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生存学 E-mail Magazine No.63

2015年06月30日
[Korean]


立命館大学生存学研究センターでは、メールマガジンコリア語版を定期的に配信し、情報発信、研究交流に努めていきます。
◇立命館大学生存学研究センター http://www.ritsumei-arsvi.org/
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● 目次 ●

1 【 生存学研究センターの新しい「顔」(14)高 誠晩 】
2 【 『生存学』第8号「特集1:吃音/ろう」の紹介 】
3 【 研究センター関連イベント 】
4 【 研究センター関連の刊行物 】


1 【生存学研究センターの新しい「顔」(14)高 誠晩】
生存学研究センターでは生存学のさらなる発展に向けて新たなスタッフを迎え入れています。今回は本研究センター専門研究員である高誠晩(こ・そんまん)のメッセージを掲載します。

新たに本センター専門研究員として着任いたしました高誠晩です。私の研究は、植民地支配、「太平洋戦争」、東西冷戦構造の出現という東アジア社会に激動をもたらした20世紀中葉における戦争や虐殺という暴力現象に、民衆の視点から焦点をあてるものです。特に、紛争経験を持つ島嶼地域である韓国・済州島と沖縄、台湾を現場として研究を進めています。

私は、「人々の経験や語りを集め、社会との関わりを解析し、人々のこれからの生き方を構想し、あるべき社会・世界を実現する手立てを示す」という本センターの理念と方針に深く共感しています。私が格闘している研究テーマ(現代紛争後社会における正義回復への試みとローカル・リアリティの比較研究)も、20世紀東アジアの紛争後社会における大規模暴力の生存者と遺族の生き抜き方を探究することを通して、生活知を基礎にして政治主導の見方を脱構築していくことをめざしています。

本センターでは、韓国語メールマガジンの編集やfacebook、twitter、arsviページの管理などに関わっています。今後は、日本内外、特に韓国語圏の多くの方々に本センターの構想と企画、志向などについて広く伝えることに注力したいと思います。また、今年開催予定の「障害学国際セミナー」が成功裏に開催できるよう、微力ながら力を尽くしたいと思っています。 どうぞよろしくお願いいたします。

高誠晩
http://www.arsvi.com/w/ks23.htm

2 【『生存学』第8号「特集1:吃音/ろう」の紹介】
『生存学』第8号「特集1:吃音/ろう」を担当した渡辺克典・生存学研究センター専属研究教員による紹介文を下記のように掲載します。

じつは、吃音/ろうというふたつの現象をならべて考える取り組みは、2007年の Cultural Typhoon 2007 in Nagoya 以来の問題関心となっています。
http://cultural-typhoon.com/2007/

私にとって、この2つを並べて考えることのひとつの意味は、「いわゆるコミュニケーション」がうまくいかないことをつくりだす発話(発音)と聴覚の両者を並べて考えることで、「障害」について考えていくことにあります。
この特集において共通したテーマは、次のふたつとなります。

第1に、それぞれの障害とされているものを具体的なコミュニケーション場面や歴史から明らかにすることです。障害とされているものやそれに対する取り組みを前提とするのではなく、まずはそこで起きていることを丁寧に記述することから考えます。

第2に、この2つを並べることからひるがって、私たちにとって「コミュニケーション」や、それを担うとされる「言語」とはなにか、という問題提起をふくんでいます。たとえば、手話は障害者基本法において「言語(手話を含む)」と記載されるようになりましたが、そこで前提とされている「手話」とはなんなのでしょうか。今号には、このような問いかけをふくむ論文が掲載されています。

導入部にあたる拙稿「あいまいな吃音の諸相」では、吃音の定義をめぐるいくつかの論点を整理し、多様であいまいな障害としての吃音とそれに対する現在の取り組みについて概観しています。つづく氏平明「吃音の言語学的・音声学的特質」では、従来のコミュニケーションにおいては吃音の特徴とされている「非流暢さ(disfluency)」についての音声学的な考察(分類)が不十分であることが言及され、吃音の音声学的な特徴と今後の活用について論じられています。

ろうに関しては、次の2つの論文が掲載されています。末森明夫「日本の聾唖空間の親密圏・中間体・公共圏の変容に伴う「いわゆる日本手話」の変遷」では、私たちが「手話」ととらえているものについて親密/公共といった枠組みを導入して整理し、手話の多様性がすでに1900年代から論じられていたことを指摘し、言語少数者としてのろう者について問題提起しています。最後の論文である甲斐更紗「日本における手話と聴覚障害教育」では、聴覚障害教育に着目し、実際の教師や親にとっての手話の意味づけや取り組みについて論じています。

掲載本数は少ないですが、社会制度や音声学、歴史や教育を並べて考察する学際的な特集になっているかと思います。もちろん、並べるだけでは意味がなく、これらが交差しさらなる知見に連ねていくことこそ重要かと思いますので、ご感想などいただければ幸いです。

渡辺克典
http://www.arsvi.com/w/wk06.htm

3 【研究センター関連イベント】
▽ボリス・シリュルニク氏招聘プレ企画2「雨と土の物語」
日時:2015年7月5日(日) 14:00-17:00
会場:立命館大学衣笠キャンパス 創思館303・304

趣旨説明:西 成彦(立命館大学)
講演:松嶋 秀明(滋賀県立大学)
コメント:やまだ ようこ(立命館大学)
http://www.ritsumei-arsvi.org/news/read/id/641

▽「マサミ・タカハシ先生講演会「アンチエイジング」を問う:歳をとらずにシワをとる? 加齢現象をどのように考えるか」
日時:2015年7月14日(火) 18:00-19:30
会場:立命館大学衣笠キャンパス 学而館2階第3研究会室

挨拶:やまだ ようこ(立命館大学)
講演:マサミ・タカハシ(ノースイースタン・イリノイ大学)
http://www.ritsumei-arsvi.org/news/read/id/642

▽生存をめぐる制度・政策 連続セミナー「障害/社会」第6回「開発と障害当事者への支援」
日時:2015年7月25日(土)14:00-16:00 (開場 13:45)
会場:立命館大学朱雀キャンパス 多目的室

講演:斉藤 龍一郎(立命館大学/特定非営利活動法人 アフリカ日本協議会(AJF))
質疑応答 司会:立岩 真也(立命館大学)
http://www.ritsumei-arsvi.org/news/read/id/644

4 【研究センター関連の刊行物】
▽上野 千鶴子 20150515 『セクシュアリティをことばにする 上野千鶴子対談集』,青土社,306p.
http://www.arsvi.com/b2010/1505uc2.htm

▽立岩 真也 編 20150531 『与えられる生死:1960年代――『しののめ』安楽死特集/あざらしっ子/重度心身障害児/「拝啓池田総理大学殿」他』,Kyoto Books
http://www.arsvi.com/ts/2015b1.htm

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監修:渡辺 克典
編集担当:高 誠晩
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刊行:Research Center for Ars Vivendi, Ritsumeikan University 56-1 Kitamachi, Tojiin, Kita-ku, Kyoto, Japan 603-8577

UP:20150630 REV:
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