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在宅福祉サービスを担う 第11章


last update: 20151221


第11章

在宅福祉サービスを担う

                   Kamiyoshihara,Sakuko Yosikawa,Shiro
                    上吉原 佐公子 ・ 吉川 史郎

 『NPOが変える!?――非営利組織の社会学(1994年度社会調査実習報告書)』第11章

 21世紀初頭には4人に1人が65才以上の高齢者になるという高齢化社会を迎える★01。それで福祉が新たに見直され,様々な動きが出てきた。それらの動きの中の1つとして,急速に普及しつつあるものとして(有償)ボランティアで家事援助や介護・介助の在宅サービスを提供する「住民参加型在宅福祉サービス」の活動がある。この住民参加型在宅福祉サービスの活動とは,どのようなものなのだろうか。また,この活動のサービス内容である介護や家事は,性別役割分業によって女性の仕事とされていたものであり,実際の担い手のほとんども主婦である。この活動の中心的な担い手である女性たちは,どのような考えでこの活動を担っているのだろうか。

T 住民参加型在宅福祉サービス

 1 概要

 住民参加型在宅福祉サービスの活動は,1980年代前半に東京や阪神地域の大都市近郊地域で始まった。そして,1987年度には 121団体だったものが1992年度には 452団体★02にまで増加するなど,急速に広まっていっている。なかでも神奈川・東京・千葉・埼玉などの首都圏近郊での広まりは著しい。また,これらの団体はその組織形態の違いによって住民互助型・社協運営型・協同組合型・行政関与型・施設運営型などと分けられるが,主流を占めているのは住民互助型と社協運営型である。
 この活動は,地域住民が自発的に行っている非営利の活動である。会員である担い手が会員である利用者に対して,有料で在宅福祉サービスを提供している。有料とはいっても,この活動では利益は追求されてないので,その価格は低廉である。また,担い手が将来サービスが必要になった場合に備えて,サービスを提供した時間を点数などに換算して貯蓄しておくという時間貯蓄・点数預託制を導入している団体もある。1992年度の全国社会福祉協議会(全社協)の調査では,約3割★03の団体でこの制度が導入されている。
 このような活動を1987年の報告書★04で「住民参加型在宅福祉サービス」と命名した全国社会福祉協議会は,「住民参加型在宅福祉サービス」を次のように定義している。「住民参加型在宅福祉サービスとは,地域住民の参加を基本として,住民自主組織や市区町村社会福祉協議会,生活協同組合,農業協同組合,福祉公社・事業団,社会福祉施設等が行なうサービスで,@営利を目的とせず,A住民相互のたすけあいを基調として,B有償・有料制<あるいは「時間貯蓄制度」「点数預託制度」>によって行なう家事援助,介護サービス<ホームヘルプ・サービス>を中心とした在宅福祉サービスをいう。また,こうしたサービス(活動)を行なう団体を「住民参加型在宅福祉サービス団体」という。」★05
 2 千葉県内の状況

 千葉県に初めてこの活動が登場したのは1979年であるが,実際に広まり始めたのは1985年になってからであった。これ以後,住民互助型と協同組合型の団体が,毎年それぞれ1,2団体ずつ設立されていっている。社協運営型の団体が設立されたのは平成になってからである。また1994年7月の時点で千葉県社会福祉協議会が把握している限りでは,38団体であり,その組織形態の内訳は住民互助型17団体,協同組合型11団体,社協運営型9団体で,行政関与型・施設運営型はない(表1)★06。なお,1992年度の全社協の調査では,千葉県内にこうした団体は37団体あり,神奈川,東京についで全国で3番目に多い★07。

   表1 民間在宅福祉団体の設立年     表2 サービス料金の分布
計 互助 組合 社協 他   計 互助 組合 社協 他
1979  1   1       500 2   2
          550 1   1
1985  4   2   2    600 2   2  
1986  2 1 1    650 5 2   1 2
1987 2 1 1    700 13 5 4   4
1988 3 1 2    750 1 1
1989 3 1 1   1  800 9 5 3 1
1990 3 2  1     850
1991 6 2 4     900 2 2
1992 10 6 2 2    950
1993 2 1 1       1000 1 1
            以上
不明 2   1   1      不明 2   1   1
38   17   11   9   1     38   17   11   9   1

 サービスの利用料は1時間あたり700〜800円が多い(表2)★08。そして,時間貯蓄・点数預託制度をとっている団体は9団体あり,このうち5団体が社協運営型である。この制度をとっている団体に社協運営型が占める割合も,社協運営型でこの制度をとっている団体の割合も大きい。
 私達は,以下に紹介する「こんにちは」と「稲毛ホワイエ」(ここは無償でサービスを提供している)でお話を聞くとともに,郵送でアンケート調査を行った★09。
 A〜Eは,上記2団体のメンバーのインタヴュー調査の中での発言である。
  Aさん・Bさん・Cさん…「こんにちは」のメンバー
  Dさん・Eさん    …「稲毛ホワイエ」のメンバー
 また,a〜jは,回答を寄せたいただいた20団体中の10団体であり,アンケート調査に記入された内容の紹介する。
 事務所を持っているのは,アンケートの返答があった20団体のうち17団体あったが,事務所が住居と分離しているのは9団体だった。そして,この独立した事務所を持つ9団体のうち4団体が事務所を行政から提供されたことを考えると,このような団体が独立した事務所を持つのは難しいことがわかる。
 また,財源の問題もある。「ケア料の1割(1時間70円)を会に納入し(事業収入),それが運営費となりますが,足りないので年1度持ちよりのバザーを出店しその利益を運営費にあてる状況です。」(a)というように,この活動を安定して続けていくために運営費の確保は切実である。このため,行政に対して補助金を求める声は大きい。千葉市では去年から,このような団体に年間10万円がおりるようになった。
 そして,県内にある団体のうち17団体★10が集まって,1994年7月に「千葉県たすけあいネットワーク連絡会」が発足した。現在,この連絡会は千葉県社会福祉協議会の一郭を借りて活動している。

