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日 時 : 2017年2月26日(日) 14時00分〜7時00分
場 所 :立命館大学大阪茨木キャンパスB棟3階
(〒567-8570 大阪府茨木市岩倉町2-150)
講演:原昌平(新聞記者/精神保健福祉士) 基調:小泉浩子(日本自立生活センター)・西定春(社会福祉法人すばる福祉会)
主催 津久井やまゆり園事件を考える大阪集会・有志
連絡先:すばる福祉会(西宮市上大市5丁目1-8)
TEL: 0798-53-0122 Email: nishi-s@ml.musubaru.info
当日連絡先 TEL 080-6004-6848(桐原尚之)
共 催 立命館大学生存学研究センター
資料代 500円
7月26日、相模原の障害者施設で「障害者は生きていても仕方ない」という動機により約50名の障害者が殺傷される事件が発生しました。このような考え方は社会の中に根付いた障害者に対する差別意識のあらわれであると思います。2016年12月8日、「相模原市の障害者支援施設における事件の検証及び再発防止策検討チーム」は最終報告書をとりまとめ、容疑者に対する措置入院の解除、退院後の監視が不十分であったかのように課題が示されました。そして再発防止の方策として、すべての措置入院者に対して退院後の計画を都道府県が作成し、保健所設置自治体が退院支援を調整こととされました。
プログラム
13:30 開場
14:00 開会の挨拶 立岩真也(立命館大学・教授)
14:05 追悼
14:15 基調1 小泉浩子(日本自立生活センター)
14:35 基調2 西定春(社会福祉法人すばる福祉会理事長)
15:50 ミニコンサート はるまきちまき
15:00 講演 原昌平(新聞記者・精神保健福祉士)
15:30 指定発言 ピープルファースト京都、ALSの本人、精神障害の本人
16:00 フロアからの発言
16:30 閉会の挨拶 立岩真也(立命館大学・教授)
司会 長谷川唯(日本学術振興会特別研究員)
特定非営利活動法人さざなみ会就労継続支援B型シャロームの家主催2017年2月27日の講演から
事件当日から息子一矢の状態
事件を朝知らされて、頭の中が真っ白になってしまいました。テレビはただ殺傷事件ばかりを報道して、そして植松も逮捕されていました。名前も誰かもわからないで、殺された人は15人とだけ。
7時半に施設になんとか駆け付けました。その時、自分がどうだったのか覚えていません。一番覚えているのは、ただ大きなテーブルがあって、A4の紙が4枚ありました。それに利用者の名前が書いてありました。×、○が書いてあって。そんなことしか覚えていません。ただ、一矢が立川医療センターとあって。周りのことが何もわからなくて、とにかく行きました。どうやって行ったかわからないのですが、車に乗ったんですが、カーナビがセットできないんですよ。職員が私がやるわと言って、カーナビを教えてくれて、9時半ぐらいに病院につきました。どうやって来たかあまり覚えていませんでした。看護師さんから、今一矢さんは手術に入りましたと言われました。12時頃、先生からお話を聞きました。
ダメだったと言われたらと思って、ちゃんと話を聞けないんですね。ここを4針、3針縫いました。こちらを5針縫いました。一番ひどいのは、お腹を刺されて大腸がおそらくちぎれるちょっと手前でした。汚物が腹の中に回っていて、腹を全部割腹して、お腹をきれいに洗って縫い上げました。一応手術は終わりました。ただ明日の朝までは予断を許さないと。明日の朝まで病院から連絡がなければ助かったと思って結構です。
本人と会っていって下さいとのことで、会いました。一矢は麻酔が効いているはずなのに、私が看護師さんと話している時に、娘が「お父さん、お父さん、一矢が泣いてるよ。お父さんの声、聞こえるんだよ」と言って、ホントに涙が出ているんですよ。聞こえているかもしれないと思いました。その後、どうやって家に帰ってきたかわからないほどのパニックでした。23日間入院しました。
8月15日、津久井やまゆり園から職員が迎えに行きました。丁度この時、私は以前から手術をすることに決まっていて入院していましたから、迎えに行けなかったわけです。
