「大久保遼『映像のアルケオロジー』(青弓社、2015年)刊行記念トークイベント「うつし世は夢 夜の夢こそまこと―プロジェクションメディアの近代―」」
於:MEDIA SHOP
last update:20150909
■大久保遼『映像のアルケオロジー』(青弓社、2015年)刊行記念トークイベント「うつし世は夢 夜の夢こそまこと―プロジェクションメディアの近代―」
日時:2015年9月11日(金)19:00〜21:00
場所:MEDIA SHOP
http://www.media-shop.co.jp/
■趣旨
本書は長らく映画史や写真史の陰に隠れてきた映像文化の知られざる歴史を発掘することによって、 19世紀転換期に存在していた映像の多様な形態こそが、現代の映像環境を準備していたことを明らかにしていく。この歴史記述が目指すのは、現在の映像環境の創発地点を「映画」ではなく、「映画以前」の映像文化に見いだすことによって、「映画以後」の切断とともに語られがちな現代におけるスクリーンの偏在を歴史的な積層のなかで把握することに他ならない。(本書33頁)
現代の多様な映像文化、いわば「偏在するスクリーン」を、これまでメディア論や芸術学で周縁に位置づけられてきた、写し絵や幻燈、連鎖劇、キネオラマといった、過去の豊穣な映像文化を掘り起こすことで、新しく捉え直そうとしたところに、本書の特徴があります。それは、映画が発明されて120年が過ぎ、リュミエールから遠く離れた現代の映像を受容する私たちが、19世紀の映像をめぐるプラクティス、いいかえれば近代の身体性にいまだに限定されていることを示しているといえるでしょう。
今回、執筆者をお招きし、新進気鋭の若手研究者を交え、映像文化をめぐる多様な視点から、合評会を開催いたします。ぜひお誘い合わせのうえ、ご参加いただけましたら幸いです。
■プログラム
ゲスト:大久保 遼(東京藝術大学社会連携センター特任教授)
司会:上田 学(日本学術振興会特別研究員)
質問者:篠木 涼(立命館大学衣笠総合研究機構専門研究員)
唄 邦弘(京都精華大学非常勤講師)
林田 新(京都市立芸術大学芸術資源研究センター研究員)
協力 早稲田大学演劇映像学連携研究拠点
入場料:500円
■主催
■お問い合わせ
*作成:安田 智博