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「(声)障害者「スポ」、不十分な理解」

『朝日新聞』名古屋朝刊:8 20080908
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last update:20100426

 大学生 安田真之(愛知県半田市 22)
 障害者スポーツの世界の祭典、パラリンピック北京大会が開幕した。私も視覚障害者だが、気になることがある。
 多くの人々は、障害のあるアスリートのアスリートとしての思いや、障害者スポーツのスポーツ性に十分に目を向けているであろうか。
 今日の障害者スポーツに関する多くの報道は、スポーツの面よりも、障害者を取り巻く問題の啓発、「頑張る障害者像」を描いて、人々の感動を呼ぶことを重視してはいないだろうか。
 この2日深夜にNHKラジオで、録音ではあるが「全国盲学校野球(グランドソフトボール)大会」の決勝戦が放送された。この放送は、グランドソフトという一つのスポーツのありのままを、率直に伝えたという点で大変意義深いものだったと思う。
 そして競技者としての選手たちの戦いぶりを多くの人に感じていただけたなら、元選手であった私としてもこれに勝る喜びはない。今後、障害者スポーツが「スポーツ」として社会に認知され、発展していくことを期待している。


*作成:安田 真之
UP:20100426 REV:
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