HOME >

クリントン財団はエイズ治療薬の大幅な価格低廉化につながる協定を締結

2003/10/23



斉藤@足立区です。

複数のMLへ送信しています。
重複失礼。

  WHO(世界保健機関)・UNAIDS(国連エイズ合同計画)は現在、世界のHIV感染者・エイズ患者の70%が集中するサブサハラアフリカ諸国を主要な対象として、2005年までに300万のエイズ患者に抗レトロウイルス薬(ARV)による延命治療を実施するという目標に向けてさまざまな取り組みを行っています。
  国連諸機関の取り組みとも連携しながら、クリントン前米大統領の主宰するクリントン財団も大規模なHIV/AIDSイニシアティブを展開しており、先週、インド・南アの製薬会社とジェネリック・エイズ治療薬の大量購入に関する協定を結びました。
この協定に関するクリントン財団のプレス・リリース要旨を紹介します。

Office of Former President William Jefferson Clinton
New York, New York
For Immediate Release
October 23, 2003

Clinton Foundation Announces Agreement On Major Reduction In Price Of AIDS Drugs
クリントン財団はエイズ治療薬の大幅な価格低廉化につながる協定を締結

  クリントン財団HIV/AIDSイニシアティブは、今後5年間でアフリカおよびカリブ海諸国で200万人のエイズ患者に延命治療実施を目標としている。
  クリントン財団と複数の製薬会社(インド3社と南アの1社)が結んだ協定によって供給される延命治療薬はアフリカ諸国・カリブ海諸国でクリントン財団が政府や諸機関と連携して実施しているHIV/AIDSイニシアティブを通して2008年までに200万人に供給されることになっている。
  今回の協定で、年間一人あたり140米ドルでの三剤カクテル療法薬の供給が可能になる(現在は、200米ドル強)。
  南アのアスペン、インドのシプラ、ランバスター、マトリックスの4社が供給する(アスペンはGSKから技術供与を受けている、シプラ、ランバスターの薬はすでにナイジェリアやウガンダで使われている)。WHO(および南アの医薬品管理局)が品質保証を行う。
  今回の交渉に7カ月がかかった。交渉の焦点は、コスト削減の方法と購入規模の問題であった。
  世界中に4000万人のHIV感染者・エイズ患者がいるにもかかわらず、途上国でARV治療を受けているのは30万人。その三分の一以上がブラジルで治療を受けている。早急に治療の必要な患者が400万人いるサブサハラ諸国では5万人しか受けていない。
  クリントン財団HIV/AIDSイニシアティブは、ヘルス・ケア実施、教育、エイズ・ケア、エイズ治療そして調査の専門家たちがチームを組んで政府、NGO、民間企業などに技術的な助言を行うという新しいシステムの先駆けだ。
  クリントン財団HIV/AIDSイニシアティブは、カリブ海のHIV感染者・エイズ患者が集中する9カ国・3地域、そしてモザンビーク・南アフリカ共和国・タンザニア(この3カ国にアフリカ全体のHIV感染者・エイズ患者の三分の一がいる)で、エイズ・ケア、治療、予防計画を開発してきた。今回の協定によってこれらの諸国へ、さらに安価なARV供給が可能になる。
  クリントン財団はWHO、UNAIDS、GFATMと連携を取りながら「2005年までに300万人にARV治療実施を」戦略を推進している。財団は、今回の協定が、他の国々、諸機関が途上国でエイズ治療を進めていくことおよび適切なセーフガードが制度化されることにつながることを希望している。
  クリントン財団は、HIV/AIDSイニシアティブに対して一切の対価を受け取っていない。カナダ政府およびアイルランド政府はクリントン財団も関わっているモザンビークとタンザニアでのプログラムを支援しており、支援国からの資金は直接プログラム実施国の政府に届けられている。
  HIV感染者・エイズ患者に治療を施すことは、多くの人びとの命を救うだけでなく、HIV感染拡大を予防するためにも絶対に必要なことである。生きのびることができるという可能性は、人びとにとってHIVテストを受ける非常に大きなインセンティヴになる。HIVテストを受け、必要であれば治療を受けることで、HIV感染の可能性のある人びとがセーフ・セックスなどの予防策を学ぶ機会を得ることになる。
  アイラ・マガジナー(Ira Magaziner)がHIV/AIDSイニシアティブの議長を務めている。クリントン財団はHIV/AIDS治療コンソーシアムを創設し途上国での治療計画開発を支援してきている。また財団は、コロンビア大学公衆衛生学部(Mailman School of Public Health)、ハーバード・エイズ研究所、ハーバード大学医学部エイズ医局、ワシントン公衆衛生学・地域医療学校と協調する国際保健連合、パンゲア世界エイズ財団、パートナーズ・イン・ヘルス、オランダ医薬品アクセス運動、そして大学調査協力体と連携している。ベーカー・アンド・ホステットラー法律事務所が、無償で今回の協定の法的問題を処理した。


UP:20030220
HIV/AIDS2003  ◇全文掲載
TOP HOME (http://www.arsvi.com)