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2010年4月

これからあること



■公開対談 今福 龍太× 港 千尋
[戦間期] シモーヌ・ヴェイユ、愛、恩寵

日時: 4月3日 17:00〜20:00[開場 16:30〜]
入場: 無料・カンパ制 
要予約:fax: 03-3297-0717
    e-mail : gallerymaki@hotmail.com
     [@を英数字に変える]
場所: ギャラリー・マキ http://www.gallery-maki.com/map/

[対談]今福 龍太 × 港 千尋
[司会]今村 純子

◆要旨
シモーヌ・ヴェイユとレヴィ=ストロースは、わずか二か月の年齢差であり、激動の20世紀前半、世界を席巻していた空気とその違和を、敏感に感じ取っていたと言えるでしょう。一九三〇年半ばに、シモーヌ・ヴェイユは「工場生活」へと、レヴィ=ストロースは「ブラジル」へと赴くわけですが、彼らを突き動かしていた原動力とは、いったい何なのでしょうか。そしてまた、きわめて個的な描出であるように思われるシモーヌ・ヴェイユ著『重力と恩寵』(1947) とレヴィ=ストロース著『悲しき熱帯』(1955) が、なぜ多くの人の心を捉え、それぞれの実在を覚醒させる力を持ちうるのでしょうか。
文化人類学と藝術との往還に鋭い視線を投げかけ続ける、今福龍太氏と港千尋氏をお招きし、とりわけ、シモーヌ・ヴェイユ著『重力と恩寵』、今福龍太著『ミニマ・グラシア』、港千尋著『愛の小さな歴史』の三冊を頂点とする三角形をえがきつつ、世界の悪に対して藝術と思想は、美の閃光をもってどれほどの善を呼び覚ますことができるのか、その醸し出される閃光を待ってみたいと思います。
シモーヌ・ヴェイユから大きな影響を受けたとされる映像作家・監督のジャン=リュック・ゴダール (1930-) の1950年代から今日に至るまでの藝術表現の変遷や、シモーヌ・ヴェイユとほぼ同時代に、映像作家と文化人類学者という二極を同時に生きたたマヤ・デレン (1917-1961) の藝術と学問との往還等まで射程にいれるならば、「藝術創造」と「生の創造」との類比と移し替え、その爆発は、3時間の時間の流れのなかで、ギャラリー・マキの空間そのものを創造しゆくでしょう。ぜひご参加ください。

※なお、この対談は、『現代詩手帖特集号 シモーヌ・ヴェイユ』(思潮社、2010年上半期刊行予定)への収録を予定しています。




■特別措置法による加害者免責は正しいか?
 ――チッソと国の水俣病責任を問うシンポジウム(第2回)ご案内

日時:4月3日(土)12時半開場、午後1時〜5時シンポジウム
   (午前の部:午前10時―12時 水俣病特措法学習会)
  場所:YMCAアジア青少年センター(在日韓国YMCA)
    9階国際ホール
    http://www.ymcajapan.org/ayc/jp/hotel/hotelindex.htm

参加費:1000円(学生半額/午前のみ参加者は資料代200円)

◆趣旨
水俣病で国の責任を認めた2004.年の最高裁判決以降、不知火海沿岸では3万人余の未認定患者の存在が明らかとなり、その補償・救済が焦眉の急となっています。しかし、前政権の末期、条文の大半を加害企業チッソ救済に割いた「水俣病特別措置法」が、ほとんど審議なしに衆参両院で可決成立してしまいました。以後私たちは各分野の研究者や水俣の皆さんと共に法律を分析検討し、この特措法がJAL等の再生策と比しても著しくチッソに甘く、経済社会の常識を逸脱するとの疑念を一層深めています。

政権交代後、司法和解や政治決着が進められていますが、「特措法」のチッソ免責条項について見直しの動きはありません。よって、政府首脳による5月水俣訪問の以前に、急遽、シンポジウムを再び設け、分社化による一度の株売却と引き換えにチッソを免責することが許されるのかを世に問う次第です。水俣では、患者団体が共同で、チッソ免責により今後の未認定患者への補償が立ち行かなくなることについて「人権救済の申し立て」が日弁連に提出されました。