その前に何回か見舞いに行きまして、「かんちゃん、(一矢をかんちゃんって呼んでいるんですが)かんちゃん、治ったらやまゆりに入るんだよ、帰るんだよ」と言ってきかせていたので、本人はやまゆりに帰ると思っていたらしい。でも、好きな職員と一緒に車に乗って着いたところが、津久井日赤だったんです。それから一矢のパニックが始まりました。
食べない、喋らない、怒鳴る、それから先生にお腹も触らせない。すごい状態で、精神的にも落ち着かなくなって。その時のことも、放映されてしまいました。それから23日ぐらいで、津久井日赤を退院しました。退院しても、歩けないし、喋れないし、車イスで半月過ごしました。
9月21日に、今いる厚木の七沢の県の施設(取り壊し予定)に暮らしています。その後も車イスでした。
ある日、娘が、ひょっとしたら一矢うつかもしれないよと言ったんです。一矢がやまゆり園に来ると言ったので娘と一緒に会いに行って、4人でご飯を食べて、車イスで散歩して、「お姉ちゃん、お姉ちゃん」とごきげんになって、2、3日してから急に一矢が回復に向かったんです。これも、お姉ちゃんの力だと思います。今はもう、回復して歩いています。言葉もかなりでます。
もともとお父さんとかお母さんとは喋らない。自分の言いたいことしか言わない、やめとく、嫌、だめとしか言わない子でした。それが、入院した時、3日めに行った時、急に「お父さん」という言葉をだしてくれて、それで私も感動したし、退院してきて、今は顔を見て「お父さん」とか「お母さん」と言って、話をしてくれるんですよ。
この事件でたまたま、一矢を今まで愛していないとは言わないけど、一矢が私のことを愛してくれてたかどうか半分わかってなかったかも。初めて、なんか、お父さんと言われた気がしたし、20何年やまゆり園に居ましたから、ホントに自分の中で一矢に対して詫びるというかな、そういう気持ちでしたね。一矢に対して申し訳なかったかなって。一矢がこんなに私のことを愛してくれていたのに、私はそこまで愛していなかったかもしれないと。一矢を見直したし、一矢のために生きている間は頑張ろうと。笑い顔も本当に可愛いんですよ。でも今でも急に、「怖い、怖い」って言うんです。
私が知る植松
私が知る植松ですが、彼がやまゆり園に来てから辞めるまで、私は会長でした。彼とは面識もありますし、話も2、3度しています。担当のホームが違うので、催し物などの時に会いました。「会長さん、一矢さん元気にやっていますよ」と言ってくれました。
事件のテレビを見た時、最初は彼ではないと思ったんです。全然違う写真でした。彼は大学の時からやまゆり園に入ってからも、顔を整形しています。私の印象は、最初の頃好青年、頑張っている子に見えましたし、今と違っていましたから、犯人とは思えなかったんです。職員になりたての写真が2日めのテレビにでて、それで彼だってわかったんです。職員が200名近くいますから、顔は知っていても名前は知りませんでした。報道を見る中で、「こいつ」ってなったんです。それから憎いといったような感情が出てきた。彼が犯人だと理解するのは、つらかったですね。
報道にでるべき私の責任感
NHKが先ず取材に来て、息子さんをテレビに出していいかって言うから、私は一矢が子どもの頃から恥ずかしいと思ったことはないので、いいですよと言いました。
一矢のためにも全部喋る。園や家族会が取材拒否していますから、誰かが喋らないとと思っています。
匿名と取材拒否
パニックってた私が病院に行くちょっと前に、家族会の会長や遺族の方もいらしてて、園長が津久井署に電話をしているんです。(後に判りました)匿名をお願いしたいと。遺族の方で、最初は2人だったんですが、匿名にしてくれということで警察の方に連絡しているんですよ。
警察はこれまで前例がないので、津久井署は一旦断ったんですね。それをまた、来ている家族みんなで協議して、あらためて再度もう一度園長と家族会の会長が津久井署に電話をして、懇願したんです。要するに、遺族の方がどうしても匿名にしたいということなので、お願いできませんかということで、もちろん津久井署も本署と電話で話したんでしょうが、わかりましたと、今回はいちおう特例ということで、それは認めましょうということになり、警察の方から各報道関係者に連絡をして、匿名になったというわけです。
