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厚生科学審議会疾病対策部会第1回難病対策委員会議事録

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last update: 20160125


2001/09/19 第1回難病対策委員会議事録



       厚生科学審議会疾病対策部会
          第1回難病対策委員会
                 議事録

         日時 平成13年9月19日(水)13時00分〜14時30分
         場所 厚生労働省5階第7共用会議室

               (開会・13時00分)


 阿部補佐
 定刻となりましたのでただいまから第1回厚生科学審議会疾病対策部会難病対策委員
会を開会いたします。
 委員の皆様方には本日はお忙しい中、お集まりいただきまして誠にありがとうござい
ます。委員会開催に際し、下田健康局長よりご挨拶申し上げます。

 下田健康局長
 健康局長の下田でございます。本日は大変お忙しい中を当委員会にご出席をいただき
まして本当にありがとうございました。また、今後とも、よろしくご指導のほど、お願
い申し上げます。
 難病対策につきましては昭和47年に示されました難病対策要綱を踏まえまして、現在
では調査研究の推進、医療施設等の整備、医療費の自己負担の軽減、地域におけます保
健・医療・福祉の充実・連携、生活の質の向上を目指した福祉施策の推進といった5本
の柱で各種の施策を展開をいたしておるところでございます。
 とりわけ特定疾患治療研究事業につきましては医療費の自己負担を軽減することによ
りまして事業の対象といたします疾患に対しての治療法の確立を図ることを目的として
まいったわけでございます。
 しかしながら、この事業は制度の発足以来、約30年を経過をいたしておりまして、こ
の間の医療技術の進歩による対象疾患の生命予後の改善、生活の質の向上が見込まれて
きましたことから、現状に即しました特定疾患治療研究事業のあり方について見直すこ
ととしたわけでございます。
 そこで大変お忙しい中、各先生にお集まりいただいたわけでございますが、本事業の
あり方につきまして自由闊達なご議論をいただきまして貴重なご意見を拝聴し、今後の
事業の運営に反映させてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
 以上、大変簡単でございますが、今後、先生方に大変ご迷惑をおかけすることになろ
うかと思いますが、よろしくということも兼ねましてご挨拶とさせていただきます。あ
りがとうございました。

 阿部補佐
 続きまして委員の方々のご紹介をさせていただきます。なお、当委員会の委員は厚生
科学審議会疾病対策部会運営細則第2条に基づき、黒川部会長の指名により構成されて
いることをご紹介の前にお知らせいたします。
 それではお手元に配付しております難病対策委員会名簿に沿って50音順にお名前を読
み上げさせていただきますのでよろしくお願いいたします。
 はじめに、順天堂大学学長の小川秀興委員でございます。

 小川委員
 順天堂大学の小川でございます。よろしくお願いいたします。

 阿部補佐
 東京大学大学院医学系研究科教授の金澤一郎委員でございます。

 金澤委員
 金澤でございます。よろしくお願いいたします。

 阿部補佐
 総務省地方財政審議会委員の木村陽子委員でございますが、本日は都合によりご欠席
されております。
 続きまして、川崎医療福祉大学医療福祉学科教授の小池将文委員でございます。

 小池委員
 小池です。よろしくお願いします。

 阿部補佐
 社団法人日本医師会副会長の小泉明委員でございます。

 小泉委員
 小泉でございます。よろしくお願いします。

 阿部補佐
 国立国際医療センター病院院長の小堀鴎一郎委員でございます。

 小堀委員
 小堀でございます。

 阿部補佐
 国立名古屋病院院長の齋藤英彦委員でございます。

 齋藤委員
 よろしくお願いいたします。

 阿部補佐
 国立国際医療センター研究部長の笹月健彦委員でございますが、本日はご都合により
ましてご欠席されております。
 続きまして慶應義塾大学医学部教授の猿田享男委員でございます。

 猿田委員
 猿田でございます。よろしくお願いします。

 阿部補佐
 東京都衛生局医療福祉部特殊疾病対策課長の中西好子委員でございます。

 中西委員
 中西でございます。よろしくお願いいたします。

 阿部補佐
 京都大学大学院医学研究所教授の本田孔士委員でございます。

 本田委員
 本田です。よろしくお願いいたします。

 阿部補佐
 東京大学医学部教授の山本一彦委員でございます。

 山本委員
 山本でございます。よろしくお願いします。

 阿部補佐
 なお、当委員会委員のうち、小泉委員、猿田委員、金澤委員、齋藤委員、笹月委員に
つきましては既に厚生労働大臣からの委員発令がなされておりますが、他の委員の皆様
への厚生労働大臣からの委員発令につきましては、本日付をもってなされたところであ
り、発令の辞令を机上にお配りしておりますので、ご確認の上、お受け取りいただきた
いと思います。
 次に委員長のご紹介をいたします。当委員会の委員長につきましては厚生科学審議会
疾病対策部会運営細則第3条に基づきまして黒川部会長より順天堂大学学長の小川委員
が指名され、既に小川委員のご了承をいただいておりますのでご報告いたします。
 それでは以降の進行を小川委員長にお願いいたします。

 小川委員長
 小川でございます。ただいま、ご紹介のありましたように黒川清会長よりのご指名で
ありまして、大変な大役とは存じましたが、お引き受けしました。局長からのご挨拶に
もありますように、重要で、また大変難しい作業グループ委員会となっておりますが、
何卒、虚心坦懐、率直なご意見のほどを賜りたいと思います。よろしくお願いいたしま
す。
 それでは本日の会議につきまして事務局より資料を用意していただいておりますの
で、その確認を、まず、していただきたいと思います。お願いいたします。

 阿部補佐
 それでは資料の確認をさせていただきます。
 まず、議事1の難病対策委員会委員名簿。A4、1枚。続きまして議事2の難病対策
委員会の設置についてということで、1頁から26頁まで。続きまして議事3の難病対策
の概要。これが1頁から19頁まで。その他、参考資料といたしまして1頁から5頁とい
うことで配付をさせていただいております。
 皆様に配付した資料に洩れ等がございませんでしょうか。ないようでしたら以上で資
料の確認を終了させていただきます。
 なお、発言に際しましては机の上のマイクのトークボタンを押してから発言していた
だくようにお願いいたします。また、終了いたしましたら再度、トークボタンを押して
いただきたいと思います。事務局からは以上でございます。

 小川委員長
 ありがとうございました。それではさっそく、只今の議事1に続きまして議事の2に
入りたいと思います。最初の議題でありますが、難病対策委員会の設置について趣旨説
明になると思います。事務局よりお願いいたします。

