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終末期医療全国病院アンケート 本社・立命館大共同調査
福祉やケア不足 延命 苦悩の現場 *

『読売新聞』2008-7-27朝刊:14,15 http://www.yomiuri.co.jp


 *[一番大きな見出し 横 左面p.15に「福祉やケア不足」右面p.14に「延命 苦悩の現場]

 ※今後の研究・報告のために、紙面の文字部分を再録しました。表・グラフは掲載していません。入力ミスのための誤りのある可能性があります。
 ※調査結果は、ここに採録した2007年7月27日朝刊14・15面の他、7月26日1・3面にも掲載されました→別に掲載しています。

■■[特集の右側 p.14]

◆[前文]

 人生の最期を支える終末期医療は今、どうなっているのか。読売新聞と立命館大学が共同で、全国の主要病院を対象に実施した調査では、スタッフ不足や近年の医療改革による圧迫で、適切な治療やケアができずに苦悩する現場の状況が浮かび上がった。死の近づいた医師に人工呼吸器を取り外されるなどして亡くなる事件が相次いだことから、厚生労働省は昨年5月、終末期医療の方針決定のあり方を「プロセス指針」として公表したが、そこで重視されたチーム判断や緩和ケアも十分にはなされていない。

◆根強い家族重視

 病状の厳しい見通しや終末期医療の方針を、まず誰に相談するのか。患者本人(14%)、誰に告げてほしいかを患者にアンケート(9%)、患者家族同時(14%)を合わせると、家族(21%)を上回った。
 プロセス指針は、患者の意思が確認できる場合は本人の決定を基本としている。早い段階で意向を聞く施設は、「全員にアンケート」が10%、「状況を見て必要な患者に」が45%にのぼり、本人の意向を聞く姿勢の広がりがうかがえる。
 しかし、実際の場面では家族の意向が重視される実情が浮かぶ。延命処置を望まない患者の事前指示書がある場合、「家族が反対しても指示書に従う」はわずか2%。「家族の意向重視」が13%あり、「家族の反対がなければ指示書に従う」が20%と多い。「医学的妥当性を重視」は14%、「生命維持の中止・不開始はしない」は6%だった。
 一方、意識不明に陥った患者の家族が生命維持の中止・不開始を求め、本人の意向がわからない場合、「家族の意向に従う」は14%にとどまり、「医学的妥当性を優先」が30%と、慎重な姿勢が大勢だった。
 一時的な蘇生の可能性しかない場合の心肺蘇生は、原則行う施設が32%、原則行わない施設が26%と、基本方針が分かれている。
 心肺蘇生について患者と家族の意向が違う場合も、「家族の意向や病院到着の事情を重視」が24%、「患者の意向重視」が23%と対応が分かれ、方針を持たない施設が45%もあった。
 「指針は模範解答にすぎず、実際は家族の意見を重要と考えることが多い」(福岡・新日鉄八幡記念病院)といった意見や、「意思確認は1回で終わらず、必要なら何度も繰り返すべき」(東京都老人医療センター)との指摘もあった。

◆半数は医師だけで決定 [紙面では左下・囲み内]

 プロセス指針は、個別の医療方針の決定を、多専門職種の医療・ケアチームが医学的妥当性と適切性を基に慎重に判断すべきだとしている。
 一般的な方針の決め方を尋ねると、「複数職種のチーム判断を徹底」が11%、「おおむね複数職種」が27%と、合わせて4割近いが、「複数の医師」が27%、「単独の医師の判断も多い」が21%あり、半数近くが医師だけの判断だった。
 チームの組み方は、「症例検討会がチームに相当」が30%、「個々の患者に応じてチーム編成」が27%、「常設の専門チームに主治医や担当看護師が参加」が21%とまちまちながら、計8割の施設で、何らかのチーム検討は行われている。
 プロセス指針の公表後、決定方法やスタッフの意識が変わったかどうか聞くと、「あまり変化がない」が44%を占めたが、「チーム判断が増えた」「徹底されるようになった」と、前向きの変化も計17%あった。