むろん、補償・救済が未認定被害者の意に叶う方向で進められるか否かも重要で、この点については地元報道の視点から詳細な報告を受けます。そして、「加害者の免責救済が患者補償に先行・並行することを食い止め、チッソに企業責任を果たし続けさせるにはどうすればよいか」を、他の公害・薬害事例の報告も受けながら検討します。

水俣病に心を寄せる多くの皆様はもとより、CSR(企業の社会的責任)について関心や意見をお持ちの方も、ぜひご参集下さい。環境省・チッソ等、関係者のご参加も歓迎です。企業や政府の、水俣病責任の正しい果たし方を、共に考えましょう

◆プログラム(敬称略 順不同)
====午前の部:特措法学習会====

講師:除本 理史(環境経済学/東京経済大)、永松 俊雄(行政学/室蘭工業大)、松田 健児(英米法/創価大)

====午後の部:シンポジウム====

【上映】
環境省・チッソ要請の記録ビデオ(1.31−2.1 ほっとはうす/3.3被害者互助会)

【お話】
加藤タケ子(ほっとはうす施設長)、遠藤邦夫(水俣病センター相思社)、
佐藤スエミ(水俣病被害者互助会)、谷洋一(水俣病被害者互助会事務局)ほか

【講演】
高峰武(熊本日日新聞論説委員長)「水俣病司法和解・第二次政治決着の現在…1995年との比較」

【特別報告】
川俣 修壽(ジャーナリスト)「大日本製薬のサリドマイド責任」
片岡 明彦(関西労働者安全センター)「クボタのアスベスト責任」

【パネル討論】
「チッソに企業責任を果たさせる方策について」
司会:細谷 孝(シンポ実行委代表/中央大)
パネリスト:午前午後の講師

【アピール提案】
シンポジウム実行委員会

【懇親会】
午後5時15分〜7時15分、同センター2F
韓国料理レストラン「ノア」(会費4000円/貸切)


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主催
チッソと国の水俣病責任を考えるシンポジウム実行委員会
〒101-0063東京都千代田区神田淡路町1−21−7 静和ビル1A
TEL/FAX:03- 3312-1398(昼留守録)   
E-Mail:y-kbt@nifty.com(事務局 久保田)



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■「脳死」・臓器移植を問う市民れんぞく講座 2010年春 
テーマ:“長期「脳死」の子どもたち―それでも、娘は生きていた”

◆趣旨
「脳死」を一律に人の死とし、現行法では認められていない「脳死」の子どもからの臓器摘出を可能にする新しい法律が7月から施行になります。しかし実際に、「脳死」と診断されながら長期にわたって生き続けている子どもたちがたくさんいます。
 その子どもたちと生活をともにしてきた家族は、「私たちの娘は、脳死状態になりました。でも、“生きる姿を変えただけ”、愛おしい尊い命を、その後も精いっぱい輝かせ続けてくれました。実際に、想像して下さい。あたたかく、脈打つ鼓動があるわが子の体を前にして死んでいると認めることができるでしょうか。私たちにはできませんでした。だからこそ、偏った情報だけでなく、脳死のことを、私たちの体験した現実を、もっともっと知ってほしい、脳死についてもう一度考えてほしいと思います」と述べておられます。命とはなにかを訴えている長期「脳死」の子どもたち、その家族の声に耳を傾けて下
さい。

講師:中村暁美さん(『長期脳死―娘、有里と生きた1年9カ月』(岩波書店)著者)
   信貴野千里さん(「脳死」状態と診断された子どもの親)
日時:4月10日(土) 午後2時〜5時
会場:大阪府社会福祉会館 5階第6会議室 (TEL 06-6762-5681)
 地下鉄「谷町6丁目」下車4番出口から南へ徒歩10分
参加費:500円(資料代)
主催:「脳死」臓器移植に反対する関西市民の会
連絡先:06-6392-4441(岡本)


■“脳死”臓器移植について考える
 市民と議員の勉強会のお知らせ(第2回)

日時:2010年4月14日(水)12時30分〜14時
会場:衆議院第二議員会館・第4会議室

◇講演 川島孝一郎さん(仙台往診クリニック院長)
 重症患者の在宅支援医療に携わって
 ――医師は脳死患者と家族にどう向き合うべきか!?