 金谷補佐
 議事の2でございますけれども、難病対策委員会の設置について、お配りいたしまし
た資料の1頁でございます。こちらの方をご説明をさせていただきたいと思います。
 本委員会の設置の目的ということでございますが、特定疾患治療研究事業でございま
すが、これは原因が不明であって、治療方法が確立していない、いわゆる難病のうち、
特定の疾患について極めて治療が困難であり、また、かつ、医療費も高額であるという
ことを考慮しまして、この特定疾患に関する医療の確立、普及を図ると。さらに患者さ
んの医療費の負担軽減を図るということを目的に昭和47年よりこの事業が実施をされて
いるところでございます。
 しかしながら、医療の技術の進歩に伴いまして、がん、寝たきりの原因疾患等の他疾
患との不公平感の増大を是正するということで平成10年度より重症難病患者さんを除き
ます難病患者さんに対しまして医療費の一部自己負担を導入をしたところでございま
す。
 ただし、事業発足以来、30年が経過いたしまして、既に一定に治療法が確立しました
対象疾患があるとの研究報告も出されたこと。あるいは本事業が法律によらない、いわ
ゆる非制度的補助金の中に整理されておりますことから、将来的には財政構造改革法に
沿って削減の対象となっているというような観点から事業を見直しまして、その安定化
を図ることが必要というふうになってきております。
 そこで2の現状でございますけれども、現在、特定疾患治療研究事業は46疾患、こち
らの方は3頁目の別紙でございますけれども、ベーチェット病から最近、加わりました
ライソゾーム病まで46の疾患を対象としておりまして、平成12年度末の医療受給者の数
は計47万件というふうになっております。
 また、予算額につきましては約226 億円と。これは12年度でございます。平成13年度
につきましては201 億円となっているところでございます。
 2でございますけれどもが、医療受給者証の発行につきましては必要なそれぞれの疾
患の認定審査の状況が各都道府県毎に地域差があるというふうなことが研究班の調査に
よって報告をされてきましたことから、平成13年度より審査基準を統一をするというこ
とを目的に医療受給者証の申請に際しまして提出される診断書、通常、臨床調査個人票
というものを電子化をさせていただいて自動診断を可能とするということで現在、認定
審査の適正化を図ってきたところでございます。
 この適正化事業につきましては別紙の2でございますが、難病患者認定適正化事業と
いうことで患者さんの方から提出されました、頁の4頁でございます、の方に難病患者
認定適正化事業ということで患者さんの提出されました書類が都道府県の方で電子化さ
れまして、これを厚生労働省のサーバーで解析した後、各県に戻させていただくと。各
県の方はこれに基づきまして審査委員会で認定業務を行うということで事業の電子化と
いうことで平成13年度よりこの事業の方を推進をしているところでございます。
 また、各都道府県毎におきます患者さんの発生の状況の違いということにつきまして
は、これは参考資料にお付けしておりますが、第1回難病対策委員会参考資料というこ
とでお配りさせていただいております資料の頁数でいきますと4頁でございますが、北
海道から沖縄までこのように色の濃いところから薄いところ、かなりばらつきがあると
いうふうなことを特定疾患の疫学班の調査で1997年度分ということでご報告を受けてお
ります。
 以上の観点から今回、難病対策委員会の設置に至りまして、3番の構成でございます
けれども、本委員会は医療、福祉、行政等の関係者12名の先生方を委員といたしまして
厚生科学審議会疾病対策部会の専門委員会として設置をさせていただいたところでござ
います。
 厚生科学審議会疾病対策部会の各細則等につきましては、別紙の3でございますが、
頁数でいきますと5頁でございます。5頁から以降、9頁まででございますが、厚生科
学審議会の運営細則というところにそちらの方の細かい点を付けさせていただいている
ところでございます。
 以上、4番目といたしまして検討のスケジュールでございますが、今後、平成13年度
末を目途に特定疾患治療研究事業の見直しに関します検討結果を取りまとめていただき
たいというふうに考えております。
 2頁でございますけれども、今回の見直し関係でございますが、過去にもかなり委員
会の方で様々な観点から検討されておりまして、まず、最終報告というところで1から
3でございますが、それぞれ平成7年12月の公衆衛生審議会成人病難病対策部会難病対
策専門委員会の最終報告というところで医療費の自己負担の解消の具体的方向として、
「対象疾患数に上限を設定した上で、この基準に照らし対象疾患を取捨選択することも
考慮すべき」ということで、これは後ろに付けさせていただいておりますが、資料1の
中に書いているところでございます。
 2でございますが、平成9年3月の特定疾患対策懇談会、こちらは当時、厚生大臣の
私的諮問機関ということで設置をされておりましたが、特定疾患治療研究事業に関する
対象疾患検討部会報告というところの中におきまして、特定疾患治療研究事業の設定基
準ということで、「希少性については、調査研究事業の基準(患者数5万人未満)を適
用して差し支えないものと思われる」という検討結果をいただいております。こちらの
方、抜粋でございますが、資料2に付けさせていただいております。
 3でございますが、平成9年9月の公衆衛生審議会成人病難病対策部会難病対策専門
委員会の最終報告というところにおきまして、特定疾患治療研究事業の対象疾患の見直
しということで、「研究費の効率的な活用という観点から、対症療法の開発状況等を勘
案し、希少性や難治性が相対的に低下したと思われる疾患の他の疾患との入れ替えを行
うことが考えられる」ということを資料の3のところに抜粋で示しているところでござ
います。
 また、さらに「医療費の自己負担分を全額公費で負担している現行制度を改め、公費
負担の一部を患者負担とすることが考えられる」という答申が出されまして、これに基
づいて平成10年5月より一部負担制度の導入ということで平成10年5月からはこれまで
行われてきました特定疾患治療研究事業におきまして一部負担が導入をされたという経
緯になっております。
 以上、お配りいたしました議事2の関係資料の説明を終わらせていただきます。

 小川委員長
 ありがとうございました。資料の説明をいただきましたが、難病対策委員会の設置に
ついて、まず、その設置の目的と現状について、そして構成が医療、福祉、行政等の関
係者、12名よりこの委員会は構成されているということもお話しいただきました。検討
のスケジュール、本委員会と同様の、あるいは非常に似た目的で設置されました過去の
主な委員会における最終報告のサマリーを簡単にご説明いただきました。
 以上、たくさんの資料が添付されておりまして、本日、ご参集いただきました委員の
先生方にはそれをまた詳しく読んでいただいてから、また、気がついた点をいつでもど
の時点でもご質問いただけたらと思います。現時点でこういうことが足りない、あるい
は補足説明してほしいというようなことがありましたらご意見を賜りたいと思います。
 どうぞ、金澤先生。

 金澤委員
 あとで出てくる資料のことでもよろしいですか。

 小川委員長
 はい。この設置のことですか。

 金澤委員
 設置のことですね。この中で3頁目に現時点での交付件数が出ているのですが、この
時間的な経過なども、もし、あれば、伺えばわかりますね。

 小川委員長
 3頁のことですね。先生。

 金澤委員
 はい。そうです。

 小川委員長
 これはいかがですか。

 金谷補佐
 3頁の方のこちらの方の計でございますけれども、まず、今のご指摘ですが、一応、
これは昭和47年、これがこの事業の制度発足の時点でございますけれども、当初、ベー
チェット病から始まりまして多発性硬化症、重症筋無力症、スモンに至るまでの疾患が
当初、47年の方から加わっていると。その後、48年、49年、それぞれ約1疾患ずつ、追
加ということで、今日まで至っていると。
 当初、見ていただきますと順番が入れ替わっているのでございますけれども、47年、
48年につきましてはかなり疾患数が当初、3疾患から4疾患とかなり多めのものが加わ
っております。その後、52年ぐらいから今日のような形で約1疾患を目途に加わってき
ているというふうなものが現状でございます。
 さらに平成10年のさきほどの一部、自己負担が導入されました時期につきましてはか
なり5疾患ということでかなり大きな疾患を取っておりまして、その後、11年、12年、
13年ですけれども、見ていただきましたらわかりますように委員会等の報告を受けまし
て、いわゆる4つの希少性でございますとか治療法未確立というふうな点に沿いまし
て、患者数は非常に少ない疾患でございますけれども、なかなか難しい疾患を年度毎、
ひとつずつ加えてきているというのが現状でございます。
 患者数の伸びでございますけれども、後で概要ということでご説明をさせていただき
ますが、49年当初、1万7千弱でございますが、12年末には現在、47万と、毎年、毎
年、増えてきているというのが現状でございます。

 小川委員長
 はい。ありがとうございました。その他、多少、ダブっても結構でございますので、
今、事務局の方の前で新しい資料、あるいは現在の資料等につき補足説明してほしいと
いうようなことがありましたらどうかよろしくお願いいたします。どうぞ、小泉先生。

 小泉委員
 小泉ですが、細かいことですけれども、資料議事2の1頁の現状の1の説明で医療受
給者数というところで47万件とあるのが人数でないというのは何か意味があるのでしょ
うか。

 金谷補佐
 これについてでございますけれども、我々のこの事業でございますが、一部の疾患に
つきましては診断基準ということでそれプラスαで認定基準というものもございます。
すべての疾患を把握しているいうよりも、そのうちの基準をクリアしたものを取ってい
るということから、すべての患者さんを把握しているというよりもそのうちの我々の基
準に合致したものだけを事業受給者数ということで把握しておりますので、そこは件数
ということでの把握と。
 あくまでも私どもがすべてというわけではなくて、その基準をクリアした人に対して
医療受給者証というものを発行しておりますので、その数の件数での把握が国としての
把握した数ということになってりますので、敢えてここは件数というふうにさせていた
だいております。イコール、一応、数ということでよろしいかと思います。