匿名はわかるんですよ。それは亡くなった方ですからね。でも、怪我した人の家族は匿名とか言っているわけでもないし。ただかながわ共同会と津久井やまゆり園と家族会も、全部の家族に取材拒否してください、答えないでくださいという通達をだしたんです。ですから、家族も一切話をしなくなってしまった。だけど、こうして私一人が、私には話すなとは言わないんですよ。私は言われたって、冗談じゃないよというタイプなんで、ずっと取材を受けてきました。
家族会が取材に応じないということを大変残念に思っています。事件の後、家族会の中がバラバラになっていることも残念です。
遺族の2名が匿名でと。それで園長が警察に電話して。匿名が多かった。同意書にサインすることで、共同会の通達となったわけです。
匿名の理由は、昔から知的障害者は差別されてきた、自分の子どもを殺してしまった、家族ごとどこかに追いやられた、そんな偏見が今だにとれない。家族はそんな子どもを隠しているんです。
私の知っている人なんですが、一日だけテレビに出て顔を出したのですが、山形の田舎の方から電話がかかってきたそうですよ。それまで知らせてなかったようなんです。なぜ、皆さんなぜ?って思います?意地の悪い言い方をすると、自分本位なんですよ。自分がかわいいんです。自分の子どもより、自分がかわいいんですよ。だからこの子が障害ってわかったら、親戚、近所みんなから言われて、恥ずかしい思いをすると。いやだ、だから隠そうとする。それが匿名になった背景です。私はそういうの、嫌いなんです。
再婚しましたから一矢は私の子ではないし、一矢が4歳の時に知り合って、私はこの子がかわいいと思って、この子がなんとかなればいいなと頑張ってきました。だから全然恥ずかしいと思ったこともないし、怖いと思ったこともないし、だからなぜ障害を持った子が自分の家族、身内なのに隠すなのかがって、私にもわかりません、はっきり言って。だから、それは自分がかわいいから、自分を守ろうということです。
私が知っている範囲でも、夫婦でも津久井やまゆり園に一度も来ない人がいるんですよ。お父さんが、お父さんなのに、全部お母さんにやらせていて、勝手にしろと。そういうお父さんもいるんです。で、お墓もそうなんですよ。
お墓には本人、お父さんやお母さん、親戚の人もいます。親の後を受け継いだ長男でなく、そうでなければ障害をもった家族の人たちは、障害をもった人が亡くなった時に、お墓に入れてくれないんです。これ、ホントです。私、これ実際に経験したんです。
会長をやっている時に、要するに、遺骨を持ってどこへ行ったらよいでしょう?って。夜よなかに電話がかかってきたんです。遺骨を持って家に帰ったら、主人が、なんだっそんなものを持って来てって、それをどこかに置いてこなきゃ、家に入れない、もう一緒に帰って来るなって。会長さん、どうしたらよいでしょう?これが現実なんですよ、知的障害者の家族の方の。自分の子どもがかわいいんですけど、それを夫婦でもわかちあえないとか、親戚でもわかちあえないとか、だからしょうがなく隠すという人もいるし、表に出すのが嫌だという人もいるんです。その現状が、事件で匿名となるのです。
取材拒否は、共同会や園が施設をあまり世間に知らせたくないというのもあるんだと。悪いイメージをだしたくない、でも私は逆だと思っているんですよ。私自身は話すことによって、話したりテレビに出ることによって、全国の人が見たり聞いたりして、津久井やまゆり園の人たちに逆に励ましをしてくれたり、支援をしてくれたりする人がいるから、私は理事長に何度も言いました。ぜひ、報道に対してきちんと話をして下さい、会って下さいと、園長と何度もケンカしました、私は。でも園長は、やっぱり言えないんです。なぜか?県の方から逆に止められているんですよ。県も要するに報道には喋るなと、県の方から言われているんです。園長がそうだから、職員ももち ろんそうで すよ。もし喋ったら、職員はこれっになっちゃうんじゃないですか。だから私に、尾野さんが喋ってくれてありがたいと思うし、私のことをみんなが応援してくれるっていうのはそういうことですよね。他の家族もそうです。理事長とケンカもしましたが、今は電話でも話しています。県庁でかながわ共同会として記者会見しました。それも私がさんざん言ったんですよ。それでやっと日にちも決めて、本来は1月最初にやる予定だったんですよ。しかし理事長は詰め腹をきらされた、やめなさいと。それで理事長が辞任表明をしたということで、テレビ報道がされているわけです。私はその日の夜に話をしてるんですよ。それで、記者会見のことで詰め腹をきらされて、今それの尻拭いを自分はしなくちゃいけないと。県はそんな感じです。
