を入れて3か月に1回CTを撮ってたんですけども。最初、私CTに付いていってたんですけど、CTのスイッチが入ってパッと電気が点いたら、もうそれで感じるっていうか、具合が悪くなるから、それは妹に代わって行かせるようにして。「結果が出て、先生の説明があるときは私が行く」みたいな感じにしてたんですけど。今、大学病院がすごーくやっぱり電気的になってるんですね。患者さんの呼び出しも番号でピンポーンって点くみたいな。もうとにかく待合室も患者がみんな携帯電話持って通信している。だから、そのへんの状況を「私は電磁過敏症で、こういう大病院ではゆっくりといることができないんだ」っていうことを、九大病院の病院長がたまたま母の主治医だったんですね、何年にもわたる、当時。なので、その資料も添えて、病院長に「こうなので、スウェーデンのカロリンスカ研究所病院のように、できたら私たちが退避できる部屋をつくってほしい」っていうお手紙を書いたんですね。で、その担当の先生から「お返事いりますか?」って言われたんですけど、「返事はいらない」っていうことにして。ですが、そのあと福岡市議の方から「九大病院が電磁波過敏症の研究はじめたらしい」って聞いて。これは裏をとってないのでわからないんですけど、やっぱり働きかけていかないと、私ら少数者のなんとか生きていくための自保っていうんですかね、場所を、やっぱりなんか獲得できないのかなっていうことは思ってます。[00:40:17]
 福岡市は、やっぱりなんていうか、ユビキタスじゃないけど、すごく市長がそういうのが大好きなんですね。博多駅なんかに行ったら、もう私はスモッグメーターっていう、エコロガっていう業者から電磁波を測定する、まあいろんな周波数があるからすべての電磁波を測定できるわけじゃないんですけど、発症当時はずっとそれを持って外で歩いていて、痛いと思うところはやっぱりすごく高いんですよ、電波がですね。で、すごく人気のパン屋さんの前、若い女の子がいっぱい働いてるのに、もうとんでもなく高いところもあるんですよね。やっぱり電波って、不妊と発癌がもっとも大きな影響だろうと思っていますので、「こんなところで若い子を働かせていいのか」っていう思いとかもあるんですけど。だからその、さっきの学校で、みんなタブレット持って授業やる云々っていう話も、もうちょっと本当に慎重にやるべきじゃないかなって。まあ人口が世界的に見ると多すぎるから、子ども生まれないほうがいいのかなみたいな、そういう思いもあるんですけど、「いや、そうじゃないだろう」って。やっぱり、みんな健康で子孫も繁栄してっていうほうがいいんじゃない? って思うので。やたら便利になって、その、「ああいうものが使えれば食えるんだ」って、「食えるのはあなたまでですよ」みたいな感じはちょっとありますね。あの、長い目で見てないんじゃないかなっていう。なので、もうちょっとなんかこう、やたら企業のほうにばかりに立たないで、我々弱者の声も聞いてほしいなって。

中井:いや、それは本当にそうですね。今、スウェーデンの病院のお話が出たんですが、どうなんでしょう、そこだけなのか、けっこうスウェーデンだと一般的だったり?

江藤:うーん、まあそれが実際のところはよくわからないんですね。だから加藤さんの本とか読んでると、やっぱり「北欧はすごく対策取ってる」っていうふうに言うんですけれど。やっぱり「日本とは何ら変わりない」っていうのがノルウェーの友だちの話なんですよね。「みんなたぶん子どももタブレット持ってるよ」って。ただ、「膝の上に置かないように」とかいうような指導はしてる。やっぱその「電波によって不妊になったりするかもしれないから」っていう情報までは出てるんですけれど。やっぱりもう、いつも日本は後手後手って言いますけど、やっぱり情報開示が遅いとか、企業寄りだとか、言っちゃいけないことがいっぱいあるとか、そういうのではやっぱり自分の身は守れないのかなって思います。はい。

中井:ありがとうございます。電磁波もそうですし、香料の問題とかもあって、直接コミュニケーションにけっこう影響及ぼしてしまうと思うんですが。配慮してもらえない人とは物理的に近づけないみたいなこともあると思うんですけども。どうですかね、人間関係が変わったみたいなこともありましたか?

江藤:うーん。ある意味まあ人に恵まれてるんですかね。あんまり、だから「変なやつだ。もうあいつとは付き合わないでおこう」みたいのは、私の場合はなかったかなあとは思いますけれど。でも二人で、友だちとかとも、コロナになるまでは食事に行ったりすることはあったんですけど。私がいるときは電源切っといてくれて、だけど私がトイレに行ったあいだに「ちょっと何か入ってないかな?」っていって見るとかそういう感じですかね(笑)。

中井:ありがとうございます。その、さきほど「企業と交渉して」っていうお話も出てきたんですが、スマートメーターは、今はじゃあ交渉して、つけないでもらって、

江藤:そうですね、あの、アナログっていうんですか、機械式メーターというのを今のところつけていただいていて。私の周りにはやっぱりそういう、なんていうか敏感な人たちが多いグループもあるので、その人たちが「スマートメーターなんだけれど電波を出さない」っていう種類があるらしくて、それに替えてもらったっていう話もありますね。やっぱりある程度は把握してるんだと思いますよ、電力会社とかも。「そういう人間がいるのであろう」という感じで。[00:45:00]

中井:把握はしてるでしょうねえ。うん。痛みが主訴といいますか、体が動かないときがあったりとかということもあると思うんですが。ちょっと痛みについて、もしお話を伺えればと思ったんですが。どうでしょうか?

