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新聞記事「若者の貧困考えよう――就職、住宅、セーフティーネット
 組合員や大学院生ら企画 17日から連続講座 中京」

『京都新聞』朝刊:21 20091014


若者の貧困考えよう――就職、住宅、セーフティーネット
組合員や大学院生ら企画 17日から連続講座 中京


 若者の貧困問題を考える連続講座が17日から京都市中京青少年活動センター(中京区)で始まる。個人加盟の労働組合「ユニオンぼちぼち」(南区)の組合員や路上生活者を支援する大学院生らが企画した。いずれも20代〜30代で「生きづらい状況を変えるため、同世代としてメッセージを伝えたい」と思いを込める。

 個人の責任をことさら強調する今の社会を揺さぶろうと「自己責任のバヤカロー!」と題した。初回は「ぼちぼち」委員長で立命館大学院生の橋口昌治さん(31)が就職活動をテーマに話す。「自己分析や志望動機、人柄を重視する企業の採用方針によって、自分を過剰に物語化することが求められるが、結局は運に左右される」現状を問題提起する。
 11月7日には雑誌販売を通じて路上生活者を支援する「ビッグイシュー日本」京都代表の立命館大学院生土井亨さん(25)が、貧困と密接に絡む住宅問題をテーマに、人間にとっての「居場所」の意味を問う。
 12月5日は「ぼちぼち」組合員の岡晃子さん(32)が、生活保障のセーフティーネットが機能しない中、女性にとっての結婚が「逃げ場」になっている側面に焦点を当てる。
 企画会議には現役の大学生も参加。「ホームレスになるかも知れない恐怖心で就活している」との切実な声や「貧困の現状を知っても内定獲得には役立たない」との疑問を企画に反映させた。
 橋口さんは「今の若者が共通して悩む貧困の現場に迫り、救いとなる『人と人とのつながり」の存在を伝えたい」と話す。いずれも午後6時から。無料。対象は30歳まで。参加申し込みは同センターTel:075(231)0640。

091014『京都新聞』朝刊:21


*作成:岡田清鷹
UP:20091015 REV:
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