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自立生活センターとは何か

―理念・運営・活動―


立岩 真也・石井 雅章・増田 智子・渡邊 和宏1) 1994/05/17
千葉大学文学部社会学研究室『障害者という場所――自立生活から社会を見る(1993年度社会調査実習報告書)』
発行:千葉大学部文学部社会学研究室,375p.,第1章(pp.26-38)


T 自立生活センター

 1「自立生活」/「自立生活センター」

 「自立生活」という言葉がある。言いたいことが誤解なく伝わる言葉かどうか2),ともかく障害者の社会運動の中で使われてきた用語である。
 これは,障害者が,A1.:地域の中で,2.:社会的支援を得ながら,3.:自らの選んだ生活を送ることを意味する。
 自立生活センターとは,それをサポートするために
 B:障害を持つ当事者が中心になって運営される
 C:いくつかの種類のサービスを提供する組織である
   そのサービスとは:
   権利擁護/情報提供/介助/自立生活プログラム/ピア・カウンセリング,…
  D:営利を目的とした組織ではないが,サービスは基本的に有料のものとし
  E:スタッフも有給で働いている
  F:自治体等による助成を求め,得られるところでは助成を得て活動している3)

 Aは,なぜ自立生活センターがあるのか,その理由・目的である。B・Cはその目的を果たすために誰が,何をしているのかである。D〜Fは運営のあり方に関わるものであり,現実に全ての組織がこうした形態をとっている,とれているわけではないが,Aに無関係でない,それなりの意味を持っていることを後で述べる。
 A1.〜2.:家族に厄介になりたくないと考える。それは家族の負担が大きすぎるからという理由だけからではない。施設にいたくないと考える。施設を良い施設にすればよいのか。そうではない。成人してまで家族のもとで,家族に面倒を見てもらって暮らさねばならないことはない。特別の場所として用意された施設にいなければならないことはない。そこで施設を出て,家を出て,暮らし始める4)。では誰の助けを得て生活するのか。このことが問題になる。その生活を支援するのは社会全体の責務だと考える。
 A3.:特に医療,福祉の領域では,行政の担当者,施設の職員,専門家達が主導権を握ってきた。だが,自らの暮らし方は自分で決めてよいはずだ。自らのこと,自らの生活のことは自らが一番よく知っている。こうして,専門家支配に抗し,当事者主権を主張する。
 1960年代末以降,障害者の社会運動は以上を明確に主張し,行動してきた5)。そして,A1.:施設(病院)でない場所で生活を送れるのが望ましいこと,A3.:福祉・医療サービスの利用者の自己決定が尊重されるべきこと,これらは,現実がどうなっているかはともかく,ようやく,理念としては認知されつつあると言えるかもしれない。またA2.:例えば介助(介護)を家族が担いきれないことも認識されつつある。障害者の運動が提起したものとこれらが全面的に一致しているとは言えないにしても6),彼らの主張は一定の理解を得られるようになってはきた。では具体的にどうするか。
 「自立生活センター」は,このような理念のもとに,これまで専らサービスの受け手であった側が自らサービスを提供している組織である。現状に対する批判はできる。もちろん的を得た批判だってそう簡単ではないのだが。だがさらに,彼らは現実を構築していかねばならない。組織を運営していかねばならない。理念を現実の中にどのように実現していくのか。Aの理念から,自立生活センターが,あるいは自立生活センターの位置がどのように導かれるのか。ここには多くの考えるべき課題がある。この社会の基本的な編成のされ方自体が思考の対象になる。だからこれは全く社会学的な作業なのである。しかもそれは,彼らにとって現実の中での差し迫った作業としてある。いくつかの注目すべき思考があり,重要なアイディアがある。

