◆ホームヘルパー養成研修事業の実施について
(平成7年7月31日 社援更第192号,老計第116号,児発第72
5号各都道府県知事・指定都市市長あて 厚生省社会・援護局
長,厚生省老人保健福祉局長,厚生省児童家庭局長通知)
ホームヘルパー養成研修事業の実施について
平成7年7月31日 社援更第192号 老計第116号 児発第725号
都道府県知事 社会・援護局長
各 老人保健福祉局長 通知
指定都市市長 児童家庭局長
ホームヘルプサービス事業については、新ゴールドプラン等に基づき、その充実を
図っているところであるが、身体介護を中心とする介護ニーズの増加やホームヘルプ
サービスチーム運営方式、24時間対応ヘルパー(巡回型)事業等の新しい業務形態の
導入等に的確に対応していくためには、ホームヘルパー養成研修の更なる量的・質的
充実を図っていくことが求められている。
このため、今般、高い倫理性、豊かな人間性の形成や専門性の高い身体介護能力の
獲得等の観点からホームヘルパー養成研修カリキュラムを見直し、新たに別添1のと
おり「ホームヘルパー養成研修事業実施要綱」(以下「実施要綱」という。)を定め
たので、本事業の円滑な実施及び管下市町村に対する本事業の趣旨の徹底について特
段のご配意をお願いする。
本通知の施行に伴い「ホームヘルパー養成研修事業の実施について」(平成3年6
月27日老福第153号、社更第132号、児発第591号大臣官房老人保健福祉部長、社会局長、
児童家庭局長連名通知。以下「旧通知」という。)は廃止する。
ただし、本事業の実施体制の整備に要する期間を考慮し、平成7年度中については、
なお従前の例によることができるものとする。
また、平成4年4月1日以降において、平成7年度に実施しているカリキュラムの
残余分を継続して実施する場合についても、なお従前の例によることができるものと
する。
なお、「ホームヘルプサービスチーム運営方式推進事業の実施について」(平成4
年1月30日老計第12号、社更第19号、児発第71号大臣官房老人保健福祉部長、社会局
長、児童家庭局長連名)を別添2のとおり改正し、平成8年度から適用する。
別添1
ホームヘルパー養成研修事業実施要綱
1 目的
高齢者の増大かつ多様化するニーズに対応した適切なホームヘルプサービスを提供
するため、必要な知識、技能を有するホームヘルパーの養成を図ることとする。
2 実施主体
実施主体は、都道府県又は指定都市とする。
ただし、事業の一部又は全部を適当と認められる講習機関等に委託することができ
るものとする。
3 対象者
原則として、ホームヘルプサービス事業に従事することを希望する者、従事するこ
とが確定している者又は既に従事している者とする。
4 研修カリキュラム
(1) 本研修は、ホームヘルパー養成研修1級課程(以下「1級課程」という。)、
ホームヘルパー養成研修2級課程(以下「2級課程」という。)、ホームヘルパ
ー養成研修3級課程(以下「3級課程」という。)及び継続養成研修の4課程と
し、各課程のカリキュラムについては別紙1のとおりとする。
ただし、地域性、受講者の希望等を考慮して、必要な科目を追加することは差し
支えない。
(2) 各課程の位置付け等は次のとおりとする。
ア 1級課程
ホームヘルプサービス事業における基幹的なホームヘルパーの養成研修課
程とし、2級課程修了者を対象に、2級課程で修得した基本事項についてのよ
り深い知識と技術に加え、ホームヘルプサービスチーム運営方式推進事業の主
任ヘルパー業務に関する知識、技術を修得することとする。
したがって、2級課程の修了後、原則として1年以上ホームヘルパーとして
活動した者に対して実施することが望ましい。
イ 2級課程
ホームヘルプサービス事業に従事する者の基本研修課程とし、福祉サービス
