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「荘保共子氏(NPO法人こどもの里理事長)報告へのコメント・質問」

村上 潔 2016/01/23
2015年度生存学研究センター若手研究者研究力強化型プロジェクト「労働問題・不安定生活・保証所得をめぐる国際的研究」主催研究会:「母子世帯の子育ての困難の解決に向けて――組織間連携と理論枠組みの再検討」
於:立命館大学大阪いばらきキャンパスB棟B275ラーニング・スタジオ

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last update: 20160124


◆1
「労働」問題――特に母親の抱える就労問題と、これから子どもたちが直面するであろう労働現場での様々な(困難な)局面――にどうコミット(実効性のある介入)していくのかが、一つの大きな課題としてあると思います。そこでは、コミュニティ・ユニオンもしくは非正規労働者中心の労働組合との連携のありかたが重要となるでしょう。その現状と方向性についてお聞かせください。

◆2
保健所・児童相談所・警察のような、専門性・強制力をもった機関との連携は、必要な局面、効果的な局面があるのと同時に、〈こどもの里〉の理念とは相容れない影響をもたらす可能性もつねに孕んでいると思います。よりスピーディーで実効的な支援を実現し、かつ〈こどもの里〉の自律運営を守るためには、そうした機関との距離のとりかた、折り合いのつけかたというマネジメントが必要になります。その現状と方向性をお聞かせください。

◆3
「西成だからこその温かい支援関係」を維持していくことを困難にする要因を検討する必要があると思います。特に、急速な都市再編の過程で、外部から富裕層・中間層が大量に流入してくることによって、(地域内格差の顕在化とそれによる住民の分断といったかたちで)コミュニティが変質していくことが想定されます――それはすでにある程度進行していると思われます。そうした事態への対応の構想をお聞かせください。


*作成:村上 潔
UP: 20160124 REV:
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