アメリカと米大使館は
ところで、ニューヨークタイムズの記者も取材に来てくれて、それが記事になりました。写真入りで載ったんです。それをアメリカの元上院議員のトム・ハーキンさんが直接ケネディ大使に電話をかけて、私と会いたいからとセッティングしてくれました。ケネディ大使が承諾して、でも私一人で会うわけにはいかないから、障害者の人を大勢集めて、障害者と集うレセプションにお招きを受けたということです。
塩崎大臣も、他の議員もおりました。ケネディ大使とトム・ハーキンさん、そして通訳の方との4人の写真が家にあります。
津久井やまゆり園とは
津久井やまゆり園は県立で、指定管理団体です。全国で第一号として指定管理団体になりました。社会福祉法人かながわ共同会が指定されたのです。
第3日曜日が面会日。県、家族会の定例会で、役員会、家族会をやって全体会と、園からの報告となります。
やまゆり園の様子を話します。昨年(2016年)3月まで私は17年間家族会の会長をしていました。会長の私は園の鍵を持っていて、自由に出入りできました。他の家族は月1回の定例会に来るだけです。家族会の3割位は殆ど定例会にも来ません。
私は全部の居室と管理棟に入れる鍵を持っていましたから、抜き打ちで居室に行くんです。当時の県立職員は本当に怠慢が多かったです。ホームの中でたばこを吸っているのは当たり前、横になってテレビを見ている、利用者さんがいてなんかやっているのに、利用者さんを見てないで、自分でソファに寝っ転がってたばこを吸ってテレビを見ているんですよ。そういうところへ私が行くんですよ。もうあわててみんな飛び起きますからね。園長は注意をしますと言うんですが、聞きっこないですよ。
津久井やまゆり園は1964年の2月にできました。その時は100名の施設でした。誘致する時に、地域の皆さん方から年齢制限なく県立の職員として50何人か雇う、試験も何も無し、福祉のふの字も知らない人たちが職員になったんです。その中にだらしない人もいたのは事実です。それが何年も辞めないで指定管理になるまでいたんです。とても情けなかったです。当時会長でしたが、家族会として県から共同会に指定管理するよう、県に要望しました。県の職員は順次辞めて、共同会独自で職員採用をしました。
植松被告と事件と精神障害者
ここでちょっと植松の話に戻って、それで事件と精神福祉のことを考えてみたい、話が行ったり来たりしますが。
事件が精神福祉に与えるということで、やっぱり事件は植松が常軌を逸した人間であるということですよね。ですから、それが精神障害であるということで相模原市で北里大学病院に入院させられました。
首になる前に、本人が辞めますと言って辞めちゃいました。彼の採用にあたってホーム長も関わって、審査して、最初は一生懸命やってくれたと。彼が園に入ったばかりの頃の、本人の文章をちょっと紹介します。
「初めまして。この度のぞみホームで勤務になりました植松聖です。心温かい職員の皆様と笑顔で働くことが出来る毎日に感動しております。仕事では、毎日が分からない事だらけです。
右も左も分かりません。経験豊富な先輩方の動きを盗み、仕事を覚えていきたいと考えています。今は頼りない新人です。
しかし、一年後には仕事を任す事の出来る職員を目指して日々頑張っていきます。これからも宜しくお願い致します。」(家族会の会報2013年5月発行)
一年半から二年前ぐらいに、彼が入れ墨を入れていることがわかってしまったんですよ。大学時代に入れ墨を入れていたようです。それがわかってから、園としては辞めさせるかどうかを検討したそうです。しかしその頃はすごくまじめだったんですね。一生懸命やってくれたから、まあ入浴介助の時にはウェットスーツを着てやるようにしたわけです。
辞める前の昨年あたりからおかしくなってきて、変な言動を始めたと。利用者さんを罵倒するとか、それで職員はおかしいな?上司も彼に説教しました。最初は「はい、気をつけます」と。しかし直らないということで、昨年の2月になって、自分から辞めたというわけです。その頃、衆議院議長に「手紙」を出してる。