川島孝一郎医師は現在人工呼吸器をつけた患者45名を含む多くの患者さんの往診診療を行っておられます。脳死と診断された患者の在宅生活も支援されてきました。医師は脳死患者やその家族にどう向き合うべきか?
 一人ひとりの患者の命の尊厳とは?厚労省「終末期医療のあり方に関する懇談会」委員としても発言されている川島孝一郎さんのお話をぜひお聞きください。

主催:臓器移植法を問い直す市民ネットワーク
連絡先:新宿区西早稲田1-9-19-207 日本消費者連盟気付
電話:080(6532)0916
e-mail: abdcnet@gmail.com(@→@)



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■グアテマラ内戦中の性暴力を裁く「先住民族女性の民衆法廷」報告会 in 京都
 ――2000年から2010年、確かにつないだ「勇気」のバトン

◆報告者:
石川智子(グアテマラ在住)
柴田修子(傍聴参加者)
吉川真由美(傍聴参加者)

◆概要
とき:2010年4月11日(日)午後2:00〜4:30
ところ:ウィングス京都 セミナー室B  
    京都市中京区東洞院通六角下ル 075-212-7490
    http://www.wings-kyoto.jp
参加費:500円

主催:日本ラテンアメリカ協力ネットワーク(RECOM) recom@jca.apc.org(@→@)
協賛:中南米と交流する京都の会 / つばめクラブ / メキシコ先住民運動連帯関西グループ / 先住民族の10年市民連絡会 / 日本カトリック正義と平和協議会 / 世界先住民族ネットワークAINU(WIN-AINU) (2010.3.28現在)

◆趣旨
 3月4日、5日の2日間、中米グアテマラにおいて、内戦下の性暴力の責任を問う「民衆法廷」が開催されました。
 昨年の女性人権活動奨励賞(やより賞)を受賞した「戦時下性暴力の被害者から変革の主体へ」プロジェクトを実施している2団体ほか、グアテマラのNGOの共催で実現した取り組みです。
 グアテマラでは1996年まで36年間続いた内戦中、政府軍の叛乱鎮圧作戦の中で、20万人の先住民族が虐殺され、100万人以上が国内外避難民になったとされています。
 とりわけ多くの女性が家族を殺害されたうえ性暴力を受け、今も深い傷を残しています。
 性暴力にさらされた先住民族女性たちが、じぶんたちの力で、その不当性を裁き、自らの尊厳を取り戻していく「民衆法廷」。
 グアテマラでの民衆法廷は、2000年に東京で開かれた「女性国際戦犯法廷」に参加したあるグアテマラ女性の発案で生まれました。プロジェクトには、国際的な支援と連帯が寄せられ、開催への妨害を防ぐため、日本からも数名が傍聴団として参加。
 妨害行為による突然の会場変更など、困難もありましたが、満員の会場で、それぞれが「歴史に残る瞬間」に立ち会うこととなりました。
 報告会では、現地の民衆法廷に参加した3人からの報告を聞きます。
 10年を経て、旧日本軍の慰安婦にされたアジアの女性たちから、グアテマラ先住民族の女性たちにつながれた「勇気のバトン」。
 静かに熱いこの感動を多くの方と分かち合えることを願っています。



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■人間・環境学会 第91回研究会
建築社会学を考える委員会「制度を越えた福祉活動の展開の課題と可能性について」