3 サービス協同組合たすけあい「こんにちは」

 「こんにちは」は「市民が地域の中で,日常生活を安心して送れるように会員同士が互いに助け合うことを目的に,設立された協同組合方式の会」である。この団体は,いわゆる有償ボランティアで在宅ケアの活動をしている。活動地域は千葉市,主に磯辺・真砂・幸町の辺りが中心となっている。
 設立は1988年3月。この団体の前身は,真砂にある生活クラブ生協の支部委員会などの活動から発足したワーカーズ・コレクティブ(→第8章〜)であった。困ったときにお互いに助け合えたらいいねということで発足し,30人くらいで始まったものである。しかし,その活動を続けていくうちに,福祉は利益を追求してはいけない分野ではないか,利益は追求したくないと思うようになり,利益を追求するワーカーズ・コレクティブの活動に次第に違和感を覚えていった。そして,2,3年後にワーカーズ・コレクティブから抜け,「こんにちは」を設立した。生活クラブ生協のワーカーズ・コレクティブの会から分離して7年目になる。しかし,今でも組合員の人は多いという。
 この団体の運営の中心となっているのは月1回開かれる運営委員会であり,ここで様々なことが話し合われる。規約や活動方針の細かいところはみんなで話し合って決めてきたという。規約を変更する場合などは,年1回開かれる総会で会員に承認されなければならない。この総会には,担い手だけではなく受け手も出席している。また総会の時には講演
会も行なわれる。他に研修が年4回,会員同士の交流を目的とした全体会が年1回。また,機関誌も発行している。2ヵ月に1回,偶数月に発行している。これは,B4・1枚に両面印刷をしたものを半分に折ったものである。
 この団体の主な財源は, 900円/時のケア料金に含まれる事業費と助成金である。会員の会費やケア代からの事業費だけでは,活動の運営は成り立たないという。ケアを提供することによって得られる運営費は1ヵ月,140円×400時間(大体の1ヵ月に提供するケアの時間数)で5万6千円くらいである。これだけで,電話代,事務所代,ボランティア保険を払うのはきつい。
 それで,京葉銀行やシャルレなどの助成金を出すところには申請している。しかし,これらの助成金は申請したからといって必ずもらえるものではないので,安定した財源にはならない。京葉銀行からは,1993年に20万(研修費5万,ワープロ代15万),1994年に15万(電話機代5万,エプロン代10万)。2年続けてもらっているし,他の団体もあるので来年はもしかしたらもらえないのではと言っていた。シャルレからは1993年はもらえたが今年はもらえなかった。今のところ安定した助成を受けられると考えられるのは千葉市からの助成金10万である。この助成は1993年からで,研修・講演会費6万,機関誌代1万,ボランティア保険3万という内訳である。
 「こんにちは」は何かあったときの連絡先,問い合わせ先として,事務所をもっている。ここには月,水,金の週3回,午前10時〜午後3時の間,「こんにちは」の会員が対応している。この事務所は,「市民ネットワーク千葉」と共同である。事務所を探していたときに「市民ネットワーク千葉」の人達から,共同でもいいなら一緒にやらないかと声をかけられたので使わせてもらうことになった。「市民ネットワーク千葉」と「こんにちは」は,まったく別の団体である。しかし,「こんにちは」で活動している人で「市民ネットワーク千葉」に参加している人は多い。この2つの団体の担い手は重なっているのである。このことは事務所の様子からも見て取れる。共同で使われている事務所には仕切りはなく,1つの部屋を2つの団体が使っている。
 「こんにちは」は協同組合なので,入会する時に出資金として5000円が必要である。この入会金は脱会する時に返却されるが,やめる人は少ないという。また,会費は年1200円であり,年度末までに一括で支払うことになっている。
 活動を始めた最初は,ケアの担い手と受け手の区別があった。受け手は受給会員,担い手は組合員であって,会費とか決まりに違いがあった。しかし,活動を続けていくうちに,担い手と受け手の区別があいまいになりうまくいかなくなったので運営委員会で話し合い,総会でみんなに承認してもらって今年から規約を変更した。ケアの担い手と受け手が同じ会員となったのである。
 ケアの料金は1時間につき 900円である。このうちケアの担い手が「分配金」として受け取るのは 760円であり,差額の 140円は団体の運営費に使われる。この運営費は,ケアの担い手と受け手の双方で70円ずつの負担となっているが,ケアを受ける時間が2000時間を超えた受け手には運営費は免除されて利用料は 830円となる。また,担い手がケアに行く時にかかる交通費は受け手の負担となっている。
 ここで提供されているケアは,一般的な家事援助(掃除・洗濯・炊事・買物),産後のケア,育児補助,簡単な介助などである。1時間から引き受け,週3回が限度,ケア時間は主に日中であり,夜間のケアはしていない。夕方は遅くても5時くらいまでだという。また,原則として,日曜・祝祭日・盆休み・年末年始のケアは休みとなっている。
 この活動では,利用者のニーズに合わせてケアを提供している。だから定期的な固定のケアだけでなく,「スポット」と呼ばれる単発の急な依頼にも応じている。これは例えば子供が発熱したのに両親はどうしても仕事を休めないとかいう場合の依頼であり,前日とか前々日とかに電話の連絡が入る場合が多いという。
 ケアの依頼の手続きは簡単である。会員になった人は電話で依頼することが出来る。電話で事務所にいるコーディネーターとケア内容・時間・料金・ケア人数などについて話し合い,取り決める。一方,コーディネーターはケアの依頼があったら,行けそうな人を登録カードで捜して,その人にケアを依頼する。登録カードには名前・都合のいい時間などが書かれてあり,これはこの団体に加入するときに全員に書いてもらっている。もし,ケアの出来る人が見つからなかった場合は,仕方がないのでその依頼を断っている。だがその場合は,他の同じような団体を紹介している。
 ケアの担い手として登録しているのは50〜60人くらいだが,実際に活動してるのは30〜40人くらいだという。そのほとんどが女性であり,子育ての終わった40代前後の専業主婦(パートをしている人もいる)である。独身の人はいない。男の人は,定年退職した60代の人が1人いるだけである。
 このような活動では担い手の確保が問題となる。だが,この団体では広告を出して担い手の募集はしていない。だからといって,担い手が十分なのではない。ケアの依頼があったときに,そのケアの出来そうな友人・知人を誘っている。広告を出して募集するよりもこの方が確実だし,まったく知らない人ではないので安心してケアのを頼むことができるという。
 ここでは,「はまのホーム」という障害者の施設にもケアを提供している。この施設でのケアを除くと,利用者は,男の人が11人,女の人が29人である。しかしこの人数は,夫婦でケアを受けているところもあるので確かな数ではない。このようなケアの依頼者は,役所や保健所などからの紹介で来る場合もある。また,最近の傾向としては,高齢者からの依頼が多くなってきているという。

 4 稲毛ホワイエ

 千葉市稲毛区に1987年に設立され,無償ボランティアが呆け老人のデイケアを行う団体である。母体となるのは,1980年に発足し,1994年に社団法人格を取得している「呆け老人を抱える家族の会」という全国各地に支部を持つ,家族と呆け問題に関心を持つ人々による自主的な団体である★11。その「呆け老人をかける家族の会千葉支部」の会員が中心になって1987年に稲毛ホワイエを設立し活動を始める。稲毛ホワイエ自体の活動を開始するきっかけとなったのは,「呆け老人を抱える会」の会員であった大塚明彦医師が,診療所として使っていたマンションの一室を無償で貸与し,呆け老人のケアをここで行ってほしいと申し出たことであった。
 ここでは利用者は入会金として1万円,利用料として1日2500円を支払う。この費用は団体の運営費として使われるもので,この中から昼食代,おやつ代,ボランティアの交通費等に当てられ,活動の報酬としては支払われることはない。
 利用時間は月,火,木曜日の週3回,朝8時30分から午後4時までとなっており,この施設の利用者の条件として,稲毛ホワイエは送迎のサービスを行っていないため,朝夕の家族の送迎が必要である。また場所がマンションの2階にあるため,多少は歩行が可能な人に限られている。
 ボランティアとして登録している人は50人程度,活動している人数は,ほんどが主婦で,40代から70代までの幅広い年齢層となっており,平均年齢は53才,週に1度程度を平均に活動している。開設以来79人登録されており,亡くなった人がその中で23人(1994年10月27日現在)。活動日には開設されて6年ぐらいは7人程度の利用者とそれと同数程度のボランティアで活動していたのだが,最近になって平均約10人程度の利用者がケアを受け,活動は基本的にマンツーマンで行われるため,それと同数程度のボランティアが活動をしている。また場所の広さからも1日10人程度が適当なところで,それより多くなってしまうと狭くて活動がしにくくなるという。
 一日のプログラムは利用者は8時半から10時半ぐらいの間に不規則に来るので,10時ごろまでお茶を飲みながら雑談,利用者がそろってきたところで体温,血圧,体重測定などの一般的な健康診断を行う。それからボール投げなどの血行を良くする程度の軽い運動を行い12時に昼食。これは2,3人のボランティアで作られる。午後になると天気の良い日は外に出て近くの公園へ散歩,天気の悪い日は室内でカードをしたり歌を歌ったりする。3時になるとおやつ。この頃から家族が迎えに来始める。利用者全員が帰った後に反省会を行い,1日が終わる。
 ここでは特にボランティアの募集をしたりはしていない。応募を募って多数の 入会者を集めても対処に困るという話である。主に口コミでの入会が多い。また新聞に記事が出たりすると入会を希望する人が来たりと入会のきっかけは多岐に渡っている。

