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刑法改悪・保安処分新設阻止!法務省の3月国会上程策動を粉砕しよう!

刑法改悪・保安処分「新設」阻止!意見交換会粉砕!1・30闘争実行委員会 19820130


日弁連は協議路線(意見交換会)を止めて、保安処分阻止の闘いの原点に戻れ
 昨年一二月二六日、法務省と日本弁護士連合会(日弁連)は、刑法改「正」問題についての第四回意見交換会を行いました。法務省は、ここで「刑法改正作業の当面の方針」「保安処分制度(刑事局案)の骨子」をあきらかにし、あくまでも三月の国会に刑法改「正」案を出すのだといっています。
 日弁連の一部幹部は、この法務省の方針を評価しています。日弁連が反対していた重罰化がなくなったからだというのです。しかしたとえば秘密漏示罪などは検討中≠ニなっていて、なくなったわけではありません。
 それよりも問題なのは、法務省が保安処分を「治療処分」といいかえて、新設しようとしていることです。「治療」と「処分」はもともと結びつかない考えかたで、「治療処分」とはあいまいな言葉で保安処分のなかみをごまかすものです。
 保安処分は、精神「障害」者にかける差別抹殺の攻撃で、それをとおして、いまの矛盾にみちた社会を守ろうとするものです。この考えかたは、無実の精神「障害」者、赤堀政夫さんに死刑判決を下し、再審もみとめようとしない差別的なやり方のなかにも、あらわれています。
 日弁連は、精神「障害」者の声も聞かず、自分たちが国民の代表だという顔をして、法務省と秘密の意見交換会をすすめてきました。それだけではなく、日弁連は、昨年八月「精神医療の抜本的改善について(要綱案)」を発表し、精神「障害」者は犯罪素因者だという差別そのものの考えをむき出しにしました。
 昨年の一二月五日、名古屋で開かれたパネル・ディスカッションを、私たちは粉砕しました。前日(一二月四日)、名古屋弁護士会において、日弁連は私たちに対し、「糾弾されるかどうかは、自分たちがきめる」と開き直りました。
 要綱案のこと、東京、大阪でのパネル・ディスカッションで、法務省側に保安処分の宣伝をさせ、差別をひろげさせたこと、秘密の意見交換会で、法務省の「国民的合意づくり」に協力したことについて、いっさいの批判をみとめない日弁連のやり方は、許すことができません。
 十二月二六日の意見交換会のときは、会場の日弁連会館の玄関前にバリケードを作り、その中に日弁連の防衛隊と私服刑事がいました。意見交換会のメンバーは、法務省と日弁連会館をつなぐ地下の通路を通っていました。このことをひとつとっても、日弁連がどちら側に立ち、どちら側に向かっているかはあきらかなことだと思います。日弁連は、これまで行ってきた「報告会」も中止しました。
 日弁連は、「要綱案」をいくらか手直しした「小委員会報告」を、この一月二三日の日弁連・刑法委員会できめ、一月三〇日の意見交換会にもち出そうとしています。
 「小委員会報告」は、精神「障害」者差別であることにはかわりありません。私たちは日弁連が精神「障害」者差別をおしひろげ、保安処分の考えをすすめるのを、みとめることはできせん。だんことして糾弾するものです。
 さらに、日本共産党系の一部弁護士は、名古屋パネル集会に対する私たちの正当な闘いに対して、警察権力に告発するという暴挙に出ました。私たちは、このような暴挙に対しても、決して許しはしません。
 私たちは、保安処分新設を軸とする刑法「改正」に反対し、三月国会上程阻止の闘いを闘い抜きます。同時に問題になっている監獄法「改正」に対しても全力で闘い抜きます。
 また、法務省の別動隊になりはてている日弁連に対しても、日弁連内の良心的な弁護士とともに闘っていきます。
 この闘いを、すべての闘うなかまに、ともに闘うことを呼びかけます。

刑法改悪・保安処分「新設」阻止!
        意見交換会粉砕! 1・30闘争実行委員会
■1・23日弁連刑法委員会糾弾闘争
 午前10時30分日比谷小公園、午前11時日弁連会館前
■1・30第5回意見交換会粉砕闘争
 午前9時日比谷小公園、午前10時法務省前
 午後3時霞門から国会・法務省にデモ出発(予定)
≪呼びかけ団体≫  救援連絡会議
        救援連絡センター
           赤堀中闘委
監獄法改悪を許さない全国連絡会議
      全国「精神病」者集団
連絡先=救援連絡センター
東京都港区新橋2−8−16 石田ビル4階
        ?03−591−1301


*採録:桐原 尚之
UP: 20121105 REV:20140510
反保安処分闘争  ◇全国「精神病」者集団全文掲載 
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