 小川委員長
 小泉先生、よろしゅうございますか。

 小泉委員
 はい。

 小川委員長
 他にどなたか委員の方でご意見ございますか。よろしゅうございますか。 また、こ
の議事を進めた後でその時点でまた今の議事に関しましても再び、総合ディスカッショ
ンの時間があればやりたいと思います。
 それでは次の議題に進ませていただきます。次の議題は難病対策の概要についてであ
ります。これについてご説明いただきたいと思います。

 金谷補佐
 では、議事の3でございますが、こちらの方のプレゼンテーションを使わせていただ
きましてご説明をさせていただきます。
 あと、事務局より多少、遅くなりましたが、本日の方の委員会、公開というふうにな
っておりますのでよろしく、先生方の方にはご理解のほど、お願いいたしたいと思いま
す。 まず、さきほどお話がありましたが、難病対策要綱、これは昭和47年10月に設定
されたものでございます。こちらの方につきましては疾病の範囲ということで原因不
明、治療法未確立であり、かつ、後遺症を残す恐れが少なくない疾患ということと、も
う1点が経過が慢性にわたり、単に経済的な問題のみならず、介護等に著しく人手を要
するために家庭の負担が重く、また、精神的にも負担が大きい疾病と、こういう2点に
沿って難病対策を進めてきたというところでございます。次、お願いいたします。
 一応、先生方のお手元に資料の議事の3ということで配らせていただいた資料に今回
のプレゼンテーションと同じものを一応、入れさせていただいておりますが、ここで拡
大させて説明させていただきます。
 難病対策要綱の2ということでございますが、さきほどの疾患の範囲に沿っての対策
の進め方ということで、この以下の3点を基本に福祉サービスの面にも配慮しながら進
めているところでございます。ひとつが調査研究の推進、もうひとつが難病の医療機関
の整備、3番目といたしまして医療費の自己負担の解消と、ここが治療研究事業に相当
いたします。
 さらにこのなお以下が重要なのでございますけれども、寝たきり老人、がんなどで既
に別個の対策の体系が存するものについては、この対策から除外するというふうに設定
をされております。次、お願いいたします。
 これが最新の難病対策の5本柱ということでございますが、これが現在の難病対策の
中心になっております。まず、1が調査研究の推進。これは特定疾患調査研究事業等の
研究補助と。今日は厚生科学研究費補助金特定疾患対策研究というふうになっておりま
す。
 2番でございますが、医療施設等の整備と。これは重症心身障害児(者)施設等の整
備ということで進めているところでございます。
 3番目でございますが、医療費の自己負担分の軽減と。これは特定疾患治療研究事業
による医療費の補助でございます。
 4番目でございますが、地域における保健、医療、福祉の充実と連携。これは平成元
年からこれが加わっておりまして、主に訪問相談、医療相談等の各種事業の実施でござ
います。
 5番目でございますが、これはQOL、生活の質の向上を目指した福祉施策の推進と
いうことで、これは平成7年に設定をされておりまして、基本的にはホームヘルパー等
の事業等がこの中に含まれております。次、お願いいたします。
 多少、ちょっと字が多いようですけれども、特定疾患治療研究事業の概要ということ
で、医療費の公費負担制度についてでございますが、この目的なのですけれども、いわ
ゆる難病のうち、特定の疾患については治療が極めて困難であり、かつ医療費も高額で
あるということを考慮しまして、特定疾患に関する医療の確立、普及を図るとともに、
患者の医療費の負担軽減を図るということを目標にしております。
 そこで問題になりますのが対象疾患の選定ということでございますけれども、今日、
この次のスライドに示しておりますが、4要素を選定の基準として決定をしております
特定疾患対策研究事業の対象疾患のうち、診断基準が一応、確立し、かつ、難治度、重
症度が重く、さらに患者数が少ないために公費負担という制度を用いなければ受療を促
進できないということ、原因究明と治療方法の確立がなかなか難しいという疾患を対象
に、この有識者からなる「特定疾患対策懇談会」ということの意見を聞いてこの疾患を
決定をしてきたという経緯がございます。さきほどお示ししましたとおり、平成13年5
月につきましては46疾患がこの対象になっております。次、お願いいたします。
 この現在の特定疾患治療研究事業対象疾患の選定の4要素でございますが、繰り返し
申し上げますと、1としまして希少性。これは患者数が有病率からみて概ね5万人未満
の患者でございます。
 2ですが、原因不明と。これは原因、または発症機序が未解明の疾患ということ。
 3番でございますが、効果的な治療方法未確立と。これは何かと申しますと、完治に
至らないまでも進行を阻止し、または発症を予防し得る手法が確立されていない疾患と
いうふうにしております。
 4番目でございますが、生活面への長期にわたる支障と。長期療養を必要とするとい
うことで、具体的には日常生活に支障があり、いずれは予後不良となる疾患、あるいは
生涯に渡り療養を必要とする疾患という、この4要素を特定疾患治療研究事業の選定基
準とさせていただいております。次、お願いいたします。
 細かい字でございますけれども、これは先生方の別紙の方に挟ませていただいており
ますけれども、46の疾患の一覧でございます。これはスキップさせていただいて、次、
お願いいたします。
 改めてこの事業の一部負担ということについてご説明をさせていただきますと、平成
10年の5月から一部の患者さん、これを除きましては定額の患者負担ということをお願
いしているところでございます。
 まず、入院につきましては月額14,000円を基準に負担をしていただくと。外来の場合
につきましては、1医療機関、通院1回当たり1,000 円ということで月2回までお願い
をすると。ただし、さきほどの一部の疾患以外ということでご説明をさせていただきま
したけれども、これはと言いますと、それぞれ疾患毎に定められております重症度基準
というものを満たしている患者さん、病気ということではスモン、クロイツフェルト・
ヤコブ病、劇症肝炎、重症急性膵炎と。こちらの方の疾患につきましては病気単位で重
症の認定をさせていただきまして、この患者さんにつきましては全額、公費による負担
をしているところでございます。次、お願いいたします。
 仕組みでございますけれども、改めてご説明をさせていただきますと、特定疾患治療
研究事業でございますけれども、これは病院を受診されました患者さんが特定疾患に該
当しますよと言われた場合、これは保健所からさきほどの特定疾患に関しまして臨床調
査個人票という書類をいただきまして、これを提出していただくと。提出された書類に
つきましては都道府県の方で特定疾患対策協議会というものが各都道府県毎に設けられ
ておりまして、そこで審査をしていただくと。審査の後に特定疾患と認定されました場
合は患者さんは医療券というものをいただきまして医療機関に受診しますと公費負担医
療が受けられると。その際に県と医療機関は治療研究の委託契約というものを結んでい
ただくということになっております。
 さきほど私どもで説明いたしました特定疾患調査解析システムというものは、ちょう
ど都道府県にいきましたこの患者さんのデータを厚生労働省のサーバーで管理しまし
て、その結果を県に返すという流れでございまして、一番上の小さい枠の中に入ってい
るところでございます。また、いわゆる審査支払機関と都道府県におきましては、審査
支払事務委託契約というものを結んでおるところでございます。次、お願いいたしま
す。
 改めて解析システムというところのご説明でございますけれども、こちらの難病患者
認定適正化事業というこの中で特定疾患解析システムというものを動かさせていただい
ているところでございます。これは改めて説明いたしますと、特定疾患ということで患
者さんが申請された場合、都道府県の方から情報をすべて電子化をさせていただいて、
私ども、厚生労働省にデータを送っていただくと。そこで一部は個人情報を管理した上
で研究への利用ということで研究班の方での患者調査等に使っていただくと。
 また、結果につきましては都道府県の方に返させていただきまして、県の方はこの結
果に基づいて審査業務を実施していただくと。あくまでも県といたしましては、現在、
それぞれの県の審査の委員会の方で私どもの方のデータを勘案して認定審査を行ってい
ただいているというところでございます。次、お願いいたします。
 さきほどからこれから問題になりますが、疾患別の医療受給者数の数ということで上
位8疾患を平成11年度のデータで並べてさせていただいております。これで見ていただ
きますと、潰瘍性大腸炎が今日、11年で約6万件、パーキンソン病が5万件、全身性エ
リテマトーデスが4万件と。その後、いくつかの疾患が2万から1万単位で続いていく
というのが現状でございます。
 5万のところにラインが引かせていただいておりますが、これは現在の4要素のうち
の希少性ということで5万人未満ということになっておりますので、一応、参考に5万
ということで線を入れさせていただいております。次、お願いいたします。
 金澤先生の方からもご質問がございましたが、この医療受給者数の年次推移というこ
とでございますが、制度発足47年、49年から患者数を入れますと49年度が約1万7千
人、それからその後、疾患の追加に伴いまして平成12年に至りましては約47万までその
対象者数を増やしているというのが現状でございます。次、お願いいたします。
 これが全国各都道府県毎の患者数のばらつきでございますが、色の黒いところが多い
と。多いというのは何をもって多いと言うかということでございますけれども、その県
のいわゆる人口構成に沿ってそれぞれの患者の発生数を計算した場合、それに対してど
れだけ多いかというのを出させていただいているのですけれども、基本的には北海道、
九州等でかなり数的には多い。その後、東京近辺につきましては見ていただければわか
りますように真っ白ということで数としてはかなり低いというふうな分布になっており
ます。
 そもそも難病の場合はやはり多少、疾患毎のばらつきはございますが、全体的に見る
ともう少し色のトーンのばらつきが少ないのではないかというふうな疫学班の方の報告
もございますので、ここで改めて示させていただいております。次、お願いいたしま
す。
 さらに患者さんの実態の変化ということでございますけれども、特定疾患治療研究事
業の場合、さきほどの4疾患から46まで拡大したということもございますが、そもそも
それぞれの治療法がかなり確立しつつあるということもありまして、死亡率が低下して
きている。また、ここ30年の医療技術の進歩というものがありまして、全体的に数的に
はかなり増えてきているというのが現状でございます。次、お願いいたします。
 次に問題となります特定疾患治療研究事業の予算額の推移でございますけれども、こ
れは昭和47年当初、金額でいきますと約3億前後ということからスタートいたしまし
て、その後、平成12年におきましては228 億ということでここ28年間で約74倍の増加と
いうふうになっております。図で見ていただきますと平成10年につきましてはここが一
部負担導入というふうなことで見ていただきますと、そこは多少、伸びの方は緩やかに
なっているというのが現状でございます。次、お願いいたします。
 さらに、この事業がそうしますといったい、厚生労働のどこの部分におかれているか
ということでございますが、この特定疾患治療研究事業補助金というものは、いわゆる
厚生省の科学研究費という中で扱っておるところでございます。トータルで厚生労働省
の科学研究費640 億のうち、約228 億が特定疾患治療研究事業補助金となっておりま
す。
 これで見ていただきますと、この青い部分ですが、これはいわゆる純粋研究費用でご
ざいまして、厚生科学研究費補助金でございます。これが約227 億ありますが、このう
ち、私どものいわゆる難病に関係する研究というものは特定疾患対策研究班経費という
ことで20億充当されているというところでございます。次、お願いいたします。
 さきほどの死亡率が低下をしてきたというところで、具体的にこれは疫学班の方で出
されましたデータですが、1979年の死亡率を100 と計算した場合、その後、どれぐらい
各疾患毎での死亡率が低下してきたかということでお示しをさせていただきます。死亡
率40から70%、これは今日でございますが、40から70ということで未だになかなか厳し
い病気ということでアミロイドーシス、脊髄小脳変性症、再生不良性貧血というところ
でこちらの方を示していただいております。次、お願いいたします。
 これは中等度ということで死亡率が20から40%の疾患ということで、ベーチェット病、
血小板減少性紫斑病、全身性エリテマトーデスと。いずれの疾患につきましても事業発
足当初からかなり年々、その死亡率の方は改善をしてきているというところでございま
す。次、お願いいたします。
 これはさらに死亡率がもう20%以下まで軽減をされてきているという病気でございま
すが、多発性硬化症、ビュルガー病、潰瘍性大腸炎と。3つのそれぞれの各分野毎の病
気でございますが、こちらの方も研究の進歩に伴いましてかなり死亡率の方は改善をさ
れてきているという病気でございます。一応、これまでは死亡率ということで具体的に
データを示させていただいているところでございます。以上、事務局より難病の概要と
いうことにつきましてご説明をさせていただいております。
 資料の方は先生方のお手元、また傍聴の皆様方のところには議事概要3ということで
そのままコピーを挟まさせていただいております。

