HOME > 全文掲載 > 島田事件 >

赤堀中闘委ニュース 第7号

赤堀中央闘争委員会 19790901

last update:201108015

獄中25年 赤堀さんと連帯し、「障害者」解放闘争の力で、勝利をめざそう!
赤堀さんの近況

みちのくの夏は短く、めっきり、涼しくなり、虫の声の聞かれる、今日、このごろです。
七、八月は、全国各地から、面会者が集中し、七月、五十二名、八月は二十一日までで七十名と、赤堀さんにとっては、あわただしくも、にぎやかな、そして心強い夏となりました。
涼しげな、じんべえ姿で、面会室に現われる赤堀さんは、各地からの面会者、一人ひとりに、ねぎらいの言葉をかけ、交通費や、おみやげの心配をします。
「夏は食欲がない。」と言う、赤堀さん!私たちにとっては、赤堀さんの元気な顔が何よりの励ましになるのです。私たちのお金の心配をするより、なかで、おいしいものでも食べて下さい。
宮城刑務所は、面会者からの食べ物の差し入れは、一切できません。赤堀さんがお金を出して、差し入れ屋に注文するしか、ありません。赤堀さんは、今、ほとんど、注文食は食べていません。
夏の間は、うなぎがありました。今は牛丼があります。でも、注文食は、量は少なく、また、注文食をとると、刑務所側から支給される食事は入らなくなります。
ただし、めん類は副食扱いで、刑務所支給の従来の食事も同時に食べられます。
刑務所側から支給される食事は、所内の炊場で作られます。注文食は、刑務所の裏手(南側)の「桃園」という食堂から、差し入れられます。仙台に、面会に来た方は、ぜひ一度、「桃園」で注文食の味をみていって下さい。
牛丼は、五百円ぐらい、果物のセットは、三百円です。赤堀さんの健康が第一です。宮刑の獄中弾圧、獄死攻撃をはねのけ、再審貫徹!死刑執行阻止!をたたかい抜くために、どんどん、果物・肉類を食べるようにしてもらいたいのです。
七月には、永山則夫さんへの死刑判決が、出されました赤堀さんは、永山則夫さんへの死刑判決においても、精神鑑定が、大きな位置を占めており、とりわけ、検察側の退出した精神鑑定のみがとりあげられ、死刑判決が出された事に、強い怒りを表明していました。
今は、この秋の総選挙へ向けて、赤堀さんにとって、死刑執行阻止の、心強い味方である、衆議院議員、西宮弘議員(社会党)の再選を強く望み、私たち、仙台赤堀さんと共に斗う会のメンバーに、選挙運動をするよう要請しています。
そして、再び、中斗委委員長、Oさんへの支援を要請しています。
赤堀さんのお母さん、Oさんへの支援体制が確立しない限り、獄中の赤堀さんの心は、安らぐことはないのです。中斗委結成一周年をむかえようとしている今、「障害者」解放斗争としての赤堀斗争の発展をかけた体制を、確立してゆく事が求められています。
去る八月十一、十二の両日、東京で全障連第四会大会が開催され、約千五百名にのぼる全国の斗う「障害者」、労働者、学生などが参加した。以下、赤堀さんからの大会アピール、赤堀分科会報告、分科会への赤堀さんのレポートを掲載する。             (編集部)