U 背景

 1 自分達の将来

 「福祉のサービスを受ける側の意識,そういうのはみっともなくて受けられないっていうのがある。いくら行政でこういうサービスをしてるからっていっても,そういう人がまだまだいる。… 千葉でも,もっと奥に入るとそう。わりと新興住宅地とかだと若い人が(行政のサービスを)受けに来て。ちょっと田舎の方で昔から本当にそういう意識があるし,そしてお子さんが見るべきだっていうのがあるし,まわりの目を意識して。だいたい家のおじいちゃんがぼけてるのを知らせるのを嫌がる。いまだに地方の方はそうよね。」

 「家につながりがあればあるほど面子っていうのがあるから家を売ってまで老人ホームに住むことができない人がいる。」

 「恵まれた環境にいる人は,子供に見てもらうのが一番だと思いますよ。そして公的なものがどんどん受けられる。それが一番理想的だと思うけれども,子供が転勤族だとかいう場合はそれは望めないんですよ。」

 家族にみてもらうのがよいという意見もある。家と周りの関わりを気にして,老人は家族で見なくてはいけないという考えが根強く残っているという指摘がある。けれども,現実に家族がみることは難しくなっている。子と親の住む場所が離れて住む場合も多い。そして高齢者には介護は家族がするものだと考えている傾向があるのに対して,40代50代の介助の活動の中心になっている人たちは,家族に面倒を見てもらおうとあまり考えなくなってきている。子にできるだけ負担をかけないようにしようと考えている。すると,まず自分で自分の将来を考えることになる。なるべく家族に頼らず自分たちで老後のことは考え,老後の対策を行なっているという声も聞かれた。
 「私は老人ホームを買っております。主人が66才です。男の子が2人いるんですけど,転勤族でここに一緒に住めるということはないんですよ。(親の)お金はなくなるけれども,できるだけ親は自立したいと。こちらから進んで買っているということで,子供も意見には気持ちよく承知して話はうまくいって,もうすでに買ってます。」

 「私は二世帯住宅を買いまして若いものは下に住ませて,自分は一人で上に住んでいます。何かあった時はご飯の支度でもしてねって。後は何もかも全部一人でやっております。それがまた健康の秘訣だもの。まあ,今一番心配に思うのは千葉の福祉政策ですね。だから頼りにはできないと思っています。」

 ただそれがどこまで可能か。経済的な問題もある。また人の手が必要になった時にどうするか。一つには,行政によるサービスに期待する。このことに対する抵抗が少なくなっていることも語られる。

 E「(ぼけの人たちの)受け皿は増えているはずなんですよ。特養(特別養護老人ホーム)のデイサービスなんかここがオープンした時なんかやっと始まったってところで,今は7か所で,数は増えていると思う。お年寄りも増えてるし,そういうとこ行かせようという家族も増えていると思うの。前は利用したくないってこともあるし,隠しておきたいってこともないとは言えないし,いろんな理由で表には出てこなかったと思うんだけど。同じ千葉県下でも郡部の方は。」

 行政によるサービスを受けることに対する抵抗が,地域にもよるが,少なくなっていることが指摘される。またサービスのメニュー,量も増えてきてはいる。しかし,在宅での生活を支えるのに十分ではない。手続きやサービス受給の要件の問題もある。将来も十分な水準に達するかどうか。自分が将来高齢者になった時に介護のシステムが整っていなかった時のことを不安に思い,自分の身に何かが起こった時,安心して暮らすことができる環境が必要と感じて,それがこうした活動を始める一つのきっかけとなっている。

 2 「在宅」の現況

 将来の自分のことを考え,「‘老い’を誰にでも平等に訪れるものと認識し」(d)た時,この活動は,「余力のあるときには手を貸す」「困ったときには人の手を借りる」というように,ケアを受ける人と提供する人とが同じ立場で過不足を補い合う「助け合い」(グループたすけあい[1995:24-25])の活動として始まる。そしてそれは,「地域社会の助け合い」(b,活動の目的)というように,人々の暮らしている地域に密接に関わっている。

A「活動している人自身も,それからケアを受けている人も市民だもん。ここに住んでる市民が市民に対してケアを提供して,提供しているだけじゃなくて,その中で助け合いの,そういう気持ちを広げていきましょうっていう活動だから。… こだわりながら活動しているわけではないんですけれども,やっぱり地域ですよね。やってる活動の内容とか,それからお互いの口コミの範囲とか。それから私達ケアする側も,隣に困っている人とがいるのに,わざわざボランティアしに東京までの研修に行くっていう気持ちじゃないんで。まず自分の住んでいる中で助け合いのネットワークを作りましょうっていう形ですから。意識しなくても地域に関わっているってことですよね。」

 そして,「助け合う」ことと全く別のことというのではないが,「手助け」しないとどうにもならない,今現在,高齢者やその介護者の置かれている状況を見ると,何もしないわけにはいかないということも語られた。活動を始めて,そのことを実感し,だからやめるわけにはいかないとも言われる。

 B「なんか在宅っていうとバラ色に見えるでしょ。そんなこともないんですよ。家族で捨てられている在宅だっているわけだから。施設や病院にも入れないで,手もかけてもらえないで,最低限の食事と排泄の世話しかしてもらってない方だっている。… 大変だから続けているのよ,逆に言えば。私達行かなかったら,どうなっちゃうんだろうと思うでしょ。介護者だって期限のない24時間の介護してるわけだからさ,そうする気持ちもわかるのよ。手抜きたいし,息抜きもしたいし…。」

 3 ささえ/つながり

 もうひとつ。家庭の中で一人っきりで介護している状況はつらい。グループのメンバーになることによって,同じ立場にある人達との「つながり」が得られ,家庭で介護をしていく時の心の支えが得られるという。

 E「私4年間デパートも行かなかったくらいそばにいたもんですから,すごくつらかったんです。それで,一人でいるということじゃいけない。誰か同じようにお仲間がいれば支えられて,介護も続けられるということをすごく身にしみて思ったもんですから,ここへ来ればここに連れてくるお嫁さんとか娘さんはお互いにつながりができて話し合うこともできるじゃないですか。(実家が)静岡なんですが,静岡に帰りたいんです。でも帰ると娘と息子から離れるんですよね,すごく不安なんです,あれだけ親に縛られておかしいんだけれども,してあげたことはすごくあるんですよね。だから親は私がいてくれたことで安心だったんですよ。その安心感が静岡に帰るとなくなっちゃう。それがすごく不安で,ここへ来れば自分自身がいい勉強させてもらえるんじゃないかと思って。」

 こうしたグループは介護する立場にある人達のセルフ・ヘルプ・グループ(自助グループ)的な性格ももっているようだ。精神的な支えだけでなくて,技術的なことも学ぶことができる。他のグループでも,将来介護する立場になった時のための勉強になるという発言があった。

V サービス

 1 手続きが簡単

 こうした組織が提供しているサービスにはどういう特徴があるのか。そしてどのように広がっているのか。Vではこれを見る。
 この活動で提供しているサービスの特徴として,まず,サービスを受けるときの手続きが簡単なことが挙げられる。