江藤:私、眠れないほどの痛みっていうのは経験してないんですね。おかげさまで、その噛み合わせの先生からも「あなた、眠れないっていうことはないの?」って言われて。「いや、眠れないどころか、かえって寝過ぎるぐらいです」っていう感じのお答えをしたら、「ああ、電波が影響して眠くなるのかな」。まあ電波がじゃないですけど、低気圧では明らかに眠くなるので。まあそれは助かっているんですけれど。やっぱり年配の女性で不眠、女性だけじゃないですね、年配の人に眠れない人いっぱいいるじゃないですか。やっぱりそれは巷にいっぱいある電波のせいかなと私は勝手に思ってるんですけど。うーん、なので、何の話しでしたっけ? 痛み…、

中井:どうなんでしょう? その痛みで眠れないほどの痛みがあるっていう患者さんがけっこう多いっていうことなんですかね。さっきの先生のお話っていうのも、

江藤:線維筋痛症の方はそうだと思います。小田さんがそうだったんですよ。劇症だったので。電磁過敏症について言えば、私が知る限りでは私の周辺では眠れないほどの痛みっていう人はいないですね。あ、でも、いらっしゃるのかもしれませんね、それこそ加藤さんとかに聞いたらですね。

中井:もしあれですかね、痛みが主訴、強くなってくると、線維筋痛症の診断がついたりっていう感じなんですかね? っていうわけでもないんでしょうか?

江藤:うーん、そういう可能性はあるかもしれませんね。

中井:全然僕たちのほうに医学的なちゃんとした知識がないもので、お医者さんたちがどう言ってるかっていうのが全然、自分に関わりのあるお医者さん以外はわからない部分でもあるんですが。まあ小田さんはご自身で英語の資料を読まれたりして、いろいろ考えられてた方だと思うんですけども。その中枢感作といいますか、ああいった概念的なことって、お医者さんのあいだではどうなんですかね? それとか痛みの、従来とは違う痛みの機序の説明であったりとか。もし何かお医者さんから伺ってるようなことがあればな、と思ったんですが。

江藤:やっぱりまだ認知度は低いんじゃないかな、っていうのが私の印象ですね。うーん。どうでしょうかね。でもさきほどのポスターも、その厚労省の、何ですっけ、難治性疾患研究班っていうのは、これ獨協大学のなにやら先生が(笑)中心になってされてたらしいんですけど、やっぱこういうのが出てきたっていうのはちょっと、まあある意味明るいきざしなのかなって感じがします。九州大学でもその、温泉療法とかいうのをやってるらしいんですよ。だから噛み合わせの先生が、「あなた温泉療法とかしないの?」って言われたんですけど、まあまあ忙しいのでゆっくり温泉に浸かっている暇もなくっていうか。だからあの、私は線維筋痛症ほど劇症じゃないですけど、小田さんもそうですけれど、まあ頑張り屋さんがやっぱりこういった病気になりやすいのかなあっていうふうに思いまして。やっぱりゆっくりのんびりできて、ストレスがなければ、まあこういうことを発症することも少ないのかなっていうイメージ、ありますね。お医者さんたちはまだまだじゃないかなと思いますけどね。何でだったかな? なんか女医さんが線維筋痛症になってらっしゃるのを一度、映像で見たんですよね。だからお仕事中にやっぱり急に痛みが始まって、苦しんでおられて。そしたら同僚の男の先生が「痛いのか?」とかって言って見てらしたので。身近にそういうかたがいらっしゃったらですね、「こういう病気があるのかな」っていうふうになっていくと思いますけれど。まああの、レディ・ガガが、ほら、独唱したじゃないですか。なんかすごく調子良さそうですよね。まあ、[00:50:23]

中井:どうなったんですかね、その後。なんかわからないですよね、普通に活動されていて。

江藤:はい。だから彼女なんかにはやっぱりすごく情報が集まってくると思うんですよね。「こうしたらいい」「ああしたらいい」っていうことはですね。それは薬物治療じゃないんじゃないかなっていう気がするんですよね。うん。なんか、まあイギリス王室もホメオパシーをすごく使うとかっていう話もありますし、はい。

中井:なんかあれですよね、日本でいう漢方みたいな。ちょっと違うかもしれないですけど。

江藤:はいはい、私もそういうふうに捉えてます。ああ、漢方にもちょっと手を出してみたんですよ。でも漢方もいろんなものがあるみたいで。やっぱり純度が高い、じゃないですけど、混ぜ物がやっぱり多かったりする漢方薬もあるようなので、私が試した、よくあるツムラみたいなあんな感じの漢方は、ちょっと逆に悪くなったっていうことがありましたね。

中井:どうでしょう、さきほどみたいなやっぱり、腫れが出てしまったりとか、

江藤:いや、痛みがひどくなりましたね。なんか、頭の中心にコイルを巻くみたいな痛みをよく感じるんですけど。

中井:締め付けられるみたいな感じですかね?

江藤:なんかこう、ギギギギギっていう感じですね。

中井:今、ほかの患者さんとの交流みたいなのはどの程度あるんでしょうか?

江藤:えっとですね、「おりあい研究会」っていうのをやってまして。それはだから、「あれが悪い」「これが悪い」っていうんじゃなくて、もう環境はあんまり変えることができないんだから、今ある環境とどのように折り合って、その自分の体と病気と折り合っていくかみたいな、そういう方向性でやってるんですけれど。そこに、さっき言った、テレビも観られないっていう75歳の女性と、それと、電磁波よりもむしろ化学物質のほうに弱いっていう、72歳ぐらいの女性と、光線過敏の女性と、やっぱり電磁波に弱い大学の女性の先生と、女性ばっかりですね(笑)、と、私と、そういう過敏症はないんだけど癌だったっていう女性ぐらいがときどき集まって、はい。「どうだよね」「こうだよね」っていう話はするので。そういうのってコウ・ヒーリング(Co-healing)っていうんですかね、やっぱり同病相憐れむっていうやつですよね。いろんな情報交換をしたりとか、集まることによって、まあちょっと今コロナなんで集まれないんですけど、よって、やっぱり癒されていくというか、面はありますね。