全障連第四回大会へのアピール
赤 堀 政 夫

全障連ノミナサン方、病者ノミナサン方、労働者ガク生ノ人タチ、島対協ギ会ノウミンノミナサンデス、フミンクラブノ会ノミナサン、ドクターノ人タチ市民ノ人タチミナサン方イソガシイ中オワザワザチホウカラ東京ニ上京ヲシテクレマシテ、シュウカイニ大ゼイミナサン方ガケッシュウシテクレマシテ、サンカヲシテクレマシテ、タイヘンデシタネ、ゴクロウサンデス。
サンカヲサレタナカマノミナサン方ニ、アカホリカラオネガイヲシマス。ヨワイタチバニオカレテイルキノドクナ人タチヤ病者ノミナサンタチヲ、シッカリトウケンヂョウ者ノ人タチガ全セキニンヲモッテ下サイ。カナラズ身体ヲ守ッテヤリマショウ、ソシテシエンシテヤリマショウ、協力ヲシマショウ、手ツダイヲシテヤリマショウ、オオエンヲミンナデシテ下サイ。タスケアッテユキマショウ。
カイゴウタイセイヲカナラズツクウリマス。ソノタメニハ、カクチノ友ダチノトコロニハ、ハヤクウレンラクヲシテ下サイ。ヨビカケルノデス、ツタエテ下サイ。大ゼイノ人タチヲヨビナサイ、シュウカイニサンカヲシテクレルヨウタノミナサイ。イロイロナ人ニ大ゼイサンカヲシテモライナサイ。一カ所ニアツマリマシテ、ソシテカイギヲヒラキナサイ。ミンナトイッショウニイロイロハナシアッテ下サイ。ソウダンヲシマショウ。イッショニカンガエテミマショウ。ベンキョウシッカリトミンナデヤリマショウ。ガンバッテ下サイ。共ニ斗カウ会ノ人タチハ、ガク生ノミナサンハデス、ショウガイ者ノ人タチ、ロウドウ者ノミナサンタチトガイッショウナカヨクシマショウ。ソシテ、力ヲアワセテ下サイ。ダンケツヲシテユキマショウ。レンタイヲシマショウ。共同デス、キュウエンスルタメニ大ゼイノ人タチト、キモチヲアワセテ心ヲアワセテ下サイ。ソシテ、コレカラヤル斗争モンダイノコトニツキマシテ、ミナサンハ、チャントウハナシアッテ下サイ。
ソウダンヲシナサイ。オタガイニハゲマシアッテ、ナグサメアイナガラシエンシテヤリマショウ。ハナシヲスレバ、ミナサンハモットウワカッテクレマス。ソシテ、ワタクシタチニイロイロナ人タチガミカタヲシテクレマス。シエンシテクレマス。オオエンシテクレマス協力シテクレマスヨウ。
サベツアツカイヲハヤクウナクシテユキマショウ。ケンカヲシナイデ下サイ。カゾクノ人タチヤ友人ノ人タチヲアナタハモットモット大切ニシナサイ。人間ハシンヨウダイヂデス。シンヨウヲタイセツニシマショウ。シンライヲタイセツニシテ下サイ。人ダスケヲミナサンハススンデシマショウ。ナカヨクシマショウ。手ヲトリアッテイッショウニ、ワタクシハ、ミナサントイッショウニ、共ニガンバッテユキマスヨウ。

