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尊厳死法制化撤回を求めます

2012/04/13
日本自立生活センター「尊厳死ってなんやねん!?」学習会参加者有志一同


国会議員 様

2012年4月13日

日本自立生活センター「尊厳死ってなんやねん!?」学習会参加者有志一同

住所:京都市南区東九条松田町28メゾングラース京都十条101
電話:075-671-8484 Fax:075-671-8418

尊厳死法制化撤回を求めます

 私たちは、さる4月10日、一部の国会議員によって進められている尊厳死法制化を危惧し、京都にて「尊厳死ってなんやねん!?」緊急学習会を開催しました。
学習会には、日本自立生活センターの障害当事者メンバー、そして、人工呼吸器や胃ろうをつけた高齢者や難病患者、またその家族や支援者など、関西各地より多数のメンバーが集まりました。
 さまざまな社会的偏見や制度不足の中で生きてきた私たちには、これまで尊厳ある生が政府や社会によって約束された経験はほとんどありません。
 尊厳ある生の保障を放棄して、尊厳ある死というまやかしを推奨することは、政治にとって敗北を意味すると私たちは考えます。
 以下のように、緊急学習会にて、「尊厳死法制化撤回を求める集会アピール」を採択しました。
 尊厳死法案の立法化は撤回していただくよう強く要望します。

日本自立生活センター緊急学習会「尊厳死ってなんやねん!?」(2012.4.10) 尊厳死法制化撤回を求める集会アピール

 私たちは、このたび「尊厳死法制化を考える議員連盟」によって、今回の「終末期の医療における患者の意思の尊重に関する法律案」が提出されようとしていることはあまりに拙速と考え、その立法化を危惧します。
 私たちが開いた勉強会には、人工呼吸器や胃ろうを使って在宅生活する仲閧竄サの介護者、遷延性意識障害者の家族らが参加しました。こうした仲閧ヘ、「不治かつ末期」「回復の見込みのない」「無駄な○○」「植物人間」などと、マイナスイメージで語られることがほとんどです。
 今の日本の医療、社会保障、障害者理解の貧しい現状を思うとき、「尊厳死」が法制化されれば、重い障害とともに生きる多くの人を死に追いやることにつながるのでは、と恐れます。
 高齢者医療、脳死、高額な医療費、家族の介護負担、入院できるところがなく特養も3年待ち・・・こうした現状の中で、生きる意思を伝えることはとても難しいことです。
ある日の家族の「深いため息」で治療中止を「決意」したり、家族に対する遠慮で、生きたいのに生を断念したりするようなことがあっていいのでしょうか?
 人は困難に直面した時、自分の「生きる」価値について問うてみたくなる時があります。生きていてもいいのだろうか?と。この苦しさから逃げたい、と。そう思わされた時に法律で尊厳死が認められていたら、「あなたの死にたい気持ちを尊重しますよ」などと国全体が言い出したら、どうなると思いますか?
 私たちは尊厳死法案に怖さを感じます。尊厳ある生が保障されていない現代社会において、私たちの生を無駄なものとみなす社会の風潮をますます助長するように思います。まず尊厳ある生の保障を。苦しみの逃げ道が「死」である、そんな法律はつくらないで下さい。

2012年4月10日
日本自立生活センター 「尊厳死ってなんやねん!?」学習会参加者有志一同

 [PDF版]

※以下に収録されています。

◇立岩 真也・有馬 斉 2012/10/** 『生死の語り行い・1――尊厳死法案・抵抗・生命倫理学』,生活書院


UP: 20120404 REV:
安楽死・尊厳死 2012  ◇日本自立生活センター  ◇全文掲載 
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