 2 位置

 まず,これまでの「社会福祉」を巡る思考,そして実践は,公か私かという対立軸,そして無償か有償かという対立軸を巡って動いてきた。「自分でみんなやりなさい」の反対は「すべてを公的な福祉が行なうべき」である。「お金を出して買う」の反対は「清く貧しいボランティア」である。立場は様々である。@:市場を万能とする立場,A:家族を基本とすべきだとする立場,B:政治が全ての必要をまかなうべきだとする立場,C:ボランティアに全面的な期待を寄せる立場。「自由主義者」は@を,「保守主義者」はAを,(保守的な自由主義者は@とAの組合わせ),「革新派」はBを,そして「人道主義者」はCを主張してきた。例えば,行政が直接やる=良い,(有償というと)営利企業=金儲け=悪い,でなければ「ボランティア」=良いという発想もこれらの中に位置づく。
 自立生活センター=CILはそのいずれの立場もとらない。
 D:サービスは基本的に有償のものとして捉えられる。例えば介助サービス。
 第一に,有料化しないと必要な「量」を調達することができないからである。だが,それだけでもない。第二に,契約関係のもとに置くことによって,時に頼りなく特に独善的な相手の意思に依存することなく,自分の要求をはっきり主張し(→A3.),「質」を確保しようとするという意図もある(→第17章:大石)。だがそれだけでもない。第三の理由は,「負担」のあり方,「公−私」の関係のあり方に関係する。
 サービスを行なう負担を誰に求めるのか。直接の提供者にか。つまりその者を「ボランティア」とするのか(→C)。あるいは利用者の自己負担とするのか(→@)。そのいずれでもない。社会全体がこれを担うべきであると考える(→A2.)。ただ,社会の全ての者が直接に参加することを望めない。とすると,参加への回路を開いておくと同時に,また開いておくためにも,負担できる者は税金や保険料といった形で負担し,それがサービスの提供に対する対価として支払われるかたちが最も合理的である。これが社会全体による支援(→第18章:大塚)の実現の仕方として採用される。
 しかし,それは,政府がサービスの提供まで直接担当すること(→B)を意味しない。もちろんそれは施設という場で提供されるべきものではなく(→A1.),誰からどのようなサービスを受け取るのか,その決定は利用者に委ねられるべきだと考える(→A3.)。つまり資源の供給とサービス(の提供者)についての決定を分離し,前者を政治的再分配によって確保し,後者を当事者(利用者)に委ねればよいと考える。これはサービスの提供が有償のものとして行なわれることを意味する(→D)。
 しかし個人が単独で供給された資源を利用し,サービスを利用することは難しい。ならば,そこに組織が介在すればよい。CILがその位置(の一角)を占める。ここでも,本来なら「公」が供給すべきものを仕方なく「肩代わり」しているのだという言い方もできる。実際,CILの活動もそのようなところから出発した部分がある。しかし,それだけではない。当事者こそが当事者にとって必要なものを最もよく提供できるのだという,より積極的な認識がある(→A3.,第4章:金山,第5章:小山)。ここに当事者が主体となって運営される組織の意味がある(→B・C)。資源の供給とサービスの提供と媒介のシステムが具体的にどうあればよいのか,これについては今検討が行なわれている最中である(→第5章:小山)。例えば下図も2つのパターンが示されている(まずは左側が選択されるだろう)。その中でも費用・対価に関わるどの矢印を採るのか,あるいは強調するのか,様々な選択肢がありうる。しかし,基本的な考え方ははっきりしている。
 この組織が民間の組織でありながら,その運営に対する公的な助成(→第6章:梁井・原田)を積極的に求めているのも同じ理由からである。この活動は片手間ではできない。かなりの費用がかかり,現状ではその負担を利用者に求めにくい。また,他の場所に職を見つけることができないという状況下で,組織を運営する者に相当の収入がありそれを活動に使うといったこともできない。むしろこの組織での仕事が職業としてあることを望む(→第10章:石井)。こうした現実が実際ある。しかし,CILへの支援を正当なものとして求める理由は別にある。この組織が行なっていることが社会全体による支援の一部であり,しかも当事者がこの仕事を担当するのが一番適切であるのなら,そして直接サービスの利用者にこうした組織の利用料を含めて給付することが(当面)できないというなら,その活動に対して支援がなされてよい。これが理由である。(→E・F)7)

        選択・対価                 選択          
   利用者         提供者     利用者         提供者 
         提供                  提供        
        提供・媒介               提供・媒介   
      対価 CIL 対価              CIL
    費用                          
          費用                費用    費用
                                         