◆呼吸器「中止」避ける傾向
 [二番目に大きな見出し 縦]
◆少ない「文書表明」

 生命維持に必要な医療行為の中止・不開始は、最もデリケートな判断だ。最近1年間の状況を聞いた。
 今回の調査に回答した379病院で、検討事例は少なくとも5608件あり、中止例は395件、不開始は1507件にのぼった。
 線引きが微妙な面もあるが、117施設(31%)が中止、不開始のいずれかを経験していた。
 医療行為別にも件数・頻度のどちらかで状況を尋ねた。人工呼吸器の場合、中止は14施設であり、関東地方の病院は4件と答えた。中止を認めない施設は77。一方、装着の不開始は74施設に及び、180件と答えた施設もあった。不開始を認めない施設は23。人工呼吸器の中止は事件になる恐れがあるため、「最初から装着しない」施設がかなりあることがうかがえる。
 これに対し薬剤投与、輸血、栄養補給、人工透析、水分補給は、中止が59〜37施設、不開始が58〜31施設であり、比較的多い。短時間では死亡しないため、抵抗感が少ないようだ。
 中止、不開始の要因は、「家族の意向」「家族による患者の意思の推定」が、患者本人の意思より多く、事前指示書は少なかった。
 チーム判断を徹底している病院は「中止例なし」が多く、単独の医師で決める病院は、中止例が多い傾向があった。
 どの医療手段についても、中止も不開始も認めないとした病院は11あった。
 具体的な事例の回答もかなりあった。「家族の体面を重視して出来る限りの治療を求められる」(秋田・雄勝中央病院)、「容態急変時の対応を事前に文書で表明している患者は極めて少ない」(関西の病院)などと悩みも寄せられた。

◆「脳死」の診断まちまち
 [三番目に大きな見出し 縦]
◆判断材料

 生命維持の中止・不開始の検討対象になったのは、どういう分野の患者が多いのか。件数、頻度のどちらかで答えてもらった。
 この質問に回答した223施設の中で、検討例があった割合が最も高かったのは、がん患者で68%。次いで高齢者49%、脳死・脳死に近い状態35%、救急・集中治療32%、認知症22%、長期の意識障害21%、神経・筋肉の難病17%の順だった。判断を迫られるのは、がんと高齢者だけではないことがわかる。
 一方、認知症、精神障害、長期の意識障害、神経・筋肉の難病は、中止・不開始を認めていない施設の割合が9〜7%と、他の分野よりやや高かった。
 終末期の判断材料となる「脳死・脳死に近い状態」を、どう診断するのか。回答のあった265施設では、臓器移植法と同じ判定基準が37%、法的基準のうち無呼吸テスト以外の全検査が12%、画像診断と主だった検査が11%、「患者の状態から経験的に判断」が11%とばらつき、「個々の医師による」も14%もあった。実際に最近、中止を検討した例のある79施設の中でも、6施設が「経験的に判断」とした。
 厳密な検査なしでは、わずかな脳活動を見逃すことも多く、実際は脳死でない可能性もある。射水市民病院(富山県)の呼吸器取り外し事件では、主治医は瞳孔の散大と対光反射の消失を調べた程度で「脳死状態」と説明していたという。

