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刑法・監獄法「改正」、留置場法の新設を許すな!

刑法改悪・保安処分「新設」阻止!意見交換会粉砕!4・16闘争実行委員会 19820416


●日弁連は、「病」者差別を拡大する「精神医療の改善方策について」(意見書)を撤回せよ!
 自民党政府は、いま、刑法、監獄法の改悪と警察留置場法の新設をねらっています。
 そのうしろでは、公害やインフレ、失業などさまざまな矛盾が、はげしくなってきています。政府・自民党は、そうした矛盾をきちんと解決しようとせず、自分たちのやりかたに反対する人たちを抑えつけて、のりきろうとしているのです。刑法・監獄法の改悪、留置場法の新設は、そのためのものです。
 刑法改悪を国会に出すのは、すこし先にのばしたようにいわれていますが、その柱である保安処分の考えは、監獄法改悪のなかみにも、累進処遇制としてもりこまれています。
 また、監獄法改悪のなかで、反対が強く、法制審議会もなくすようにといっている代用監獄について、警察庁は、警察留置場法を作ろうとたくらんでいます。それによると、いまでもデッチ上げで問題になっている留置場を、このまま続けるだけでなく、治安維持法時代の拷問をくりかえすことになるというものです。
 刑法改悪の動きは、法務省と日弁連の話しあいなど、いまもすすんでいますが、こんどの国会では、監獄法改悪、留置場法新設が、刑法改悪とひとつの流れのなかで、すすめられようとしています。

●刑法「改正」の柱=保安処分
 刑法改悪の柱は、保安処分です。法務省は「治療処分」といいかえていますが、「治療」とは、患者の要求により、患者の利益のために行うべきものです。権力が、その支配のために行う「処分」とは結びつきません。
 保安処分の考えかたは、いまの社会の矛盾を解決しようとせず、社会からはみ出す人をしめだし、抹殺してしまおうというもので、ヒットラーのとったやりかたと同じです。
 いま、全国に一五〇万人にのぼるといわれている「精神障害」者は、働こうと思っても労働安全衛生規則で働かされない、やっと働けるようになっても、最低賃金法も適用されない、そのほか、いろんな法律でしばられ、苦しんでいます。本人が同意しないのに強制的に入院させられ、電気ショックやロボトミー手術されたりしています。
 「精神障害」者は、職場、地域、家庭で差別され、苦しみながら、その差別と闘っています。保安処分は、「精神障害」者は犯罪をおかしやすい、危険だという考えに立つものですが、政府の出した『犯罪白書』からさえも、根拠はありません。差別そのものです。保安処分は、認めるわけにはいきません。

●日弁連も法務省と同じだ
 日本弁護士連合会(日弁連)は、法務省と「意見交換会」をつづけています。日弁連の考えかたは、保安処分を法務省ときりはなし厚生省のもとでやれというものです。日弁連の出した「精神医療の改善方策について」(意見書)では、「精神障害」者が差別されているありさまは見ようとしていません。法務省を批判するといいながら、「精神障害」者の犯罪を医療で防ぐ≠ニいう考えで、法務省と同じになってしまっています。
 日弁連の考えかたのもとになっている「野田報告」というものは、差別のことは全然書いてなくて、医療で「精神障害」者の犯罪が防げるといっていますが、この考えは、裁判所でもとりあげています(静岡地裁)。いずれも差別そのものといわざるをえません。
 私たちは、保安処分との闘いは、「精神障害」者差別との闘いだと考えます。全国でこの差別と闘っている「精神障害」者のなかまと手をつないで、闘っていかなければならないと思います。
 すべてのみなさん、私たちとともに闘おうではありませんか。

刑法改悪・保安処分「新設」阻止!
        意見交換会粉砕!  4・16闘争実行委員会

4・16意見交換会粉砕闘争
午前9時/日比谷小公園
 10時/法務省前
午後2時30分/水谷橋公園
(集会後デモ)

≪呼びかけ団体≫         救援連絡会議
               救援連絡センター
                  赤堀中闘委
       監獄法改悪を許さない全国連絡会議
             全国「精神病」者集団
       連絡先=救援連絡センター
   東京都港区新橋2ー8ー16 石田ビル4階
            ?03ー591ー1301


*採録:桐原 尚之
UP: 20121105 REV:
反保安処分闘争  ◇全国「精神病」者集団全文掲載 
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