『三層モラルコンフリクトとオルトエリート』(社会変動をどうとらえるか 3)
遠藤 薫 20100625 勁草書房,267p.
last update:20110629
■遠藤 薫 20100625 『三層モラルコンフリクトとオルトエリート』(社会変動をどうとらえるか 3),勁草書房,267p. ISBN-10:4326653485 ISBN-13:978-4326653485 \3150 [amazon]/[kinokuniya] ※ s
■内容
内容紹介
かつて「歴史を動かしていた」のは英雄たちだった。時代は変わった。現代においては「英雄」たちは絶滅した。「グローバリゼーション」の時代に残っているのは「顔のない群衆」と「有名人」だけである。では今、社会は「変化」するのだろうか。誰が変化を望むのだろうか。大衆社会論と情報社会論を交差させながら論じられる変動の担い手論。
内容(「BOOK」データベースより)
「社会変動論」の問い。社会変動とは無目的で機械的なものなのか、何らかの超越的な意志や情動にもとづくものなのか。大衆社会論と情報社会論を交差させつつ展開される、変動の「担い手」論。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
遠藤 薫
1952年生まれ。東京工業大学院理工学研究科博士課程修了(社会工学)。学習院大学法学部教授、博士(学術)。理論社会学、社会情報学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
■目次
序章 三層モラルコンフリクトとオルトエリート――本書の目的と構成
1 社会変動を引き起こすのは誰か
2 本書の目的社会変動はどのようにして起動されるのか
3 本書の構成
第一章 オルトエリート(alt. elite)――再帰的自己創出システムとしての大衆電子社会
1 再帰的自己創出システムとしての社会と意図的社会変動
2 インターネット空間の再帰的変容、とくにその大衆化
3 インターネットという大衆社会
4 インターネット・アクティビズムと大衆
5 結語マス・サイバーソサエティとオルトエリート
第二章 情報コンシャスネスとオルトエリート――階層化・脱階層化の同時進行と社会構造変化
1 はじめに
2 情報社会をになっているのは誰か情報コンシャスネスとエリート層との関係
3 情報コンシャスな人びとの肖像ライフスタイル戦略と志向性、自己認識
4 情報コンシャスグループの脱階層志向と格差拡大のパラドックス
5 現実との対応世代、ライフスタイル戦略、情報コンシャスネス
6 「学歴」と情報リテラシー
7 そして新しいエリート層(オルトエリート)は台頭するか?
8 おわりに
第三章 電子メディア時代の行方――電子社会におけるカオスの縁としてのオルトエリート
1 電子メディア空間の再帰的自己創出
2 大衆社会としての電子メディア社会
3 オルトエリート電子社会のカオスの縁
4 ネットユーザたちの肖像デジタル・デバイドか社会構造変化か
5 オルトエリートの両義性
6 おわりに
第四章 日本におけるネットワーク社会の幻滅――alt. elite. digと逆デジタル・デバイド
1 はじめに
2 デジタル・デバイドと格差の再生産
3 〈現実〉の進行一九九〇年代から二〇〇〇年代へ
4 alt. middle. digとしてのネットヘビーユーザ層の変化
5 おわりにalt. elite. digの行方
第五章 集団と社会的選択 「いじめ」「集団内虐待」をめぐって
1 「集団内虐待」とは何か
2 集団形成と「いじめ」「虐待」
3 なぜ傍観者たちは傍観するか
4 なぜ現代において「いじめ」が問題化するか
5 おわりに新たな問題の拡大
第六章 三層モラルコンフリクトに関するゲーム論的アプローチ
1 問題の所在三層モラルコンフリクトとは
2 三層モラルコンフリクトの定式化
3 おわりに
終章 社会階層変動のダイナミズム
1 「大衆」というもの
2 大衆と社会変動
あとがき
参考文献
索引
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:樋口 也寸志