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「7.29集会抗議要求の回答」

医療法人報徳会宇都宮病院長 平畑 富次郎 19840920

last update:20150505
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7.29集会抗議要求の回答
 去る7月29日の貴会の集会抗議と要求について回答します。
 現在、新院長平畑以下新体制のもと、一億専心、患者の人権擁護と早期治療退院を最優先に、併せて医療体制のもと、一億専心、患者の人権擁護と早期治療退院を最優先に、併せて医療体制の■進的整備確立のため日夜努力を重ねているところでありますが、以下宇都宮病院の改善目標と現況、域は向後の見通しについて挙げます。
1.患者の人権擁護
 患者の人権を尊重・擁護することは言を俟たないところでありますが、改善点挙げれば、
(1).入院決定については、その要否の判断は慎重に、同意者が親権者以外の場合は必ず裁判所の選任を受けております。
(2).日常の面会については、
ア.開放病棟では、面会場所の指定もなく自由
イ.閉鎖病棟では、設定された面会所ではありますが、病棟側からの立会もなく個人の自由と秘密等は護られています。
ウ.通信の自由も、手紙の検閲、制限もなく電話も自由です。閉鎖病棟については、赤電話等の設置は諸般の制約で困難ではありますが患者側よりの申出により病院電話機からではありますが自由に外部との通話もできております。
エ.入院中の患者審査についても、精神衛生法37条に基き全員の実地審査が着々と進捗しております。
2.医療態勢の確立
ア.医師及び看護婦(士)については来年三月には現准看護学校二年生の資格取得により二十一名の補充となり、看護体制は略概成いたします。
イ.検査部門は万全であり、治療指針の決定に資されております。
ウ.管理部門は上水道、下水道の管理をはじめ、ボイラー、クリーニング諮外部委託業者に選任した部門も多くなり快適な療養体制が確立されました。
以上簡単ながら機会の要求について回答いたしました。

昭和五十九年九月二十日
医療法人報徳会宇都宮病院長 平畑富次郎 印
部落解放同盟栃木県連合会殿


*作成:桐原 尚之
UP:20150430 REV: 20150505
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