◆緩和ケア「不十分」8割
 [三番目に大きな見出し 縦]
◆理由に「余裕ない」62%

 末期がんに多い激しい痛み、死への恐怖、人生への悔い。こうした苦痛は薬物治療や心理的ケアなどで大幅に減らせると考えられ、プロセス指針は、苦痛を減らす「緩和ケア」を終末期医療の柱の一つとした。
 緩和ケア病棟以外でも、技能や経験を持つ医師、看護師、薬剤師らによる専従チームを設けた施設は、入院料の点数が加算される。
 世界保健機関(WHO)や日本緩和医療学会の指針に沿って緩和ケアができるスタッフがいるかを聞いたところ、49%は専従チームを持ち、28%が「できるスタッフもいる」と答えた。スタッフを採用・養成したいと答えた施設も10%あり、緩和ケアの態勢作りは進んできたようにみえる。
 しかし緩和ケアが不十分と思われる例は「しばしばある」が24%、「時にある」が55%と、8割近い施設が不十分さを感じていた。
 何が不十分かを尋ねると、患者の精神的ケアが70%、家族の精神的ケアが62%で、身体的苦痛の緩和(46%)より多い(複数回答)。職種別の人数を回答した施設のうち、3割近くで精神面の担当医師が不在だった。中止・開始例のあった施設でも、2割は緩和ケアのスタッフが不備だった。
 緩和ケアが十分にできない理由(複数回答)は、医療現場に余裕がない(62%)、人材が足りない(52%)が目立ち、必要性の認識不足(30%)、診療報酬など制度面(29%)が続いた。
 記述回答では、「精神科医の不足や診療報酬の低さから専従チームを組めない」(群馬中央総合病院)、「点数が低すぎて人材やハード面を充実できない」(北海道がんセンター)、「医療用麻薬は高価で、包括点数の病棟で適切に使うと病院の持ち出しになる」(東北の公的病院)といった不満の訴えが目立った。


◆調査方法

 立命館大学グローバルCOE「生存学」創成拠点と共同で、全国の300床以上の病院のうち、精神病床が過半数の施設を除いた1191病院を対象に、今年4月から6月までアンケートを実施。本体150項目、事務的事項57項目の詳細な内容で、379施設から回答を得た(回収率32%)。

◆[見出しなし 下]

 調査と記事の作成は、東京科学部・増田弘治、長谷部耕二、高田真之、長谷川聖治(デスク)、医療情報部・山崎光祥、大阪科学部・阿利明美、原昌平(デスク)が担当しました。

■■[特集の左側 p.15]


◆指針公表は前向き評価
 [下 四番目に大きな見出し 縦]
◆鈍い反応

 プロセス指針の公表から約1年たった時点での認知度はどうか。「存在を知らなかった」は4%だが、「よく読んでいなかった」「読んだが対応していない」が半数あり、院内で議論やスタッフへの周知をした施設は42%にとどまった。
 厚生労働省は、施設の実情に合ったルールの作成も求めているが、終末期に関連した独自の指針を持つ施設はまだ23%しかない。50%は今後作る予定、26%は作る予定はないと答えた。
 そもそも終末期の定義とは何か。プロセス指針は定義しなかったものの、現場で運用する際は必要なはずだが、独自指針を持つ施設でも、終末期の定義があるのは半数だった。
 プロセス指針は、医療・ケアチームで答えが出ない場合、複数の専門家による委員会で検討するよう求めている。48%の施設は倫理委員会など扱う委員会を設けているが、最近1年間に個別事例を審議したのは、その1割ほどで、大半はゼロ。委員構成を聞くと、外部委員は8割にいるが、法律家の参加は5割だった。

◆法的効果に不安

 プロセス指針の公表は、11%の施設が「大いに意義がある」、63%が「ある程度ある」と答え、前向きに受け止められていた。
 評価できる点を複数回答で聞くと、患者本人の意思の重視(44%)、延命中止を含む手順ができたこと自体(42%)、チーム判断の規定(41%)、緩和ケアの重視(34%)の順だった。
 逆に、評価できない点は「法律の裏付けがない」が53%と多く、次に「具体性に欠ける」が32%だった。
 指針のルールは、北海道立羽幌病院、射水市民病院などで発覚した延命中止の事例で、@1患者の意思が不明A医師の独断――などが問題になったのを踏まえたものだ。しかし、これで捜査対象になりにくくなったという見方は10%。「変わらない」「わからない」が計66%と多く、手順に違反すれば刑事訴追されやすいという見方も12%ある。
 「指針に沿っても警察が捜査する可能性はあり、延命を中止できない」(名古屋大)などと、法的効果への不安が多く寄せられた。
 今後の制度(複数回答)では、より具体的な共通指針(30%)、患者の事前意思の尊重の法制化(26%)、より具体的にした法制化(25%)など、ルール強化の要望が多いが、この程度の指針でよい(19%)といった意見もある。「手順より医療の充実が重要」という声も27%と多かった。
 今春に新設された「後期高齢者終末期相談支援料」(1回2000円)は批判が強まって7月から凍結中。調査時点でも積極評価は7%にすぎず、「回数が制限されて点数も低い」が35%、「医療の抑制で良くない」が21%。「人の命を点数で制御するようで不愉快」(京都第二赤十字)などの批判が目立った。仮に事例があっても算定に消極的な施設が26%もあった。

