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04年下半期読書アンケート

小泉 義之 2004/12/25
『図書新聞』2707号(2004年12月25日)


   *文中のリンクは立岩による。

  @郡司ペギオ-幸夫『原生計算と存在論的観測』(東京大学出版会)。最高の理論書。本紙に掲載した書評については、立命館大学大学院先端研のHPを参照。
  A永井均『私・今・そして神――開闢の哲学』(講談社現代新書)。今ここにいることの不可思議を哲学(史)的に思考するための格好の入門書。
  http://www.ritsumei.ac.jp/acd/gr/gsce/s/ky01/041113.htm
  B立岩真也『ALS――不動の身体と息する機械』(医学書院)。読まれるべき本。稲葉振一郎のHPによい書評がある。立岩の質問に対する橋本みさおの回答「できます。ふふ」は、人工呼吸器に息を吹き込まれる橋本が、別の人間の音声に応答して動かす目蓋の微動を、別の人間が声音に転じてから、書き残される「ふふ」である。魂=息=声=言霊を吹き込む神が、こんな風に受肉する時があるのだ。
  長原豊の「披救恤民」論(『情況』12月号)や大川正彦『マルクス』(NHK出版)の「集合的身体」論を読むにつけ、言葉の厳格な意味におけるブルジョア政治経済学批判、これの再開が急務であると思う。


UP:20041219
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