         政府                  政府         
                                        
 3 「事業」の「運営」

 今回調査を行なったヒューマンケア協会(東京都八王子市)が設立されたのが1986年,この年が日本で「自立生活センター」の活動が開始された年だとされる。ただ,Cの条件を広くとった時,Aの理念を持ち,B・Cの条件を満たす組織としてこれが最初のものだとは必ずしも言えない。繰り返せば,その理念は既に自らによって獲得されていた。そして,過去・現在のあらゆる当事者組織が当事者の必要に応えようとして活動している。どこにCILであることの特徴があるのか。
 当事者主体の組織一般と「自立生活センター」との差異を,「センター」「サービス」「プログラム」「カウンセリング」といった言葉が用いられること自体から捉えることができる8)。例えば後に見る,「自立生活プログラム」や「ピア・カウンセリング」である。こうした大仰な名前が冠せられてはいなかったにしても,当事者のグループの中で,様々な助言はこれまでも行なわれてきた。参加者は,そのグループ,グループに属する者に惹かれ,自らの新しい生き方を見い出してきた。むしろそのために当事者のグループがあると言ってもよい。ただ,それをことさらに「プログラム」と銘打ち,「サービス」として提供すること自体の意味がある。
 サービスはパッケージ化されて提供される。場所,期間,料金が設定される。介助サービスでは,契約の条件が設定され,解約の条件も定められる。このサービスはこういう必要に対応しているということが予め示される。その時その時の関係の中では相手が必要な情報を持っていなかったり,濃淡やむらがあったものが,全体を見通したシリーズの中で提供される。
 このことによって利用者は一貫性・総合性を持ったサービスを受け取れる。同時に,その一部を切り取って利用することができるようになる。自分の必要に合わせて,期待するものを受け取ることができる。
 また,偶然に出来上がった人間関係やつてに頼って行なわれてきたものが,サービスの存在と内容が公開され可視化されることによって,それを必要とする全ての人に開かれたものになる。
 こうして「自立生活センター」は,見知っている人,知り合うことになった人の集まり,同じ考えを持った人達が集う場から,不特定多数の人々に対して開かれた組織になる。このことは,運営する側に明確な理念があることと背反しない。組織の運営への参加は開かれているが,それに距離をとる人がいるのであればそれはそれでもよい。例えば介助サービスだけを受けたいのならその人もまた会員となれる。入口は広くとられており,そこで利用者が何が必要なのかを考え,受け取る。提供されるものはCILの理念に沿って提供される。提供されてよいのに提供されてこなかったものを求める人に提供し,それによって各々の人が生きやすくなること,暮らしやすくなることをサポートする。その目的を果たすためにこのようなかたちが選択されるのである。それはまた,各自が各自の考えを持ち,集まりを作り,活動していくことを可能にするものでもある。9)
 そしてここでもう一つ無視できないのは,パッケージ化されること,かたちを持つこと,そして基本的にこの組織への参加の要件をサービスが必要なことだけにすることによって,外側からもそれが「事業」として認知されやすくなることである。今まで,私的関係の中でなされてきたもの,したがって無料であり,また社会的な支援,公的な助成の対象にもならなかったものが,はっきりしたかたちを持ち,「こういうサービスをやっていますから誰でも参加して下さい」と外部にも公表され,行なっていることが事業実績としてのかたちを持ち,データが集積され,それをアピールしていくことができる。このことによって,外部からの支援・助成を受けるための正当性の獲得が容易になる。
 またこれらの活動=事業を運営していくために,組織自体も規約を持ち,決定機構がある程度公式化される(以下,名称等は組織によって多少異なる)。例えば,運営の基本的な方針を決定し監督する「運営委員会」が置かれる。過半数が障害を持つ委員であることが定められている。「代表」がここから選出される。組織によっても異なるが,運営委員会が次期の運営委員を決める。会員の意見は重視されるが,会員全体の投票による人事等は行なわれていない。会員からの評価はサービスに対する評価として行なわれることになる。提供するものが不要なもの,支持を受けられないものであれば,提供量は減少し,その組織も不要とされるということである。
 「事務局」が日常業務にあたる。「事務局長」は運営委員会で選出される10) 。代表・事務局長とも障害を持つ当事者である。常勤・非常勤で働く事務局のスタッフの多くも障害をもっている。常時3〜6人くらいのスタッフが事務所にいるCILが多い。無理をしてでもスタッフの個人宅を事務所に使いたくない,組織の仕事と生活との間がはっきりしないなるからだと言う。事務所が開いている時間帯は通常の事業所と変わらないが,サービスの提供自体は事務所が開いているいないにかかわらず行なわれる。
 会員は「正会員」と「賛助会員」からなる。サービスの利用者と提供者の双方が 1,000円ほどの入会金と3,000〜5,000円程度の年会費を払い正会員として登録される。賛助会員には個人会員と団体会員があり,個人会員は年1口3,000〜5,000円,団体会員は年1口1万円程度を払い,財政面で組織の運営に協力する。
 予算規模は組織によって大きく異なるが(→第2章),自治体等からの助成があるところでは助成金がかなりの割合を占め,会費,利用料等による収入はさほどの割合を占めない。そして支出の多くはサービスの提供を行なうスタッフ,事務局で働くスタッフの人件費となる。このことについては1に述べた。助成がない場合にはスタッフを有給の職員とすることはできない。実際そのような組織も多く,また現在では職員に給料を払えているところでも自主財源にだけ頼ってきた時期にはそうだった。