B「特徴は,手続きが簡単。電話1本で伺います。それがすごくお年寄りとかには助かるの。公的なものを利用するときは利用者が役所にいって自分から手続きをとらなきゃいけない。それが大変なのね。だからセールスポイントは,手続きが簡単,こちらから出向くということです。それから時間とか内容その他で制約がなくて,柔軟に対応するということ。… こちらがやってもいいって思ったらやります。夕方でも,助けてあげたいと思ってやれる人が見つかればやるし。日曜でもやるし。緊急な場合,どうしても結婚式だとかお葬式が入ったからおばあちゃんみて下さいとか,そういったことは電話1本で受けて行きます,会員になった方には。」

 そして,この活動では家事援助や介護・介助のほかにも保育や産後のケアなど幅広いニーズを受け入れている。ケアを受けたい人に合わせて提供するケアの内容が決められている。「協力内容も,その人その人によって違ってくる」(f)という。

 2 サービスの質

 提供しているサービスの質についてはどう考え,どのように対応しているのだろうか。家事援助なら主婦のキャリアが長いので十分だろう。では介護・介助についてはどうか。実際の経験によって獲得する部分と研修等で学ぶ部分があるだろう。
 研修について。全社協の調査では,担い手に対して研修を行なっている団体は88.7%,研修を義務化している団体は31.7%である(全国社会福祉協議会[1993:42-43])。今回の調査対象団体にも,「市で開催される介護教室や県のヘルパー3級課程の研修にも参加するようにしている。経験を積んだ人は全社協のセミナー等にも参加している。」(e)など,研修に積極的なところは多い。
 実際の経験で得るものと研修で得るものとはどのような関係になっているのだろうか。

B「人それぞれ全部ケースバイケースで,障害の度合いとか,半身マヒっていってもマヒの度合いが全部違うから,残存能力がどれくらいあるかとかないとか,型どおりのヘルパーの研修で教わったことよりも実地でね,介護してる家族の方に教わったほうがよっぽど役に立つ。いつもお嫁さんなり奥さんなり息子さんなりご主人がいつもやってる介護の仕方を教わるわけ。同じようにしてあげる,介護者と。… でも,やっぱり研修を受けてた方が順応はできるの。言われたらすぐ出来る… 一度研修を受けてやった人とやってない人,経験のある人とない人の差っていうのはそこなの,基本的に。… 障害のある人を立たせるにはどうしたらいいか,前から抱き抱えてやった方がいいか後ろから抱えてやった方がいいか,言葉をきちんとかけなさいとか,そういう細かいことを研修でやって覚えてる人は,「ここで立たせてください」って言った時に,「はい立ちますよ,いいですか,1,2の3の3で立ちましょうね」って言ってやってあげられるのね。研修受けてない人は,「立たせてください」って言ったら後ろからこうやってすっと立たせちゃうわけね。その違いはやっぱり研修受けたか受けないっていう。本人が自分は立つぞって気持ちと体になったときに立たせてやるほうが一番抵抗が無いわけよ。… 寝ている方の上体を起こす,それをどうしてやったらその方にとって一番楽でいい方法か,そういうことってわからないでしょ。寝てる人と起こしてくれる人が,顔と顔がここにくるわけじゃない。上体使えない人起こすのけっこう力がいるの。だからしっかり首の下に私達が手を回して上げて,向こうも,ここにこう回してもらって,1,2の3で声掛けして,そっと起こして上げるとかね。そうしたことっていうのはやっぱり,研修と経験と,みんなで情報交換して。」

 一人一人違うから,現場での指示に従うのが基本,研修だけではだめで,実際の現場で学ぶことは多いが,研修は研修としてやっただけのメリットはあるという。そして実際の経験をもとに,情報を交換しあうことが重要だという。
 資格についてはどうか。「ヘルパーの資格など,どんどんとり,家事援助だけでなく介護も取り入れていきたい。」(g)「(保健婦か社会福祉士か介護福祉士の)資格を取りたい。」(h)という意見もある反面,「様々な資格はその人の気持ちの問題でどうしても必要なものとは思わない。」(f)という意見もあった。資格のあるなしが,提供できるサービスの違いに結びつくとは限らない。ただ,「やることは一緒でも,資格があればだいぶ安心して任せていただける部分もあるかなっていうのがあるから,なるたけとろうねって言ってます,みんなで。」(Bさん)という考え方もある。資格があると利用者に安心感,信頼感をもってもらえることがあるというのである。

 3 活動の広がり

 Tに見たように,こういう組織の数は増えているし,活動の量も増えている。どのようにその活動は広がっていっているのか。

A「高齢者,身体障害者中心に増えてきたのは,ここ2〜3年です。… 最初は発起人っていったら20〜30人だったと思います。もともとは主婦同士がこれからお互いにだんだん年取っていく中で,血縁が近くにいないってことで,住んでいる中でお互いに助け合えればいいねって感じで始めたんです。私はもう本当に20〜30人の中の,自分が病気になったら助けてぐらいの相互扶助だったんですけど,それがだんだん,ケアをしていくうちに口コミで広がった,人手が欲しいってことで。だから広がった一番の原因は圧倒的に口コミですよね。」

−「ケアを受ける方は「こんにちは」があることをどうやって知るんですか。」
A「最初はチラシ配ったり,こちらもしてたんですよね。で,ボランティアなのかそれともお金を取る事業なのかという中途半端なところが受け止める側にあったらしいんですけど,最近,高齢化社会とかすごく言われてるでしょ。それで行政の方もこういう団体を認めざるを得ない状況になってるんですよ。」
−「行政が認めるといいますと?」
 A「むしろ行政側の方から利用者の紹介が行くっていうのが最近増えているんですよ。例えばホームヘルパーをお願いしたいってことで福祉事務所に行くと,福祉事務所の方のホームヘルパーは手一杯なので民間の団体を紹介してるんですよね。」

W 担い手の意識

 1 社会的評価

 こうして,民間団体は,気軽にサービスを利用してもらえるように配慮し,サービスの
質の向上につとめている。その活動は徐々に拡大し,なくてはならないもの,行政からも頼りにされてしまうようなものになっている。次に,このような活動を担っている人達について見てみたい。担い手達は,自らの活動についてどんなことを感じているだろうか。

E「日本は欧米と比べるとボランティア精神がないですよ。私たちと同じぐらいの年の方でも,すごくいろんな勉強していらっしゃる方でも,私たちがこういうところに来ているということを話せない感じの人がいる。どうしてそんなことしてるのって言われるから。」
−「まだそういうことを言える雰囲気ではないという人もいるのですか?」
E「いますよ,「自己満足ね」と言っている人が。」
−「まわりの評価がそういう活動を妨げている。」
E「だから,それを気にしていたらこういうところには来れない,私は私のやりたいことをやるということで。… 他人の世話をするのは大きなお世話っていうような考えの人もいますよね。自分たちの将来について危機感を持ってやってたらそんなこと言わなくなるんだろうけど,人の足下まで火がついてても自分の足下が安全だと,「安全だわよ」と言ってる感じの人は多いと思います。」

