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「1-1-1 アメリカ人類遺伝学会による遺伝カウンセリングの定義」

玉井 真理子・中澤 英之・阿部 史子 19970901 『遺伝医療と倫理』(バイオエシックス資料集 第1集)
信州大学医療技術短期大学部心理学研究室

last update: 20131126

第1章 遺伝カウンセリング

◇1-1 遺伝カウンセリングの定義

◆1-1-1

アメリカ人類遺伝学会による遺伝カウンセリングの定義

F. C. Fraser 1974 Genetic Counseling, Am J Hum Genet 26:636-659
Ad Hoc Committee on Genetic Counseling 1975 Genetic Counseling, Am J Hum Genet 27:240-242,1975.

 Fraserによる上記報告のp.637に掲載されている。この報告は1972年12月10日か ら13日に開催された遺伝カウンセリングに関するワークショップに基づくものであ り、翌年Ad Hoc Committee on Genetic Counselingによる審議を経て正式に学会の 定義となり、現在に至るまで踏襲されている

 定義

 遺伝カウンセリングはコミュニケーションの過程であり、家族内で遺伝性疾患が 発症したときの人間的問題(human problems)、あるいは発症リスクにまつわる人間 的問題を取り扱うものである。また、そのために特適切な訓練を受けた者が、この コミュニケーション過程を通して、個人や家族が以下のことをできるように援助を 試みるものである。
(1)診断、考えられる疾患の進行過程、可能な治療方法など、医学上の事実を理 解すること
(2)遺伝と疾患の関係、特定の親族に疾患が再発するリスクを正しく認識するこ と
(3)疾患の再発リスクがある場合、対処方法にどのような選択肢があるかを理解 すること
(4)リスクと家族の考え方とを念頭に置いて、その家族にとって最適と思われる 行動の方向付けを行い、そしてその決断に沿って実際に行動すること
(5)疾患遺伝子を持つ家族が発症した場合、および疾患の再発リスクがある場合 に、出来る限り最良の調整を行うこと

      [資料集p.8]



*作成:小川 浩史
REV: 20131126
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