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『京都市立松原中学校・辻範子教諭支援に関する要望書(衆議院議員・石毛えい子宛 1998年1月18日)』

大葉 利夫 1998

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last update: 20200320


大葉利夫,1998a,『京都市立松原中学校・辻範子教諭支援に関する要望書(衆議院議員・石毛えい子宛 1998年1月18日)』.
1998年1月18日

衆議院議員
石毛金英子 先生
              「差無生」運動推進協議会会長
              「障碍」を持つ教師と共に・連絡協議会代表
                大葉利夫

      京都市立松原中学校・
      辻範子教諭支援に関する
              要望書

 この非常事態の中で、私が思うように動く事が出来ません。当該の危険を思えば、残念でなりません。ただこのような状況の中で、現行制度に縛られる官僚とは違い、その時代の中でその時代にふさわしい新制度の立法権と現行制度と新制度の歪みの把握とその是正を行なう事を職務とする権利を持っておられる国会議員の石毛先生に昨年12月にお会い出来、当該の辻教諭や私達の立場をご理解頂き、事態打開へのご協力をご多忙中でありながらして頂ける事をお約束して頂けた事は誠に力強く幸いであります。
 京都市教委や国会議員の山元先生をはじめとする議員の方々への働きかけを早急に行なって頂けた事は、私達の期待を上回る先生の熱意の現れであり、感謝の念に絶えません。方向性としては、山元先生が滋賀県の事務所から市教委へこれまた早急にご連絡頂いた時の山元先生の市教委への働きかけの内容にすべてが尽くされております。
 すなわち「市教委は当該の服務違反と言うが、当該が怠慢でパチンコ屋でパチンコをしている訳ではない。当該にとっては当該は障碍を持つのであるから障碍と服務を区別する事は出来ない。当該の持ち時間を減らす条件作りをして、当該を職場に戻す事。それまでは拙速な免職等の処分をする事は無いように」(山元先生の話の骨子を要約)に尽くされております。現実にその方向で石毛先生、山元先生の動きを信じ、私達は期待と望みを大きく抱く毎日となりました。ところが、その最中、市教委側のあまりにも先生方の誠意ある行動を踏みにじる動きや姿勢、簡単に可能性が見えて来ない中で既に長期化している中での心身の疲労・負担がピークに達していた当該の辻範子教諭が倒れてしまいました。状況としてはここ暫く起こる間隔が長く軽かった不整脈の発作が頻発し、かなりの危険度に身体的になっている事。また精神的にも不安定な状況があり、本人の言動の「私は犠牲者。私は間違った事はしていない。市教委が94年復帰の時から他の都道府県のように、会の人達からのノーマライゼーションの理念を聞いてそれを無視せず、私の持ち時間を減らす講師配当をしていれば生徒・保護者・同僚・会の人達みんなに迷惑をかけないで済んでいた。私が倒れた後、それではまずいと考え、やっと会の話を聞き入れ、後手後手の対応しかして来なかった。それらこれら起きた問題を市教委の責任ではなく、私や会の人達の責任にする事はひど過ぎる」までは、私や先生方の妥当だと理解して頂ける正常な内容でありますが、「もし私をこのまま市教委が免職に追い込むならば、私や他の同じような立場の当該のために、障碍を持つ者に対するひどい市教委のやり方を世の中に明らかにすると共に、二度とこのような事をさせないために焼身自殺をする」が当該の友人に対して発している言動は、思いはわかるものの、冷静に市教委の対応の遅れとまずさを正し、私達や先生方が求めている働ける条件を確保して職場に戻す事とは違い、相当危険な状況にあると判断するしかありません。少なくとも当該の際立った言動は、私も動けない状況下の中では、友人に見守ってもらうと共に、その状況報告を聞いた中での判断は、今すぐそれを実行に移したり、それだけを考え続けているとは思われませんが。当面条件を確保しての職場復帰を今は諦め、取り敢えず京都の主治医の所に行けない状況の中では、信頼出来る医師に様々な状況を含め相談し、休養に専念する事が、今は必要だと判断するより道は無いようです。当該の心身の安定の回復を待つ中で、当該の職業的身分の確保と当該の働ける条件作りを当該に代わり、先生方にお願いする事が最善であり、またそれ以外の方法は考えても思い当たるものが見い出せません。私も当該として厳しい立場に置かれておりますが、少しでも先生方の当該支援への動きに多少でも力が出せればと願っています。
 思いとしては様々あります。私の時もそうでしたが、元々組合がしっかり取り組んでいれば(94年8月段階)、障碍を持つ私達が弱い立場でなく対等に主張出来る立場であれば、しかるべき所で弱い立場である私達の事を取り組んでくれる所があれば、こんな苦しみも無いし、会もいらないのに。文部省が都道府県委せにしていなければ、市教委が学校委せにしていなければ、現場の管理職がしっかりしていれば。最近では多忙中の小林あきろう先生が、8月から当該の給料が止まっている中で、9月12日以降この問題について一か月も市教委との仲立ちを放置せずにいてくれれば、文部省も市教委も都合によって個人の情報について話す相手を巧妙に使い分ける事が無ければ、文部省がある時は上から全国に命令を下す事を、今回も行なってくれていれば。しかし今は危機迫る状況の中で当該をダウンさせてしまった支援側としては、乗り切りに最善を尽くすしかありません。とにかく信頼出来る医者に当該の休養の診断書を書いてもらい、それを確実に市教委に届ける事。先生方のお力を信じる事のみです。どうか当該のため、よろしくお願い致します。




*作成:安田 智博
UP: 20200320 REV:
障害学 全文掲載
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