E「もう少しボランティアの意識というか,社会的にもう少し自然に受け止める社会ができるといいと思うのね。まだちょっと特殊な目で見られてる感じがあると思うんですよね。「ボランティアしてるのね」,「偉いですね」とかって(ボランティアを)していない人から言われるのは本当にいやですね。それからぼけ老人の世話っていうとすごく重労働に思われているらしい。「汚いことしているんじゃないか」とか「お金もらわないでよくできるわね」とかね。口には出して言わないけどそういう感じは受けますね。だけど,ボランティアっていうのはどんな仕事でもやってみるととっても楽しいと思うのね。」
 介護サービスの担い手への社会的評価の低さが活動を妨げる要因の一つとしてあげられる。今回の調査でも,特に無償ボランティアの場合にはまわりの人から物好きな人だとか,自己満足だとか言われた経験を持つ人が多くいた。ボランティアをしている人にも,活動を他の人に知られないようにしている人もいる。全社協の調査でも,住民参加型福祉サービス活動に参加して困ったこと,問題点として社会的評価が低いこと(26.4%)があげられている。
 まわりの冷ややかな目が活動への意欲を低下させている。ボランティア活動に対する意識,(家族以外の)他人の世話をすることに対する意識の問題があるだろう。ただ,他の活動に比べても老人介護に対する評価が低いとすると,仕事の性質が関係しているようだ。
 老人の介護は一般の人ができないような特殊な技能をあまり必要としないと認識されている。高度な知識や教養や技能が要求される活動であるほど評価の高いものとされる考えが強いことから,家事援助や老人介護への評価はあまり高いものではないようだ。
 また,「汚い」とか「大変」といった老人介護活動に対するイメージもある。「実際には大変でない」と言い切れるものか。ただ,実際に活動している人は,やってみると楽しいと言う。先入観に基づく部分も随分あるようだ。
 ではどんな評価を望むのか。全社協の調査では,担い手の望んでいる社会的評価として,広報紙やマスコミを通して自分たちの活動をきちんと他の人達に知らせ他人に評価してもらうきっかけを作ってもらいたいという回答が多い。知られるだけでは変わらない部分もあるかもしれない。しかし,イメージが先行している部分があるし,知らないから無関心という人もいる。活動が広がっていくためにも知られることは必要だ。

 2 担い手が女性であること

 全社協の調査によると,こうした活動の担い手の96.0%が女性である。そして年齢で見ていくと,40才〜65才が78.7%で約8割を占めている★12。

A「(担い手は)やっぱり30〜40代。20代後半ていうのは目の前にある育児で精一杯でむしろケアを受けたいっていう。だからそういう落ち着いた人がどうしても中心になっちゃうのかしらね。」

 しかし,この活動が地域に根ざしたものである以上,これは問題ではないだろうか。地域活動に働き盛りの男性の姿が見えないのも,地域内の福祉が女性たちだけの,主婦たちだけの負担になっていることも問題であろう。「本当の意味でのたすけあいが出来るようにもっと沢山の会員(男性も若い人も)が増えて,時には担い手に,時には受け手に自然な形でなれるような市民相互の関係が出来ればよいと思います。」(a)だが

C「お仕事が男性の方はあるから。以前1人やりましょうっておっしゃった方がいらっしゃって,来ていただいて,お仕事していただいたりもしたんですけど,受け側がね,ちょっとやっぱし男の方では嫌っていう方だったんで,それで,ちょっとストップになっちゃったんですけど。でもその方,相変わらず,そういう気持ちありますから,男性でもよければっていう…。」

B「男性はやっぱり外できちんと働いている人が多くて,主たる収入の担い手になってる方が多いからさ。月曜から金曜の9時から5時でケア出来る人っていうのは定年退職した方とか,そういう方しかいないのね。… いま現実問題として,そう介護とか介助の仕事は多くはないんです。必ず家事がついてきちゃう。あるんだけど,掃除もしてくださいご飯の仕込みもしてください,洗濯もしてくださいっていった時にそれに対応できる男性が,残念ながら,あまりいないってことなんです。やる気のある男性が入ってきても,お願いできる仕事がなかなかうまいのが見つからないってのが現実なわけ。力仕事と車椅子を押して外の散歩だけって仕事なら男の人でもいいし,入浴介助だけで相手が男性だっていうんだったら男の人に限りたいんですよ私達はね。入浴介助されるほうだって,女性よりも男性の方がいいかもしれない,自分の裸をさらすわけだからね。でも,うまいぐあいにそういうケアがこないのよ。車椅子だけで,なんて依頼はないわけ。食事も食べさしてください,おしめも見てください,ちょっと掃除して,帰ってくださいっていう依頼だったら…。」

 ただ,最近では男性が家事にも参加するようになってきているので,「これからの男性は違ってくるかもしれない」(Bさん)ともいう。だから男性の参加で問題となるのは,この活動では安定した収入が得られないということだろう。安定した収入が得られないと,家庭の経済的基盤を担っている男性には,この活動への参加は難しい。共働きで働いている女性たちにも,このことは言える。

B「この仕事はお金にはならないんです。お金は得てるけどきちんとした収入にはならないの。今週10時間ケアやったからといって来週そのケアがなくなるかもしれないし,そういった意味で不定収入なのね。だから本当に,自分の生活費として,きちんした収入を得たいんだったらやれる仕事ではないの。」

 時給の問題と仕事量が不安定なことで,有償としてお金をもらって活動していても,仕事としては成り立ちにくい。「もしきちんと収入を得たいんだったら時給のいいところに行けばいいんだから。」「やっぱり夫が安定した収入を得て家庭生活の基盤があるっていう,そういう状態によっかかってますよね。」(Aさん)

 3 有料・有償について

 住民参加型在宅福祉サービスの活動は非営利ではあるが,お金が介在している。いわゆる有償ボランティアである。

−「お金は絶対にいやという人もいますよね。」
A「います。それはそれでいいと思います。小さな作業所での活動なんかでもまったくのボランティアで無償で来ている人もいるし,同じ時間帯に私たちが依頼されて,ケアを提供してる場合もありますし。受け手の選択肢が増えるし,無償ボランティアの方々の意志はもちろん尊重しなきゃいけないし。いろんな活動があっていいんじゃないかなと思いますけど。」

D「助けていただく方の立場で考えますとね,ただでやっていただくっていうことはやっぱり心苦しい点があるんですよ。助けに行く方もさ,どうしても,なんていうか,そういう考えはないけど,なかには,やりにいってあげてるっていうふうになっちゃうでしょ。もしそういう考えを持った人がボランティアで来て下さってれば,以心伝心っていうのかな,そういった感じがやっぱり伝わるんじゃないでしょうかね。だから,やっぱりただでやってもらうと心苦しい嫌だなっていう気持ちがね,助けてもらうほうにはあると思う。だから,多少のね,多少の少しのお金ですけど頂戴することによって,向こうさんにもそういう精神的な負担が少なくなるんじゃないか,私達もお金をいただいてやっているのよってことだから,そういうやってあげてるってうふうな考えはないですよね。」

 この活動が,「助け合い」の活動であり,担い手と受け手の立場が対等であることは前に述べた。この担い手と受け手の精神的に対等な立場が,お金が介在することによって,実現している。「援助を受ける人と援助をする人が対等の立場になるようにケア料金を設定」(d)したという。
 お金が介在することによって,この活動には「契約」として「割り切」れる部分があるという。割り切られることによってケアが受けやすくなっている。子供の発熱などの突然で単発のケアから,高齢者介護のような長期で大変なケアまで,困ったときは気軽に頼むことが出来るようになるようである。そして,担い手にとっても気軽にケアを提供できるようになっているのではないだろうか。「わりと受け手の方はね,お金を払う方が気楽なんですよね。無償でやってもらうってことにお互いあまり慣れてないっていうか…。」(Aさん)と言う。 