の基本視点の理解、業務内容やサービス利用者に関する知識等の必要な知識及
び具体的技術について修得することとする。
常勤又はこれに準ずる業務形態(概ね、1日の業務時間が6時間以上で1週
間の勤務時間が5日以上、かつ、1月の勤務日数が常勤の4分の3以上の場合
をいう。)のホームヘルパーは、2級課程を修了することとする。
ウ 3級課程
2級課程へステップすることを前提としたホームヘルプサービス事業入門研
修課程とし、ホームヘルプサービス事業に従事するに当たって必要な知識と技
術のうち基礎的なものを修得することとする。
エ 継続養成研修
1級課程修了者の資質の維持、向上のために実施する次の4プログラムとし、
1級課程修了者は、原則として3年を経過するごとにいずれかのプログラムを
受講することとする。
(ア) チーム運営方式主任ヘルパー業務関連プログラム
(イ) 最新の知識プログラム
(ウ) 指導技術と介護技術プログラム
(エ) 困難事例対応技術プログラム
(3) 各課程の概要、受講対象者及び研修時間は次のとおりとする。
課 程
概 要
受 講 対 象 者
時間
1級課程
チーム運営方式の主任ヘルパー等の基幹的ヘルパーの養成研修
2級課程修了者
230
2級課程
ホームヘルプサービス事業従事者の基本研修
ホームヘルプサービス事業に従事する者又はその予定者
130
3級課程
ホームヘルプサービス事業入門研修
勤務時間の少ない非常勤ヘルパー、福祉公社の協力会員、登録ヘルパー等としてホームヘルプサービス事業に従事する者又はその予定者
50
継続養成研修
1級課程修了者の資質の維持・向上に必要な研修
1級課程修了者
設定された時間数
(4) 都道府県知事及び指定都市市長は、3級課程修了者が2級課程の研修を受講す
る場合、2級課程の研修科目及び研修時間のうち別紙2に掲げる研修科目及び研修
時間を免除することができるものとする。
5 研修時間
(1) 1級課程については、原則として1年以内に修了することとする。
ただし、地域の実情等により、やむを得ない場合については、2年の範囲内で修了
することとして差し支えない。
(2) 2級課程については、原則として8月以内に修了することとする。
ただし、地域の実情等により、やむを得ない場合については、1年6月の範囲内で
修了することとして差し支えない。
(3) 3級課程については、原則として4月以内に修了することとする。
ただし、地域の実情等により、やむを得ない場合については、8月の範囲内で修了
することとして差し支えない。
(4) 継続養成研修については、原則として3月以内に修了することとする。
6 修了証書の交付等
(1) 都道府県知事及び指定都市市長は、研修修了者に対し、別途定める様式に準じ
修了証書及び携帯用修了証明書を交付するものとする。
(2) 都道府県知事及び指定都市市長は、研修修了者について、修了証書番号、修了
年月日、氏名、年齢等必要事項を記載した名簿を作成し、管理するとともに、作成
後遅滞なく管下市町村長に送付するものとする。
7 研修会参加費用
研修会開催費用のうち、教材等にかかる実費相当分については、参加者が負担す
るものとする。
8 ホームヘルパー養成研修事業としての指定
(1) 都道府県知事及び指定都市市長は、自ら行う研修事業の他に当該都道府県、
指定都市の区域内において、社会福祉協議会、農業協同組合、福祉公社、学校法人、
医療法人、老人クラブ等が行う類似の研修事業のうち、適正な審査の結果別途定め
る要件を満たすものを、ホームヘルパー養成研修事業として指定することができる
ものとする。
(2) 指定されたホームヘルパー養成研修事業の実施者は、研修修了者に対し、別途
定める様式に準じ修了証書及び携帯用修了証明書を交付するものとする。
