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「精神障害者の地域生活支援の在り方に関する検討会」委員の皆様へ

山本真理



Date: Mon, 15 Mar 2004 11:19:32 +0900
Subject: [jsds:9130] 地域生活支援検討会への手紙

皆様へ
山本真理です。

先にお知らせした介護保険統合問題に関する文章と共に以下の手紙を検討会委員
に送りました。

20日にも東京でこのけんでの学習会が日本障害者協議会の主催で行われます。

詳しくは長野のサイトをご覧ください。

以下転送可
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「精神障害者の地域生活支援の在り方に関する検討会」委員の皆様へ

前略
はじめまして、精神障害者本人の山本眞理(ペンネーム長野英子)
と申します。

私はこの15年ほど全国「精神病」者集団の窓口係をしております。
全国「精神病」者集団は1974年に結成された、全国の精神障害者個
人団体のネットワークです。

窓口には各地からさまざまな訴えが参ります。この1年ほどはとりわ
け、障害年金や障害者手帳の級が下がった、3級になってしまい生
活保護の障害加算がつかなくなった、という訴えが目立ちます。障
害年金の級が下がったという通知に絶望してしての自殺があったと
いう報告もあります。

また地域での孤立、情報の少なさ、退院のめどがまったく立たないと
いう訴えなど私たち精神障害者の求めるサービスの貧しさが訴えら
れております。

こうした中で身体障害者知的障害者の支援費について、財政上の意
図から介護保険への統合という方針が厚生労働省側から出されている
と聞きます。精神障害者についてもこの際統合に参加させていくとい
う話もあると聞いております。いずれも精神障害者団体には直接何の
提案も厚生労働省からはなされておりません。

「国連障害者の機会均等化に関する基準規則」においては「規則18、
障害を持つ人の組織 政府は障害を持つ人の組織が全国・地域・地方
レベルで障害を持つ人を代表する権利を認識するべきである。政府は
障害に関する事項の意思決定において障害を持つ人の組織の諮問的役
割をも認識すべきである。」とされております。

また障害者権利条約作成過程においても障害者団体の積極的参加がな
され、正式に作業部会特別委員会に障害者団体代表が参加して議論が
進められております。

支援を受ける私たちを抜きにして政府が介護保険への精神障害者サー
ビスの導入を進めようとしているとき、精神障害者委員が参加してい
る貴検討会の意味は非常に大きいと考えます。

現在私どもも、私たち精神障害者が求める地域支援について会員から
の意見集約を図っておりますが、とりあえず窓口に集まった声をもと
とした私個人の意見をお送りいたします。ご多忙とは存じますが、ご
一読いただけましたら幸いです。

                           草々

2004年3月12日

  全国「精神病」者集団会員
  世界精神医療ユーザー・サバイバーネットワーク理事
                     山本真理


UP:20040404
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