救急隊まで「この人は蘇生に値しない」
そんな1年間を振り返っていた大晦日、英国Times紙にショッキングなニュースがあった。「救急隊員、瀕死の男性を『救命に値しない』と」Ambulancemen ‘decided dying man not worth saving’。事件は11月29日に遡る。自宅で心臓発作を起こして救急車を呼んだ独り暮らしのBarry Baker氏(59)は、救急車の到着時には既に意識を失っていた。ところが2人の救急隊員は、杖歩行のBaker氏は蘇生には値しないと、救急隊員としての義務を放棄したばかりか、到着時に既に死んでいたことにしようと口裏合わせを相談したのだ。かなり口汚い会話だったらしい。実はこの時Baker氏の電話は救急センターと繋がったままだった。電話口で聞いたセンター職員はショックを受けて上司に報告。上司が警察に通報して、2人は12月に入って逮捕された。まさに、この1年間を象徴するかのような大晦日のニュースだった。