中井:そこでは他の、まあ必ずしも同じ疾患ということではないと思うんですけども、どういった悩みの声が上がったりしてますか? あんまり悩みを言う場では、もしかしたらないのかもしれないんですけど。

江藤:やっぱり、私は車で移動しますけど、バスを使わざるをえない人は、やっぱりなんか「つらいのよね」とかって言われて。そして優先席があるじゃないですか、「優先席に座って携帯使ってる人がいるのよね。だから、まあせめて優先席付近では電源切るとか使わないとかいう、そういうふうにしてほしいのよね」って。そういうのをやっぱり福岡市役所とかにこう意見っていうか訴えてみるかなあとか、そういう話をしますかね。

中井:何か他にお困りの話とか出たりしますか? [00:55:05]

江藤:うーん、そうですね。苦手なものは人によって違うので、「お店に入って照明が明るすぎるとつらい」とかですね。とか、「車をうっかりハイブリッドに変えてしまった」。で、通勤時間が1時間ずっとあるんだけど、皮膚症状が出る人もいるみたいで、かゆみとかが出てくるらしいんです。だから「そうなった」とかと言われるので、「なんでそんなハイブリッドとか買うの?」とかって言ったりなんかしてですね。私らできるだけガソリン車が無難っていう傾向があって。で、たまたま代車が、私のですけど、電気的な車が配車されたときがあって。そしたらもう自分、「こうだから」って言って、今の車を買うときにディーラーの方にも相談して。えーと、カーナビ、別の人はカーナビはまったく使えないんですけど、私はまだカーナビが使えるので、カーナビも一番安いグレードにしないとつらいんですね。あんまりこう、いいのになると「電波強いな」って感じるっていうことを相談してやったんで。1週間が終わったときに、あ、修理で代車借りたのね。1週間で代車を返すときに、担当の人が「大丈夫でしたか?」って聞くんですよね(笑)。で、大丈夫じゃないんですよ、これが。やっぱり体のあちこちが痛くなるんですよ、あまりにも電気的な車って。そしてなんか頭がぼうっとするじゃないですけど、「もう借りてるあいだに目的地3回通りすぎたよ」とかっていうような感じで。ああもう、あの、悲惨な事故がいっぱい起こってるでしょ。起こってるんですよ、あの「踏み間違え」みたいな感じで、けっこう高齢者で。で、言いたくないですけど、某会社の有名なハイブリッドカーが起こす場合が多いなって思って見てるんですけど。やっぱり街のあちこちにホットスポットっていうんですか、すごく電波が強いところがあるんですよ。瞬間的に、なんていうんですか、てんかん発作みたいになるんじゃないかなと思ってます。すごく強い電波によってですね。で、踏み違えも、踏み間違いも起こるみたいな。だから、「うーん」とか思いながら、「危険だな」とか思いながらやってるんですけど。そういう話もしますね、「あれ絶対そうだよね」って。

中井:なんか街中で強い場所があるっていうのは、なんか感覚でわかるような気がします。僕もどっちかっていうと電波出るものあんま好きではないんですけれども、よく音楽外出時聞いてるときが多くて。最近のスマートフォンってイヤフォンジャックがなくなってきてしまって。もうBluetooth(ブルートゥース)のイヤフォンしか使えなかったりするんですよ。

江藤:線がつながってないやつですよね?

中井:そうなんですよ。まあしかたなくっていうか。別に有線で困ってないんで、有線のほうが安いし、そっちのほうが本当はありがたいんですけども。これをして音楽聴いてると、毎回やっぱ特定の場所で電波途切れるんですね、街中で。

江藤:ああ、そうなんですよ。

中井:ただ、でも「何がこのへんあるのかな?」と思って見ても、別に何もなくって。

江藤:上を見てごらんって感じ(笑)。

中井:あ、上なんですかね?

江藤:はい、あの、最近は5G(ファイブ・ジー)は、マンホールとかに入ってる場合もあるらしいんですよ。
※江藤さんからの情報提供によるとマンホール型(ドコモ)は設置に800万円がかかるのだが電波が50メートルしか飛ばないので、現在は計画がほぼ中止とのこと

中井:あ、そうなんですね。

江藤:はい、はい。けっこう近いところにあるので、あるらしいんですよ。たとえばバス停であるとか、信号機であるとか、そういうものに付けていこうとしてるみたいで。私らそれ、とっても怖いんですけど。はい。

中井:じゃあもう塔を建てるとかじゃなくて、既存のところに。

江藤:はい、はい。

中井:ああ、なるほど。

江藤:100メートルごとに設置していくってなったら、やっぱりすごく不調も増えるよねって思っているんです。

中井:なんかちょっと今度、どこに付いてるのか見てみようと思います(笑)。やっぱり、江藤さんもだと思うんですが、いろいろかなり、まあ普通の人って言ったら言い方あれですけど、その症状が出てない人に比べたらかなり気をつけて生活されてらっしゃって。やっぱり治療法がないので、そういう部分自分でやらないといけないっていう部分が大きいと思うんですが。金銭的にやっぱけっこうかかってると思うんですね。で、本当に人前に出れないほど大変な人っていうのは人前にも出てこれないんで、なかなかお話伺えないと思うんですが。本当に苦労されてる人って、もうとてつもなく苦労してる人がたくさんいるだろうなっていうのは思っていて。どうでしょうかね、江藤さんの身の回りにそんな方っていらっしゃいますか?