U 活動

 1 権利の擁護

 先に,情報提供・権利擁護運動・介助サービス…と並列したが,これはあまり適切でないかもしれない。例えば,介助サービスの媒介活動を行ない介助料を支給する制度を実際に使えるようにすること,その前にその制度についての情報を提供すること等々は,権利擁護活動の一環だと言える。そして,例えば介助者の紹介(→2)は最も重要な情報提供活動であり,それは自立生活プログラム(→3)で行なわれる情報提供についても同様である。したがって,権利擁護という言葉を大きく捉えるなら,そのための活動の中に情報提供活動があり,そして情報提供を大きな部分として含む,2以下に紹介する個々のサービス提供活動があると言うべきだろう。
 もちろん,教育や就労その他の多くの場面で,障害者の権利を擁護するために,国・自治体や企業との交渉,場合によっては裁判闘争を行なわねばならないことがある。全国的な規模での運動や,個別の課題に大きな力を注がねばならない問題については,全国的な運動組織がこれを担ってきた。あるいはその時々に応じて運動体が組織されてきた。実際,CILの運営にあたる人の多くも,こうした様々な活動を担ったきたし,現在も担っているが,CIL自体は,少なくとも現在,こうした運動の主体そのものではない。運営にあたっている人達も,むしろ課題によっては組織を分ける方が有効だと考えているようだ。ただ,両者が無関係であると考えているわけでもない。例えば自立生活プログラムは,障害をもつ人が発言すべきことを発言できるための,時には組織を作り運営していけるようになるための場であるとも捉えられる。
 CILは,日常の生活の中の個々の問題に対応する。例えば,親元を離れ一人で暮らし始めようとする時に,住む場所を探すのはとても難しい。この過程につきあい,交渉につきあい,アドバイスをする。その人が本来なら行政から受け取れるはずのものを教え,窓口がそれを渋ることがあれば,その場面に立ち合う。これらも3に述べるプログラムの一種「個別プログラム」として位置づけられることがある。単にサービスの受給権が名目的に認められているだけでなく,行政の不手際に抗議しそれを改めさせる活動自体が積極的に社会的に保障されるべき権利としてあるのだと彼らは考える。

 2 介助 

 CILの仕事は利用者と介助者の間を媒介する仕事,コーディネイトの仕事である。今回調査した3団体のシステムはほぼ同じである。ここでは主にヒューマンケア協会を例にとる。
 介助の利用者と介助者を会員として登録する。市の広報や新聞にも記事を載せてもらったりして会員をつのる。介助者の方が得にくいから,駅前や大学でビラを配ったりして募集活動をすることもある。
 利用者と介助者の両方が入会金 1,000円と年会費 3,000円を払う。介助サービスは有償。CILによって額が設定される。今回調査した団体では時間あたり800〜1,000円,夜間,早朝,休日については別料金としているところも多くヒューマンケア協会では 880円としている(他の時間帯は 800円)。CILは利用者,介助者の双方から手数料50円ほどを払ってもらう。800円という設定であれば,850円を利用会員が支払い, 750円が介助会員の手元に残り,100円がCILの事業収入ということになる。
 介助の依頼があると,まず事務所のコーディネイターがその人の家を直接訪問する。自助具の利用状況や住宅の改造の実態をチェックし,公的介助の利用状況や依頼の内容を詳しく聞いてくる。次に登録している介助者の中から近くに住み依頼内容に合う介助者を選定し,利用者宅で面談する。
 利用者は3回まで相手を選べ,介助者も同じ権利を有する。両者の間で合意が成立すると,CILの立合いのもとに3者で介助契約書を作成する。そこには介助の日時,内容,条件などが記される。
 月末にはコーディネイターが利用者宅に集金に行き,その際介助者に対する苦情などがあれば聞く。介助者が翌月事務所に介助料を受け取りにきた時に利用者に対する苦情等を聞き,双方の間に立って調整する。
 概略が下図のようになる(金額は1994年5月現在の自立生活センター・立川の例)。
                           
                対価 ・1,000/H       
            利用者          介助者 
                  介助        
                媒介   媒介     
            手数料        手数料  
             ・60/H   CIL  ・60/H     
                           
                                        
 ただ,先に見たように,料金は利用者から介助者に直接支払われるのではなく,いったんCILを経由する。これは合衆国のCILで採られている方法ではなく11) ,有償で介助サービスを提供する日本の非営利民間組織の方法に近い。ただ,CILがこれらの民間組織とも違うのは,CILが,この介助という仕事を時間の空いた主婦の社会参加活動とは捉えないことである。それではまず男性による介助,日中以外の時間の介助といった必要が満たせない。より広い範囲の人がこの活動に参加できるためにも,これがそれなりの対価の得られる仕事でなければならないと考えている。むろん利用者が払えない額にすることはできないのだが,時間当たりの単価を低く押さえようとは考えない。また,いくつかのCILでは,緊急時あるいは長時間の介助の必要に対応するために,要員を確保している,あるいは別にスタッフを置いている,フルタイムで働く介助者を一定の割合で入れている。むしろフルタイムの介助者による介助を主にしているCILもある。12)

