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7・25意見交換会粉砕闘争に結集を!

刑法改悪・保安処分「新設」阻止!意見交換会粉砕!7・25闘争実行委員会 19810725


 鈴木善幸自民党反動内閣のもとで、昨年8月法務大臣奥野誠亮は「新宿西口バス放火事件」を口実として保安処分新設・刑法改「正」推進を表明している。今年になってからも、「通り魔事件」などを口実にして、法務省のねらいは、保安処分「新設」を軸にした刑法改「正」にあり、来春国会上程にあることがますます明らかになっている。刑法と密接な関係をもっている監獄法についても、法務省は、昨年12月の「要綱」の答申を得て、改悪にむけた国会上程をねらっている。

■刑法改悪・保安処分「新設」阻止!
 この重要なときに、きょう(7月25日)、日本弁護士連合会(日弁連)と法務省は「刑法問題に関する意見交換会(第一回)」を法曹会館において開く。
 この意見交換会について、日弁連は「刑法『改正』阻止」のためだとし、法務省は「改正作業の一環」であるという。日弁連のいいかたは、意見交換会で法務省を追いつめて、刑法「改正」をあきらめさせるのだというのだが、これはまったく表向きのものでしかない。ホンネは、日弁連が法務省との話し合いをしているのだという形で、引きのばしにでもなればいいというものだ。そのウラには、いまの国会での自民党の多数支配には勝てないという考えがある。
 しかし、話し合いで論破できる相手なら、いままでのような自民党政府の国会運営は考えられなかっただろう。
実際には、日弁連が「問題点をあきらかにした」としている日弁連主催のパネルディスカッションに対して、法務省は「刑法改正の必要性とその論拠が十分明らかにされた」と評価する。
 問題はひとつの集会の評価が、まったく相反するということにあるのではない。法務省つまり権力が、権力としての評価を押しつけることにある。報道機関を牛耳っているのも、基本的に権力である。意見交換会の運営自体がそうしたものとしてすすめられることも、ほとんど自明である。
 その具体的裏づけとして、すでに、意見交換会についての公開の原則はタナ上げにされている。本来、法務省のいう「国民各界各層の意見をきく」ためのものなら、文字通りの公開のものでなければならないはずである。公開原則のタナ上げは、意見交換会自体、法務省がかつて行なった「刑法改正について意見を聴く会」が密室討論であったと批判されたことのくり返しであると断じてもよい。
 日弁連の主観的な意図はともかく、意見交換会が法務省の思惑どおりに運ぶことは、ほぼたしかだといえるが、そうした動きのウラには、日弁連が、権力の改「正」のねらいを、「処罰の拡大と重罰化」であるとして、真のねらい―保安処分制度「新設」について、とらえきっていないことがある。
 保安処分「新設」は、「精神障害」者をいけにえにして、いまの社会を防衛しようとすることにあり、だから、ほかの面はゆずっても、保安処分そのものは通したいというのが真のねらいであることは、この間の奥野の独断的発言からもはっきりしている。
 実際的に不可能な再犯予測を前提にして、罪刑法定主義をも否定する保安処分「新設」は、すでにいまの精神衛生法のもとで実質保安処分にされている「精神障害」者への管理抑圧をさらに強化し、そのことを通して社会防衛をはかろうとするものである。これに対するに、「処罰の拡大と重罰化」反対では闘いになり得ないことはいうまでもない。極端にいえば、「処罰の拡大と重罰化」について、あるていど法務省にゆずらせたから、保安処分については認めてしまうという結果にさえなりかねない。現に日弁連は、日本精神神経学会に対する6月2日付の文書による質問事項(10項目)のなかで、「八、犯罪防止の見地からみて保安処分制度は有効なのか」などという驚くべき質問を発している。
 日弁連は、権力のまさに権力的な把握と運営について、「危険性がある」(永盛事務局長)と見てはいるが、それならば、意見交換会を即刻中止し、刑法改「正」阻止の原点に立ちかえるべきである。この日弁連の屈服路線(協議・意見交換会)を日弁連の外部にまで追認をせまるものとして、日弁連主催の報告会があることを糾弾する。ペテン的報告会粉砕!
 われわれは、「新宿西口バス放火事件」、江東区の「通り魔事件」などのたびに、事実関係があきらかにもならないうちに、きわめて、独断的な政治的発言をして、刑法改「正」・保安処分導入をはかろうとする奥野法相を、断乎糾弾し、同時に、「弁護人抜き法案」以後法務省に屈服してきた日弁連に対して、意見交換会を即時中止することを求める。われわれは、法務省のまやかしの話しあい路線の破綻をつきつけることによって、日弁連が刑法改「正」・保安処分「新設」阻止の闘いの原点にもどることを強く望むものである。
一九八一年七月二五日

刑法改悪・保安処分「新設」阻止!
        意見交換会粉砕! 7・25闘争実行委員会

スケジュール
▽午前9時    日比谷小公園/意見交換会粉砕闘争
▽午後1時    東京弁護士会館前/報告会粉砕闘争
▽午後3時    統一集会(清水谷公園)
▽午後4時30分 法務省にむけてデモ(日比谷公園までの予定)

(呼びかけ=救援連絡会議・救援連絡センター)
連絡先救援連絡センター
東京都港区新橋2−8−16 石田ビル4階
      ?03−591−1301

*採録:桐原 尚之
UP: 20121105 REV:
反保安処分闘争  ◇全国「精神病」者集団全文掲載 
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