 小川委員長
 はい。ありがとうございました。現在まで行われてきました歴史的背景、難病対策の
推移ですか、その概要について簡単にご説明いただきました。また、たくさんの資料を
映写されましたが、それと同じ資料が、私どもの手元にもありますのでご検討いただき
たいと思いますが、この場で何かご質問がありましたらどうかお願いいたします。齋藤
先生、お願いします。

 齋藤委員
 今の最後の死亡率のところなのですけれども、死亡率の定義はどういう定義ですか。
これは例えば特発性血小板減少性紫斑病は私共はよく見る疾患ですが、20から40%とな
っていますが、どの期間にそんなに亡くなるのか、ちょっとよくわからないのですが。

 金谷補佐
 あくまでもデータの根拠になっておりますのが、厚生労働省の方から出しております
各統計的なデータを基本的に解析をされているというふうにちょっと医学界の方からお
聞きはしております。これはそれぞれの各造血障害等の研究班の方から出されたデータ
というわけではないわけでございますので。

 小川委員長
 はい。どうぞ、金澤先生。

 金澤委員
 ただいまのことですが、脊髄小脳変性症が40%から70%の死亡率なんていう誤解を受
けては困るのです。これは私は今、見たのですけれども、理解としては1979年の時点に
比べて、まだ、40%乃至は70%ぐらいの死亡率にしかまだ落ちていない病気ということ
ですよね。ですから、死亡率が70%ではないわけですから、これはちょっと誤解を招く
表現だと思いますね。

 金谷補佐
 一応、あくまでも1979年を基本にということでございます。

 金澤委員
 ちょっとこれは誤解を招くと思いますね。

 小川委員長
 そうですね。ただいまのご意見ですが、実数が何名でそのときの死亡率が何%で、そ
れがどのように実数とともに推移してくるかということと、あと、重症度のようなもの
によってどのように変わってくるかというようなデータがあるといいかと思いました
が、次回までにお示し下さい。他にご意見ございますか。どうぞ。

 齋藤委員
 全く別なことで財政的な問題ですけれども、治療研究事業(医療費の公費負担)に
200億を超えるお金が出ていますよね。それでちょっと私、うろ覚えなのですが、この
対策における財政面での地方自治体の関与というものがどういうふうになっていますで
しょうか。

 小川委員長
 はい。お願いします。

 金谷補佐
 地方自治体の関与ということでございますけれども、さきほどお出ししましたのはこ
れは国の負担分だけでございまして、基本的に国2分の1、各都道府県負担2分の1
と、それぞれ半分半分というふうなものを基準に設定をされております。
 一応、現在のところ、国からの交付率ということでいきますと、これは平成10年度に
一部負担を導入される前につきましては、国の全体での自治体への交付率というのは
100 %に達しているわけでございませんで、だいたい75%ぐらいと。最近、一部負担を
導入してからは自治体への交付率はだいたい90%近くまでには上がってきているという
現状でございます。どちらかというと県の方の持ち出しの方がやや多いというのが現状
でございます。

 小川委員長
 はい。本田先生。

 本田委員
 つかぬことを聞きますけれども、この中で二重指定とか三重指定というのはあります
でしょうか。一人の患者と複数の疾患が指定されているかということと、もうひとつ
は、都道府県の特定疾患対策協議会というものの規定、これは都道府県に任せてあって
国は全く関与していないのか、あるいは構成メンバー等について国が把握しているの
か、というようなことをお聞きしたいと思います。