全障連第四回大会赤堀闘争分科会報告
全障連赤堀小委員会

八月十一・十二日と東京で全障連大会を開きました。大会は、「障害者」の自立と解放に向けて様々の斗いを各地で斗い抜き、その勝利をめざして運動の交流と、問題点の点検と、それをとうして「障害者」解放斗争において、共通に獲得していく事を整理していく場として非常に重要な位置をもっています。
赤堀斗争の分科会では、そのテーマを―強まる国家権力の「障害者」隔離、抹殺攻撃と対決し、赤堀中斗委の下で赤堀さんを生きて奪い返すぞーとして「障害者」解放斗争の基軸的斗いとして赤堀差別裁判糾弾斗争を斗い抜かねばならないことを強く提起していきました。
赤堀政夫さんからは、「ケイサツ官の人タチガ、ゲンザイデス、カクシテ、ニギッテイルノデス、手元ニアリマス島田事件サイバンモンダイニカンスル、ダイヂナ、ブッテキショウコブツデス。ソシテイロイロナクワシイ、ソウサヲヤッタトキノ、ソウサシリョウ調書デス」と赤堀さんの無実を明らかにさせていくために「シンチョウニ、テイネイニ」検討するように訴えがなされ、それを受けて分科会はすすめられていきました。
基調は、赤堀政夫さんに対する東京高裁―法務省の抗告棄却―死刑執行策動、宮城刑務所の劣悪な獄中処遇=獄死攻撃が強まっている中にあって、赤堀中斗委の結成をもって本格的に「障害者」解放斗争として赤堀差別裁判糾弾斗争に勝利していく展望を切り開いてきた。その中斗委体制の強化を図り、生きて赤堀さんを奪い返そうと提起していった。
分科会レポートは、全障連関西ブロック赤堀小委員会から、「病者」「障害者」の団結を軸に、各地で三者共斗の発展をかちとろうと提起されていった。各地によって斗いの状況の様々な違いはあれ、三者共斗の内実を実践的に深化、発展させていく場は各地の赤堀さんと共に斗う会≠ナあり、圧倒的多くの「障害者」「病者」は、地域で日常的な二十四時間の全ゆる生活領域を共有し支えていき、共に生き共に斗っていくことが必要である。赤堀斗争の全人民化≠ニ言ってきた内容についても、はっきりとこのことをふまえ、全ゆる斗いに赤堀斗争―「障害者」解放斗争をつきつけ三者共斗の発展を勝ち取っていこうと展開されていった。
続いて、「厚見中放火事件」を考える会から、赤堀さんを生きて奪い返そう!第二、第三の赤堀さんをつくらせない!その内実を問うものとして、ろうあ者小笠原定雄さんに対する「放火犯」デッチ上げを粉砕して、権力の「障害者」差別を徹底的に糾弾していく斗いの報告と、斗いへの結集が呼びかけられていきました。
宮城「障害者」解放研究会からは、赤堀斗争の大衆運動化をすすめるために「障害者」の生活斗争との結合が必要であるとのレポートが出され、次に、提起という形で、赤堀さんが、強制的に「自白」させられていったその内容を再検討することを通して、デッチ上げの暴露をおこなっていった。それは強姦はなかったということである。左手で口をふさぎながら、身長一メートル足らずの子供を大人が強姦はできない。それは各地で実際に実験すれば明らかになるという提起と、更に、「障害者」差別と斗う弁護士の獲得をなしきるためにも、一人一人が弁護士にまかせるのでなく、様々の資料を検討し、その中に貫かれている「障害者」差別をあばき出し、それを弁護士につきつけながら弁護士をかくとくしていく必要があると提起があり、その提起もレポートとして取り扱うこととして、分科会のレポートの提起をおわり、それをうけての討論に入っていった。
討論の過程で、「障害者」大衆のおかれている現状からしか「障害者」解放斗争は出発しないということが明らかにされていった。又、提起という形でおこなっていった内容が決して法廷斗争に切りちぢめた所で立てられた方針ではなく、逮捕・取調べ―裁判を貫いて「障害者」差別がいかにつらぬかれているのかを明らかにし、「障害者」が差別糾弾斗争に決起し、大衆的実力斗争で赤堀斗争に勝利していくための第一歩としてデッチ上げの暴露を提起したということが全体の中で確認されていった。
分科会には、荒川島田事件を考える会のようにこれから赤堀斗争を共に斗っていきたいという仲間も参加して、活発な討論がなされました。
分科会の収約として、@これからも赤堀斗争を更に発展させていく。
A赤堀斗争を「障害者」解放斗争として定着させていく。B三者共斗の発展をかちとっていく。C中斗委体制の強化を図っていくことを全体で確認して分科会を終えていった。全障連大会が切り開いた局面を更に発展させていくために中斗委ニュースに報告します。更なる赤堀斗争の勝利に向け頑張りましょう。