江藤:うーん。本当出てこれないから、お会いしたことはないんですけれど、家のブレーカーを落として暮らしてる人がいるらしいんですよ。家も、あの、なるべく基地局を避けて、山奥のほうがでっかい強い基地局があったりするので、もうそういったものを避けて、居場所を見つけるってところがそもそもそういう方は大変で。そしてその、なるべく寝るときはブレーカーを落としてっていうことは、冷蔵庫も夜中は冷えないわけじゃないですか。うん。そうすると、本当にむちゃくちゃ大変だろうなって、は思いますよね。[01:00:56]

中井:やっぱ疾患に限らずですね、生きていこうとしたら、いろんなその食事であったり、必要な部分でどうしてもお金がかかってしまう人であったり、あとは体が動かせないと介助者の手が必要な人とかってたくさんいるはずなんですが、やっぱりそういった人たちの現状というか、それを知って記録していくことっていうのが必要だなと思ってまして。でもなかなか本当に、うちも一番大変なときはそうでしたけど、ちょっと話とかも聞けないというか、なかなか存在が見えてこないですよね? そういった人たちっていうのは。

江藤:うん、そうですね。あの、小田さんがやっぱり一番ひどいときに、一人で治療のために福岡のアパートに住んでらっしゃったんですね。それで、その管理人さんが心配して「灯油はある?」とかって言って、インターホンを押してくださるらしいんですけど、寝てる布団からその、立ち上がって出ていくまでが、15分かかっていたっていうんですね。だからやっぱり劇症の人は本当に大変ですね。山本さんも本当に、「一生車いすだと思ってた」とかっていうときもありましたので。うーん。まあなんていうか、回復の糸口を見つけられないで、単に薬だけに頼って、ますます悪くなっていってる人たちもいると思うんですよね。なのでどうにかして、やっぱりなんとかその良くなるきっかけっていいますか、術(すべ)をですね、あるといいなと思ってやってるんですけど。
 あの、どこだったかな、州は忘れたんですけど、世界一の望遠鏡があるアメリカのグリーンバンクっていうところは、あの、電子レンジも使っちゃいけないらしいんですよ。その望遠鏡に影響を与えるっていうので。だから、どうしても使いたい人はその金属の中に入れて電子レンジを使ったりするんです。で、電波が出てないか調べる車がいつもこうパトロールしてるとかいって。だから過敏症の人でいよいよの人は、そこのグリーンバンクに行くしかないって(笑)。

中井:(笑) ああ、それももう、ものすごいお金が。お金というか。

江藤:(笑) そうなんですよね。あの、本当噛み合わせ治療ってだいたい、ぶっちゃけ300万ぐらいかかるんです。

中井:ああ、そんなするんですね。

江藤:はい、で、父が治療費を援助してくれた、まあ治療することができたんですけれど。またその先生が廃業されたので(笑)。あの、まだ熊本には別の治療の方法で菅先生っていう、何人も線維筋痛症を治されたっていう歯医者さんがいらっしゃるんですけど。その先生はやっぱり、全部もうなんか、なんていうんですかね、歯を入れ替えるっていうか、うーん、高いんじゃないかなあって思いますけど。

中井:ああ、そこまでして噛み合わせの治療を行うっていうことなんですね。

江藤:うーん、やはり金額的にはあまり変わりがないらしいですけど、やっぱり東京・大阪からもけっこう患者さんが行かれていて。だけど、やまだ先生もそうなんですが、菅先生も、その菅先生で治らなくてやまだ先生に行かれたり、やまだ先生が合わなかって菅先生に行かれたりっていうことがあるので、やっぱり千差万別なんですよね。[01:05:00]

中井:なかなか、でもちょっとその金額ってなると、希望してる人の中でも一部しか受けられないっていう感じですね。

江藤:そうですね。あの、小田さんが最後に、走るまで回復されたのは、体のゆがみを治すっていうか。なんていうか、あちこちにやっぱりその、寝たきりの時期も長かったので、しこりじゃないですけど、かたまり? なんていうか、こわばったところがあったらしいんですね。それでそれを、なんかそのテニスボールとか小っちゃい、その100円ショップで売ってるようなボールをストッキングとかに入れて、ずーっとその凝りを自分でほぐしていかれたっていうことがありましてですね。だから整体治療みたいなのも、はい、私もその小田さんの勧めで一時期整体治療も通いましたね。まあその、ドクターはショッピングしませんけど、治療はいろいろショッピングしましたね(笑)。

中井:どうですか、逆にというか、やってみたけど効果が全然なかったというか。お医者さんというか、治療する人からはけっこう宣伝されてやってみたけど全然そんなことなかったとか、そんなこともおありでしょうか?

江藤:いや、いくらかの効果は、いずれも私がやったものはあるんじゃないかなと思いますですね。全然っていうことはないけれど、やっぱり難治性と言われるだけあって、完全に治る人もまれにはいるのかもしれませんけど、なかなかやっぱり難しいなあというのが実感ですね。

中井:どうなんでしょう、やっぱりその治療費がけっこうかかってくると思うんですが、治療する人の説明としては、「まあ難治性だから、いくらか効果しかないかもしれないけどやってみようか」という感じなのか、それともその、「これは効果があると思うからぜひやってみよう」みたいな感じなのか、そのあたりはどうなんでしょうか?

江藤:うーん、あの治療を受ける側のアプローチの仕方っていうか、あるいは受けとめかたですよね?

中井:あ、いや、

江藤:するほう?

