■97/01/16 96/12/20 准看護婦問題調査検討会報告の概要 ※NIFTY-Serve:GO MHWBUL(厚生省行政情報)より  ここには厚生省関連の行政がたくさん掲載されています。  アクセスしてみてください。   准看護婦問題調査検討会報告の概要 1 准看護婦問題を考える背景  ○准看護婦制度は、女子の高校進学率が37%の状況の中で、中学校卒業を資格要   件とし、看護婦を補助するものとして、昭和26年に創設された。  ○現在、約40万人の准看護婦・士が医療や福祉等の現場で活躍し、地域医療の向   上に大きな役割を果たしている。  ○准看護婦制度やその養成をめぐる議論が繰り返されてきたが、平成6年の少子・   高齢社会看護問題検討会報告では、准看護婦養成のあり方について、   「現在准看護婦免許を有する者の将来や今後の看護職員全体の需給状況等を勘案   しながら、准看護婦学校養成所等の実態の全体的把握を行い、関係者や有識者、   国民の参加を得て速やかに検討し結論を得るべきである。」と提言された。  ○昨年10月に准看護婦問題調査検討会が設置され、准看護婦養成所等の客観的な   実態把握とそれに基づく検討を行い、准看護婦の養成のあり方について検討を重ねて きた。 2 准看護婦問題調査の結果の概要とその考察 1)調査対象:約6,000名、有効回答率:86%。 2)調査結果 ○生徒が准看護婦養成所を志望した理由は、「働きながらでないと進学できなかっ   たから」と答えた者が3分の1。  ○准看護婦養成所の選択理由として看護婦養成所の受験上の困難をあげている者が   3分の1。  ○生徒の6割は准看護婦養成所が第一志望。しかし、生徒の8割が看護婦になるこ   とを希望。准看護婦養成所への入学は、看護婦・士になるための道の一つの過程   となっている。  ○病院関係者、養成所教員、准看護婦・士自身は、現行の准看護婦養成教育は不十   分と考えている。 ○医療機関に勤務する生徒のうち、週20時間以上勤務が8割、時給600円未満   が18%。業務の中には注射など無資格者が行った場合は保健婦助産婦看護婦法   に違反すると考えられるものが含まれていた。   ○4割を超える生徒が勤務先の医療機関から奨学金を受けている。奨学金の受け取   りが義務付けられているのは17%。奨学金の返済条件等の説明が十分でない実   態もみられる。  ○生徒の6割は、将来、病院での勤務を希望しているが、病院の6割以上は准看護   婦・士ではなく看護婦・士の採用を希望。診療所では「当面採用予定なし」が3   分の1。  ○准看護婦養成所の長は、将来、「入学志願者の減少」と「生徒の就職困難」とが   問題になると回答。3分の2は、現状のままあるいは看護婦2年課程養成所を併設し て准看護婦養成所を継続することを希望。2割は、他の課程への転換や廃止を考慮。 3 准看護婦養成所の運営について直ちに改善が必要な事項  ○医療機関での勤務の義務付けを禁止するための法令上の整備が必要。  ○医療機関が生徒に奨学金を貸与する場合の改善事項  ・奨学金の受給は生徒の自由な選択に委ねること。  ・奨学金契約の内容の標準様式を定め、生徒、保護者に文書で十分な説明。第三者 である学校教師等が契約書に副署する等、契約に参画する措置が必要。  ・雇用契約は奨学金貸与契約と峻別すること。  ・奨学金の返還金は、違約金や損害賠償的な意味合いを持ってはならず、貸与額は   貸与額を基本としたものとすること。  ○生徒が看護婦・士等の資格がなければ行ってはならない行為を業務として行って   いる点については、厚生省、関係団体から既に指導が行われているが、医療監視   等の機会には指導・監督を徹底していくべき。  ○看護に関する情報提供を行うため、進路指導用パンフレットの作成、進路相談窓   口の開設及び生徒や進路指導担当者への進路指導説明会の開催を検討。 4 21世紀に向けた准看護婦養成のあり方  ○少子化傾向が強まる中で、高等教育を志向する傾向も併せて考慮すると、准看護 婦養成を継続してもその志願者が減少を続けることはほぼ確実である。  ○21世紀初頭の看護職員需給見通しでは、看護婦養成所定員等の伸長や離職率の 低下により、供給数が需要数をかなり上回ると見込まれる。  ○准看護婦養成所は、このままではいずれ入所志願者の減少により運営自体が成り 立たなくなる可能性が高いため、魅力ある看護職員の養成課程に変革をしていく 必要がある。   ○これらの観点から准看護婦養成の内容を改善して継続していく道と、准看護婦養   成に終止符を打つという道の大きく2つの解決の道が議論された。  ○本来、手法としては全く異なる2つの選択肢は、本検討会で具体的に議論を進め   ていくうちに、その隔たりは小さいと指摘。  ○本検討会としては、この問題の解決の道として、関係者の努力により現行の准看   護婦養成課程の内容を看護婦養成課程の内容に達するまでに改善し、21世紀初   頭の早い段階を目途に、看護婦養成制度の統合に努めることを提言。  ○今後、国において関係者と十分な協議を重ねながら、看護職員の養成及び准看護   婦養成所の改革等にあたっての財政支援、医療機関に看護職員を提供できる体制   の整備等具体的な検討を行うべき。  ○教育のレベルを確保しながら、准看護婦・士資格を有する者が看護婦・士の資格   を取得できるための方策を講ずる。  ・准看護婦・士としての勤務年数を考慮した実習時間の免除。  ・衛星放送等を活用して働きながら学習することのできる自宅学習プログラムの組   み込み。   問い合わせ先 厚生省健康政策局看護課      担 当 田村(内2594)      電 話 (代)03-3503-1711