 3 自立生活プログラム

 現在多くの障害者は,施設や家庭の中で生活している。しかし,施設職員や家族によって保護された生活を長期間送ることは,障害者の生活力(生活技術)の会得の大きな妨げとなる。したがって,こういった場所から出て生活しようとする者にとって,生活力の会得がさし当たっての大きな課題となるのである。この自立生活における生活力の会得を目標としてCILが企画・実施しているのが自立生活プログラムである(ILPと略される,自立生活技能プログラムと呼ばれることもある)。これは,既に自立生活の技術に熟達した障害者がリーダーとなり,これから自立生活に踏み出そうとする障害者が受講するという形で行われる。この障害者にとっての生活力とは,大きく分けて二つの要素からなっている。まず一つが,健常者にとっての生活力と同様のもの,つまり,金銭管理や買い物,家事といったものである。もう一つは,障害を持つが故に必要なもの,例えば,介助者の探し方,扱い方,また公的援助の受け方等である。特に後者について,当事者(障害者)団体であるCILがこのプログラムを企画・実施していることの意義は大きい。何故なら,これを実施している人達は,いわば,自立生活の先輩に当たる障害者たちであり,彼らが「日常生活の中で試行錯誤しながら取拾選択され蓄えられた(障害者として生きるための)生活技術や生活情報は,これから自立生活に踏み出そうとする新人達にとっては何よりも貴重な生活資源となる」13) からである。
 それでは,具体的に自立生活プログラムではどのようなことが行われているのだろうか。ヒューマンケア協会発行による『自立生活プログラムマニュアル』14) の目次からその概要を読んでいこう。第1章は「目標設定」。自立生活の目標を定める。第2章は「自己認知」。障害の受容と社会の関係性を明らかにする。障害を持っていても出来る事と出来ない事を自分自身で確認する。第3章は「健康管理と緊急事態」について。第4章では「介助について」だ。必要な介助の把握とそれによる介助者の獲得と関係作りのためのプログラムである。第5章は「家族関係」,第6章は「金銭管理」,第7章では「居住」,第8章で「献立と買い物と調理」。成人になっても自分でお金を払い物を買ったことのない障害者も多い。第9章は「性について」。第10章「社交と情報」が最後にくる。これらの項目について,必要に応じてワークシートで情報を整理したり,ロールプレイやフィールドトリップで実践することによって,受講者は自立生活の実際を理解し,生活技術を会得していくのである。
 「ロールプレイ」とは,実際の生活の中でのある場面を設定して,その場面の配役を演じることで,問題点や障害を明らかにしていくことである。例えば,よくある介助者とのトラブルの状況をシナリオとして用意し,それを受講者が演じてみるのである。「フィールドトリップ」とは,例えば,実際に外出し,外出先で必要に応じて介助者を見つけたり,電車に乗ったり,買い物をしたり,といったことを受講者に体験させるものである。こうしたことを繰り返し,実際の自立生活をシュミレイトしていくのである。
 また,自立生活プログラムの役割は,実際の生活力を身に付けることだけではない。受講者と同じように障害をもつ者がリーダーとなって実施し,彼らの生活様式を提示することによって,障害を持つ受講者自身の中に,自分にとっても実現可能なひとつの生活のモデルを与えるという役割も果たすのである。これまで障害者は,健常者の生活様式しかモデルとして持つことが出来ず,それが自分にとって実現不可能であれば,自立した生活は出来ないと判断してきた。しかし,健常者の生活をまねるのではなく,障害者として独自な生活様式をとることで自立した生活が可能になる,ということを知るのである。