◆趣旨
 人間・環境学会(MERA)に2005年度から設置された「建築社会学を考える委員会」は,建築の社会的特質と社会的影響の問題明確化に焦点を当て,「建築社会学」を連辞符社会学の一つとしてのアプローチではなく,建築と社会の不可分な関係性に注目する学際的取り組みとして「Architecture-Society Studies」を志向するとの立場のもと,現代の建築行為の特 質とその影響を社会的観点から検討することを一つの課題として,研究活動を継続してきています.
 “社会的存在としての建築”あるいは“建築における社会的現象”については,かねてより建築学各分野では様々に注目され論議が展開されてきているものの,建築学と社会学や心理学・経済学・法学等の各分野における研究の視点を体系的に基礎付け,研究成果を総合化する試みや議論は必ずしも十分ではありません.
 そこで本研究会では,「建築社会学」の一つの課題として福祉を切り口とします.乳幼児・子ども・障がい者・高齢者などの生活環境整備は新しい局面を必要とし,地域コミュニティと深く関わるかたちで,彼らの生活環境整備は社会・経済・福祉・地域・建築・家族など多様な分野に亘る生活全般の再構築が求められています.最近では,従来の制度やこれまでの縦割りの枠組みを超えて,さまざまな専門家や団体が連携し,さらには地域住民も参画する取り組みが増えつつあります.
 今回,社会学の立場で社会保障制度や老いをめぐる身体性など幅広く研究されている天田城介氏を講師に迎え,討論を通じて,高齢者を中心に多様な分野が関わる生活環境整備に求められる課題,さらには乗りこえるべき問題について、今後の学際的な連携を視野に入れながらの生産的な議論を目指したいと考えます.

◆概要
日時:2010年4月18日(日) 14:00〜16:30(終了後、懇親会を行います)
会場:大阪大学中之島センター7階講義室3(定員60名)
 大阪市北区中之島4-3-53( http://www.onc.osaka-u.ac.jp/index.php
参加費:学会会員1,000円 一般2,000円 学生1,000円
 懇親会は3,000円程度の予定

◆プログラム
主旨説明:森傑(北海道大学)
講演 :天田城介(立命館大学)
討論 :小松尚(名古屋大学)、松原茂樹(大阪大学)
司会 :石垣文(広島大学)

◆申し込み
人間・環境学会事務局宛
(FAX:06-6879-7641又はmera@arch.eng.osaka-u.ac.jp(@→@))



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■第3回「尊厳死・安楽死」研究会

日時:2010年4月18日 14時〜18時
場所:東京大学本郷キャンパス医学部1号館SC317セミナー室

報告者:堀田 義太郎坂本 徳仁

○今回は、共同研究者の他に、上智大学法学部の奥田純一郎先生をお呼びしました。
報告のあと、奥田先生を囲んでディスカッションの予定です。




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■障害者権利条約学習会 国分寺

◆概要
日時:2010年4月18日(日)13:00〜
場所:国分寺労政会館
 地図は以下↓
 〔外部リンク〕http://www.hataraku.metro.tokyo.jp/sosiki/roseikaikan/kokubunji.html
お話:山本真理 (全国「精神病」者集団

◆趣旨
 2006年第61回国連総会において国連障害者権利条約が採択されました。
 「私たち抜きに私たちのことを決めるな!」と各国の障害当事者が積極的に議論をリードし、画期的な条約が作られました。
 条約では障害者の社会参加を進めるよう努めること。移動や情報入手の場面で障害者が不利にならないよう環境を整備すること。障害児が教育を受ける機会を平等に持てるようにすること。雇用における差別を禁止すること、などが謳われています。
 日本政府は適正就学の名のもと、障害の有無で学校を分ける従来の教育からインクルーシブな教育に転換することが求められています。
 しかし、日本はいまだに批准していません。2009年12月現在の批准国は78力国です。
 今後、分離教育や雇用差別など権利条約の理念に沿った改革を行なうことが政府に求められています。
 こうした課題や私たちの取り組みについて、山本真理さんに報告と問題提起していただきます。

※全国「精神病」者集団
「精神病」者独自の組織。1974年の「精神病」者全国交流会をきっかけとして結成された、全国の「精神病」者個人、団体の連合体。「精神病」者独自の組織として、「精神病」者の人権回復のため、そしてこれ以上「精神病」者を殺させないために活動を続けている。内閣府の障がい者制度改革推進会議に運営委員が参加している。

◆国立武蔵病院(精神)強制・隔離入院施設問題を考える会
 小平市学園西町1-22-15-1F市民自治こだいら内
 精神障害者の自立を考える会Te1/FaxO42-348-1127



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■4.19革命から50年
シンポジウム『戦争と国家暴力〜韓国民衆の100年の歩みをふりかえる〜』

