last update: 20180212
■「第6回 ナラティヴ・コロキウム――ナラティヴと時間」
◇日時
【第1日目】2018年3月10日(土) 13:00〜17:00(受付12:00から)
【第2日目】2018年3月11日(日) 9:30〜17:00(受付9:00から)
◇場所
駒澤大学深沢キャンパス「アカデミーホール」(〒158-0081 東京都世田谷区深沢6-8-18)
渋谷から東急田園都市線で駒澤大学駅下車 駅から徒歩15分ほど(定員300)
◇参加資格
ナラティヴに関心のある医療職,対人援助職,教育職,研究者,大学/大学院生の方など。
◇会費
2日間=当日参加 10,000円/学生・院生 7,000円
1日のみ=当日参加 6,000円/学生・院生 4,000円
■趣旨
横断する概念のためか,たくさんの関係者がいるのに,なかなか一堂に集まる場がない。「ナラティヴ」は,そういうところがあります。医療,心理,看護,福祉,教育といった対人援助職の方や,社会学,人類学といった異なるの分野の方がバラバラにおられるのが現状です。そこで,「みんな集まれば面白いのでは?」という趣旨で,ナラティヴ・コロキウムなる集まりを催すことになりました。
……ということで始めて早6年。前回2017年3月のナラコロ5では,250名を超える参加者に恵まれました。斯界をリードする高名な(!)各科教授から,精神科医,心療内科医,歯科医,臨床心理士,看護師,介護士,精神保健福祉士,司法関係の方,ビジネスマンの方まで,さまざまな方が集まっています。
6回めのナラコロは,前回たいへん好評だった自主シンポも合わせ,ワークショップとシンポジウムの1.5日にわたるちょっとしたイベントになりそうです。
学生の方,初学者の方からベテランの方まで,新しい視点を見つける時間をご一緒しませんか?
■プログラム
- 3月10日
- 午後の部
- 13:00〜17:00 ワークショップ
- @野村 直樹(名古屋市立大学)「ベイトソン・セミナー」
- A八巻 秀(駒澤大学)「ナラティヴとアドラー」
- Bやまだ ようこ(立命館大学)「ビジュアル・ナラティヴ──視覚イメージで語る」
- C下平 美智代(リカバリーサポートセンターACTIPS)「はじめてのオープンダイアローグ」
- D植村 太郎(神戸労災病院)・長沼葉月(首都大学東京)「ナラティヴ・アプローチ超入門」(仮題)
- E宮本 真巳(亀田医療大学)「感性を磨く技法──異和感の対自化」
- 17:30より 懇親会
ホール裏側にある「深沢キャンパス・迎賓館」(事前4,000円 当日5,000円 学生4,000円)
- 3月11日
- 午前の部
- 9:30〜12:30 自主シンポ
- 演題募集中です。
あくまでも「シンポ」なので複数の発表が前提です。シンポの出演者は学割相当での参加割引をしています。
ご興味のある方は,tomi@スパム対策tomishobo.comまでお気軽にお問合せください。
- 午後の部
- 14:00〜17:00「シンポジウム ナラティヴと時間」
- やまだ ようこ 先生(立命館大学・心理学者)「ヴィジュアル・ナラティヴと時間」
- 堀 有伸 先生(堀メンタルクリニック・精神科医)「喪失する時間:精神科とフクシマ」
- 角田 泰隆 先生(駒澤大学・仏教学者)「有時の巻:人の時間・仏の時間」
- 野村 直樹 先生(名古屋市立大学名誉教授・文化人類学者)「逆因果性とE系列の時間」
- 司会:荒井 浩道(駒澤大学・社会福祉学者)
■演者
1日目のWS
野村 直樹(名古屋市立大学)
ご存知の方も多いと思いますが,文化人類学者でベイトソンの研究者である野村さんのセミナーです。ナラティヴやオープンダイアローグの基礎哲学の一つになっているベイトソンを,じっくりと解き明かしていただきます。今回扱うテクストは,グレゴリー・ベイトソン著『精神と自然』(改訂版)佐藤良明訳 第4章「精神過程を見分ける基準1〜4」だそうです。
八巻 秀(駒澤大学)
駒澤大学教授で,やまき臨床オフィスという心理相談室ももう10年になるそうですが,運営しておられます。催眠,家族療法,ブリーフセラピー,ナラティヴ・セラピー,アドラー心理学などに精通。
アドラーとナラティヴには,けっこう共通点があるのです!