 金谷補佐
 まず、複数認定ということでございますけれども、これは要するに1人の患者さんが
例えばSLEを持っていて、なおかつ、合併でいわゆる関節などの障害ということで大
腿骨頭壊死症などを伴うという場合、二重申請というふうな、それについては私どもと
してはできるだけそこは1本でやっていただいて、そういう部分的なものについては合
併症ということで実施をしていただきたいというふうに説明をしておりますので、おそ
らく二重、あるいは重複というものにつきましては詳しく実態把握は多分、これから電
子化をされていけば具体的に明らかになってくるかと思うのですけれども、今のとこ
ろ、多分、そこは否定はできませんが、一応、ないように努力はしているところでござ
います。併せて県の各審査委員会のあり方ということについてなのでございますけれど
も、私ども、実は定期的に各都道府県の方に公衆衛生監査ということでそれぞれどうい
う形で審査委員会を動かして、基準がどういうふうになっているかというのは実地調査
をしております。その際に各県の方には国の方から基準というものを示しまして、特に
疾患毎につきましてはこれは特定疾患の各研究班の方で難病の診断と治療指針というも
のを作っていただきまして、これに沿って一応、診断業務をしていただくようにお願い
をしております。
 ただし、そこはそれぞれの県毎、例えば東京都のようにかなり大学等も集中して専門
医のいらっしゃるところはかなり進められることは可能かと思いますが、県によっては
なかなか専門家が少ないというところで結構、大変だというふうなところもございます
が、一律、私どもとしては『難病の診断と治療指針』という本に沿って審査を行ってい
ただくというふうに努力しているところでございます。

 小川委員長
 本田先生、よろしゅうございますか。二重、三重に認可されているというのは原則と
してはないということですね。はい。中西先生。

 中西委員
 東京都の場合ですけれども、要するにこの医療費助成制度の仕組みというのはその指
定した疾病、認定した疾病についての医療費の助成でございますので、当然、2疾病、
さきほどのようなSLEの方が大腿骨頭壊死症という形であれば、医療券の中に2つ病
名を載せています。通常はSLEで整形外科ということはないのですけれども、大腿骨
頭壊死症があれば整形外科からの請求、レセプトも認めているというやり方で、ただ、
厚生労働省に集計をあげるときは第1病名だけをデータとしてあげています。実態上は
複数疾病とか3疾病、4疾病、お持ちの方はいらっしゃいます。

 小川委員長
 ありがとうございました。小池先生。どうぞ。

 小池委員
 3点ほど、質問なのですけれども、ひとつは、医療費の公費負担に自己負担を入れる
際に、最近は定率で入れるケースの方が多いような気がするのですけれども、定額の自
己負担という考え方、なぜ、そういう考え方を取ったかというのを1点、教えていただ
きたいのと、福祉サービス、ホームヘルパーの派遣とか、こういうものは公費負担の場
合と同じように国と地方の負担割合というのは2分の1ずつなのかということと、これ
以外に要するに国が一応、制度化した以外に各都道府県で福祉サービスについて単独事
業でやっている例がどのくらいあるのかというのをちょっと教えていただきたい。以上
の3点です。

 小川委員長
 はい。事務局からの解答を、お願いいたします。

 金谷補佐
 まず、先生の今のご質問ですけれども、まず、公費負担の設定なのでございますけれ
ども、こちらの方は当初、いわゆる低所得者の負担の3分の1を目途に導入をしたとい
うふうに聞いております。
 さきほどの国以外の県での単独で導入されている事業ということにつきましては、県
毎にそれぞれやはりばらつきがあるようでございまして、これは先生の方、また、各委
員の先生方、改めて私どもの方で持っております資料の方、お配りしたいというふうに
考えております。
 あと、2番目の福祉サービスの件でございますけれども、こちらの方は一応、国2分
の1、県2分の1というふうな負担になっている理由ということでございますか。

 小池委員
 いや、それは結構です。

 金谷補佐
 そうですか。

 小泉委員
 また、初歩的な質問ですが、調査研究事業と治療研究事業の対象疾患というのは全く
同一なのか、あるいはその選定、もし、同一であれば、片方に選定されれば自動的にも
う一方もなるのか、その辺のことを。

 金谷補佐
 こちらの方はなかなかややこしい仕組みになっておりますが、こちらのお配りいたし
ました資料でございますけれども、対象疾病の範囲ということで、これは調査をするべ
き疾患と。要するに公費負担はないけれども、難病ということで調査をするべき疾患と
いうことで当時の各研究班長から出された疾患、これが全部で118 になったと。
 そのうち、公費負担をすることによってより研究を進めようというところで診断基
準、当然、公費負担しますので診断基準がないとなかなかそういうわけにはいかなとい
うことで診断基準があるものということで絞ってきて、現在、その中から46が公費負担
の制度になっていると。すなわち残りの72につきましては一応、難病ということで研究
は進められているけれども、個々の疾患についてはまだ公費負担の対象になっていない
ものが含まれていると。
 これにつきましてはそれぞれの研究班等の方向性とか、そのあたり等を鑑みまして特
定疾患対策懇談会でひとつずつ、公費負担に持っていく、持っていかないと。持ってい
くかということについて議論をされていくというふうに考えております。

 小泉委員
 確認ですけれども、公費負担にというのは治療研究事業の対象になるということです
ね。

 金谷補佐
 はい。そういうことでございます。

 小川委員長
 他によろしゅうございますか。今、中西委員から東京都の実態がお話しいただけたわ
けですが、他の都道府県が東京都のような形ですっきりとやっているかどうかというの
は中西委員、いかがですか。

 中西委員
 他の県も同様にやられていると、実施されていると思います。
 もうひとつ、さきほどの県単で何か福祉サービスをやっておられるかということです
けれども、私は東京都のことで例にしますと、何を福祉サービスと言うかですけれど
も、例えば難病患者さんの緊急一時入院病床確保事業として都内に13病院を確保してレ
スパイトのミドルステイを行っているほか、吸入吸引器の貸与事業と訪問看護事業をや
っています。

 小川委員長
 小池先生はいわゆる医療福祉が専門ですね。そういう意味で先ほどの質疑でちょっと
把握できなかったのですが、難病対策の5本柱の5番目のところの福祉施策の推進、平
成7年度より施行されたものですが、それとホームヘルパー事業が難病対策としてやら
れているもの、つまりこれから地方の行政としてやられているものとの、ダブり現象は
どうやってチェックするかということについてコメントを戴けますか?。

 小池委員
 難病対策についてはもともと精神障害者の場合もそうだったのですけれども、専ら医
療サイド、衛生サイドからのアプローチでしかなかったのですけれども、障害者基本法
ができたときに精神障害者が福祉の対象になる障害者というふうに位置づけられて、そ
の法律のできたときの付帯決議でてんかんと難病と自閉症はちゃんと障害者の範囲に含
まれるということを確認するというふうな付帯決議が国会でも行われて、それ以降、精
神障害者については福祉面を充実するということで精神保健福祉法、法律上の名称がつ
いた制度になって、それを受けて難病の患者さんというのはある意味で福祉の谷間、な
かなか、これもまた後で教えていただきたいのですけれども、身障の障害者として難病
の患者さん、公費負担を受けている人の中でどのくらいが手帳、身障手帳の対象になっ
ているのかどうか。かなりなっている人もいらっしゃるのだと思うのですけれども。
 そういう福祉サービスを受けている人とそうでない難病の患者さんがいて、やはり難
病の患者さんの生活面のいろいろなニーズにやはりQOLとかというふうなことが言わ
れる時代になってきているので、応えていく必要はあるのだろうと思うのですけれど
も。
 これも自治体などでは一部、国よりも先行して取り上げたところなどがあるのだと思
うのですけれども、私も残念ながらその辺の実態、よく把握してはいないのですけれど
も、これからそういう面が本当に重要になってくるのだと思います。