 4 ピア・カウンセリング

 「障害を持つ者は「障害」をマイナスのイメージとして持っていることが多い。障害に基づく悲しく痛ましい経験が過去に積み重ねられているためである。……これらの状況と情報の不足が,障害者の中に防衛的で消極的な思考パターンを作り出している。」15)
 このことに加えて,健常者の生活をモデル,目標とする「健常者並み志向」と,それを実現できないことからくる自己卑下や無力感は,自立生活を送る上で,そして,自立生活へ踏み出す上での大きな妨げとなる。自立した生活を目指す障害者を,こういった自己イメージ,志向パターン,感情から解放することを目的にして,障害者同士で相互に行われるカウンセリングが「ピア・カウンセリング」(ピア・カンと略すことがある)である。
 ピア・カウンセリングは,アメリカに端を発する,いわゆる「自助グループ運動」の中で始まった方法である。ピア peer というのは,「仲間」,つまり,同じような状況を持った人達,同じ立場に立った人達という意味である。CILで行われるピア・カウンセリングの「ピア」は,同じように障害を持った人達という意味なのである。
 実際にピア・カウンセリングはどのように行われているのだろうか。ここではその具体的な実施のされ方と,ルールについて述べる。まずは具体的な実施のされ方であるが,これには大きく分けて「ピア・カウンセリング集中講座」「長期講座」などと呼ばれるものと,「個別カウンセリング」の二つの形態がある。
 「ピア・カウンセリング集中講座」は,ピア・カウンセリングの技法や自立生活の技術に熟達した者がリーダーとなり,数名の受講者に対して,その理論や技法を講義したり,実習したりするものである。これは元来ピア・カウンセラー(リーダー)の養成を主目的とするものだが,参加者へのカウンセリング効果も持っている。3日〜5日間,連続して行なわれる。2泊3日,3泊4日というように泊りがけで行なわれる場合も多い。「長期講座」も同様の趣旨のもので,週1回,10〜12回のシリーズで行なわれる。初めてこのカウンセリングを体験する人達が参加する講座と,既に一定の経験を積んだ人達のための講座を分けて行なわれる場合もある。
 「個別カウンセリング」は,クライエントがCIL等のピア・カウンセラーに依頼して行われる場合が多い。またこの「個別カウンセリング」は,CILによってはカウンセリングというより「個別相談」といった要素の強い場合もある。
 次にルールである。ピア・カウンセリングにはいくつかの重要なルールに従って行われるのである。一つは,このカウンセリングは相互になされるということである。カウンセラーとクライエントという立場に固着せず,一定時間がきたら役割を交替し,共有した時間を半分ずつ分け合うことで,相互にカウンセリングし合う。そうすることで,カウンセリングの効果が双方にもたらされるのである。例えば1時から2時までカウンセリングをしましょうということになったら,最初の30分はAさんがカウンセラーでBさんがクライエント,残りの30分は立場を逆にしてAさんがクライエントでBさんがカウンセラーになるというのがルールとなる。もう一つのルールは,カウンセリング全般にわたって最も基本となることである。つまり,相手の話をよく聞くこと,それから相手を絶対に否定しないということである。また,例えば相手に悩みごとがあるような場合でも,アドバイスや意見をはさむことはルール違反である。そうではなくて,その人自身が自分で悩みの原因や解決策を見つけだすようにサポートしていくという方法がとられねばならないのである。こういった実施のされ方やルールによって,過去から現在にわたって積み重なった悲しく痛ましい経験や感情を吐き出すことで,障害に対する否定的なイメージをぬぐい去り,障害を持つありのままの自分をそのまま受容,肯定できるようになるとされている。
 また,相互にカウンセリングがなされるといっても,ピア・カウンセラーは多くの場合自立生活における先輩であり,クライエントのおかれているような段階(例えば,自己卑下してしまっている段階など)を相対的に乗り越えてきているのだから,クライエントにとって,そういった人からの心理的情緒的サポートは大きな支えとなるのである。


V 自立生活センター協議会(JIL)

 1 目的/組織

 1991年11月,「全国自立生活センター協議会」(JIL=ジル)が結成されて活動を始めた16) 。この組織が目指すのは,「自立生活センターの設立,提携,制度化」(規約第3条「目的」)である。センターの設立と運営を最初から完全に自前で行なうのは難しい。既に活動している団体から情報を得たり,人的な交流を行なうことによってそれをいくらかでも容易にすることができる。また,既に活動を始めている場合でも,相互の情報の交換等は有益である。自らも取り入れ使うことのできるやり方を他のCILがもっているかもしれない。自治体による助成等についての情報を交換し,交渉などに役立てることもできる。また問題を共有し,討議することの中から解決策を見い出せることもあるだろう。
 JILは団体を構成員とする協議会である。会員は正会員と準会員と未来会員からなる。
「正会員」は以下の5つの条件を満たす団体である。これはJILによる「自立生活センター」の定義でもある。
 1.所長(運営責任者)と事務局長(実施責任者)は障害者。
 2.運営委員の過半数は障害者。
 3.権利擁護と情報提供の基本サービスの他に介助,住宅,ピア・カウンセリング,自   立生活技能プログラムの中から二つ以上のサービスを不特定多数に提供している。
 4.会費が納入できる。
 5.障害種別を問わないサービスの提供。                     年会費5万円だが,公的な助成を受けていない団体については減額される。
 「準会員」は3の中で1つ以上のサービスを現に行っているか,近々行う具体的な計画がある団体。年会費は1万円。
 「未来会員」は,将来自立生活センターの活動を行うことを志向する団体。年会費は3千円。この基準をもとに各団体がどれを選ぶか自己申告することになっており,実質的には正会員の要件を満たしていても未来会員になっているところもある。
 こうして3種あるのは,そして3番目のものには「未来会員」という奇抜な名がつけられているのは,自立生活センターが自立生活センターである条件をはっきりさせながらも,構成団体を出来るだけ広げ,これから本格的な活動を始めようという団体に対して積極的な支援を行おうという意図からである。総会での議決権等に差はない。他に,JILの主旨に賛同して財政的な支援を行う個人または団体を「賛助会員」としている。個人会費は年間1口5千円,団体は3ランクあって,1口年30万円・5万円・1万円である。
 当初17団体だった会員団体は,1994年4月現在,正会員16団体(都内7団体),凖会員6団体(都内2団体),未来会員18団体(都内4団体),計40団体(都内13団体)になっている。東京都内の団体が相対的に多い。未来会員が多く,その大部分はJIL結成後に加盟している。これから活動を本格的に始めようという団体がこの協議会を利用しようという志向が強いこと,JILの側も活動の開始,活動の初期の段階の支援に力を入れていることがわかる(加盟団体の一覧は報告書末尾資料V,加盟団体数の推移等は第2章)。
 「協議員」は加盟団体から1名,年に1回「協議員総会」がある。「常任委員」は15名以内,一般常任委員は正会員の推薦する者の中から協議員総会によって選任されるが,一般常任委員の多数決で2名以内の特別常任委員を委嘱することが認められる。「常任委員会」により,代表1名,副代表2名,事務局長1名,監査役1名の役員が選出される。常任委員会は3月に1回程度開催されている。17)
 日常的な事務処理の他,問い合せへの応対,広報・宣伝活動は,事務局が対応している。常勤と非常勤,合わせて5人程のスタッフがいる。事務所に常時いるのは2人くらい。
 会員には機関紙『I.L.EXPRESS』 が送付される(購読だけだと年3千円)。各センターの活動を取材した報告や,会合などでなされた報告・議論等が掲載されている。
 ただ,こうした会費,機関紙の購読料で財政を維持していくのは難しい。様々な事業助成,研究助成に応募し,助成を受けそれを活動資金の一部にしている。こうした助成を受けるための企画書,受けた後の報告書作りも仕事のそれなりの部分を占める。