やまだ ようこ(立命館大学)
京都大学名誉教授でもあり,全10巻にわたる著作集の刊行も続けている,超・有名な心理学者であります。そのやまださんが,とうとうナラコロに登壇! ビジュアル・ナラティヴ? 何それ? とちょっとでも思った方は,ぜひ,ワークショップをどうぞ。
下平 美智代(リカバリーサポートセンターACTIPS)
下平さんは,オープンダイアローグの人です。オープンダイアローグについて,研究者としても実践家としても活動されており,今回,かなり興味深い内容のWSを行なっていただくことになりました。
相当面白しそうな内容です。乞うご期待!
植村 太郎(神戸労災病院)
植村さんは,総合病院で精神科医療に従事されている精神科医。どんな勉強会にでも顔を出す方で,ぞんぶんに蓄えた知識を今回,大盤振る舞いしていただこうと考えました。
長沼 葉月(首都大学東京)
長沼さんは,基本,精神保健福祉士になりましょうか。首都大学東京の教授です。故森俊夫先生のもとで,がっつり精神保健を学ばれてきました。
この2人(植村、長沼)がナラティヴ・アプローチについて語ります。
宮本 真巳(亀田医療大学)
たぶん看護領域の方は,「え,なぜに,宮本先生がナラコロに」と仰天されるかもしれませんが,今回,野村先生とのナラティヴつながりで,ご参加いただけることが叶いました。同姓同名とかではありません。宮木真巴さんでもありません。あの宮本真巳さんです。看護領域において,「プロセスレコード」を作った方としてもあまりにも有名な精神科看護の大重鎮の素晴らしいワークショップ。看護だけでなく,多くの方にお聞きいただけたら嬉しいです。
2日目のシンポ
やまだ ようこ 先生(立命館大学・心理学者)
前述
堀 有伸 先生(堀メンタルクリニック・精神科医)「喪失する時間:精神科とフクシマ」
福島県南相馬市で開業する精神科医です。堀さんは,東日本震災後,都内の大学医学部医局のポジションを捨て,南相馬に移り住みました。福島の浜通り地区にはさまざまな問題が継続しています。巨大すぎる喪失と,それを忘れようとする他地域,住民間の格差……フクシマの話は,たぶん本当は身近にある話だと思います。
角田 泰隆 先生(駒澤大学・仏教学者)「有時の巻:人の時間・仏の時間」
道元禅師の「正法眼蔵」にある「有時の巻」。これに関する最上の研究者の1人が,禅僧でもある角田泰隆さんです。今回のテーマである時間について,1200年前の天才はどう考えていたのか。そして現在の日本人の世界観・死生観にどうつながっているのか。決して次元の違う話題ではなく,医療とは同じ地平線にあるのではないかと思います。
野村 直樹 先生(名古屋市立大学名誉教授・文化人類学者)
前述
司会:荒井 浩道(駒澤大学・社会福祉学者)
荒井さんは,ナラティヴを活かした社会福祉系の研究者であり,時折,学校臨床系の仕事もされているとか,そして時折,お坊さんもされているという……。今回,この4人のシンポを切り盛りしてもらうことになりました。
■主催
ナラティヴ・コロキウム実行委員会(事務局:遠見書房内)
■お問い合わせ
申し込み方法
参加ご希望の方は,「お名前」「ご所属」「参加日数 2日・1日」「3月10日の午後中の希望WS名」「懇親会に参加希望の有無」をお書きの上,Eメールで「ナラティヴ・コロキウム実行委員会事務局(遠見書房内:tomi@スパム対策tomishobo.com)」までご連絡ください。
- ※当日参加も可能ですが,WSについては,席数の問題もありますので,ご希望のWSがある場合は,事前にお申込みください。
- ※ご参加いただけない方も,ご興味のある方にこの情報を流していただけるとありがたいです。
*作成:小川 浩史