 小川委員長
 ありがとうございました。大変貴重なご指摘とご質問だと思いますが、事務局の方で
答えられる範囲でお願いします。

 金谷補佐
 今、ご質問のございましたいわゆる我々の特定疾患治療研究事業の対象者のうち、い
わゆる身障者手帳、これをお持ちの人がどれぐらいいらっしゃるかということなのです
が、現在、私どもは特定疾患治療研究事業の患者さんのうち、重症認定という患者さん
の枠組みを設けているのですが、それがだいたい身体障害者のいわゆる基準とほぼ似通
っているのですけれども、その際について継続の際に身障手帳を見せていただければ、
そのまま、それを今まで勘案して重症認定を引き続き続けるかどうかという判定に使っ
ていたのですけれども、それでいきますと約2万人前後の患者さんが1級から4級のい
ずれかのものでお持ちというデータになっております。
 ただし、それはあくまでも私どもが重症認定ということでご協力を得て集めた患者さ
んのデータがそれぐらいということで、残りの40万前後の重症でない患者さんのうち、
もしかすると手帳をお持ちの方もいらっしゃるかと思うのですけれども、私どもで判断
できる数としますとだいたい40万前後のうちの約2万人前後が1級から4級の手帳をお
持ちだろうと。だいたい5%ぐらいになるかと思います。また、データの方は先生の方
にお配りできると思いますので。

 小川委員長
 はい。ありがとうございました。山本先生、お願いします。

 山本委員
 重症認定の詳しいクライテリアがわからないのですが、一般的にリウマチの患者さん
とかSLEの患者さん、診させていただくと、重症の認定というのと身障者のとだいぶ
違っていて、おそらくそれは一対一には対応しないのではないかなというふうに思って
います。

 金谷補佐
 ご指摘のとおりでございまして、私どもの方の示している基準表の中に実はSLEに
つきましてはSLEという免疫での機能での重症認定コードがございませんで、基本的
にはいわゆる身体の部分的なものが動かないという基準になっておりますので、残念な
がらSLEの方はそういう該当項目が今のところは設けられていないと。確かに一対一
には適用はされていないということでございます。
 また、重症度の基準表につきましては先生方のこれは資料として改めて私どもの方か
らお配りをさせていただきたいと思います。

 小川委員長
 ありがとうございました。他に本議題に関係いたしまして何かありましたら。どう
ぞ。齋藤先生。

 齋藤委員
 ちょっと細かいことことなのですけれども、今の難病対策の5本柱という、この4頁
の表なのですが、2番目の医療施設等の整備というところに例として重症心身障害児施
設という言葉が入っていますけれども、これはまたちょっと違いますよね。今の難病の
対象疾患とは。

 金谷補佐
 これは厚生労働省全体ということでの難病対策ということですので、先生のご指摘ど
おり、これは私ども、いわゆる特定疾患というところの枠組みではございません。

 小川委員長
 どうぞ、中西先生。

 中西委員
 医療費助成を治療研究事業ということでやってきたというのは非常に評価できると思
うのですね。患者数が少ないために行政が特に誘導して治療研究事業を推進してきた、
これは非常に評価できると思うのです。指定された疾病についてはその疾病が社会的な
認知度が上がり、また、患者にとっては、安定的な療養生活を支えてきたということで
は本当に評価できると思うのですが、一方、さきほども厚生労働省の方からも説明があ
りましたように予算が厳しいということ、どこの自治体も同じでございまして、疾病数
が増大していますし、人数も増大している。
 また、もうひとつの財政圧迫の要素は医療保険が改正してきてその自己負担が増加
し、その度に1割、2割になってきた、また、老健法が改正するということで、それが
すべて公費の方に跳ね返ってきているということで、都道府県の立場から言えば国2分
の1、県2分の1となっていますけれども、100 %はいただいていないのですね。国の
補助率は2分の1となっていますが、だいたい45%ぐらいしか国からきていない。厚生
省は、補助は予算の範囲内ということでいつも逃げられるのですけれども、都道府県の
立場からすれば予算がなくなりましたから2月から助成できませんということはできま
せんので、本当に厳しいです。特に健康保険法が改正される度に補正を組まなければい
けないのではないかみたいな綱渡り状態でございます。そういう予算の面の問題があり
ます。
 もう1点は、指定された疾病はいいですが、そうでない疾病がたくさんあります。厚
生労働省の方は難病の指定について希少性ということをポイントにされているわけです
けれども、患者さんにとっては療養困難な疾病で指定されないものがたくさんあると。
指定されている疾病と指定されていない疾病があまりにも格差があると。だいたい平均
しますと一人当たり、指定されて医療費助成を受ければ年約10万円給付されるというこ
とですが、されない疾病についてはそういう給付もない。また、社会的な支援もない。
やはり助成を受けるということでは保健所なり、市町村なりが把握して、さきほどの福
祉サービスが受けられるとかということがあるのですけれども、そういう疾病間の格差
が非常にあるということですね。
 例えば東京都では認定していますけれども、進行性核上性麻痺のような疾病について
はパーキンソン病同様のやはり療養困難なところがあるわけですけれども、国は指定し
ていません。また、国は進行性筋ジストロフィーについてはさきほどのご説明のように
他の研究事業で実施されている、つまり、療養所に措置入所をやっているということ
で、小児慢性の対象でもございませんし、難病の対象でもない。そうすると外来通院な
どが非常に困難な状況にあるのに助成がない。東京都で人工呼吸器をつけていらっしゃ
る在宅で療養されている方を調査をいたしましたけれども、神経難病で在宅人工呼吸療
法者は142名いらっしゃいましたが、指定されていますALSにつきましては78名です
が、進行性筋ジストロフィーでも41名が在宅で人工呼吸器を装着され療養されているの
ですね。在宅重症患者であっても、この方々には何も国の施策がないということなので
すね。そういうこととか、例えば特発性拡張型心筋症につきましては難病指定がされて
いますが、同様に心移植の対象になるような肥大型心筋症の拡張相難病指定されていな
い。医療費助成がないわけですね。この辺の差があまりにも極端であるということがあ
ります。もう1点は現行で毎年、1疾病ずつ、指定されているわけですけれども、認定
基準というか、指定基準がやはり外目で見ると不明確なのですね。患者さんからはよく
数が少ない順番に指定しているのではないかとよく言われるのですけれども、そこら辺
が明確ではないですね。療養困難の程度ではないようですし、また、一昨年、指定され
ていましたライソゾーム病のうち、ファブリー病が単独で助成をされているのに、ま
た、2年後にライソゾーム病という包括的な疾病名で指定されているというような、そ
こら辺の指定の基準が非常に外から見てよく分からないと、現場では思っています。
 治療研究事業の対象、つまり医療費助成をしている疾病につきましても、見てみます
といろいろなものが入っているのですね。一番最初のスモン、薬害でありますスモンも
あれば、さきほどの資料にありますように療養がかなり楽になったというような疾病も
入っていることからすると、この際、今、指定している疾病ももう少し整理をした方が
いいのではないか。
 例えばこれはあくまでも私の試案でございますけれども、スモンとか、例えば凝固因
子に起因するHIV感染症などについては、これはちなみにスモンは国の補助率は10分
の10ですが、凝固因子の方は補助率は2分の1なのですが、こういった薬害や医原性の
ものにつきましては、やはり特別の援護法みたいな形で括れないかということがひとつ
の試案。
 もうひとつは、希少性とかというような立場ではなく、障害者福祉やいわゆる高齢者
施策等々での支援だけでは足りないもの、やはり真に医療依存度が高くて療養上特別に
配慮が必要なものというのはやはり行政の責任として法律に格上げし対策を推進する方
がいいのではないかと思うのです。
 三つ目は今までどおりの治療研究事業というスタイルで治療研究を推進していく。将
来的に難病対策をきちんとやっていくためには、少しここらへんで、群で分けて対策を
やっていかれたらどうかなというのは、これはあくまでも東京都の試案ではなくて、こ
れは私がずっと現場でやってきての思いなのですけれども、今までみたいなやり方では
もう限度があるのではないかなというふうに思っております。以上でございます。

 小川委員長
 はい。ありがとうございました。今、お答えできる範囲で事務局の方から、お答え下
さい。しかし問題は大変難しい、この委員会の課題そのもので、大変な難題に直面して
いると身の引き締まる思いですが、どうぞ、お願いします。