◆目立つ「過剰」
 [一番上=大見出し「福祉やケア不足」の上 文字は小]

 日本の終末期医療全般をどうみるか。「大いに問題が36%、「問題がある」が56%と、計9割を超えた。
 どこが問題なのか。複数回答で多いのは「在宅や福祉施設でのサポートが不十分」(76%)、「看護や介護などのケアが不十分」(59%)の順で、福祉やケアの不備が最大の課題として浮かんだ。医療については「過剰なことが多い」という見方が54%あると同時に、「尽くされていないことが多い」も26%あった。
 より具体的に院内の状況も聞いた。治癒や回復をめざす「積極治療」が過剰では、と感じる例のある施設は52%、「延命処置」が過剰と感じる例のある施設は48%にのぼった。逆に積極治療の不足も31%とけっこう多く、延命処置の不足は6%と少なかった。
 過剰気味の分野は積極治療、延命処置とも高齢者、がん、救急・集中治療に目立った。一方で、積極治療が不足しているのは、これらに加えて認知症、神経・筋肉の難病、精神障害も挙がった。
 医療が過剰や不足になる要因で多いのは「家族の意向」「医療者の考え方」。医療現場が、家族と医療者自身の使命感や意欲に左右されている状況がうかがえた。「患者の意向」「医療者のトラブル回避」「診療報酬体系」の影響は少なかった。
 一方、ケアの不足を感じる施設は45%。がん、高齢者に次いで認知症でも目立ち、要因は「人手や余裕がない」が圧倒的に多い。
 記述回答では「終末期だと家族に納得させるのに多大な労力がいる」(福岡・新日鉄八幡記念病院)、「ふだん世話をしていない親族ほど医療にクレームをつける」(福島・塙厚生病院)などの不満も漏れた。

◆医療制度改革に反発
 [左自他 三番目に大きい見出し 縦]

 医療政策の影響も質問した。近年の医療制度改革への反発が顕著に現れた。
 政府は、高齢者を中心に医療費の自己負担を増やした。その結果、「必要な医療を受けられない患者が出ている」とした病院は39%にのぼる。「経済的理由で医療サービスを断る人が増えた。病状が重くなって受診するから費用がかかる」(茨城・筑波メディカルセンター)との声もあった。
 医療行為の回数と関係なく診療報酬を定額にする「包括払い」は、入院が90日を超えた高齢者、療養病床、さらに高度な医療を担う病院にも拡大された。その影響で、44%の病院が「患者に転退院を求めざるを得ない」と答えた。
 「社会的入院」が多いとされる療養病床を大幅に減らし、介護施設などに転換する政策も進められてきた。その影響で「行き場に困る患者が出ている」とした病院は46%に及んだ。療養病床のある病院だけでなく、急性期の病院も転院先に困り、受け皿不足を訴える。
 医療自体を受けられず、行き場にも困るようでは、終末期医療を充実させる以前の事態だろう。
 解決には医療費がかかるが、現状を「医療費を抑制しすぎ」とする施設は63%にのぼり、「仕方がない」は17%、「抑制は重要な課題」は11%にとどまった。
 ただ、「団塊の世代が高齢化して死亡数が増加したとき、これを支える世代は高い負担に耐えられるか?」(沖縄・浦添総合)と将来を危ぶむ声もあった。

