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「抗議声明」

全国「精神病」者集団 19840401

last update:20150505
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 私達は「精神障害者」に加えられる差別と偏見と闘い「精神障害者」の人権の復権を最大のテーマとして闘い抜いてきた。とくに精神病院の中で、人間としての尊厳と生きることそのものを踏みにじられ鍵と鉄格子のなかで多くの仲間が殺され続けている事実に対して深い悲しみと煮えたぎる怒りをもって告発し続けてきた。
 今年3月栃木県報徳会宇都宮病院の中で入院中であった仲間2人が看護人の暴力によって虐殺されていた事実が元入院患者の証明、元病院の医療従事者の発言、マスコミ等によって明らかにされた。私達はこの宇都宮病院が鍵と鉄格子、そして看護人の暴力支配によって、この密室の中で「精神障害者」を人間以下のものとして扱ってきた病院当局を徹底的に弾劾し、糾弾するものである。
 そもそも高度経済成長期には山谷から、アルコール中毒と称して大量に患者を狩りこみ、そして病状がなく退院できるものまでも長期間にわたり閉じ込め続け、看護人の暴力支配のもとに患者を徹底的に営利追求の手段として扱ってきたのだ。同時にその暴力的支配の中で入院中の患者を「看護人」として働かせ患者を使い静脈注射をうたせ、又脳波や心電図までとらせるというデタラメなことをやり、そして作業療法と称して病院の増設工事に動員し病院で使う長いす机■などを作らせ、院長の弟の県会議員がオーナーである関連会社でも働かせ、院長の指定の庭造りまでやらせていたのだ。このような中で事故で死に、重症を負った患者は多数にのぼるのだ。私達は「精神障害者」に対する、このような差別、抑圧、強制労働を絶対に許すことができない。そもそも宇都宮病院は、看護職員が基準の4割しか存在せず、ベッド数920床に実際は944人も入院させるというなかで、このようなことをやってきたのいだ。これは、いうまでもなく厚生省追認の下に警察、行政、病院が一体となってやってきたことである。私達が一貫して主張してきたように精神衛生法体制の中で実質的な保安処分をしてきたのであり、絶対に許すことができない。しかも、入院中の患者の生活保護費を無断で病院内の設備費に流用し、院長(石川文之進)の診察と称するものは一室に患者を集め、わずか二言、三言の問診(?)をテープにとりそれを掘り起し、カルテに記入するというデタラメなことをやっていたのである。これが医療といえるか!断じて否である。
 そして15年も前から東大病院の脳研グループが「精神科教室会議」とゆ着し宇都宮病院の患者を東大に送りこみ研究材料にし、死体、脳まで東大病院の医師が好き勝手に「研究」と称して扱い、その上、宇都宮病院からアルバイト料までもらっていたのだ。まさに宇都宮病院は「関東医療刑務所」であり、強制収容所化したアウシュビッツであり、東大の武村信義、浅香照雄をはじめとするグループこそ現代の731部隊そのものだ。
 私達は、このような事態がたとえ氷山の一角としてあるとはいえ「医療」を制裁と威嚇のために用い、多くの入院中の仲間の苦悩や怒り、もの言えぬ恐怖に追いやったことに対して深い憤りをもって共に徹底的に糾弾するものである。
 しかし権力は看護職員5名の逮捕、傷害、傷害致死ということでもって事実を覆い隠そうとしている。私達は、この真相を暴きだし、宇都宮病院と無数に存在する「宇都宮病院」をこれ以上許しておくわけにはいかない。今こそ、このような精神病院をたたきつぶし入院中の仲間の安全の確保と転院をも含めた救済する広範囲な闘いをつくりださなければならない。私達は、二度、三度、四度、数十年間にわたり繰り返されるこのような事件を根絶するために全力をあげて闘い抜くものである。
 精神衛生法撤廃!
 悪徳精神病院糾弾!
 保安処分国会上程阻止!
 宇都宮病院徹底糾弾!
 東大脳研グループ精神科教室会議糾弾!
 厚生省を徹底追及するぞ!

一九八四年四月一日
全国「精神病」者集団

*作成:桐原 尚之
UP:20150430 REV: 20150505
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