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「関東社会学会1997年度第1回研究例会「質的調査法」部会」


last update: 20151221


◇関東社会学会1997年度第1回研究例会「質的調査法」部会

  日時:1997年12月6日(土)午後2:00-6:00
  場所:立教大学池袋キャンパス、5号館第1・第2会議室
5号館は、立教通りをはさんで正門と反対側の門を入った5階建ての建物で、1階
正面右手のエレベーター手前の通路を入って左手が、第1・第2会議室です。

司会:有末賢(慶應義塾大学)
報告者・報告テーマ
(1)古賀正義(宮城教育大学)
「エスノグラフィーの可能性
   ---「対話的」「実践的」「多声的」などが意味するものをめぐって−−」
(2)後藤範章(日本大学)
  「社会的リアリティへの感応力と想像力--集合的写真観察法の試み−−」

テーマ部会概要

 「質的調査法」部会では、研究委員として池岡義孝(早稲田大学)・有末賢(慶
応大学)の両理事に、北澤毅氏(立教大学)と野口裕二氏(東京学芸大学)に加わ
っていただいて、質的調査法という社会学研究法にとって、魅力的ながら十分な論
議がなされているとは言い難い方法論を、じっくりと議論してみたいと考えてスタ
ートした。
 第1回の研究例会としては、「今なぜ質的調査法なのか」という課題を設定して、
質的調査法そのものの持つ内包と外延について、さまざまな角度から検討してみた
い。古賀正義氏は、当部会の研究委員の北澤毅氏とともに、『<社会>を読み解く
技法--質的調査法への招待--』(福村出版、1977年)の編著者であり、その冒
頭の「質的調査法とは何か」において、「調査」という営みの中で質的調査法を定
位するとともに、同書所収の「参与観察法と多声的エスノグラフィー--学校調査の
経験から−−」では、教育社会学の立場から、エスノグラフィーの可能性を模索し
ている。また、後藤範章氏は、日本都市社会学会の第12回、第13回大会におい
て、2年続けて「都市社会調査のデータと方法」の問題を取り上げて、積極的に企
画・運営にあたった(後藤範章「日本都市社会学と社会調査」『日本都市社会学会
年報12』1994年、同「都市社会学と社会調査方法論--都市的社会のリアリテ
ィを求めて−−」『社会学論叢』(日本大学社会学会)第123号、1995年6
月、同「マルチメソッドとダイレクト・オブザベーション」『日本都市社会学会年
報14』1996年6月、など)。また、最近では、「写真で語る:「東京」の社
会学」をゼミの学生たちとともに試みており、「集合的写真観察法」の取り組みに
ついて検討される予定である。
このような2人の報告者を迎えて、質的調査法の多様な展開に対して、社会学の
研究法として何が蓄積されるのか、そして、また何が独自の方法として貢献できる
のか、について脱−領域的に話し合っていきたいと考えている。(文責:有末 賢)
_____ Dept.of Basic Human Scis., Waseda Univ.
Yoshitaka IKEOKA, ikeoka@human.waseda.ac.jp



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