◆概要
・主催:4.19革命50周年事業準備委員会
・日時:2010年 4月18日(日) 13:00〜18:00 (開場 12:30)
・場所:在日本韓国YMCA 9階国際ホール (東京都千代田区猿楽町2-5-5)
 http://www.ymcajapan.org/ayc/jp/
−JR水道橋駅徒歩6分/御茶ノ水駅徒歩9分/地下鉄神保町駅徒歩7分
・参加費:1000円(学生500円)

◆講演者
1)金東椿氏(韓国聖公会大学教授)『1950年朝鮮戦争とは何であったのか』
 1959年、慶尚北道栄州生まれ。『歴史批評』編集委員、『経済と社会』編集委員長、参加連帯政策委員長、参与社会研究所長などを歴任した後、1997年より聖公会大学校社会科学部および同大学NGO大学院教授として在籍。2005年より「真実・和解のための過去事整理委員会」の常任委員を務める。著書に、『朝鮮戦争の社会史 避難・占領・虐殺』、『韓国社会労働者研究』、『分断と韓国社会』、『近代の影―韓国の近代性と民族主義』、『NGOとは何か』など。

2)慎蒼宇氏(都留文科大学講師)『抗日義兵闘争から始まる韓日100年史』
 1970年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。朝鮮近代史専攻。著書に、『植民地朝鮮の警察と民衆世界』、『アジアの国民国家構想』、など。

3)林哲氏(津田塾大学教授)『4・19革命50年をふりかえる』
 1946年生まれ。専門は、国際関係学、東アジア近現代史、朝鮮現代史。朝鮮戦争中、ソウルから釜山に避難して避難民学校に通う。1952年末に渡日。早大の学生時代は韓文研・韓学同に参加、日韓会談・条約闘争直後の時期にあたる。その後、東京大学大学院の国際関係論専攻課程で学ぶ。著書に、『東アジア近現代史』、『20世紀を生きた朝鮮人』など。
訳書(共訳)として、B.カミングス著『朝鮮戦争の起源』、徐仲錫著『現代朝鮮の悲劇の政治指導者たち』(解説も執筆)、など。

◆お問い合わせ・連絡先
 4.19革命50周年事業準備委員会
 kangakudo419@yahoo.co.jp(@→@)
 〒332-0022 埼玉県川口市仲町10-31文化センター・アリラン気付

◆開催趣旨文
 1960年4月、李承晩独裁政権は崩壊しました。永きにわたって韓国を支配した利己的な専横は、4月革命によって駆逐されました。その4月革命(4・19)から50周年を迎えています。
 19世紀末から20世紀初頭にかけて、日清・日露の両戦争を通じ朝鮮半島における軍事的影響力を高めた日本、それは一方で韓国の民衆レベルにおける広範な民族主義の高揚と独立運動への傾斜をうながす過程でもありました。しかし、日帝から解放されたにもかかわらず、東西冷戦構造の最前線基地として、朝鮮半島は分断を余儀なくされます。4月革命は、その冷戦構造の最前線で、抑圧の軛を自らの手で断ち切ろうとしてわき起こった民衆運動の系譜に他なりません。しかし、4月革命がもたらしたつかの間の政治的自由と民主化への期待は、朴正煕の5・16軍事クーデターによって踏みつぶされました。
 2000年代にはいって、韓国社会では「親日派」問題が噴出しています。その「親日派」の典型として語られるのが「高木正雄」改め「岡本実」こと帝国陸軍少尉朴正煕。彼を産み育てたのは日本であり、そして彼の権力者としての地位に信認と正統性を授与し,引き換えに韓国の軍事外交を支配してきたのが米国です。アジア外交における米国の基本路線は「民主主義と反共」であり、二つが矛盾・対立するときは必ず「反共」が優先され、「民主主義」が弾圧されました。韓国における「民主化」闘争は常にこの「反共」を看板とする政策との闘争であったといっても過言ではありません。
 4月革命を踏みにじって出帆した苛烈な朴正煕の独裁体制は、李承晩政権が4月革命によって崩壊したのと同様、1979年の民主化闘争の高揚、その結果としての朴正煕大統領射殺をもって幕を閉じました。今度こそと思われた「ソウルの春」がまたしても銃剣によって蹂躙されようとしたその時、光州民衆抗争が起きます。米軍が前線に配備されていた空挺部隊を光州へ展開する鎮圧作戦に出動する承認を出したがゆえに、同族が血で血を洗う悲惨な抗争へと発展しました。当時韓国軍に対する作戦指揮権を持っていた米国が、作戦を承認する事で直接韓国の内政に介入,干渉したのです。この時、光州の民衆は「民主主義」より「反共」を看板とする米国の対韓政策の犠牲となりました。
 1980年代後半からの「自由化」「民主化」の流れは、90年代に広がる世界的脱冷戦構造への変容過程で、「反共」という軛を取り外したかにみえます。しかし、韓国近現代史の骨格を形成している「民主主義と反共」の相克を打ち破ったのは、韓国民衆による粘り強い民主化闘争の結果である事はいうまでもありません。
 本年は4月革命50周年であるのと同時に、1910年の韓国併合(日帝強占)から100年を迎える年でもあり、より峻烈で苦痛に満ちた記憶と体験−1980年の光州抗争−から30年となる年でもあります。韓国の近現代史を考える上で、最も重要な分水嶺となった出来事が4月革命を中心としながら、再びここで巡り会います。それに合わせ、この催しを企画いたしました。
 どうぞご参加下さい。お待ちしております。