中井:するほうですね。どんなふうな説明をされるのかなと思いまして。

江藤:お医者さんのほうからですか? お医者さんのほうはやっぱり金額が金額なだけに、やまだ先生の場合ですよ。最初は私には「脳外科に行け」って言われて(笑)、そうそう。「頭が痛い」って、電磁過敏症のときに。で、やまだ先生はもともと物理が専門だったらしいんですよ。で、あるときに、なんかその「やっぱり歯医者さんやろう」と思われたらしくて。なので、「電波は悪くない」っていう立場なんですよね(笑)。で、なんかまあ、「そんな頭が痛い人は、最初は脳神経外科に行くんだよ」っていうような言い方だったんですけど。私が「でも、こうでこうで」って言っていったら、「じゃあ仕方がないな」みたいな感じで。だから「絶対治るとは限らないよ」っていう感じですよね。「こんなに高いけど、治るとは限らないけれど、やってみる?」みたいなそんな言い方ですよね、やまだ先生に関して言えば。ちょっとやっぱり学者肌で、なかなか取りつきが悪いというか、彼に関して言えばですね。このへんはオフレコですけど(笑)、もう廃業してらっしゃるからあれなんですけど。でもなんか、名医ってやっぱり変人が多いとか言う人もいるので。

中井:じゃあまあ、そのやまださんの場合は、電磁波過敏症の治療というか、電磁波で起こってるというよりも、ゆがみであったりっていうのを、それでいろんな症状が起こっていて、そこへアプローチして改善してやれば不調が全体的に緩和されるだろうみたいな、そんな感じだったんですかね?

江藤:そうです、そうです。私たち電磁過敏症の人間は、「歯の中の金属が電波を呼んでる」っていう考え方があって。新神戸歯科とかは、の先生とかは、だから「金属を全部取りましょう」っていう治療をされるんですね。で、私もそれを希望したんですけれど、まあ私の場所から近いやまだ先生は「違うって」っていうか「金属じゃない、噛み合わせだ」って言われてるんですよ。だから「金属を取って治った人は、取った時に噛み合わせも変わったんだよ」っていうのが彼の主張で(笑)。だから、まあそれぞれいろんな考えかたがあるから、まあどんなやりかたでも治ればいいんだしと思って。はい。[01:10:00]

中井:そうですね。うちも「金属取れ」って言われて、取ったんですけども。で、なんか保険外の特殊なやっぱ素材に入れ替えないといけなくて。1本で何十万とかですよね。で、まあやったんですけど、今のところ効果がわからなくて(笑)。で、他にも入ってる歯があるんで、続けて治療するっていうふうには、なってるんですが。うーん。なかなかやっぱ効果が出ないと、金額的にも……。あとやっぱ本人の体にも、まあ外科治療まではいかないかもしれないですけど影響は大きいものなんで。ああ、なるほど、やまださんというのはそういった考え方だったんですね。

江藤:そうなんです、はい。いや、でも本当に小田さんも言ってましたけど、1ミクロンみたいなものすごく緻密なっていうか、厳しい治療なので、やはりすごく。えーと、狭心症になられたのかな、やっぱりすごく心臓に負担がかかっていた。まあもともとなんか1型糖尿病の遺伝も持ってるとかは言われてましたけど。なんかやっぱり「心臓がもたなくてやめるから」みたいな感じではありましたね。
 うん。後継者が育ちませんでした。やっぱりその、【こういった】(01:11:38)分野と体の分野っていうか、やっぱり整体、オステオパシー的な治療を取り入れられていたんですね。首の後ろを押しながら、噛み合わせを若干動かして「あ、柔らかくなったね」みたいなそんなやり方で。「なんとか後継者を」と思ってらしたようなんですけど、なんかついてくる人がいなかったみたいですね。

中井:技術的に習得できる人がいなかったっていうのもあるのかもしれないですね、お話を伺ってると。

江藤:はい、はい。まあ、で医師会で「もう治療やめます」って言ったら、なんか偉い人が「君がやめたら、あの変な患者たちを誰が診るんだ」って言われたって言って笑ってましたね(笑)。まあ、だから普通の歯医者さんにとってみれば、変な患者なんだろうなとは思いました。

中井:それは何ですかね? なんか冗談みたいなニュアンスで。

江藤:たぶん冗談半分もあったと思いますけど、やっぱり普通の歯医者さんにとってみたら、なんていうかな、「歯の治療で体が痛くなった」とかいうような人は、本当にやっかいな患者でしかないんじゃないかなと思います。

中井:そのやまださん自身は、ほかの歯医者さんからどんなふうに見られてたんですかね?

江藤:やっぱり変わった人だったんじゃないですかね。一度、福岡の中心地で、なんかその3人、だからさきほどの漢方の先生もその中にいらっしゃって、あとやっぱ整体治療をされてる整形の先生かなんかと、やまだ先生と3人でその、痛みについての講演会みたいなのをされたことがあって。だから、歯医者さんよりもむしろ、そういった「痛みをとる」という方向のお医者さんというほうが、むしろ話は合ったかもしれませんね。歯医者さんの中では「変わった治療をしてる」っていう感じの受け止められかたで。で、私どももその、「やっぱり高い治療したんだから、ちゃんと維持してほしい」っていう思いがやまだ先生にあって。で、今後、自分はやめるけれど、どこに行ったらいいかっていうことを紹介されていて。で、私の転向っていうかね、近くの、近くじゃないんです、40分もかかるんですけど(笑)、歯医者さんもやっぱりまあ「変わった人だったね」みたいな感じの表現をされていたので、まあそうなんです。でも、その歯医者さんもやっぱり金属は取ってくれるらしいんですね。やまだ先生が閉院されたので、おりあい研究会のメンバーの1人が「どこに行ったらいい?」って言われてたので、「ああ、やまだ先生ここ紹介してましたよ」って言って行ったら、あ、「金属取ってくれる」、「今取ってくれてる」って言ってたから、やっぱりちょっとつながってる面もあったのかなっていう。はい。

中井:どのあたりの世代というか、年代の方なんでしょうか?

江藤:誰が?