 金谷補佐
 一応、今の中西委員の方からのご提案でございますけれども、そもそもこの今のご提
案がそのままこの委員会の方で今後、検討課題になるのではないかというふうな内容で
ございますが、過去のお配りしました資料の1、2、3の方、見ていただきますと、や
はり過去にもそういうグループ分けである程度、病気を整理しようというふうな試みは
やはり重々からなされてはきておりますが、これをいかに実現させるかというところに
ついてはすべて今後の課題というふうなことでやはり整理はされてきているようでござ
います。
 我々としてはこの委員会を通じまして、では、それを具体的にどう整理をしていくか
というのはここの中で議論をしていただきたい。あるいはここの場で難しいようでござ
いましたら、例えば現在の研究班の方にもう少し内容の分析等をそれぞれの臨床現場の
立場から出していただければというふうには考えております。
 確かに今の部分をそのままご回答するのは現時点では難しいということで、ここは今
後、また、内容を整理してひとつひとつ各論に持っていきたいというふうに考えており
ます。

 小川委員長
 はい。ありがとうございました。本田委員、どうぞ。

 本田委員
 疾病対策というもっと大きな枠で考えた場合に、例えば結核という病気があります
ね。結核は感染するという意味で非常に大切な病気ですが、結核の社会的な危険性とい
うのは相対的に下がっているのではないでしょうか。要するに、決まった額のお金を使
うときに、何を重点的に使うかというところにいかざるを得ないと思うのです。
 そうすると、難病だけで話をすることができなくて、他の疾患対策にどのぐらい使っ
ているのか、相対的な話にもなってきます。そういう、もっと大きな視点の検討も必要
ではないかというふうに思います。

 小川委員長
 はい。ありがとうございました。中西委員の話の中で重要な課題で多分、この委員会
で何らかの回答を出さなければいけないだろうと思われるのは、疾病間の格差と言いま
すか、認定されている疾病とそうでないものとのバランスをどういうふうにとるかとい
うことを本委員会では討議されなければいけないと思います。
 次に過去の委員会で討議されている、そしてある結論に達したことをもう一度、ここ
でやるか、やらないかというスタンスも打ち合わせておかなければいけないと思いま
す。先程、事務局より過去の経緯を簡単にレビューしていただいたのですが、過去、ど
ういうことが決まっているか、という事がお判りになったと思います。対象疾患は、例
えば5万人ぐらいをひとの目途にしてやっていくのだという、人数の規定などもありま
すが、一応の目処としてそれを考えながらやっていくのかどうかということを確認する
必要があると思います。又、それとは別に今の中西委員の中から数ではない、違う、患
者さんにとっての、あるいは家族にとっての困難度のようなもの、福祉の面から見た困
難度のようなものをクライテリアに加えてほしいとか、そういうのがありました。
 どうでしょうか。今の課題、議題とちょっと離れてまいりますが、自由討論にもう入
っていきたいと思います。あと10分か15分ぐらいしかありませんが、ご意見を出してい
ただきたいと思います。山本先生、お願いします。

 山本委員
 今までの現状を踏まえて治療研究費をこれからどうする、どういうふうにあるべきか
ということのお話が少しあって疾病間の格差ということがあったと思います。もちろん
今までの難しい点をどう解決するかということもディスカッションしなければいけない
と思うのですけれども、逆にこれから10年、今度はどういう難病を取り巻く治療がどう
なるかということも考えていかなければいけないと思うのですね。
 疾病間の格差もそうなのですが、例えばですけれども、欧米との格差というのをちょ
っと考えていただくと、欧米ではどんどん先進的な医療が進んでいくわけですね。我々
はそれに対して十分な予算的な措置が当面ないと考えると、どんどん向こうは新しい治
療で、あるものは危険をはらんでいるかもしれませんけれども、あるものは非常によく
効いているというもの、患者さんにとっては確実に良くなっていくだろうと思われるも
のがあるわけですね。
 そういうものをこれから日本としてどういうふうな予算措置を持って先進的な医療、
ちょっとここだけのスタンスでは難しいと思うのですけれども、ただし、難病を取り囲
む環境としてそういうことはやはりディスカッションしておかなければいけないし、そ
ういうものに対してどのぐらいのことがこの国でできるかということについても、おそ
らくこの委員会のスタンスの中に入ってくるのではないかというふうに思います。

 小川委員長
 もう1つ新しく、難しい問題が提起されたと思いますが、今、新しい治療法、あるい
は薬を開発していく世界的な状況の中において、アメリカ、あるいはヨーロッパの一部
の国がかなりリーダーシップをとってどんどんやっておりますが、日本ではいろいろな
点から従来、例えて申し上げると10年前、5年前から比べて大変難しくなってきている
と思います。
 そういう状況をどういうふうに踏まえていくかという大変な課題ですね。日本の医学
界自体の課題も提案されましたが。はい。

 齋藤委員
 今の山本先生のお話に関連してですが、治療研究事業に対して調査研究事業の予算は
20億ぐらいで10分の1以下でずっときていますよね。やはり今までは先進的な研究開発
にお金を使うよりもむしろ医療費の免除に重点が置かれた。これは国際的に見ても非常
に類のないいい対策だったと思うのですが、30年間やってきていろいろな診断基準がで
きたり、疫学がわかったり、治療指針ができてきたと思うのですけれども、そういう面
の調査研究を、名前が言うとおり、やってきたわけです。研究開発型の研究費は多くは
出てなかったと思うのですね。
 ひとつは参考のために伺いたいのは、国際的に見て対象になっている疾患に対する対
策というのはどうなっているのでしょうか。

 小川委員長
 お願いします。

 金谷補佐
 私どもが過去に各国の難病対策ということでそれぞれにヒアリングということで情報
提供をいただいた限りでは、まず、米国などについてはこういう難病ということで限定
しての研究費というものについてはやはり詳しいものは得られなかったと。逆にフラン
スなどは国が中心にどちらかと言うと筋ジストロフィーなどの関係の研究はかなりやっ
ていらっしゃるし、また、向こうの方もその分野については非常に興味があると。その
他の分野については統合的な情報というのは若干、入ってはきていないと。
 しかしながら、今日については欧米についてはどちらかと言うと、いわゆる細胞治療
のような形のところにかなり注目が置かれて、それをいかに難治性疾患に応用していこ
うかというところでアメリカ、ヨーロッパの方の研究機関の方が多少、情報の提供を私
どもに求めてきているというふうな現状がございます。

 齋藤委員
 研究面は当然ですけれども、今、大部分の予算が出ている治療研究事業、そういう面
からです。

 金谷補佐
 いわゆる公費負担という範疇で、申し訳ございません。そちらはやはりないという回
答を得ております。具体的にはやはりどの国もこういうふうな形で国が患者さんについ
て公費で負担していくというところはどうもないようでございます。

 小川委員長
 ありがとうございました。

 中西委員
 一部はさきほどの繰り返しになるかと思うのですけれども、例えば治療研究事業とい
うことからすると、本来は軽症の患者さんというか、病初期の患者さんからきちんと把
握して、例えば登録をして、その方がどういうふうな経過でどういうふうな介入をした
ら治っていくかみたいなものが本筋なのですが、一部の疾患については医療費助成とい
うことの仕組みから重症度認定というか、生活機能障度という、障害の程度、例えば後
縦靱帯骨化症であるとか広範脊柱管狭窄症などは生活機能障度2度以上とか、基準がご
ざいますし、先頃、指定になりました神経線維腫症なども1型についてはやはり生活障
害がある者というふうなことがあるわけですね。
 そうすると本来の治療研究からすれば、もっと軽い方から経過を診た方が治療研究の
目的になっているのに、片や医療費助成という歯車を回している、また、予算的なもの
もあるからというふうなことの背景もあるから生活障度が入っているということからす
ると、やはり矛盾があるのですね。
 両方、一緒にやっていくという矛盾があるので、少しやはり整理をした方がいいので
はないかなというのは私の意見はそういったことからもきているので、純粋にやはり治
療研究事業をしているものはきちんと始めから把握して登録制にするなりした方がいい
のかなと。大変なところは大変なところでどういう疾病が大変だから、行政的にこれだ
け支援しますよという仕組みを作り直した方がいいのではないかなということなので
す。以上です。