 2 活動

 1992年の総会で小委員会を置くことが決定され,活動が夏以降開始された。現在,4つの小委員会がある。実質的な活動のかなりの部分がこの小委員会によって行われている。
 「介助サービス小委員会」では,コーディネイター会議を開き各自立生活センターでコーディネイトを担当しているスタッフが集まって意見交換をしたり,各CILで介助者研修会を開催するときに,他のCILから講師を派遣するといったことを仕事としている。また,加盟CILの介助サービスに関する実態調査も実施している。介助サービスを開始しようとする団体に対して,講師の派遣から始まり,サービスの開始と運営を具体的に支援する活動を行っている。
 「自立生活プログラム小委員会」では,プログラムの実践報告集作りや,リーダーの養成,また,各CILに出向いてプログラム実施援助事業などを行っている。
 「ピア・カウンセリング小委員会」は,全国各地で開かれるピア・カウンセリング集中講座にリーダーを派遣したり,サポートグループを作ってピア・カウンセリング技術の研修を行っている。
 「運営とその他のサービス小委員会」では,自立生活センター設立・運営に関する調査を実施して,設立のためのマニュアル作りを行なっている。また各地からのセンター設立に関する問い合わせに応じ,それをサポートしている。
 「協議員総会」も単にJILの活動方針を決める場というだけではない。むしろ,各加盟団体が種々のテーマについて報告し議論しあう場となっている。プレ調査と称して学生4人が行き介助をして帰ってきたのが1993年6月に東京で開かれた総会だった(1992年度の総会は名古屋で開催)。また「所長セミナー」と称する会合もある。ここではCILの運営に関してかなり立ち入った部分,細かな部分に渡る情報提供,交換が行なわれている。
 特に全国的に見る時,CILは現在,これからいくつもが誕生しようとする時期,そしていくつかが誕生してまだまもない時期にある。当面は,組織の誕生と初期の活動を支援していくことが大きな仕事としてあるだろう。また,種々のサービスの提供の方法についても議論が続けられ,その改良がはかられていくはずである。Tで,この活動が,障害を持つ人に対する政府による(直接的なサービスの供給ではなくそのための)資源の給付,そして(資源をいったん全て利用者に渡してしまうという大きな改革をしないとすれば)こうした組織に対する社会的給付の拡大とともにあることを述べた。全国的にみた場合に,こうした制度は今全く存在しない(→第5章:小山,第6章:梁井・原田)。この場面でも,JILが積極的な提案をし,行動を組織しなければならない時が来るかもしれない。