中井:やまださんですね。

江藤:えっとですね、60…、今66ぐらいじゃないですかね。

中井:うんうん。…すいません、また間ができてしまいまして。

江藤:いえいえ。トイレに行ってもいいですか? ちょっとぱっと行ってきます。

中井:はい、どうぞ、もちろん。[01:15:26]

[休憩 01:17:21]

江藤:ああ、すみません、お待たせしました。

中井:いえいえ。

江藤:行ってきました。余談ですけど、私まだ試してないんですけど、ダブル水素ガスっていうのがあるんですよ。水素ガス。水素ガス、水素水とかが活性炭素を除去するということはけっこうわかってることらしくて。で、私どもの、もう1つグループありまして、寄り合い研究会、さっきのはおりあい研究会なんですけど、寄り合い研究会の中の元看護師さんで、匂いに敏感な化学物質過敏症の方がいらっしゃって。その方のお兄さんが80代半ばでご高齢なんですけれど、もともと呼吸器系が弱くて、「なんか最近お兄ちゃん元気やけど、何かしよると?」って聞いたら、「人から勧められてその水素ガスを吸いよる」って。1日まあ2時間ぐらいですかね。そしたらなんか元気になってきたみたいな話があって。それで、その化学物質過敏症のかたが「じゃあ私もやってみようかね」って言ってやり始めたら、ちょっとその過敏、敏感さが薄れてきた気がするって言われてるんですね。なので、私はなんかどうも自分の生活に合わないなと思って、まだやってはないんですけれど、もしもご興味がおありでしたら(笑)、パンフレット送りましょうか?みたいな、そういうお話で。

中井:ああ、はい。今ネットでちょっと見てみたんですけど。

江藤:はいはい、16万から18万ぐらいするものです。

中井:けっこうしますよね(笑)。

江藤:そうなんです、そういったものは…。でもまあ、うーん、歯医者さんも高いしですしね、***(01:19:05)。であの、松本建造さん、さきほどの元朝日新聞記者の、が過敏性肺炎なんですよ。イソシアネート、なんか塗料を使ったらそれが肺に入って。で、あの、彼もどういうルートでか、その水素ガスにぶつかられて、で「暮れから吸ってる」って言われているので、まあ効果があるといいなとは思ってるんですけど。松本さんはこの冬はステロイドを使わずに済んだそうです。

中井:なんか塗料を吸われたことによって、

江藤:イソシアネートというものだそうですけど、それを吸い込んじゃったということで。それによって、なんか過敏性肺炎っていう病気になられて。その寄り合い研究会のお兄さんも呼吸器が弱かったこともあって、水素を吸うことによって呼吸器が良くなるんじゃないかっていう思いもあって、「なんかこういうことがあるらしいですよ」って言ったら、「あ、実は昨年末から吸ってます」みたいな感じなんです。なので、ひょっとしたら。もう本当藁をもつかむような話ばっかりで申し訳ないんですけど(笑)。なんかできそうなことは全部やってみるっていう【感じ】(01:20:21)ですかね。[01:20:22]

中井:そうですね。なんかどこかで試せればいいんですけどね。ちょっと購入ってなると。

江藤:そうですね。なんかもうちょっと安い、「中古品を使いませんか?」っていう話はあったんですね。

中井:うんうん。ちょっと、でも頭に入れときます、ありがとうございます。
 えーと、その「臭い」っていえばですね、やっぱりお寺っていうと、

江藤:線香ですか?(笑)

中井:そうですね。それがちょっと気になってるんですけど。

江藤:苦手なやつはありますね。だけど、今のところクリアできてるっていうか、なんとか耐えられてるっていいますか。やっぱり粗悪なのはどうもいけないみたいですね。たぶん今、いろんな化学物質が練り込んであるんではないかと思ってまして。で、本堂ってわりに広いので、あの、香炉から距離もあって、そこまで感じません、です。あ、でも、私の父のいとこになるので「いとこ半」っていう間柄なんですけど、歳いくつだ、70代半ばか後半ぐらいの女性は線香がだめですね。

中井:じゃあやっぱり過敏症、電磁波過敏症っていうことで、化学物質のほうはそこまでもしかしたら症状がお強くないのかもしれないんですが、匂いでもやっぱり大丈夫なものとだめなものがあるっていう感じなんですかね?

江藤:そうですね、はいはい。耐えられるものと、「あ、だめだ」って思うのはありますね。

中井:で、すみません、また繰り返しになってしまうんですけど、今が噛み合わせ治療ももう終わられて、特に受診されてるとこはないという感じなんでしたかね?

江藤:ですね、はいはい。気功を、だから毎日40分続けてます。で、気功についてはやっぱり不思議な世界もあるみたいで、なくなった臓器が再生したりすることもあるらしいんですよ。中国の話ですからなんとも言えませんけど。ただ、そうするためには、1日8時間気功をした人が(笑)。だから、何て名前だったかな? 線維筋痛…、あ、電磁波過敏症ですね、なんか横浜の気功教室で電磁波過敏症が治ったっていう人もいて。やっぱりその方も2時間だか4時間だか毎日やったとかいう話もありまして。やっぱりでも、なんていうか私の現状に即してないんですよね。そこまで入れ込むっていうことは、私だけでなくたくさんの人がそうじゃないかなって。

中井:そうですね。ちょっと健康を害さずにそこまでやるのって逆にちょっと難しそうですね。

江藤:そうですね。もう本当、なるべく病院と関わらずに、生涯を終えたいなと思っています。

中井:やっぱりでも、ご病気になられたときっていうのの不安とかはおありなんじゃないかな?と想像するんですが。

江藤:そうですね、心臓の調子はあんまりよくないなと思ってるんですけど。重い物持ったりとか、寒かったっていうせいもあるんですけど、重い物持つ、あと、階段を上がるっていうのがちょっと今、よくないなと思っているんですが。はい。夫から「病院には行かないんでしょ」って言われています。そんな感じで(笑)。まあだから、そう、サプリ、銀杏の葉エキスとかビタミンEとかコエンザイムQ10(キューテン)ですかね、あんなものを飲んでごまかしています。