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■「北イラク報告会」−2月14日ー21日北イラク訪問

◆趣旨
 2004年以来、現地で医療支援活動を続けています。対象は戦争後遺症で苦しむ子どもたち(癌、白血病)の支援、病院内での教育活動(院内学級)をイラクスタッフとともにしています。
 会議の司会をしたパルマ女医はバクダッド市からの参加。何回も同僚、友人からバクダッドは危険だから、避難するように説得されても、拒否して、病院に残り続けている医師です。
 「患者を見捨てて、自分だけ、避難なんてできませんよ。」
 一貫して患者に寄り添う真摯な方です。

 そうした医療現場の話しや、街の様子、クルド文化、食文化、など、友人の奥村こうきさんの写真をスライドショウで写しながら、阿木と奥村さんが語ります。

◆概要
日時:4月18日(日)16:00−18:00
場所:三田「フレンズ・センター」 TEL:03−3451−7002
 JR「五反田駅」から地下鉄三田線に乗り、「泉岳寺」下車。徒歩8分。
 (大丸ピーコック、薬王寺そば)

連絡:奥村 080−5065−5388
参加費:300円 、会後、近くで懇親会を予定。




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■第3回「尊厳死・安楽死」研究会

◆概要
場所:東京大学本郷キャンパス医学部1号館SC317セミナー室
日時:2010年4月18日14時〜18時

◆報告者:
 堀田義太郎坂本徳仁

○今回は、共同研究者の他に、上智大学法学部の奥田純一郎先生をお呼びしました。
 報告のあと、奥田先生を囲んでディスカッションの予定です。

また、研究会後は懇親会を予定しています。




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■京都人類学例会 4月例会
 「レヴィ=ストロースは『神話論理』で何を問うたのか?」
日時:2010年4月23日 18:30〜 場所:京大会館
発表者    :渡辺 公三 コメンテーター:檜垣 立哉

◆概要
レヴィ=ストロースのライフワーク『神話論理』がようやく完訳された。1964年から1971年の7年間の集中的な作業で著者、レヴィ=ストロースは何を問おうとしたのだろうか。半世紀近く前の作品に、まだ読みとられるべき何かがあるのだろうか。この問いに3つの視点を重ね合わせて答えてみたい。ひとつは、第二次世界大戦前夜、西欧世界への危機への1930年代の考察から始まり20世紀後半まで持続した著者自身の思考の軌跡のなかでこの作品を位置づける視点。第二に、20世紀後半の1960年代の同時代の世界の動向の何に、著者は答えようとしたのかという視点。そして第三に、数世紀にわたる西欧の思考の歴史の流れの、どのような固有の設問の磁場のなかで、この作品の考察が実現されたのかという視点。  『神話論理』には、神話を語った南北アメリカの諸地域のインディアンたちの声と、それを聞き取り書きとめた白人たちの言葉と、それを読み解きながら半ば匿名であろうという意思を表明する著者レヴィ=ストロースの長大な独語とが輻輳し混淆した、いわばひろびろとしたヘテロトピックな作品(オペラ)という側面もある。ある4巻の『神話論理』が壮大な長歌だとすれば、それに続く『仮面の道』(1975)、『やきもち焼きの土器つくり』(1985)、『大山猫の物語』(1991)が反歌として応えているともいえるだろう。それぞれ大『神話論理』と小『神話論理』と、著差自身が名づけた神話研究を、今も有効な人類学的設問が埋蔵されているかもしれない鉱脈として試掘することを試みたい。