C「やっぱりある程度の時間を拘束されますでしょ。だからそれに対しての報酬っていうかな,それは仕方ないんじゃないかなっていうのはあるんですよね,わりと割り切って。本当は今日はそれをしなくちゃいけないんだけど,こっちにケアして欲しいっていう人がいらっしゃればそちらに行くわけだから。」

B「何曜日の何時から何時,必ず人が来てくれるっていう安心感てすごく大きいのよ。何かあっても明日は誰かが手伝いに来てくれるって保証されてるわけでしょ。私たち無償じゃないから,有償だから。無償のボランティアとそこが違うの。私水曜日お約束したけどこれが入っちゃったからごめんなさいで済んじゃうわけね。ところが私達有償でお金いただいてるから,受けた仕事ってのは人が変わっても必ずやります。担当者が駄目な場合は人が変わりますけどいいですかって言ってちゃんと人を手配するの。そこは組織の力っていうか,責任もってやってきてるから,今までずっと。」
A「活動が継続するっていうんですか,この時はいいけど,この時はいけないよじゃなくて,お互いに契約したんだからやりましょうっていう形ですすめられるっていう利点はありますよね。」
B「保育なんて絶対ヘルパーさん来ないわけでしょ。… (子供の)具合が悪くて保育所に預けられなくてお父さんもお母さんもどうしても大事な仕事があってどうしても休みづらいとき,どうしたらいいかって場合は,私達みたいなとこしか利用できないわけじゃない。あとご近所さんに頼むとか友達に頼む。でもご近所さんに気兼ねしてとか,いろんなお礼を考えたりとかするよりは割り切ってお金でやっちゃった方がいいかなって。私達も行く方としては割り切って,手助けしているっていうかね。で利用される方は多いよ。」

 担い手の人達は「お金をもらう」ことに対して,自分の時間の拘束に対する対価,自分が担当している利用者へのケアの保証といった意味も感じている。

B「私達は比較的,安売りはしたくないって思っているタイプなんです。ケア代は,きちんとした評価でなるたけきちんといただきたいと思っています。ただ,もし自分のケアを受けるときに普通の感覚で払える金額ではおこうかなとは思ってるんです。営利目的ではないんでね。… でも,安くしてあげれば喜ばれるのはわかってるんだけど 500円ぐらいでは,あまりね。… あんまり安くは。だから自分たちの仕事の内容をそう低く評価してないってことなんです,私達自身が。」

−「この活動でちゃんとした収入が得られればいいと思いますか。」
E「そうですね,家事とか介護,介助,いわゆる女性がやってきた部分の仕事ってありますよね。それがきちんと収入という形で評価されていけば一番いいと思うんですよ。親を自分自身が介護したとしてもね,そういうものもこれから先はきちんと出てくるんじゃないかと思って。」

 この活動でのサービスの利用料の金額は,その内容にかかわらずほぼ一定であり,1時間当り 600円以上の団体が56.2%★13と半数以上を占めている。千葉県内の団体では1時間当り700〜800円のところが多い。この利用料の金額についてはどう考えているのだろうか。

D「やっぱり,自分がもしも助けてもらう立場になった時に,そんなに高いお金を払えないでしょ,人様もそうだと思うのね。いっぱいありますよサービスの会社は。だけどそういうとこ頼むとすごく高いですよね。そういうことも考えて,私達みたいなとこに頼んでみえると思うのね。だから,あんまり利益を追求できないですね。利益を追求したら,自分たちがそういう立場になったときに頼めないですもの。だからやっぱり助け合いですよ。」

 利用料の金額には,担い手の立場と受け手の立場が混在しているのがわかる。この2つの立場の折り合ったところが,1時間当り700〜800円という金額なのだろう★18。
 経済的な問題は大きく2つの問題として考えられる。一つは家族が高齢者(親)に対して負担する経済的問題,そして,ボランティアへ支払われる金銭の問題である。自分が老後になってから十分なケアを受けることができないのではないかという不安が大きい。

E「ここでも週3回来ると全部でやっぱり(1ケ月で)4万円じゃ足りないわよね。でもここにこられる方は恵まれてますよ。家族が送り迎えするわけだし,お年寄りも体が悪かったら来られないし。」

 稲毛ホワイエは無償に近い形で活動している団体である。その団体でもケアを受けられるのは,かなり状況的にも,経済的にも恵まれている立場にある人たちだという。より苦しい対応を迫られている人たちがいる。

−「将来はどのようなケアを受けたいですか。」
C「子供に見てもらえれば一番いいですよね,だけど見てもらえないだろうっていうのがまずありますよね。だから,こういうふうなシステムがあればいいなっていうのがありますけど。でも実際年金生活になった時,お金を払っていくのは大変だろうなと思うんですよ。だからそれを含めて,私としてはね,あまり高くない金額でもって(ケアの代金を)抑えているわけです。」
−「年金生活者でも苦労しないような額にしたい」
C「したいですよね,だけど,時給が低ければ人(担い手)がやっぱり集まってこないっていうのがあるんですよね。」

 「こんにちは」は有償でケアを行っている団体である。こうした活動である程度の収入が必要であると考えている団体である。もっと自分たちの活動が金銭的に評価されることを望んでいる人は少なくない。しかし,それだけのお金を利用者から受け取ることはできず,さらに自分が将来利用しようとした時の経済的負担の不安が残ったままになってしまうから経済的な利益をより多く求めることができないのである。

E「経済的な問題が入るから私はボランティアだけでやっていいとは私は思わない,私も,専門の方がいて手伝う体制が整っていればいくらでもやりますよってって言ってたんだけどそうはいかなかった。専門の人が一人でもいればその人のお給料がいるでしょう,そうじゃなければできないでしょう。」

X どこまで民間がやるのか

 1 限界

 E(ケアの依頼があっても人がいない場合は)「仕方がないからお断りするような形ですよね。だからそちら(利用者)の方大変だと思いますけど,でも仕方がなくて。……一応,ほかの団体の方を紹介するんです。そちらへちょっと相談してみて下さい。と電話があった時はお話するんですけど,たぶんそちらの方でもお断りしてるんではないかという気がします。」

 どんなニーズにもすべて対応しているのではない。この活動では,夜のケアはあまり行われていないようである。

 D(夜にケアしてほしいという人)「それはあるでしょうけど私達はそこまではね。みんな家庭の主婦をやりながらやってる人達ですから。まだ子供も小さかったりとか,そういうような人も多いのでね,夜はちょっと出来ないんです。」

 A「夜のケアっていうのは今のところ受けてないんですけど,ただこういうグループの課題なんだけど,夜のケアね,その辺がこれから民間の団体でやっていけるのかなっていうのはありますよね。自分の家庭の生活がやっぱり中心になっているから,それは限界がありますよね。」

D「(子供が)小学校の高学年ぐらいになれば出来るんじゃないかしら。それでも,小学校ですから,やっぱり夕方には家に帰ってやれるように。子供が学校に行っている間だけ活動するっていう,そういう感じですね。」

 現在介護の中心になっているのは家庭の主婦たちで,家族のための仕事があるため,仕事の時間が主に昼間と限られたものにならざるを得ない。そして主婦たちの活動の中心はやはり家庭である場合が多く,あまりフレキシブルな対応が望めず,一人当たりの活動も週に1,2回数時間程度とそんなに個人の負担を大きくすることは望めない。その担い手の主婦たちは夫の収入が安定しボランティア的活動も許されるほどのゆとりのある人たちが多いわけなのだが,それでも家庭のゆとりがなくなってくると続けることが難しくなってしまうので継続した安定を望むことはできない。
 一人暮らしの高齢者や帰りの遅い共働きの夫婦などにとっては,夕方や夜間のケアが必要となる場合が多いだろう。しかし,この活動では担い手のほとんどが主婦であるために夜のケアは出来ないという。担い手が主婦であるということが,ここでは活動の限界になってしまっている。
 有償/無償であることについて,またその金額について,様々な見方,事情があることはW−3に見た通りである。ただ,以上に述べたようなニーズに対応しようとすれば,現在の報酬の水準,その結果として担い手が特定の層の女性に限られていること(W−2)によって,限界があることは確かなようだ。ではもう一つのサービス供給主体であり,財源をもっている主体である行政について,そして行政との関係について,これらの団体はどう考えているのだろうか。

