「声明」
社団法人日本精神病院協会 1984年04月02日
last update: 20141006
精神病院倫理の高揚は、日本精神病院協会が掲げる事業の最重点事項であり、その基盤の上に立って、精神医療を実践することを会員に協力に要望してきた。又、各会員も、それを根幹的心情として病院の管理運営に当たってきた。 にも拘らず、社会的に大きな疑惑をいだかせた今回の報徳会・宇都宮病院問題はまことに遺憾である。
日本精神病院協会は、問題発生以来、栃木県支部、栃木県精神衛生協会と協力して、種々調査検討してきたが、当該病院における精神医療は、現今の一般的精神医療水準とは著しく隔絶するものであると認めざるを得ない。
栃木県精神衛生協会にあっては、検討委員会を設けて、具体的な改善対策を目下鋭意検討中であり、早急に成案を得て県行政当局、当該病院に申し入れることにしている。当協会は、その検討委員会に全面的に協力し、その具体化推進のために努める用意がある。
報徳会・宇都宮病院は、今回の問題が、日本の精神科医に甚大な衝撃を与えたこと、特に民間精神病院全体へ計り知れない偏見と疑念をもたらしたことを深く陳謝しなければならない。そのために何よりも先ず、現に入院中の精神障害者に対し適切妥当な医療を保障できるよう、過去の病院運営方策並びに体制を、あらゆる困難を排しても速やかに改善することが責務であることを銘記済め気である。
日本精神病院協会は、国民の期待にこたえるため、協会の総力をあげて、尚一層医の倫理の確立と精神医療の向上に努めることを表明する。
右声明する。
昭和五九年四月二日
社団法人 日本精神病院協会
*作成:仲 アサヨ