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■「ポルポト裁判生き残り証人、チョム・メイさんを取材して」

◆概要
日時:4月24日(土)2:30−5:00
講師:内山二郎(ジャーナリスト。『カンボジア教育支援基金・長野』代表)
進行;阿木幸男
会場:早稲田奉仕園(地下鉄・東西線「早稲田」下車。8分)
TEL:03−3205−5411
参加費:500円(学生は無料)

*チョム・メイさん(79歳)はポルポト時代に「政治犯」として、掴まり、トウ−ルスレン収容所に収容されました。約1万4千人が拷問、虐殺されました。
 生き残ったのは7名。その一人がメイさんです。
 ポルポト特別法廷に証人として出廷し、自らの虐待、拷問体験を証言しました。
 3月に内山さんとプノンペン市でチョム・メイさんから体験を聞きました。
 その模様と内山さんが独自、取材した被害者たちの報告をします。



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■朝鮮学校の「高校無償化」問題を考える 関西ワークショップ

  日時:4月25日(日)午後2時〜5時(開場は1時半)
  場所:同志社大学今出川キャンパス・明徳館・M1教室 
  アクセスマップ http://www.doshisha.ac.jp/access/ima_access.html 
  キャンパスマップ http://www.doshisha.ac.jp/access/ima_campus.html 
 地下鉄烏丸線・今出川駅下車、徒歩3分。駐車場はございませんのでご了承ください。
  入場料:無料

◆企画趣旨
              さる3月31日、いわゆる「高校無償化」法案が参議院を通過し、4月1日より施行されました。今年2月になって突如浮上した朝鮮学校の適用除外案は、結論を留保されたまま、文部科学大臣の判断に委ねられることになりました。夏までに結論を出すといわれていますが、外国人学校のなかでも朝鮮学校だけが例外扱いとなったこと自体、不当な措置といわざるを得ません。
 朝鮮学校の排除案をめぐっては、様々な方面から反対の声があげられました。今回のワークショップは、そのなかでも高等教育に関わる者としての立場から要請書を提出した大学教員有志が企画しました(*)。川端文科大臣は3月の国会答弁で、外国人学校への就学支援金支給の基準として大学入学資格を「一つの参考」にすると発言しました。実際、4月1日に告示された文部科学省令では、大学入学資格の認定基準が援用され、その結果、朝鮮学校は当初適用除外となりました。このように、大学の問題と「高校無償化」問題は深くつながっています。
 そうした点も含め、朝鮮学校の歴史、積み重なってきた諸問題、現状、そして今後の課題を論じながら、何が問題の本質なのか、何をすべきなのかを考えていきたいと思います。関心ある方々の広い参加を呼びかけます。
(*) この要請書等については、下記のブログをご覧ください。
http://d.hatena.ne.jp/mskunv/

内容: 
司会、趣旨説明: 水野直樹(京都大学教員) 
経過と現状について:駒込武(京都大学教員) 
朝鮮学校保護者として:高龍秀(甲南大学教員) 
今後の課題:大学教員、朝鮮学校関係者など 
討論
主催:「高校無償化」措置を朝鮮学校に適用することを求める大学教員の会
問い合わせ先: msk_univ@yahoogroups.jp




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■4.25沖縄県民大会に連帯する京都集会
 http://kyoto-action.jugem.jp/

◆概要
日時:4月25日(日)開会17:00 デモ出発18:00
場所:三条河川敷(三条大橋西詰)

沖縄の基地問題をとりまく状況が、大きく変わるかもしれない!
そんな期待を背負って動き出すかに見えた鳩山政権は、しかしいまや、口を開けば「県内移設」を唱えるばかり。「キャンプ・シュワブ陸上案」、「ホワイト・ビーチ沖案」…新聞やテレビを通して伝わってくる情報は、なんだかもう、アメリカには逆らえないんだから仕方ない、あきらめろとでも言っているかのよう。でも、本当にそうなんだろうか。なぜ、また沖縄に?

