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「法定雇用率未達成企業の情報公開法に基づく開示請求」裁判へのご支援のお願い

金 政玉 2002/08/07
DPI障害者権利擁護センター

last update: 20160125


◆障害者問題に関心のある皆様へ
1.昨年の8月31日国際人権(社会権)規約委員会は日本政府の報告に対する最終
見解において、障害のある人に対する差別規定を撤廃し、あらゆる種類の差別を禁止
する法律を制定するよう、また公的機関での障害者の雇用率が達成されるよう我が国
に勧告されています。
2.昨年11月の日本弁護士連合会の第44回人権擁護大会で、障害のある人に対す
る差別を禁止する法律の制定を求める宣言をし、提案理由で
(1) わが国には、少なくとも570万人以上の障害のある人がいるが、このうち
一般民間企業に雇用されている障害のある人は約53万人に過ぎない。障害のある人
が職を得たとしても、不安定雇用であることが多く、正規の従業員となっても働きや
すい職場環境の創出は約束されておらず、賃金、昇進等における差別も存在する。閉
鎖的な労働環境の下で、知的障害のある人などに対する虐待事件の発生も後を絶たな
い。
(2)  現行の障害者の雇用の促進などに関する法律(以下「障害者雇用促進法」
という。)は、法定雇用率未達成の企業から納付金を財源として、障害のある人を雇
用している企業への調整金・報償金を支払う仕組みのために、未達成企業が存在しな
いと制度自身が成り立たないという矛盾した制度的欠陥を内包している。また、障害
者雇用促進法に定めるように、障害のある人の一定の雇用率を満たせばよいという法
制だけでは、採用における個々の障害のある人に対する差別的取り扱いをなくす方法
や、職場において、例えば施設改良を行ったり、手話通訳を付したりするなどの具体
的な環境整備の方法が明らかにならない。
と述べ、
(3)  障害のある人は、差別なくして採用され働く権利を有すること。
 事業者は、障害のある人の労働の権利を実現するために、施設の改造・特別な
訓練の実施・手話通訳者の配置など労働環境を整備する義務を負うこと。
  を宣言しています。
3.昨年の5月17日に、東京で提起した日航障害者雇用株主代表訴訟で「障害者 
雇用促進法の精神に従い03年までに全国平均の雇用率を達成し、10年度までに法
定雇用率を達成できるよう努力する。障害者の補助機器を導入するなど支援体制を推
進する。法定雇用率達成まで、年度ごとの雇用率をホームページで公表する。」とい
う和解が獲得できました。この和解は、障害者雇用の前進として画期的な和解だと
思っています。

 この成果をもとに、障害者雇用の拡大と権利確立のため、市民の方々と障害者の
方々と弁護士とで仮称障害者雇用促進人権センターを作ろうということになり下記の
ことが提案されました。
・株主総会などで株主として障害者の雇用率拡大のための権利行使をし、社会
の責任を果たさせる
・厚生労働省に企業の法定雇用率達成状況の情報公開を求める
・各企業が障害者雇用を果たそうとしているか調査し公表したりし、問題企業
(ゼネコンなど3社位を目処に)に対し日航訴訟のような株主代表訴訟をする
・厚生労働省に定期的に障害者雇用拡大のため交渉する
・法定雇用率達成のための政策提言をしていく
4.そのためにも、日本航空障害者雇用株主代表訴訟の和解をうけて、各企業の障害
者雇用率等の状況を明らかにするため、
 東京では、DPI (障害者インターナショナル)日本会議障害者権利擁護セン 
        ターの金政玉(きむ・じょんおく)氏が、
 大阪では、株主オンブズマンの会員で公認会計士の熊野実夫氏が、
名古屋では、名古屋弁護士会高齢者・障害者問題特別委員会委員の弁護士森弘典
氏が、それぞれ各労働局長に対し、各企業(事業主)の障害者雇用状況報告書の情報
公開法に基づく開示請求をしました。
 しかし、いずれも障害者雇用状況を明らかにする欄を塗りつぶした「黒塗り公
開」の決定がされました。
 非公開の理由として労働局長は、
@障害者雇用率制度の事業の適正な遂行・運営に支障がある
A企業の社会的評価や社会的信用度の低下につながるおそれがあり企業活動を阻害
し、正当な利益を害するおそれがある
としています。
 障害者の雇用率の制度が定められてから既に40年以上もの長期間が経過して
も、日本の企業の大半は法定雇用率を達成していません。障害者雇用を推進するため
には各企業の障害者雇用状況を開示して、社会的批判の下に未達成の企業にその雇用
を促すことが求められます。またそれは、障害者雇用を積極的に推進している企業に
対する社会的評価を高めることになりましょう。
 これに対し、「黒塗り公開」をした労働局長(厚生局労働省)の姿勢は、障害者
雇用を怠っている企業の「社会的評価や社会的信用度の低下」となる汚点を隠ぺい
し、庇う行為といっても過言ではないと思います。
 この訴訟で勝訴し、各企業の障害者雇用状況が明らかになれば、日本航空と同様
の株主代表訴訟を提起することも可能になり、その提訴につなげていきたいと考えま
す。
 その意味でも、この訴訟での賛同者や支援者を募っています。原告も弁護団も手
弁当のボランティアで、訴訟費用も原告・弁護団で賄っていますので、カンパ(一口
1000円)もお願いしたいと思います。
 
●実質上の東京での訴訟の第一回公判期日は、8月29日(木)午前11時30分・
東京地方裁判所・606号法廷です。当日の集合は、午前11時 裁判所1階 弁護士
控え室
ぜひ皆様ご参加下さい。よろしくお願いします。障害のある人の働く権利確立のため
に頑張っていきましょう。
2002年8月7日

DPI障害者権利擁護センター 金 政 玉
                      弁護士  田 門   浩
                  同 児 玉 勇 二
同   高 野 範 城
                      同   西 田 美 樹
                      同   黒 嵜   隆 

  下記に記入されてFax(03−3535−2755)へご連絡下さい。
障害者雇用状況報告書の情報公開法に基づく開示請求に
賛同します。
連絡先
     お名前

カンパします。(  口        円)
振込先  みずほ銀行 西銀座支店 普通預金 1629021
          名義 児玉勇二(コダマユウジ)

                 東京都中央区銀座3-3-6銀座モリタビル4階
                  障害者雇用情報公開訴訟弁護団
                    事務局 児 玉 勇 二  
Tel 03−3535−2755


REV: 20160125
障害者と労働  ◇「「障害者雇用率未達成企業一覧等の一部開示決定」に関する本件訴訟への意見陳述」  ◇全文掲載
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