中井:たぶん時間的に、なんかそろそろ僕が、なんていうんですかね、まとめじゃないですけど何かお伺いしないといけないなと思ってるんですが。一応2時間ぐらい目途にと思ってまして。となると、あと20分ぐらいですかね。なので、何か…。[01:25:04]
 なかなか難しいですね、やっぱり患者さんみなさんその、自分自身で治療法を模索されたりして、で、全然情報がない中で自分なりに「これだ」っていう仮説を立てられたり、いろいろ取り入れたりやられてると思うので。おそらくまあそういった話を伺いだすと、たくさん出てくるとは思うんですが。なかなかちょっと私たちのほうで医学的な情報っていうのが、あんまり知識もなく取り扱えないもので、それ以外のこと。やっぱり人間関係というか社会との関係というか、そういったこと。まあ漠然と言うとそういったテーマになるのかな? と思ってるんですが。

江藤:あの、夫は、私みたいな人間は淘汰されていくって言ってるんです。生まれなくなる。電波に弱い人間は(笑)。そうなのかな? わからないですけど。うーん。なんか疫学調査を早稲田大学にいられた北條祥子先生かな、がされたら、「たぶん電磁波過敏症だろうという人間が2から8パーセントいるであろう」みたいな結果になったらしいんですけど。まあ「増加していくのではないか」っていう見通しもあるのですが。
 そうですねえ、まあなんか、檀家さんに電波の話をしても、まあ「変なやつだな」っていう感じでしょうね。うーん。まあ「苦手なんですよ」とか言いつつ、「なんで携帯持たんとね?」とか言われて、「うーん、嫌いだから」とかなんか言って(笑)、ごまかしたりはしてますかね。うーん、人間関係ねえ。なんかやっぱりもともと変わった人間…、私の場合、人間なので、付き合う人が限られているっていうこともあったのかもしれませんね。だからあんまりなんかこう周囲の受けとめ方が、「だから引く」っていうんじゃなくて、「あ、きくちゃん…」あの、「きくは変わってるからそうなっただろうし、まあこういうことをちょっと気を付けてやればいいのかな」みたいに、そんな感じですかね。こと私に関して言えばですけどね。

中井:変わった人間だったんですか?(笑)

江藤:変わった人間だから、こんな変わった病気になっていて、で、本人が「ちょっとその携帯、むこうに置いといて」って言ったら、「ああ、そう?」って言って置いてあげるとかそんな感じですかね。

中井:変わった人間っていうのはどういったことなんでしょうか?

江藤:うーん。まあちょっと普通の、まあ同年代のおばさんとはちょっと違うのかなっていう感じは。うん、「変わってる」って夫からも言われる(笑)。「変わってる人と結婚したんでしょ」って言いたくなりますけど(笑)。

中井:それはなんか冗談というか(笑)、夫婦間の。

江藤:いやいやいや。なんか、うーん、やっぱり、あんまり人とおんなじは私は(笑)、嫌です。なので、なんか私らよく「環境のカナリア」とかって言うんですよね、【自分たち】(01:29:06)のこと。「私らがいられないところは、あなたたちにとっても、まあ感じない人たちにとってもけっしていい環境じゃないんですよ」っていう、という主張ですよね。[01:29:21]

中井:僕がですね、まだ全然研究者としてキャリアが浅いので、今後どうなっていくのかわからないんですけども、一応この企画の主催というか、立岩さんっていう人なんですけども、とも相談して、まあいわゆるこれは仮の名前なんですけども、「認められていない疾患」みたいな感じで、制度が使えなかったり、診断がそもそもつかなかったり、でまあ診断つかないと受けられる医療も限られてくるわけですね。というような人たちの困難な状況であったり、あとはその近くで介助、看護だったり介護だったり、介助している人たちについてちょっと考えていこうというか調べていこうかっていう構想なんですけれども、でいるんですが。どうでしょう、その認められなさというか、「今後もし認められていったら」みたいな、何かそのあたりのことで思いつかれることってありますでしょうか?

江藤:うーん。なんかでも本当、「いいことを思い立っていただいた」という感想というか、感じで。小田さんが本当に困っているときに、やっぱりそういうことがあったらよかったよねっていうことが一つと。で、小田さんは、自分で一生懸命助けてくれる人を探したんですね。あの、医療に乗っからなくても、医療・介護に乗っからなくっても、その、福岡市の広報とかを見て、ヘルパーさん、「難病で困ってますんで、ヘルプしてくれる人いませんか?」みたいな広告を載せられたか何かで。で、その、それに乗っかって小田さんを助けた人が、今その私らのその寄り合いに来てくれてる人。彼女は癌なんですけど、癌を克服したっていうか、一応子宮癌と指定されたんですけど。やっぱりそれで、小田さんの家事とかを手伝うかたわら、実はその人はあの、スピリチュアルヒーリングをする人だったんですよね。で、小田さんはそれで元気になったから、江藤さんも受けてみない? って言われて。私も何度か、半年ぐらいかな、受けたんですけど。やっぱりそれはそれで、またちょっとその、過敏さがマイルドになるというか、「若干やわらぐな」ってそのときは思うんですよね。思って、それなりの、まあ、ある効果はあるんだろうなという感じがありました。ですけど、そういうふうに先生たちがこう研究してくださって、なんかそういうシステムみたいなものもできたら、やっぱり認められない病気で。私はこれぐらいで、本当に今日もこうやって中井さんとお話しすることができましたけど。それすらもできないような人たちも、あの発掘というか、「ああ、そういうことがあるのか」みたいなのがあればですね、少しは心の支えにもなるかなっていうのは思いますので。

中井:はい。今のその方は、スピリチュアルな方は、小田さんとはどれぐらい、実質ヘルパーさんみたいな感じだったのかな? と想像するんですけど。

江藤:最初はそこからだったんです。ですけど、本当に小田さんがとても大変そうだったので、「実は私、スピリチュアルヒーリングを体得していて」っていうか。なんかそれもいろんな、2年ぐらいセミナーとかに行かれて、学ばれて身につけられたことだったので。実際に彼女からこう手をかざされると、やっぱりエネルギーを感じるというか、手当ってやっぱりそういうことなんでしょうか。なので、「ああ」とか思いつつ。で、「助けてあげたい」っていう、やっぱそこからきてるんですよね。

中井:その方はどれぐらい小田さんのヘルパーさんやってたんですかね?