赤堀分科会レポート
赤 堀 政 夫

ケイサツ官ノ人タチガ、ゲンザイデス、カクウシテニギッテイルノデス。手元ニアリマス島田事件サイバンモンダイニカンスルダイヂナブッテキショウコウブツデス。ソシテイロイロナクワシイソウサヲヤッタトキノ、ソウサシリョウ調書です。
ハン人ノ人間ガ事件当事ニハイテイマシタゴム長グツウノハキモノデス。ゴム長グツウノ足形ノ形ウ上図ニトリマシタノデス。セッコウノヤクウヒンウツカッテ、コレデトリマシタノデス。事件当時ニ、ハン人の人間ガハイテイマシタゴム長グツウヲ、足形ヲトリマシタノデス。石膏ヤクシンウツカイトッタノデス。コノ石膏デス足形デスゲンバデハン人ノ人間がハイテイタノデス。コノクツウ形ノショウコガ一バンヒツヨウデス。コノゴム長グツウガショウコニナルノデス。シャシン及び、コノトキニシラベウヤリマシタノデスカラソウサノシリョウトリヨセテモライナサイデス。カナラズメイレイウスルコトウ。
気ニトマリマシタノデス、ハキモノ用ノゴム足ノ方カタチガ、砂地ノ上ニハッキリトウツッテイタノデス。ソレウサツ公ノ人タチガ、ゲンバニユキマシテ、ヤクウヒンのクスリヲツカッテ上図ニ、足ノ形ヲ形ドウリニシタノデス。足形ノ石膏ブツガゲンザイデスサツ公ガワノチカラデカクシモッテイルノデス。コノ重要ナルアタラシイショウコガ一バンヒツヨウデス。ソウサヲヤッタトキノイロイロナクワシイシリョウ書デス。モンタージュシャシン全部、証人調べヲヤリマシタトキノ、イロイロナキョウジツノ調書デス。ハン人ノ人相書、サツ公ノ人タチヤ、事件ガオキタ当時ニハ、キキコミスルタメノイロイロナ調査ヲヤリマシタノデス。ソノウタメニハコレヲ全部デス、マトメサセルコトウデスサイバン所ノ方ニカナラズ出サセルヨウニ、サイバン官ノ人タチカラ職権力ノ力ヲモッテワスレズニ大至急ニ、サツ公ノ人タチ、ケンヂ官ノ方ヘレンラクウダシテクレルヨウニスグニミナサンカラハベンゴシサンノ方ニレンラクウシテクダサイ。レンラクウトッテ下サイ。アッテ下サイ。アカボリマサオカラノヨウセイデス。ハナシウシテワケヲハナシテ下サイ。ワスレズニツタエテ下サイ。オネガイヲシマス。ソシテ弁ゴ士ノ人タチガ?イバン所ヘイッテモラウノデス。メンカイウシナサイ。サイバン官ノ人タチトアッテモライナサイ。アッテイッショニハナシヲシテ下サイ。ワケヲハナシテ下サイ。タノンデ下サイ。タノミマス。
ダレデモヨイカラスグシズオカ市ニユカセテクダサイ。ソシテシズオカ市ノ弁ゴ士サンノ事務所ヲタズネルノデス。弁ゴ士サンニメンカイヲ申シ入レテクダサイ。カナラズアッテライナサイ。アッテモラウコトデス。アカボリマサオカラタノマレタ、ダイヂナ用件ヲアッテアナタカラチャントハナシテクダサイ。ヨクツタエテ下サイ。イロイロハナシアッテ下サイ。ヨクソウダンヲスルコトデス。ワスレズニ弁ゴ士サンノ人タチニツタエテ下サイ。
