「学校教育と障害」というと、通常、障害のある「子ども」への教育が思い浮かべられるだろう。障害があって小・中・高の教員をしている人はまだまだ見えにくい存在である。
私は共同研究者二人とともに、16人の多種多様な「障害」のある先生にお話を伺い、本をつくった。
(羽田野真帆、照山絢子、松波めぐみ編著『障害のある先生たち−「障害」と「教員」が交錯する場所で』生活書院)
http://www.seikatsushoin.com/bk/175%20shogainoarusensei.html
本報告では、「障害のある先生」の多様な語りから見えてくる論点(教師文化の問い直しを含む)を紹介しつつ、特に2016年に施行された「改正障害者雇用促進法」とそのキーワードである「合理的配慮」がどのような意味をもつのかを中心に報告したい。
マニアックな話ではなく、現在のところは障害のない教員も安心して働き続けられるために必要な概念として、また多様な人が力を発揮できる環境をつくるヒントとして聞いていただければ幸いである。
http://www.rchr.osaka-cu.ac.jp/