(3) 都道府県知事及び指定都市市長は、研修修了者のうち、6の(2)に定める名簿
への登録を希望する者については、6の(2)に準じ適正に取扱うものとする。
(4) 事業の実施場所が複数の都道府県にわたる研修事業(単に受講者の募集対象地
域又は居住地が複数の都道府県に渡る場合を除く)については、厚生省が(1)に準じ
ホームヘルパー養成研修事業として指定し、指定したホームヘルパー養成研修事業
については、各都道府県に通知するものとする。
9 その他
(1) 旧通知に基づく1級課程、2級課程又は3級課程を修了した者(旧通知9に基
づき1級課程を修了したものとみなされた者を含む。)は、本要綱に定めるそれぞ
れの課程を修了したものとみなす。
(2) 介護福祉士であって、ホームヘルプサービス事業に従事する者は、1級課程を
修了したものとみなす。
10 事業実施上の留意事項
(1) 都道府県知事及び指定都市市長は、本事業の実施に当たって、福祉人材センタ
ー、福祉人材バンク等との十分な連携を図るものとし、また、介護実習・普及セン
ターについても活用を図るものとする。
(2) 都道府県知事及び指定都市市長は、ホームヘルパーの人材の確保に資するため、
8に定めるホームヘルパー養成研修事業としての指定を積極的に行うものとする。
(3) 都道府県知事及び指定都市市長は、現にホームヘルパーとして活動している者
のうち、養成研修を受講していない者等が業務の内容に応じた資質の向上を図れる
よう適切な配慮を行うものとする。
(4) 研修の実施に当たっては、テキストに加え、副読本の活用や視聴覚教材の活用
等を図るものとする。
別紙1
ホームヘルパー養成研修事業カリキュラム
1 1級課程 合計 230時間
(1) 講義 計 84時間
ア 社会福祉関連の制度とサービス 小計 20時間
(ア) 老人福祉の制度とサービス 4時間
(イ) 老人保健・医療の制度とサービス 3時間
(ウ) 障害者(児)福祉の制度とサービス 4時間
(エ) 社会保障制度 3時間
(オ) 老人保健福祉の動向 3時間
(カ) 障害者(児)福祉の動向 3時間
イ 介護の方法と技術 小計 28時間
(ア) 介護技術の展開 4時間
(イ) 痴呆性高齢者の介護の実際 4時間
(ウ) 障害を持つ児童の介護の実際 4時間
(エ) 身体障害者の介護の実際 4時間
(オ) 精神に問題を持つ人々への介護の実際 4時間
(カ) 困難事例検討 4時間
(キ) 在宅ターミナルケアの実際 4時間
ウ チームケアとチームワーク 小計 20時間
(ア) ケアマネージメントの方法 4時間
(イ) ホームヘルプサービスチーム運営方式の実際 4時間
(ウ) チームケアの実際 4時間
(エ) 指導業務の必要性と方法 4時間
(オ) カンファレンスの持ち方と事例検討の方法 4時間
エ 関連領域の基礎知識 小計 16時間
(ア) 医学の基礎知識U 8時間
(イ) 在宅看護の基礎知識U 4時間
(ウ) 心理学的援助方法の基礎知識 4時間
(2) 実技講習 計 62時間
ア ケアマネージメント技術 6時間
イ 指導技術と介護技術の向上 30時間
ウ 困難事例等対応技術 20時間
エ 福祉用具の使用技術 6時間
(3) 実習 計 84時間
ア 痴呆性高齢者等処遇困難事例対応実習 24時間
イ デイサービスセンター実習 12時間
ウ チーム運営方式業務実習 16時間
エ 訪問看護同行訪問 8時間
オ 在宅介護支援センター職員との同行訪問 8時間
カ 公的関係機関見学 8時間
キ 事例報告の検討 8時間
2 2級課程 合計 130時間
(1) 講義 計 58時間
ア 福祉サービスの基本視点 小計 6時間
(ア) 福祉理念とケアサービスの意義 3時間
(イ) サービス提供の基本視点 3時間
イ 社会福祉の制度とサービス 小計 6時間
(ア) 老人福祉の制度とサービス 3時間