 2 行政との関係

 住民参加型在宅福祉サービスが発展してきた背景には公的な在宅福祉サービスが介護のニーズに十分に対応できていなかったという要因もある。不十分な公的な福祉サービスの現状,高齢化社会の進展,自分たちの老後の不安に対する市民による自衛策という側面が,住民参加型在宅福祉サービスの活動にはある。
 こうして,第一に,行政のサービスが不在あるいは不十分であるがゆえに,仕方なく,やむをえずやっているのだという捉え方がある。

 −「もし行政だけで高齢者のケアができれば?」
 C「そうしたら私たちもうしなくて済むわけよ。」
 −「じゃあ,行政ができないからその代わりに活動しているのですか?」
 C「そうです,だから一種の,これは,市に対しての挑戦っていうのかな,私たちこう  いうふうにやってるんだから市の方でやるべきじゃないかっていうのを,言ってるん  ですよね。」
 −「でも行政がそれを利用してしまってヘルパーを増やさないのが問題となるのでは?」
 C「そういう問題もあります。だから市の方にどういうふうにしてヘルパーを増やすか  ってことを市の方で考えていけばね。ヘルパーが増えていけば結局私たちだってこう  いう会を作らないで済むわけですから。」

 行政によるサービスが充分になされれば自分達の活動は不要になるという。だがそれとは違い,第二に,両者のサービスを質の違いとして捉え,分業というかたちに意味を認める考え方もある。

 a「基本的に在宅介護は,公的にプロが責任をもって行うべきものだと思います。低賃金で善意だけで行っていけるものではありません。今は公的なものがあまりに不完全だから,一所懸命私たちが穴を埋めておりますが,将来はきちんと公的にプロが高い賃金で行うべきものです。生きることの基本の部分は公的に支え,mental な部分や
quality の部分を市民サイド(市民感覚での意味)で我々のようなサービス団体が受けもっていけるようになるといいと思います。例えば,高齢障害者の介護に関することは公的介護者が受けもち,我々はお話相手や散歩や,時々ゆっくり一緒に買い物に出たりといったことの手助けを受けもつというふうに分担できれば良いと思います。」
i「公的機関では出来ないふれあい型のサービスを提供できたらと思っています。」
h「行政の出来ないすきまこそ大切。老人を介護者が趣味や生きがい活動で出かけたい 時にも支えるのは行政では無理。」
b「町内にいくつもの小さな集まりができてそれが連絡をとり合いながら行政の手の届 かないきめ細かいサービスが誰でも利用できるようにしたい。」

 やむをえずやっていると捉えるにせよ,分業というあり方を望むにせよ,彼らは,行政が高齢者の介護を全面的に交代してくれるとは思っていない,あるいは,行政によるサービスの水準があがっても独自の活動領域が残ると考えている。とすると,第三に,この民間の活動に対して行政がどのように関わるのがよいと考えているのか。これは,今の活動の限界をどう越えていくかということにも関係する。
g「 700円に行政がプラスしてくれたら,会の運営も楽になると思うし,会員もやりが いがあると思う。」(この団体での利用料は700円/h)

A「(行政は)お金を出してほしい。そうするとたとえばケアを受ける人が1時間 900 円のうち 500円は行政の補助で 400円は自己負担して下さいっていうのが可能になる わけですよね。」(この団体での利用料は 900円/h)

 C「人材はまあ確保できないことはないと思うんです。だけど経済的にね,」
 −「経済的に言うとヘルパーの時給が少ないという」
 C「それもあります。時給が少ないから人が来ないということになりますよね。」
 −「じゃあ,お金が出たら,それはヘルパーさんの時給とか,施設にとか。」
 C「今の助成は運営費に対する助成ではないのね。備品とか,研修費とか,そういうのに対する助成金だから。運営費自体にお金を出すということは今行政は全然してない…。だって行政自体が税金を使うわけだから,そのある団体,任意団体に,ひとつの特定の任意団体に税金を運営費として出せないでしょう。それは,例えば,公的なホームヘルプ協会を作ってその中のひとつに「こんにちは」が傘下としてはいって,それで活動していくのとはまた違うわけだから。」

 行政への主な要望は経済的援助の問題であることがわかる。これからのヘルパーの確保のためには行政がとても大きな役割を担うことになると思うし,どのようにして行政が団体とかかわっていくかが重要になるのではないか。
 福祉事務所からニーズがまわされてくることがよくあることをUで述べた。これらの団体は「行政の出来ない部分を手伝ってもいる」(g)「有償とはいえ非営利,行政の行き届かない面をカバーして余りある」(j)。
 担い手は,これからの福祉を行政と自分たちとで担っていこうとしている。「私達民間サイドと行政は対等な立場で互いに刺激し合い,協力し合い,情報交換し,連携し,いっしょに福祉をつくってゆく姿勢がのぞましいと思います。」(a)
 とすると,民間団体と行政との話し合いの場,交渉の場が必要になるだろう。また,各団体の問題点を整理し,それをもとに行政と話し合いするためにも,民間団体のネットワークが必要になってくるだろう。このところはどうなっているのか。

−「団体ごとのネットワークはあるんですか。」
 「助け合いの団体の連絡会があるんです。それとか市の方の福祉課で,講習会,研修会がこの間ありましてね。そのときに一度お声がかかるんですよ,市の方から。そういうところにいってみんなで話し合う。」
−「団体ごとのつながりを改善するとか,もっといい方向に持っていこう,とかいう考 えは。」
 「それはあるんですよ。でも,年に4回だっけかな。その連絡会があるのは,だから そこでまた,毎月っていうのはまたちょっとしんどくなっちゃうんですよね。みんな が忙しいから,だからそれはそれでいいのかなって気はしますけど。」
 今,国は公的介護保険の構想を練っている。このことについて聞いた質問についての回答をいくつかあげる。

b「どの制度でも言えることだが,人的配慮が足りない。実際に何年もやってみて制度 にみあう人材確保は絶望的な気がする。」
j「よく分からないけど国のやることに不信感がある。新しく金を集め,消費税も値上 げして,果たして期待したものが返ってくるのか。」
g「立派な「老人福祉計画」など立てても(絵に描いたもち),こういったグループに 手を差しのべることから始めていただきたいと思う。」

 税金の分配というかたちではないにせよ,保険からの支払いが,民間団体が望んでいるところの,自己負担に「プラス」される部分になる可能性,ある程度は自己負担にとって代わるものになるかもしれないわけだが,反応は冷たい。国・地方を話し合うべき相手としながらも,同時に,不信感は強い。交渉しようにも相手にしてもらえない,もらえなかったという現実もあるだろう。このことがまた,民間団体の側がまとまって行政にものを言っていくという動きになかなかつながらなくしているのでもあろう。民間団体はたしかに行政による支援を求めている。だがそれがなかなか現実化されない状況にあるようだ。

