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「多様な性に関する基礎知識」

チャイルドラインよこはま講習会講師 林 義拓 2009/08/09
場所:かるがも(横浜市保土ヶ谷区川辺町5-11 相鉄線星川駅)
チャイルドライン:http://www.childline.or.jp/


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チャイルドラインよこはま講習会'09

多様な性に関する基礎知識


児童精神科医 林義拓


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導入

お話しすること:
――少数派,とは?
――性の多様性,とは?
――性的少数者に必要なこととは?


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少数派とは@

ひとはみな,互いに異なっている。


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少数派とはA

社会では,少数派は不利益を被りやすい。


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少数派とはB

少数派のこどものそだちに必要なこと:

――多数派からの承認
――適切な文化継承


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性の多様性@

性は,男女二分法ではない。


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性の多様性A

性の四要素

――性器的性差
――性自認
――性役割
――性的指向


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性の多様性B

性自認とは

――自分の性別の意識
――性自認に性器的性差が一致しない状態を,性同一性障害と呼ぶ


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性の多様性C

性的指向とは

――性的関係性の欲望が向かう対象の性
――性自認との関係で,
   ・異性愛
   ・両性愛
   ・同性愛


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性の多様性D

現在の社会的規範:
 性器的性差に一致する性自認
          +性役割
          +異性愛
社会的規範に一致しない性のありようを持つ人を,性的少数者と呼ぶ。


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性と発達@

性は,個人の発達を規定する。
――快楽の生産によって
――関係の生産によって


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性と発達A

性は,社会化を必要とする。
――性のありようは選択不能
――自分の性のありようは,他者との関係の中から自覚される


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性的少数者への抑圧@

性的少数者は,情報的に孤立している。
――自分の性のありようを理解できない
――同じ性のありようを持つ仲間集団に出会えない


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性的少数者への抑圧A

性的少数者は,周囲からの批難に直面する。
――家族,友人,教師,……+メディア
――(同性愛者)
   異性愛主義と同性愛嫌悪
   同性愛嫌悪の内面化
――(性同一性障害)
   性役割・性自認の周囲からの強制
   トランス嫌悪の内面化

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性的少数者への抑圧B

性的少数者は,悩みの言語化が困難。
――情報の不足
  意識化への抵抗
  開示への恐れ
――精神的健康への悪影響


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性的少数者に必要なこと@

性的少数者に必要なことは,
――多数派からの承認と適切な文化継承
――内面化された同性愛嫌悪・トランス嫌悪という困難


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性的少数者に必要なことA

性的少数者への関わりで必要な姿勢とは,

――性の多様性に開かれた姿勢
――様々な悩みの背後に,性的少数者ゆえの困難がある可能性を意識


*作成:片山 知哉
UP: 20090806
全文掲載
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