(イ) 障害者(児)福祉の制度とサービス 3時間
ウ ホームヘルプサービスに関する知識 小計 5時間
(ア) ホームヘルプサービス概論 3時間
(イ) ホームヘルパーの職業倫理 2時間
エ サービス利用者の理解 小計 14時間
(ア) 障害・疾病の理解 8時間
(イ) 高齢者、障害者(児)の心理 3時間
(ウ) 高齢者、障害者(児)等の家族の理解 3時間
オ 介護に関する知識と方法 小計 11時間
(ア) 介護概論 3時間
(イ) 介護事例検討 4時間
(ウ) 住宅・福祉用具に関する知識 4時間
カ 家事援助に関する知識と方法 小計 4時間
(ア) 家事援助の方法 4時間
キ 相談援助とケア計画の方法 小計 4時間
(ア) 相談援助とケア計画の方法 4時間
ク 関連領域の基礎知識 小計 8時間
(ア) 医学の基礎知識T 3時間
(イ) 在宅看護の基礎知識T 3時間
(ウ) リハビリテーション医療の基礎知識 2時間
(2) 実技講習 小計 42時間
ア 共感的理解と基本的態度の形成 4時間
イ 基本介護技術 30時間
ウ ケア計画の作成と記録、報告の技術 5時間
エ レクリエーション体験学習 3時間
(3) 実習 計 30時間
ア 介護実習 16時間
イ ホームヘルプサービス同行訪問 8時間
ウ 在宅サービス提供現場見学 6時間
3 3級課程 合計 50時間
(1) 講義 計 25時間
ア 社会福祉に関する知識 小計 7時間
(ア) サービスの提供の基本視点 3時間
(イ) 老人福祉の制度とサービス 2時間
(ウ) 障害者(児)福祉の制度とサービス 2時間
イ ホームヘルプサービスに関する知識と方法 小計 13時間
(ア) ホームヘルプサービス概論 3時間
(イ) サービス利用者の理解 3時間
(ウ) 介護概論 3時間
(エ) 家事援助の方法 4時間
ウ 関連領域の基礎知識 小計 5時間
(ア) 医療の基礎知識 3時間
(イ) 心理面への援助方法 2時間
(2) 実技講習 計 17時間
ア 共感的理解と基本的態度の形成 4時間
イ 介護技術入門 10時間
ウ ホームヘルプサービスの共通理解 3時間
(3) 実習 計 8時間
ア 在宅サービス提供現場見学 8時間
4 継続養成研修
(1) チーム運営方式主任ヘルパー業務関連プログラム 24時間
ア 1級課程の科目のうち、
@ 講義
ホームヘルプサービスチーム運営方式の実際(4時間)、チームケアの
実際(4時間)、指導業務の必要性と方法(4時間)、カンファレンスの
持ち方と事例検討の方法(4時間)
A 実技講習
ケアマネージメント技術(6時間)
イ 小グループによる討論(2時間)
(2) 最新の知識プログラム 22時間
ア 1級課程の科目のうち、
@ 講義
老人保健福祉の動向(3時間)、障害者(児)福祉の動向(3時間)、介護
技術の展開(4時間)、心理学的援助方法の基礎知識(4時間)
A 実技講習
ケアマネージメント技術(6時間)
イ 小グループによる討論(2時間)
(3) 指導技術と介護技術プログラム 32時間
ア 1級課程の科目のうちの実技講習
指導技術と介護技術の向上(30時間)
イ 小グループによる討論(2時間)
(4) 困難事例対応技術プログラム 26時間
ア 1級課程の科目のうちの実習
痴呆性高齢者等処遇困難事例対応実習(24時間)
イ 小グループによる討論(2時間)
別紙2
ホームヘルパー養成研修事業免除科目及び時間
1 講義
(1) サービス提供の基本視点 (3時間)
(2) ホームヘルプサービス概論 (3時間)
(3) 介護概論 (3時間)
(4) 家事援助の方法 (4時間)
2 実技講習
(1) 共感的理解と基本的態度の形成 (4時間)
(2) レクリエーション体験学習 (3時間)
3 実習
在宅サービス提供現場見学 (6時間)
別添2 (略)