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<精神医療をよくするための合同記者会見のご案内>  2000年8月29日




「厚生記者会・関係者の皆様へ 2000年8月29日
<精神医療をよくするための合同記者会見のご案内>
厚生記者会並びに関係者の皆様には、日頃、障害者差別の撤廃と質の高い開かれた医療の実現のためにご尽力いただき、敬意を表します。
 さて、第4次医療法改正に備え、本年7月に公衆衛生審議会精神保健福祉部会のもとに「精神病床の設備構造等の基準に関する専門委員会」(委員長=吉川武彦国立精神・神経センター精神保健研究所長)が設置されました。公衆衛生審議会がこの専門委員会に求めたことは、本年1月25日に出された公衆衛生審議会の意見書に述べられているように「精神病床の機能分化及び療養環境をさらに向上させ、一般の病床との格差を是正する観点に立って、別途、必要な基準を設定すること」でした。この委員会はこれまでに3回開催され、8月21日の第3回専門委員会には「議論のためのメモ」(厚生省事務局作成)が提出されたところです。。
 しかし、この「議論のためのメモ」は、これまで一般病床と大きく格差が生じていた精神病床の人員配置基準等についてほぼ現状を追認するに過ぎないものでした。第4次医療法改正を機に、立ち遅れた我が国の精神医療をすこしでも一般医療に近づけて欲しいという、精神障害者自身や関係者の願いに沿ったものではないと考えます。
 私たちは、専門委員会委員として、現状追認を超えて、精神病床を一般病床に近づける道を真剣に探るべきであると考えております。すくなくとも、行政的に強制入院を受けている患者さんや急性期の混乱状態にある患者さん、児童思春期の患者さん、覚醒剤などで精神病状態に陥った患者さんの治療は、一般医療に遜色のない条件で行われなければなりません。さらに、21世紀を前に、児童思春期の心の問題、高齢社会での痴呆の増加、中高年うつ病や自殺者の急激な増加など、国民にとって身近な精神保健上の課題も増えております。立ち遅れた精神科医療を充実することは緊急の課題です。
 人員配置、構造設備等の基準を一般医療と同じ水準に引き上げ、適正で効率の良い、誰もが安心して受けられる精神科医療を実現することが求められています。
 このような考え方から、私たち専門委員は、本年8月に開かれた第2回専門委員会において意見を述べた参考人3名とともに、合同記者会見を以下のように行うことにいたしました。
 なお、私たちは、次回の専門委員会に備えて、別紙「時代にふさわしい精神医療を実現するために」という提案を、専門委員会事務局に提出する予定にしております。
 厚生記者会・関係者の皆様の合同記者会見へのご参加を心からお願いいたします。
と き:2000年9月1日(金)午後3時
ところ:厚生省8階 厚生記者会」

http://www.mi-net.org/topics/kaiken.html より引用)


*作成:仲 アサヨ
UP:20090612 REV:1213, 16, 20100114
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