江藤:2、3年されたんじゃないでしょうか。で、その、小田さんが元気になるきっかけだったと思います。「もっと活動しよう」と思われるエネルギーをやっぱり彼女が与えたんじゃないかなって。あ、で、もう1人私が頼んで行ってもらった人がいて、その方末期の癌で。で、その訪問看護を受けるために、「窓口に来てもらわないと」って言われてたんですけど。もう「行けない、行かない」みたいな感じのことを彼女が行って、何回かヒーリングをしてくれたら、その窓口に行けるまでは回復したんですね。それでそこから訪問看護を受けることができるようになったっていうことがありまして。で、私も眉唾じゃないですけど、「へー、そんな世界があるのか」みたいな感じもあったんですけど。えっと当時、私の友だちの息子がイギリスに留学していて、イギリスでは一部保険適用されてるっていうんですね、ヒーリングが。そしたらその友だちの息子が調べてくれて、「あ、本当だ」って。「医者が認めれば保険適用されるみたいよ」っていうことを、なんかこう、サイトをコピーして送ってくれて。なので、まあ日本もほら鍼灸が一応その保険適用になったってこともありますし、あの、福岡の田川にある福岡県立大学の看護科では、やっぱりその「医療にヒーリングを使ってみる」みたいな試みもやり始めているみたいなので、あの、一つの方法ではあるのかなと。 [01:35:35]

中井:イギリスの話、初めて知りました。

江藤:あ、そうですか。

中井:全然、ちょっと疎いもので、そういった方向には。

江藤:はいはい。「え、本当?」と思いつつ。はい。

中井:なんかでも、ヒーリングのことは全然僕わからないんですけど。でも、まったくボランティアできっとヘルパーさんやってくださったってことですよね?

江藤:はい、そうです。うーん、あの、ちょっと調べてみます、東京支部がどうなっているのか(笑)。

中井:あ、東京におられる?

江藤:いや、その方はですね、福岡の方なんですけど。やっぱり支部がこう、なんていうか全国組織みたいにはなってるみたいで。でも無償が基本みたいなんですよ。あの、無償でヒーリングするっていうところで、自分たちがやっぱりその、まあ仏教的に言えば「功徳を受ける」っていうか、「布施をするから自分たちにいいものが返ってくる」みたいな感覚なんですよね。

中井:そういう団体さんがあるっていうことなんですか。

江藤:あるみたいですね、はい。

中井:そこに所属してる方っていう。

江藤:はい。そうです、そうです。

中井:なるほど。

江藤:はい、はい。だから基本、無償なんですけど。私どもは「ちょっと交通費かかってますよね」って言って「1回500円」みたいな感じであげたりはしてました。

中井:ふーん。全然その話も知りませんでした。また、山本さんには、なんていうか小田さんのこともなんですけども、まあ長年介助されてきたお話っていうのを伺おうと思ってるんですが。やっぱり自分の中では介助する側の人にも関心がありまして。なんかそっちの側の人の大変さみたいなことも、お話聞けて記録できればなと思ってますね。

江藤:本当ですね。

中井:すいません、なんか全然話がまとまってないんですが(笑)。

江藤:いえいえ、こちらこそです。もうなんか、あんまりあれですけど。あのまた、なんかこう思いつかれて、「あ、これを聞いておくべきだった」とかいうようなことが出てきましたら、はい、またご連絡いただければ。

中井:ありがとうございます。だいたい今で1時間50分ぐらいなので、ちょうどいい頃合いかもしれないですね。今はパソコンの近くにおられて大丈夫なんでしょうか? なんかそのアースみたいなことはされてるんでしょうか?

江藤:アースは、アースシーツに座ってます。金属が入ってます。これが、あの、線がずっとつながっていて、外にこうアース棒がありまして、それが地面に刺さっていまして。で、マンションみたいなところはテレビのアースとかエアコンのアースとかがけっこうきれいにっていうか、もうゼロに近くアースがとれてるらしいので、それに接続すればっていう感じです。

中井:けっこう大掛かりな、大掛かりなというか、ものだったんですね。

江藤:まあ大掛かり、そうですね。高いのはいっぱいあるんですけど、わりとリーズナブルな6、7千円の価格でできるので。「まあそれぐらいなら」っていう感じで。私らの仲間はやっぱり松本さんにそうやって教えてもらって、やっぱりずいぶん助けられて。ちょっと、それでか元気になった人もいますね、いくらかですけどね。「完全に治る」とかいうのはないんですけど。

[チャイムが鳴る]

中井:大丈夫です。はい。今もうやっぱりコロナで、宅配物とか全部、玄関先に置いといてもらうので。ええ。

江藤:ああ、そうですよね。

中井:はい。じゃあ、またあの、

江藤:何かありましたら、ご連絡ください。加藤さんのほうにも連絡してみますので、もし連絡がありましたら、よろしくお願いいたします。

中井:ぜひまた他の患者さんのお話も伺いたいと思いますので、よければご紹介ください。

江藤:はい、わかりました。

中井:じゃあ本日は本当にありがとうございました。

江藤:どうも今日はありがとうございます。

中井:じゃあ失礼させていただきます。

江藤:失礼します。

[音声終了]

*作成:中井 良平
UP:20211220 REV:20211221, 22, 27, 28,
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