【翻訳】シスターズ・アンカット「［プレスリリース］フェミニストはDV被害者支援サービスの拡充を求めてホロウェイ刑務所を占拠する」

[The Original Text] http://www.sistersuncut.org/2017/05/27/press-release-feminists-occupy-holloway-prison-to-demand-more-domestic-violence-services/
＊2017年6月5日最終閲覧
＊段落・太字は原文を反映している。

フェミニスト・グループ〈シスターズ・アンカット〉は、政府の出資によるDV被害者支援サービスを要求して、最近閉鎖されたホロウェイ刑務所を占拠した。
「公有地は公共の利益のために」――シスターズ・アンカットは、かつての女性刑務所を女性センターにすることを要求する。
シスターズ・アンカットは、テリーザ・メイによって投票の場から締め出されてきた「DVサバイバーたちの声」を代弁する。

• シスターズ・アンカットは、DV被害者支援サービスの削減に反対する直接行動グループである。グループは、DVサバイバーとDV対策部門で働く者たちによって、2014年に結成された。DV被害者支援サービスを緊縮財政政策による削減から守ることを目的としている。この活動は、ドンカスター・ロンドン・ニューカッスル・ブリストル・ポーツマス・バーミンガムのグループによって、イギリス全域での大衆運動にまで発展してきた。
• シスターズ・アンカットは、映画『Suffragette（邦題：未来を花束にして）』のプレミア上映におけるレッドカーペットに乱入して寝転ぶ*［http://www.bbc.co.uk/newsbeat/article/34470828/protesters-target-suffragette-film-premiere-red-carpet］、トラファルガー広場（ロンドン）の噴水を赤く染める**［http://www.independent.co.uk/news/uk/home-news/trafalgar-square-fountains-dyed-blood-red-as-sisters-uncut-demonstrators-protest-against-womens-a6752861.html］、イギリス各地の主要な橋を封鎖する***［http://www.ibtimes.co.uk/sisters-uncut-block-bridges-across-uk-protest-cuts-domestic-violence-services-1592520］、といった大胆な抗議行動で知られている。
  　【訳者注】
  　* "Dead women can't vote"――DV被害者支援サービスの削減によって命を落とした女性たちは（たとえ女性参政権があっても）投票できない、というアピール。
  　** 赤は、政府の緊縮財政政策がDV被害者支援サービスを「cut（削減）」することによる出血（当事者の死）を象徴する。
  　*** 有色人種や移民のDVサバイバーが適切な支援を受けるためのアクセス＝「橋」が、政府の政策によって機能していないことを象徴的に示す行動。
• 2015年、〈Women's Aid〉の報告は、DVシェルターが、安全な環境を求めて来所した女性たちの3分の2を追い返すことを余儀なくされていると伝えた［https://www.womensaid.org.uk/womens-aid-releases-annual-survey-2015-statistics/］。受け入れを拒否する理由は、シェルターのスペースの不足から、シェルターがサバイバーのニーズに対応できないこと（例えば言語や障害の問題）まで、さまざまである。〈Women's Aid〉のデータによれば、黒人および少数民族の女性にいたっては、追い返される割合が5分の4にまで達する［https://www.dropbox.com/s/2h7zknmuh33zno9/Capital%20Losses%20-%20Imkaan%20April%202016.pdf］。
• 〈Women's Aid〉は政府に対してDVサバイバーの投票をより容易にするよう運動を起こした。その結果、政府は選挙制度を変更することに合意した［https://www.womensaid.org.uk/womens-aid-welcomes-governments-proposed-changes-anonymous-voting-registration/］。しかしながら、その変更は総選挙に間に合うようには実現していない。
• 慈善団体〈Women in Prison〉によれば、収監されている女性の46％がDVを受けた経験があることを報告している［http://www.womeninprison.org.uk/research/key-facts.php］。