セキニンガ重大デス。弁ゴ士ノ人タチニハオネガイシテ下サイ。弁ゴ士ノミナサン方、ソシテアカボリヲシエンウシテクレルナカマノミナサンニオタズネシマス。弁ゴ士ノミナサンシエンシテクレルナカマノウ人タチハ、ムヂツノ死刑囚ノ者デアリマスカワイソウナコノ赤堀政夫デスセキニンヲモッテ、カナラズ無罪ヲカチトルコトガデキマスカ。
生キテウバイカエスコトガミナサンニハデキルノデスカ。オタズネシマス。モシダメナラバ赤堀マサオヲ死刑ニスルノデスカ。
殺スナラバハヤイトコウ、コロシテモライタイノデス。ワタシウ自身ガ身心トモウニ、カラダノ方ガヒドクウツカレテキテイルノデス。
ヨワッテキテイルノデス。ムザイウカチトルコトガデキヌナラバワタクウシハ早イトコロウ、コロウシテホシイノデス。生キテイテモウ、ナンノタノシミガナイノデス。ラクウニナリタイノデス。アキラメテイルノデス。オシラセウシマス。
弁ゴ士、ミナサン方ハサイバン官ノミナサン方トアッテイッショウニカイギウヒラキマシテ、ソノ上デ、弁ゴ士ガワカラ島田事件サイシンノサイバンヲ一日モウハヤク開イテ下サルヨウニオネガイシテ下サイ。
サイシン決定ヲキメテクレルヨウニアタマヲ下ゲテ、アタマヲ下ゲテ、サイバン官ノ人タチニオネガイシテタノミコンデモライナサイ、カナラズチャントウサイバン官ノ人タチトハナシヲシテ、シウショウシテモライナサイ事実調べシンリウヤッテモラウノデス。サイバン官ノミナサン方ガデスホンキニナッテマヂメニデス島田事件ノサイバンモンダイノコトニツキマシテ、正シクウ公正ナルトリシラベウチャントウヤッテ下サレバヨイノデス一ツ一ツウテイネイニデス。シンチョウニ、ショウサイニ目ヲトウシテモライマシテ、チャントウ正シイ事実調べウサイバン官ノ人タチガヤッテモライタイノデス。シンチョウニ、テイネイニシラベテモラウコトウソウスレバマチガイガスグウニワカルノデス。セキニンガヂュウダイデス。ムヂツノ、ムヂツノ一人ノ人間ガ生キルカソレトモウハンニンノミガワリニサレテムリヤリ処刑ヲヤラレテ、コロウサレテ殺ウサレテ死ンデユクウノデス。サイバン官ノ人タチノヤリ方シダイデス。ドチラカニキマルノデス。ユダンウゼッタイニスルナヨウ自ヲ光ラセテ、ゲンジュウニ弁ゴ士ノ人タチ、シエンウスル人タチハ、ゲンジュウニカンシウスルヨウニ、アカボリマサヲカラオネガイヲシマス。ガ?バッテ下サイ、タノム。
サンカヲシテクレマシタ大ゼイノウシエンシテ下サル有志ノミナサン方ホントウニ有ガトウゴザイマシタ。オオエンシテクレマシテ有ガトウゴザイマス。心カラカンシャシテヲリマス。タスカリマス。イッショウカヲアワセテタスケアッテ生キテユキマショウ。ガンバッテ下サイ。オツカレサンデス。ゴクロウサマデス。
全障連大会ニムケテ、赤堀斗争分科会ノミナサマ、ビョウ者ノミナサマ、Oサマ、トモニ斗ウ会島対協議会ノ有志ノミナサマ、カクチノミナサマ、全障連ノミナサマ、ムヂツノ死刑囚の人間デス、赤堀政夫ヨリ。

