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「抗議と要求書」

宇都宮病院を糾弾する栃木県連絡会議 19841024

last update:20150505
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抗議と要求書

1984年10月24日
栃木県知事 船田譲 殿
栃木県衛生環境部部長 鈴木忠義 殿
宇都宮病院を糾弾する栃木県連絡会議
(連絡先、栃木県小山市上烏谷861‐1 部落解放同盟栃木県連合会)

 私達、宇都宮病院を糾弾する栃木県連絡会議は十月五日付け、栃木県行政からの回答を受けとった。しかし、これは私達の要求を全く踏みにじったものである。私達は行政に対する不信と怒りを押えることができない。
 今、宇都宮病院の暴挙に引き続いて県下に於も、聖十字病院、菊池病院で同様の差別支配、暴力支配が明らかにされてきている。文字通り、これらこそ県下の差別に貫かれた精神病院支配の「氷山の一角」にほかならない。
 そうした現実の中で、とりわけ、差別的、欺瞞的事態収拾の他方での、再度の交渉拒否は、再び、「病者」の訴え、要求を圧殺して、精神衛生行政に踏み出すものとして、これを許すことはできない。
 私達は、交渉要求をはじめとする十.五回答に強く抗議すると共に、改めて次の諸点について交渉を要求する。尚、回答は早急に文書をもって行うことをあわせて要求する。
要求
1.栃木県は、宇都宮病院での「病者」差別虐殺、暴力支配を容認し、積極的に支えてきた行政責任を認め、謝罪せよ。
1.八三年度精神衛生実態調査の強化を謝罪し、全ての調査票を破棄せよ。
1.全ての精神病院、施設での以下の点を実現し、「病者」の人権を保障せよ。
(1)、「病者」の面会、通信の自由
(2)、全ての病棟への公衆電話の設置
(3)、弁護人依頼権の保障
(4)、入退院の自由と、病院、施設の開放化
1.宇都宮病院の理事会再編問題、とりわけ石川文之進と根深く癒着する武村信義の宇都宮病院院長就任の動きに対する栃木県の見解と態度を明らかにせよ。
1.宇都宮病院の精神衛生法による指定を取り消せ。
以上


*作成:桐原 尚之
UP:20150430 REV: 20150505
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