津久井警察署は、議長に出した「手紙」は津久井やまゆり園に出した「手紙」ではないから脅迫文とは言えないと。だから共同会に対してはその原本は見せない。今でも警察署にあるままです。衆議院議長宛に出したから脅迫文とは言えないというのは、皆さんもおかしいと思うでしょ。あの文面は誰が見ても脅迫文です。400人、やまゆり園と厚木精華園、殺せると書いてあるわけです。事件後は精神耗弱で無罪になって5億円もらって、悠々自適に暮らすって。ふざけるんじゃねえっていう文面を書いている。あの最初の文面を読んで、脅迫文でないという方はいらっしゃらないと思います。ですから、神奈川県の検証委員会の見解が間違っていると、私は思います。私は委員会の委員長に直談判しました。そうしたら、委員長も「申し訳ありません。私もそう思います。委員会でそれを何度も言いました」と、「だけど、最終的に負けたんです」と。検証委員会の報告書は県のいいなりなんですよ。
要するに、共同会を悪者にして納めてしまおうということなんです。警察署も相模原市も、責任があるよとなってしまうと、大きな問題になってしまう。相模原市も、神奈川県も、厚労省も、結局そう納めたいんです。
精神障害者の人たちの大変さ、私自身も考えるようになった。私がもう少し精神障害者のことを理解しなけりゃいけないなと思います。
精神障害者の皆さんの前で話ができて、私も大変うれしく思います。これからもよろしくお願いします。ありがとうございました。
※原稿の著作権は、尾野剛志・チキ子(著作)、YSP「横浜ピアスタッフ協会」/栗原那宙(編集著作)にあります。この原稿の扱いは両者から承諾を得ています。なお、今回は堀利和が原稿を起こしましたので、文責は堀にあります。
2017年3月18日(土)11:00(10時半開場)〜16:30
会場:京都テルサ 大会議室
京都駅から徒歩15分、九条駅から5分
http://www.kyoto-terrsa.or.jp/access.html
参加費:500円
■第一部(11:00-12:30)
「神奈川の現場より〜亡くなられた方々のことと、現在の神奈川の動き〜」
西角純志 氏 (津久井やまゆり園元職員、専修大学兼任講師。犠牲者の「生きた証」を追っている)
ピープルファースト横浜(知的障害者の当事者団体、やまゆり園入所者の地域移行を応援している)
(昼休憩1時間、昼食は各自でご用意お願いします。)
■第二部(13:30-15:00)
「事件についてそれぞれの思いを聴き、また語る時間」」
発言予定者:下記参照
■第三部(15:00-16:30)
「事件の背景や今後の課題について」
熊谷晋一郎 氏 (東京大学准教授・当事者研究)
「それでも他者とつながり生きる」(仮)
尾上浩二 氏 (DPI日本会議副議長)
「誰も取り残さない社会をめざして」(仮)
★ シンポジウム趣旨 ★
「相模原障害者殺傷事件 どう受け止め、どう考えるか」
この「国際障害者年」連続シンポジウムは、国際障害者年のテーマ「完全参加と平等」を推進するにあたり、国際議決「あらゆることに関して企画の段階から決定まで心身障害者の参加が重要である」との趣旨を基に、現実に社会環境により多大な不利益を受けている障害者からの発言を中心に、そのときのテーマに添った専門家と討議を進めるものであります。
2016年7月26日に起きた相模原障害者殺傷事件は、私たち障害当事者や、この社会に生きる多くの人々に、大きな傷跡を残しました。この事件の後、いまだ言いようのない不安にさいなまれている人、気持ちの整理がつかない人、体調が不安定になった人などが多数おられます。
今回のシンポジウムは全体を3部に分け、まず神奈川県の現場から、「亡くなられた方々のことと、現在の神奈川の動き」について、報告をいただきます。
次いで、事件についての様々な思いを多くの人の間で共有するために、多くの人に自分が事件をどう受け止めか、その後、どう感じているか、率直に語っていただく時間を設けます。
最後に、この事件について、積極的に発信されている方々から、事件をどう考えるか、残された私たちにとっての課題は何なのかなどについて、報告をいただきます。
事件は私たちに大きな傷を残しているため、今回のシンポジウムについては、相互に議論を闘わすというよりも、それぞれの立場から思うこと、考えることをそれぞれで確認できる場にしたいと考えています。
★報告者プロフィール★
西角純志 津久井やまゆり園元職員。専修大学兼任講師。事件で亡くなられた19名のうち、7名の方の支援に従事していた。現在、事件の犠牲者の「生きた証」を追い求めて活動している。NHKハートネットTV「匿名の命に「生きた証」を」出演など。
