■97/01/20 96/03/22 第4回准看護婦問題調査検討会議事要旨 ※NIFTY-Serve:GO MHWBUL(厚生省行政情報)より  ここには厚生省関連の行政がたくさん掲載されています。  アクセスしてみてください。           第4回准看護婦問題調査検討会議事要旨 (1) 日時及び場所   ● 日時 平成8年3月22日(金)14:30〜17:00 ● 場所 日比谷公園内 松本楼会議室 (2) 委員の出欠   出席委員――今田委員、金上委員、河崎委員、清川委員、工藤座長、佐川委員、 佐藤委員、竹中委員、中島委員、似田貝委員、秀島委員、水巻委員、南委員、 望月委員   欠席委員――神尾委員、下村委員、高木委員、高梨委員、羽田委員、諸橋委員 (3) 議題(ヒアリング) ● 進路指導を通して、准看護婦養成について考える。     (神奈川県立弥栄東高等学校教論 田口政男氏)   ● 英国における准看護婦養成停止の経過と概要。     (群馬大学医療技術短期大学部教授 林 千冬氏) (4) 審議概要   専門家から報告を頂き、質疑又は意見交換が行われた。 (5) 内容 「進路指導を通じて准看護婦養成について考える」  田口政男氏 1. 高校へ進学して准看護婦養成所へ進学する経緯  1) 看護婦3年課程養成所の受験に失敗し、浪人したくないという理由や高校の教員の    勧めで准看護婦養成所へ進学する。 2) 看護婦になれるなら、と安易に考えて良く事情も知らずに選ぶ。 3) 病院への就職という形で高校に案内がきて、就職担当の教員から勧められる。 4) 親が准看護婦養成の事情を知らずに積極的に勧める。 5) 女子の就職難を反映して、大学・短大卒業後に准看護婦養成所へ入り直す人が増え ている。 2. 准看護婦養成所に進んだ結果、生徒が悩むこと。 1) 仕事と学校の両立で体力的にきつい。 2) 准看護婦は看護婦より下という意識があるために、あらゆる場面で引け目を感じる 。 3) 卒業後も勤務病院との関係が付きまとう。 4) 病院勤務があるため思うように勉強に専念できない。 5) 看護婦資格取得までの道程が長い。 6) 給料が安い。 7) 奨学金及びその返還について ・ 表向きは進学であっても、就職である。本人は進学のつもりでいるため、労働上の 待遇や労働契約についての理解が乏しい。また准看護婦課程への進学について、理 解している教員も少ない。 ・ 奨学金は修学資金、貸与金などと様々な名目になっているが、その理念は無理無く 返せるところにあるはずである。しかし、実際は一括返還という無理のある形が多 い。 ・ 学校の学費を病院で肩代わりしてくれる勤務病院が多く、その結果自動的に借金を した形になり、積み重なっていき、最終的には相当の貸与額となることがある。 ・ 看護婦を取り巻く状況も変化し、看護婦の資格をとってもなかなか就職できない状 況になりつつある。またある総合病院の事務長からの相談では、医療技術の高度化 に伴って、准看護婦では対応できないので国家資格所得の看護婦を集めたいという ことがあった。 ・ 最初から准看護婦養成所へ行きたいという生徒はいない。看護婦になりたいが、短 大程度の学力がないと看護婦養成所には行けないので、准看護婦養成所へ行くとい う現象が起きている。 ・ 本来3年課程に行きたかった生徒なので勤務してお金を稼ぐ必要があるわけではな い。しかし、多くの学校や施設が勤務を前提条件としており、実際に病院勤務をす ることとなる。 ・ 進路指導の立場から見てどのような条件が整えば准看護婦生徒が後ろめたさや屈辱 感を感じないでいけるかについてであるが、看護大学が増え、多くの教員が看護の 進学について以前より関心を持つようになった。今後も看護大学は増えるようなの で、目が向いた時に上手に情報を流すことがよいのではないか。 ・ 卒業後いつまでも勤務病院との関係が付きまとうというが、これは当該病院自信が 反省しなければいけないのか。また、何故民間病院がこのようなことをするのか、 こうせざるを得なかったのかどうかも検討しなければいけないのではないか。 ・ 日本医師会でもこの問題については大変気にかけている。奨学金についても奨学金 と給与の問題をはっきりと分けて考えている。奨学金を出す前に対象の学生によく 説明をして納得してもらうようにという文書も出している。 ○ 「英国における准看護婦の養成停止の経過と概要」 林千冬氏 1. 准看護婦制度についての日英比較 英国     日本 看護婦の誕生及び 1943年から1989年(46年間) 戦後、病院病床数が急激にのび 背景 戦時中の看護婦不足のため る中での総体的な看護婦不足 Enrolled Nurseとして誕生 のため昭和26年制度化 資格・身分規定 国家登録 都道府県免許 職務規定 准看護婦:正看護婦を補助 不明瞭 正看護婦:予防指導業務・ コーディネータ等保健領域 にも及ぶ 養成機関 NHS(National Health Service) 設置主体が多様 入学要件 RN(正看護婦)と同じ17.5歳 中学校卒業(15歳) 養成期間・時間数 18ヶ月〜2年間 2300時間以上 2年間 1500時間(看護婦の半分) 養成費用 年期案約88万円 年間約43万年(看護婦69万円) 准看護婦から看護婦 進学コースはあったようだが、 2年の看護婦養成課程 への資格取得方法 詳細は不明 2准看護婦養成の発足から停止までの経過 1943年発足「State of Enrolled Nurse」 1960年役割の拡大「Enrolled Nurse」に改称 1962年カリキュラム改善(老人・精神のみならず内科・外科・小児科・手術室とRNと     ほぼ変わらない領域の教育が追加される。) 1964年管理職になれる等級の制度の導入 1970年看護婦養成制度全体の見直しの胎動の時期 1971年ブリッグス・レポート(看護婦養成に関する報告書) 1979年各週の教育から全体の看護婦教育制度の統一 1980年看護職員の登録及び教育に関する政府機関である、英国看護・助産・保健中央     審議会(UKCC)の設置     准看養成停止を含む看護教育の諮問委員会「プロジェクト2000」の設置 1986年UKCCの「プロジェクト2000」の報告書     ・医療・看護ニーズの変化の中で役割の変化が求められており、看護職の資質     向上が必要。プライマリ・ケアの強化、地域看護、慢性疾患患者のケアなどの     面で教育の強化が必要。     ・ 2つのレベルの看護婦を統一する。        准看護婦の養成停止   准看護婦養成プログラムはできる限り早急に停止   准看護婦が正看護婦に移行するための機会の強化  専門看護従事者の設置 3  准看護婦から看護婦への教育について 1) 教育期関は52週であり、(UKCCの例では短縮できるとなっているが、現在まで短 縮された例はあまりない)、全日制・定時制・通信教育制もある。 2) 受講資格は准看護婦であればよい。 3) 受講後に試験を受けて、看護婦免許をとる。 4) 通信教育は、看護婦向けの雑誌を出版している民間企業の会社が行っている 5) 准看護婦が「プロジェクト2000」の52週のコースを経て、看護婦資格を取得 後プラス1年大学に行くと、日本でいう学士がとれる。 4 問題点 1) 移行教育にも年間5000人という限界があり、移行コースのニーズは高いが、数 が少ない。最終的に准看護婦がいなくなるのは40年先である。 2) NHSは週に20時間働けば、受講中も賃金・ポストが保障・確保されたうえで移行 コースの受講料を払ってくれる。民間病院の准看護婦は、自費で受講しなければな らない。 問い合わせ先 厚生省健康政策局看護課      担 当 田村(内2594) 電 話 (代)03-3503-1711