各地の斗いから

今号には、以下、まどの会からの報告をのせる。他に、鈴木国男君国賠裁判斗争の報告、厚見中放火事件―小笠原さんデッチ上げ粉砕を斗う仲間からの報告を予定していたが、原稿がおくれ、次号にまわしたい。    (編集部)

通信の自由かちとる
―信貴山(しぎさん)病院処遇改善運動の経過―
ま ど の 会

私たちは「精神障害」者解放運動の一環として、精神医療の変革は個別病院の変革からという理念のもとに、信貴山病院処遇改善運動を行っています。私たちまどの会は一九七七年七月信貴山病院退院者たちが入院者たちに呼びかけて発足しましたが、病院側の無理解などから院内で会合をもつことができず、同年十二月他の人たちにも呼びかけて院外で会合をもってきました。しかし、しばしば面会という形で信貴山病院の仲間たちと接触を保ってきました。
信貴山病院(奈良県三郷町所在、患者数六〇〇)は日本で一番おくれている病院とはいえないかもしれませんし、以前に比べて改善のあとは見られますが、全閉鎖で、通信面会の自由もなく、長期在院者が多く、措置患者は外泊させてもらえず、また元入院患者は面会室へ行かせないという差別を行ってきました。これに対して一九七九年二月、院内会員の要望もあって処遇改善のための署名活動(開放病棟の措置、退院の促進、通信面会の自由、措置患者の外泊制限の撤廃、元入院患者の面会室立入り禁止の撤廃を要請する署名)をはじめました。七月現在、署名数は一〇八四人(内、院内八五人)に達しました。その間私たちは院長に交渉期日を設定するよう申し入れましたが、なしのつぶてという状態でした。
そこで七月三十日、多くの支援団体(「病」者集団、尚司くんの富中入学を実現しみんなで教育を考える会、精神科医全国共斗会議、部落解放同盟(オブザーバー参加)、前進友の会、友の会、大阪グループゴリラ、大阪青い芝の会)の結集のもとに信貴山病院へ行き、署名文を手渡すと共に、事務長(院長代理)などと三時間にわたる話し合いをもち、一定の成果をおさめました。すなわち手紙類は検閲しないという確約がなされ、他の項目(開放化、退院の促進、措置患者の差別撤廃、元入院患者の面会室立入り禁止の撤廃)についても善処または前向きに検討するという確認書をかわしました。
もちろん、精神病院の体質を改善するのは一朝一夕でなしとげられるはずはなく、今後も院長自身を含めた話し合いを要請するなど、地道でねばり強い活動を続けていきたいと思っています。また各地で個別病院の変革の動きがたかまって、それが精神医療総体の変革につながっていくことを期待し、信貴山病院問題についても今後も協力下さるよう要請します。(一九七九・八・一〇)

書 箱 案 内 (赤堀関係)

・「魔の時間」 青地晨著 九八〇円 筑摩書房
・「冤罪の恐怖」 青地晨著 三六〇円 社会思想社
・「再審」 日本弁護士連合会編 二〇〇〇円 日本評論社
・「市民のための刑事訴訟法」 青木英五郎著 八八〇円 合同出版
・「現代の眼・一九七九年九月号」 四五〇円 現代評論社
・「福祉労働・第二号」九五〇円 現代書館
○訂正
本紙第四号本欄のうち、次の点をおわびして訂正します。
・「偽証」→「不在証明」 佐藤一著 一二〇〇円 時事通信社
・「誤審と再審」晩声社→「誤判と再審」 大塚一男著 一〇〇〇円 晩聲社

中闘委個人会員になろう!

赤堀中央闘争委員会の個人会員を求めています。無実の「死刑囚」赤堀政夫さんを一日も早く取り戻すために、ぜひあなたも個人会員になって下さい。詳しくは中闘委まで問い合わせて下さい。

編 集 後 記

全国の仲間の皆さん、元気ですか。
少しおくれましたがニュース七号をおとどけします。
中闘委結成 もうすぐ一年、未だニュースは、不十分な点だらけです。
ぜひ、卒直な感想、意見を寄せて下さい。
本紙を、赤堀さん奪還の大きな武器とするために。


*作成:桐原 尚之
UP: 20110815 REV:
島田事件  ◇全文掲載 
TOP HOME (http://www.arsvi.com)