このような政府側の動きに対し、沖縄ではこの間、さまざまな形で反対の意思表示がなされている。今年に入ってからだけでも、1月には名護市長選挙、 2月には沖縄県議会による意見書の全会一致での可決、3月には名護市議会をはじめとする県内の各市町村自治体での県内移設反対決議…

そして4月25日には、「米軍普天間飛行場の早期閉鎖・返還と県内移設に反対し、国外・県外移設を求める県民大会」が開かれる。県内移設に反対する集会では初めての超党派で、10万人規模の参加を目指すという。

生活に米軍基地の存在が深く入り込んでいる沖縄に暮らしながら基地を拒否することは、たぶん、身近に基地のない私たちの想像をはるかに超えて難しい。それを切実に、身をもっていちばんよく知っている人々が、それでも、拒絶の声をあげている。基地に反対し続けてきた人たち、受け入れてきた人たち、内心は基地のない沖縄を望みながらもさまざまな事情から表立って言えずにいた人たち…さまざまな立場のウチナーンチュが、それぞれの思いをもち、それぞれの怒りをもって、一つの場所に集まろうとしている。

この文章のはじめに「沖縄の基地問題」と書いたけれど、本当はこれは「日本」の問題で、私たち一人ひとりの問題だ。それを選んでいる/いないに関わらず、<沖縄に基地をおしつけること>を選ばされてしまっている私たちが「もうおしつけることをやめたい」といわなければ、この問題は終わらない。

だから、私たちはここから声をあげよう。
きれいごとじゃなく、今、それが必要なことだから。
この期に及んで「県内移設やむなし」なんて言わせてる場合じゃない、
これ以上、沖縄に基地の負担をおしつけたくない!

同じ思いでいるあなたの声が、状況を変える力になります。
25日、よければ、一緒に。

【賛同団体】
ぐるーぷちゃんぷる
京都在住うちなーんちゅの会
京都沖縄県人会
平和憲法の会・京都
核も基地もない平和な沖縄をめざす京都の会(京都沖縄の会)
アイヌ・沖縄を考える会
反戦老人クラブ・京都
京都生協の働く仲間の会
(4月6日現在)

主催:沖縄・辺野古への新基地建設に反対し、普天間基地の撤去を求める京都行動★(問い合わせ:090-2359-9278)
ブログ:http://kyoto-action.jugem.jp/



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■スリランカ緊急報告会

◆趣旨
 3月25日ー4月2日、民族紛争(軍事的に)の終結したスリランカ視察をしてきました。
 コロンボ、バブニヤ、バテイ地区。これは「立教大学・平和研究ユニット」の研究員としての視察調査でした。
 北部のバブニヤ(コロンボから車で10時間)で、昨年5月、最終戦闘から避難してきたタミル人避難民キャンプを訪問した。
 痩せこけた大地に粗末なテント生活を送っていました。その数、数万人。スリランカ政府と国際NGO、国連機関による水、食料支援で「生き延びている」といった感じでした。

 政府からの規制で面会、取材は禁止。周辺住民から話しをききました。
 近くには男女の拘置所がありました。キリノッチでの戦闘で掴まったタミル兵士が拘留。手足を失った10代、20代の兵士が充分な治療をうけられずに拘留されているとのことでしたが、ここでも、取材、面会禁止。
 国連関係者からは、たまたま、休暇でキリノッチに来ていた女子大生、145人がタミル人という理由だけで拘留されているとのこと。

 非人道的事態が続いています。

 現地で取材してきたことを報告します。

◆概要
日時:4月28日(水)18:30−20:30
場所:NPJ事務所ー神田淡路町 1−21−7 静和ビル1F
 TEL:080−6747−4157
 JR 「お御茶ノ水」聖橋口下車。「総評会館」を目指し、会館の裏手にあり。
 徒歩 10分。
参加費無料。
報告者:阿木幸男(「非暴力平和隊」国際理事)


UP 20100219 REV:随時
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