◆死生観問う声も
 [左下 小さい見出し]

 終末期医療が満足できない状況にある原因は何なのか。複数回答で選んでもらうと、スタッフ不足(65%)、医療費抑制(60%)、在宅医療や福祉施設・介護サービスの不足(59%)、患者・家族の負担が過大(44%)と、医療費削減など政策にかかわる要因が多く挙がった。
 一方で、医療の限界に対する患者・家族の認識不足(59%)、医療者への過剰な責任追及(51%)と、患者や家族、社会の姿勢に疑問を向ける回答も多い。
 記述回答では、「多くの人が『死=医療の責任』と先に考える」(群馬県の病院)、「90歳、100歳という超高齢者が増え、医療の深さをどこまで求めるのかが課題」(宮崎・藤元早鈴病院)などと、国民の死生観を問う意見も目立った。


◆プロセス指針
 [→下 小さい見出し]

 正式名称は「終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン」。富山県の射水市民病院で患者7人が医師に人工呼吸器を外されて死亡した問題が2006年3月に発覚したのを受け、厚労省が07年5月21日、望ましい方針決定の手続きを公表した。患者本人の意思を基本に多職種による医療・ケアチームで方針を決め、合意内容を文書化する。本人意思が不明の場合は、家族による本人意思の推定を認める。緩和ケアの重要性も強調した。終末期の定義やスタッフの免責は定めていない。

◆救命・延命 医療の責務 [左上]
 立岩真也・立命館大学教授(社会学)

  *このコメントのみ掲載したページ

 医療・福祉制度と医療の差し控えに関係があるという認識は、これまで明確には持たれていなかった。この調査では医療全般の問題も聞いた。混沌とした状況とともに、制度的な制約から、なすべきことができない現実が示された。
 医療者たちは、医療を控えてよい場合があると思いながらも、ぎりぎりの決定をためらい、踏みとどまっているようだ。個別に検討する、医療的判断を重視するといったやり方が多く取られている。
 それは時代遅れで、患者の事前の指示通りにするのがすでに当然のようにも言われる。だが現場はもっと迷っている。看護や介護を含め、様々な不足を嘆きながら、不要な苦しみを避けようとしながら、最後まで本人によいことはしなければという思いのあることが多くの調査票からうかがえた。
 医療・福祉の現状では、医療側の対応は重要になる。必要なものが足りず、本人や家族の負担が大きい。すると本人や家族は医療を早めに終えてしまおうとし、医療が、それを止める側にまわらざるをえないことがあるのだ。
 今回の調査が大規模な病院に限られることには注意したい。経済的に厳しい人の多い病院・施設では、本人や家族の状況が直接に差し控えにつながる場合がある。
 多職種による協議や病院外の人も含めた検討は、進める必要がある。だがその手前で、救命・延命という基本的な医療の責務を再確認することが必要と考える。それは、なにより不足しているケアの充実と矛盾することではない。


■言及

◆上野 千鶴子・辻元 清美,20090722,『世代間連帯』岩波書店.(岩波新書 新赤番1193)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4004311934/africajapanfo-22

(上野)「それに終末期医療にカネがかかるというのは実はウソ。「スパゲティ症候群」とか言いふらしてカネのかかりすぎる終末期医療を抑制しようとしているけれど、事実にもとづかないプロパガンダよ。/二〇〇八年、立命館大学GCOE「生存学」創成拠点と読売新聞が共同調査した結果では、終末期に医療過剰があるのは事実だけど、医療抑制がおこなわれている現実も浮かび出た。それも家族の意向でね。こういうことはきちんとエビデンスにもとづいて議論してもらわないと(「終末期医療全国病院アンケート 福祉やケア不足 延命 苦悩の現場」『読売新聞』二〇〇八年七月二七日)。」(上野・辻元 2009: 131-132)


UP:20080929 REV:20090801
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