 小川委員長
 今の先生の難病の治療研究という軸からすると、ある疾患の解析が重症なものから始
まっていって、どんどん診断技術が進んでいって、病態が解明されてくると、早期の患
者も発見されてくる訳ですね。それらの患者さんを追跡することはとても重要で、どう
なっていくかフォローしていくことは病態研究や治療法の開発上はとても大切だと思い
ます。一方、それら早期発見例は極めて軽症なわけですね。又、治療によって重症から
軽症となって落ち着いておられる患者さんも疾病によってはあると思います。軽症や軽
症化した人は病態や治療法開発上からの対象疾患としては重要だと思いますが、福祉と
いう観点では重傷度・困難度という点からはかかる症例をどこから入れるかということ
が問題となると思います。つまり、現在の討議は本委員会の課題として重要で、同じ予
算の中で入れるか。これらの解析は違うベクトル、つまり別途プロジェクトとなるかと
いう討議もあると思います。研究と福祉、後者としては実際に悩んでいて、困ってい
て、介助を必要として、もう患者さんも家族も非常に大変な思いをされている方をどう
いうふうに助けていくか。福祉でですね。この面もこの事業は含んでいるのが難しいと
ころです。そういう日本の、2つ3つを併せて行うという今までのやり方を少し整理す
る必要があるかも討議されなければいけないと思います。今迄、何とかして助けてあげ
たいというのから始まって、公費負担というのでやってきたわけですね。そしてどんど
ん対象疾患を増やしていったと思います。
 このままやっていくとどんどん疾病数も患者さんも増えていって、予算の中で対応す
るにはどこかで線を引く必要があると思われます。つまり、同じような病状にあるのに
全く恩恵に浴していない患者さんもいる。その辺をどういうふうにバランスを取ってい
くかという、まさにこの委員会の重要な課題のようなことですね。それらについて、こ
のようにしたいというのは今、事務局で答えられるはずもないことですので、これは
我々の委員会の目的ということを再確認し、今後の課題として受け止めさせていただい
て、また、先生方の意見を伺っていきたいと思います。
 ちょうど予定された時間が近づいてまいりましたので、あと、数分の間、各委員の中
で事務局としてこのような資料を次回までに用意してほしいということがありました
ら、どうぞ申し出ていただきたいと思います。今、なくても、お帰りになってもう一
度、もう全部、読んでいただいているわけですが、もう一度、読んでいただいてこうい
う資料が次回までにほしいというようなことがありましたら事務局に直接、申し出てい
ただければと思います。よろしゅうございますか。そういうことで。

 金谷補佐
 はい。結構でございます。

 小川委員長
 何か足りないような資料がありましたら、小池先生、いかがですか。

 小池委員
 そうですね。福祉サービスの関係で今、法律上の制度ではなくて難病の関係というの
は通知とか要綱のレベルで行われているのですけれども、それぞれ、ホームヘルプサー
ビスとショートステイですか、福祉関係でやられているものは。

 金谷補佐
 そうです。

 小池委員
 それの利用状況みたいなものを、なかなか県別は出ないのでしょうけれども、なかな
かホームヘルプサービスなども現実にはホームヘルパーさん、難病、今、ホームヘル
パーの資格を取るときに難病の関係もカリキュラムには入っているはずですけれども、
実際にそういうできるような、本当にいるのかどうか、担当の人がですね。そういうふ
うなところもなかなか個々の市町村までいくと実態というのは難しいのでしょうけれど
も、トータルの計画と利用状況みたいなものについてホームヘルプサービスとショート
ステイについて資料を出していただければと思います。

 小川委員長
 はい。本田先生、お願いいたします。

 本田委員
 さきほど小川委員長が言われたように私はこの資料を見させていただいて、平成7年
からこの問題を厚生省が真剣に考えてきているのか分かります。今までの答申というの
はこれは絶対、生かさなければいけないと思うのです。これが実効上、骨抜きになった
り、あるいは十分に生かされてこなかったところに問題がかなりある。現在までの答申
をまず踏まえて、それをどうやって実行するかという、そういう視点もいるのではない
かと思います。

 小川委員長
 はい。基本的には過去の膨大な時間をかけてまたその時点、その時点の専門の方々か
ら答申していったことを尊重しながら進んでいきたいというご意見でございます。皆さ
ん、よろしゅうございますか。小堀先生、何かご意見ございませんか。

 小堀委員
 私は今、この5本柱を拝見して、過去の2頁目にあります3つの委員会の答申と言い
ますか、結論を拝見すると割合、この5本柱の中でも偏ったと言う言い方はいけません
けれども、ある一部のものに対してかなり焦点が当てられるという、過去の作業がです
ね。
 ただ、5本柱を見ますともう少し患者さんとかご家族に身近な問題と言いますか、解
決しなければいけないような問題もあるようですし、やはり私はもうあまりそこだけに
焦点を当てないで、もう少し広く検討を重ねる方がよろしいのではないかなという気が
いたしました。

 小川委員長
 ありがとうございます。小泉先生、ご意見ございませんか。

 小泉委員
 委員長がおっしゃったようにこれまでの答申の経過をよく見るということが重要です
が、私もまだ一通り、読んだ段階ですけれども、やはりその都度、あるひとつのことを
議論して、また、それに派生して検討課題が膨らんできているという面もあるので、確
かに重要な指摘はされておりますけれども、やはりそれぞれの検討、提案に対してそれ
はどういう筋なのかというような形で整理することも必要であり、そのことはさらに大
きな問題として委員長がおっしゃったような、早く言えば研究と、社会保障と言いまし
ょうか、の2つの大きな目的をどう、どのように整合性をとるかという課題になってい
くのではないかと思います。
 そういうことから考えますと、この難病対策委員会の設置の目的というところが、こ
こに書かれた言葉に関する限りは治療研究事業についての検討ということになっており
ますけれども、これをさらに幅広く特定疾患対策事業と言いましょうか、その基盤の上
で関連性を保ちながらという理解を私どもは持ってもよいかどうかという点についての
ご判断をいただきたいと思います。

 小川委員長
 ありがとうございます。他に。
 只今の小泉先生のご指摘は大変大切なことで、過去の委員会の答申を基本的には尊重
しながらやっていきたいと思います。、しかしながら、場合によっては強い疑問点が出
たものに関してはその都度、再検討もしていくことと致します。
 今日は、私の司会の不手際もあったかと思いますが、もう、定刻の時間になってしま
いました。どうかこの資料をまた改めてご精読いただきまして何か疑問がありましたら
どの時点での事務局宛に、あるいは私宛にご提案いただきたいと思います。
 今日は第1回目ということで私の方で簡単な先生方に書いていただくアンケート用紙
というものを事務局の方々にお願いして作成していただきました。これをちょっと確認
していただきたいと思いますが、なかなかどのように書いていいかというのも難しい問
題がありますが、この1枚で済まなければどうか枚数を増やしていただいて期日までに
ご提出いただいて、それを整理して、また、次の議事等を考えさせていただきたいと思
います。
 それでは大変お忙しい中、貴重なお時間をいただきまして有難うございました。極め
て実りのある、しかし、改めてこの委員会の重要さと難しさというものを確認できた会
だったと思います。
 本日はどうもありがとうございました。最後に、本案件の対策課長として麦谷課長よ
り一言、お願いいたします。

 麦谷疾病対策課長
 あまりにも言わずもがなのことだったので目的のところに書いてないのですが、私ど
もは、これから会を重ねてご議論いただくときに、ぜひ、委員の先生方にお願いしたい
観点がございます。
 それは何かと申しますと、難病に限らず病気をお持ちの方はどなたもお困りなのです
が、私どもといたしましては疾病対策の中での難病対策における国の責務は何かという
ことも議論して欲しいのです。国は何をしなさいということです。例えば糖尿病にして
も、生活習慣病、がんについても国が直接、患者さんにアプローチしていることはあま
りたくさんございません。
 ところが、難病は国が直接、アプローチしていますので、さきほど本田先生からも
トータルの疾病対策の中でのプライオリティということをご指摘いただきましたけれど
も、そういう観点から国が何をすべきかということを、ぜひ、ご議論いただきたいと思
います。

 小川委員長
 はい。ありがとうございました。
 それではこれにて、第1回目の委員会を終わらせていただきます。どうか次回も、ぜ
ひ、ご参集いただきますようお願い申し上げます。ありがとうございました。

                              (閉会・14時30分)


……以上……


REV: 20160125
難病  ◇全文掲載
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