立岩真也殿
貴殿からのご質問にお答えいたします。
「不幸な子供の生まれない運動」については、当時、出生前から母体と胎児を保護するという考えが背景にあったものの、障害児を不幸な子供としていたこと、また、精神障害者等に対する優生手術が行なわれていたことなどについては、現在では不適切であると考えています。
寄稿文中の「ユニークな県民運動」については、当時、他県で行なわれていなかった兵庫県独自の施策であることを示す表現として用いています。このことも含め、病院設立当時の時代背景として当時の歴史的事実を記載しましたが、その説明が不十分であったとおもわれます。
なお、様々な病気や障害に向き合っておられる子供さん達の「最後の砦」として高度専門医療を提供するという兵庫県立こども病院の基本姿勢は、設立当時から変わることはありません。
2018年1月19日
小川 恭一
※この返信には題などはありませんでした。「回答」としたのは掲載者です。
◆立岩真也(障害学会会長)→小川恭一(兵庫県立こども病院名誉院長) 2017/12/31 「公開質問状」