1) TとU−1を立岩,U−2を石井と立岩,U−3・4を渡邊と増田,Vを石井と立岩 が執筆した。
2) 「健全者にとっての「自立」とは何か。……われわれの日常実感で言えば「自分ひとりの力で,どれだけのことができるか=自立度」ということである。……
 世間から「自立できない」と思われている人による「自立宣言」は,この発想だけでも健全者社会への痛烈な皮肉が効いていておもしろい。しかも,ここ15年間の障害者による自立運動の地道な実践は,確実に地域社会に根づきはじめた。……障害者の自立とは,自分のできないことや苦手なことは,他者の力を借りるのである。」
  (牧口[1993:227])
 自立生活(センター)に関する最近の重要な文献として,上記の文章も収録する定藤・ 岡本・北野編[1993],実践例も豊富に紹介する定藤・北野・中西編[1993]がある。
3) 例えば,ヒューマンケア協会の「運営の理念」は以下のようなものである。
 1.これまで,福祉サービスの受け手であった障害者が,サービスの担い手となり,障   害の区別なく,老人を含む,全てのハンディキャップ者にサービスを提供する。
 2.有料のサービスを提供するために企業的な運営手法を取り入れ,職員も全て有給と   し,障害者の新たな職域作りをめざす。
 3.自立生活は自らの生活をコントロールすることであり,意志決定,目標決定などを,   自らできる障害者を育てる。
 4.障害者が地域で自立生活をおくれるよう,以下のサービスを提供する。
    @介助サービス A自立生活プログラム Bピアカウンセリングプログラム
    C権利擁護運動
4) 障害者と家族との関係について岡原[1990],施設についてGoffman[1961=1984], 障害者による施設に対する批判について尾中[1990]。
5) 立岩[1990a]で,限られた範囲についてではあるが,その歴史を追っている。
6) A1.〜A2.:通常「在宅福祉」と呼ばれるものは,結局,家族を中心とし,家族を補完する福祉である。そして,この補完も家族では担いきれないという「量」の不足を理由とするものである。基本的な発想が異なっている。A3.:彼らが主張したのは単純な「自己決定」の擁護などではない。だがこれらについてここで詳しく論ずる余裕はない。前者について立岩[1992d],後者について立岩[1994c]で考察している。
7) こうした地点に至る試行の経過について立岩[1990b][1990c]。こうした立場から 「福祉」に関わるシステムの全面的な再編成を提案したものとしてヒューマンケア協会 [1994],その一部の紹介として立岩[1994b]。
8) この自立生活センターという言葉自体,Center for Independent Living(CIL) の訳語であり,実際,その運営にあたっては,合衆国のセンターの運営に学ぶところも 多かった。横文字が多いのはこのことにもよる。合衆国での運動とそれが日本に与えた 影響について関連文献を含めごく簡単に紹介しているものとして立岩[1990a:70-74], センターの運営等についてはヒューマンケア協会[1990],中西[1991b],他。
9) 2で,この組織の活動が資源の社会的供給とともにあるべきことが主張されていると述べた。組織を運営する人達の多くはこうした場面で発言し行動しているが,組織としてどのように関わるのか。CILが作ってきた方法論からは,例えば会員の要件としてこうした行動への参加・動員が求められることはないはずである。サービスの提供そのものが資源の社会的な供給を要求するはずだとCILは考える。また現在・将来のその供給を有効なもの,人が実際に使えるものにするためにCILは活動する。ただ,CIL,特に全国的な制度を求める場合にはその全国組織(→V)が,会員の利害,必要を社会に訴えていくことは当然考えられる。本章の最後でこのことを述べた。これまではこうした活動は別の組織が担ってきた(東京都内の在宅障害者の会(在障会)や,全国公的介護保障要求者組合(→第5章:小山))。なお具体的な要求行動ではないが,ヒューマンケア協会[1994]はこの問題に関わる基本的な立場を提示する試みである。
10) 以上は自立生活センター・立川の場合。ヒューマンケア協会も同様。町田ヒューマン ネットワークの運営方法は少し違うが基本的な考え方は変わらない。
11) 合衆国のCILが行なうのは,利用者・介助者の双方の名簿をもち,それを双方に提供することである。契約,契約の後のことは基本的に当事者達にまかせられる(ただ,日本のCILでも,CILの役割が大きくなり過ぎると利用者の主体性が侵害されはしないかという議論がある)。また,高齢者の必要には対応していないのが一般的のようである。これに対して,日本のCILの多くは高齢者に対してもサービスを提供しており,注3に見たようにそのことをはっきりと明示している組織もある。
12) 実情を調査していないので詳しくはわからないが,機関誌によれば,埼玉県大宮市の 「虹の会」(「JIL」の「未来会員」→V)がこうしたシステムを採用している。
13) 石川[1992:96]。他に考察として岡原・立岩[1990],紹介として立岩[1992c],
 1992年前半までの全国での実施状況(ピア・カウンセリング講座も含む)をまとめたも のとして立岩[1992b]。
14) 安積編[1989]。その英語版としてヒューマンケア協会[1993]。スタッフを派遣し このマニュアルを用いて1994年1月にフィリピンで行った自立生活プログラムの報告と して中西[1994]。紹介・調査報告として,全国自立生活センター協議会自立生活プロ グラム小委員会[1993]。
15) 中西[1992a:16]。ピア・カウンセリングについての研究報告書としてヒューマンケア協会[1992],紹介として野上[1993]。講座の報告書としてヒューマンケア協会[1988b][1989][1991a],町田ヒューマンネットワーク[1990],'91広島ピア・カウンセリング集中講座実行委員会[1991],他。
16) 紹介として中西[1992b],大熊[1992],立岩[1993a],斎藤[1993],等。
17) 1993〜1994年度の代表は山田昭義(AJU車いすセンター),副代表は樋口恵子(町田ヒューマンネットワーク)と高橋修(自立生活センター・立川),事務局長は中西正司(ヒューマンケア協会)。私達が調査した3団体のメンバーが活躍している。





自立生活センター  ◇この報告書の目次へ  ◇立岩 真也
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