ピープルファースト横浜 知的障害者の当事者団体。事件後、ピープルファースト大会in横浜を開催し、全国の知的障害の仲間とともに、追悼集会を開く。その後、津久井やまゆり園の建て替えに異議を唱え、入所者の声を聞いて、地域移行を進めるよう、活動している。
熊谷晋一郎 東京大学准教授。当事者研究。小児科医。脳性まひ当事者。事件直後の8月6日に東京大学で「追悼集会」を開く。被害、加害の両側面から事件の背景を見つめつつ、この事件によって隔離や分断が進み時代が逆行することに警鐘を鳴らし、新聞、雑誌、ニュースなどで頻繁に発言している。著書に『リハビリの夜』(医学書院)他。
尾上浩二 DPI日本会議副議長。大阪青い芝の会出身。障害者権利条約批准に至る近年の日本の障害者制度改革を障害当事者の立場からリードしてきた。事件によって、隔離、分断、優生思想がさらに広まることを危惧し、真のインクルーシブ社会、誰も取り残さない社会を目指して活動し、政策提言や各種媒体への発信を続けている。
第2部発言予定:佐々木和子(トライアングル)、岡本晃明(京都新聞)、平田義(重症心身障害者通所施設シサム所長)、松波めぐみ(大学非常勤講師)、猿渡達明(元相模原市民、脳性マヒ者の会一歩の会)、日本自立生活センター、ピープルファースト京都、他
(発言していただける方を募集しています。事前にご連絡いただけたら幸いです。)
★終了後、懇親会を予定してます。参加希望の方は事前に申し込み下さい。参加費4000円程度。
主催:「国際障害者年」連続シンポジウム運営・実行委員会
協力:日本自立生活センター、車いすと仲間の会
ワークス共同作業所、自立支援事業所、ピープルファースト京都
後援 京都府、京都市、京都府社会福祉協議会、京都市社会福祉協議会
助成:京都府、京都市人権文化推進課、(公財)京都新聞社会福祉事業団(申請中含む)
【問い合わせ先】
「国際障害者年」連続シンポジウム運営・実行委員会事務局
住所:京都市南区東九条松田町28メゾングラース京都十条101日本自立生活センター(JCIL)内
電話:075−671−8484
FAX:075−671−8418
メール:jcil@cream.plala.or.jp
※要約筆記あり。手話通訳又は点字資料ご希望の方は、3月9日(木)までに、上記までご連絡ください。
ホームページ、PDFチラシなどはこちらから
→http://www.jcil.jp/shinpo.html
広く市民に様々な障害者問題をアピールするため、障問連では毎年「障害者春闘」を開催しています。
29回目を迎える今年のテーマは「忘れへん!!相模原障害者殺傷事件」です。
昨年7月26日未明に相模原市の障害者施設で起きた連続殺傷事件では、19名の尊い生命が奪われ、26名が負傷しました。
犠牲者が大きかったショックだけでなく、容疑者が「重度障害者は存在しない方が良い」との強い意思と目的を持って事件を起こしたことに、私たちは強い恐怖を感じ、震えが止まりませんでした。
私たちは、優生思想と障害者への嫌悪や偏見、生産性や効率ばかりを優先する社会に大きな問題があるのであって、事件を精神障害者による犯行として問題をすり替え、精神障害者や施設での管理を強くする動きに反対します。
今年度の「障害者春闘」では、この事件を受けて、今どのような状況になっているのか、身体障害・知的障害・精神障害の当事者はどう考えているのかについて話していただきます。
さらには、家族や支援者などの発言も予定しています。
それぞれの当事者などの生の声に学び、この事件について考えを深めながら、障害者と健常者とがともに生きる社会を作っていくための一歩になればと考えます。
■日時:4月1日(土)13:30〜16:00
■場所:三宮勤労会館多目的ホール(神戸市中央区雲井通5丁目1-2)
※各交通機関三宮駅南東へ徒歩5分 中央区役所隣
■内容:相模原事件を取り巻く情勢報告、障害当事者からのアピール、家族や支援者からのアピール
◆資料代:300円
◆情報保障:手話通訳有り
※シンポジウム終了後、差別解消を訴えるデモ行進を行います。奮ってご参加お願いします!
◇主催、問い合わせ:障害者問題を考える兵庫県連絡会議(生活支援研究会 内)
電話:078-842-3299、ファックス:078-842-3354、メール:center@co-live.net
当日連絡先:障問連事務局長 石橋(090-3166-9024)