おわりに

 ボランティア活動への参加者は,わが国の国民総数の約3.5%,460万人ほど,その中で介助等のサービスをしている人は25%程度 150万人である。これに対して,例えば,堀田力氏の主催する「さわやか福祉センター」では,20年後にはボランティアの数を1200万人,団体数を5000団体以上にすることを目標としている。国民の1割がボランティアとして参加するということだが,その根拠として,寝たきりや老人性痴呆症の人々の最大値は 400万人前後に達すると予測されること,このうちの 300万人に対して行政や家族と共にボランティアが対応していくとすれば,これまでの実績からして1人に対して3〜4人のボランティアが必要となるので,1200万人という数字になる。また地域的要素を加味したところ,5000程度の団体数が必要となっている(田中尚輝[1994])。
 その理由として行政が全面的に介助を負担するには,国税負担率を現在の4割弱から7割以上に引き上げる必要があるが,これは政治的に困難であるため,ボランティアを飛躍的に増大させ,行政及びシルバーサービス事業と有機的に連係して高齢化に対応する方法しかないからだと述べている(さわやか福祉推進センター「高齢社会の将来像とボランティア活動の方策」)。
 しかし,今後20年間のうちに介助のボランティアを本当に現在の8倍程度まで増やしていくことは到底不可能であると考える。また,ボランティアの数を増やすことだけでは今後の介護に必要な人材を十分に確保できないのではないか。今の報酬水準での「有償ボランティア」も含むボランティア的なサービスを増やしていくことで,高齢者の介護はやっていけると考えるのは楽観的にすぎると思う。仮に「社会的評価」(だけ)は高まったとしても(→W−1),W−2,W−3で見た状態を変えることは難しく,X−1に見た限界がある。このように言うことは,民間団体の意義を否定するものではない。その意義を認めながら,行政が支援していくという方向が望まれている(X−2)。だがその,「連携」はまだなされてはいない。

 D「やっぱり実践するって大事なの。… こういう福祉があったらいいね,こういう社会だったらいいねって思い浮かぶことなんか,皆たいてい似たようなもんよ。家で体が弱って過ごすにはこういう手助けがあったらいいね,って思うことってみんな,大半は思いつくよ。でもその担い手になるかどうか,の人がいるかいないかだから。」

 その通りだと思う。問題は「人がいるかいないか」だ。活動している人たちはその「人」であってきたのだし,民間の団体はその「人」たちの集まりであってきた。ただ,みんなが「では,私も」にならないのは,それなりの事情がある。その状態を変えるためには,日々の活動を担うこと以外のことも,やらないとならないようなのだ。



★01 現在の高齢者人口は1700万人であり,2020年代になって3300万人を超えたところで絶対数とその率が安定的に推移すると予測されている。
★02 全国社会福祉協議会[1993:11]。全国の団体一覧として 全国社会福祉協議会[1990]があったのだが,全社協に問合せたところ,個人宅を事務所に使っているところなどもあり,迷惑がかかる可能性があるというところで,団体一覧を現在は公開していないということだった(堀越・根本編[1991:252-264]がこの1990年の一覧を用いて,団体リストを掲載している)。また,新たに調査し集計したものはないということで,現在も全国社会福祉協議会[1993]が最新のデータということになる。吉村[1993]がこの調査と過去6年間の調査の結果をまとめている。また,安立[1993]がこの調査から活動者の意識をまとめている。他に,活動者の意識調査の報告として東京都福祉局[1993]。
 東京都の団体については,77団体(純民間29,社協20,公社20,その他9)の活動の概要を収録する東京都社会福祉協議会[1994]がある。
 神奈川ワーカーズ・コレクティブ連合会[1993:27] には神奈川県内で福祉サービスを提供するワーカーズ・コレクティブ27団体のリストが掲載されている。
 千葉県の団体については,千葉県社会福祉協議会から38団体のリストをいただいた。ただ,この後にかなりの変動があったことを私達は確認している。
 これらの団体の活動について触れている文献は数多い。その一部を以下にあげる。
 雑誌の特集として『月刊福祉』76-13(1993-11)(座談会,事例報告等)。
 「福祉公社」について武智[1993],高野和良[1993],1980年に設立された東京都武蔵野市の「武蔵野福祉公社」について山本茂夫[1993]及び立岩[1995b:312]にあげられた文献。「調布ゆうあい福祉公社」についてサービスへの参加意識を調査したものとして小林[1994]。
 生活協同組合による有償家事援助活動等の福祉活動について,全国社会福祉協議会編[1986](灘神戸生協),大嶋[1992],成田[1993](「コープこうべ」の「コープくらしの助け合いの会」の活動(1983年開始)など),JAによる地域福祉活動について全国農業協同組合中央会編[1984],高野憲明[1993]。
 ワーカーズ・コレクティブによる在宅福祉サービスについて滝澤[1994][1995]。サービス生産協同組合「グループたすけあい」(横浜市・1985年4月設立)について,後藤[1988],グループたすけあい[1995]。神奈川県内の家事介護サービス・ワーカーズ・コレクティブの調査とそれを踏まえた提言として神奈川ワーカーズ・コレクティブ連合会[1993]。大阪府寝屋川市の「寝屋川市民たすけあいの会」(1977年設立)について上野谷・橋本編[1989]。「神奈川県ホームヘルプ協会」(1981年設立)について金森[1989]久場[1989]。「神戸ライフケアー協会」(1983年3月設立)について安立[1995]および立岩[1995b:312]にあげられた文献。「ボランティア労力銀行」について水島[1983][1988]。1985年に香川県高松市で始められた「まごころサービス」について兼間[1987][1992],黒田・兼間編[1989:178ー219][1990:178-227],全国組織である「日本ケアシステム協会」の活動を含め兼間[1993]。「ファミリー・サービス・クラブ」の活動について唐鎌[1991]。「暖家の家」(1989年設立・東京都町田市)について西嶋[1993]。
 「自立生活センター」の活動について,全国自立生活センター協議会運営その他のサービス小委員会[1994],立岩[1995b]。
 また杉崎・吉浦[1991]は名古屋市の「地域福祉を考える会」の調査を行ない,「住民参加型在宅福祉サービス」の限界を指摘している。
★03 全国社会福祉協議会[1993:31]。これを巡る研究報告,議論として,さわやか福祉推進センター[1993],全国社会福祉協議会・国民たすけあい介護時間貯蓄制度のあり方に関する調査研究会[1993],沢田[1994]。堀田力氏らの「さわやか福祉推進センター」が「ふれあい切符」の普及推進活動を行なっている(堀田[1993][1994],『広告』編集部[1994],等)
★04 全国社会福祉協議会[1987]
★05 全国社会福祉協議会[1993:裏表紙]。
★06 1994年度に千葉県社会福祉協議会が作成した「千葉県住民参加型在宅福祉サービス活動団体一覧」から。
★07 全国社会福祉協議会[1993:12]。
★08 1994年度に千葉県社会福祉協議会が作成した「千葉県住民参加型在宅福祉サービス活動団体一覧」から。
★09 この報告書を書くにあたって,1994年度に千葉県社協が把握していた38団体にアンケートに協力してもらった。郵送した38部のうち3部が宛先不明で戻り,回収できたのは20部であった。
★10 1994年度に千葉県社会福祉協議会が作成した「千葉県住民参加型在宅福祉サービス活動団体一覧」から。
★11 呆け老人をかかえる家族の会編[1990]他。堀越・根本編[1991:129]にこの会の支部の一覧がある。
★12 全国社会福祉協議会[1993:67]。
★13 全国社会福祉協議会[1993:25]。


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  ◆介助(介護)

REV: 20151221
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