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インターン


※島田誠 19960229 「人を用いる──アメリカのNPOはどうしているか」
 (千葉大学文学部社会学研究室『NPOが変える!?』,第3章)より

 アメリカのNPOの重要な戦力として学生のインターンがある。夏季休暇または
学期ごとに,大学生や大学院生がインターンとしてNPOの活動に参加している。
 「インターンとボランティア,いろんな区別の仕方があると思うんですけど,何
か形になるものをギブ・アンド・テイクでもらうのがインターン。一番典型的なの
は大学の単位。大学生でNPOで仕事をすることでワン・セメスターの単位はもら
える。夏の場合はサマー・インターン。学部によってはサマー・インターンを義務
づけることも。夏の間6週間あるいは10週間,NPOにいって実践の仕事をしてこ
いってことで。これは学部で決まっている場合もあるし,教授の裁量っていう場合
もあるでしょうけど。」(今田氏)
 「大学で一手に引き受けているっていうよりは,学部単位で,学部のなかにイン
ターンをマネジする人が小さい場合で一人いたり,大きい場合ですとそういう部屋
があって。そこにおたくの学生を使いたいんですけどって言って,募集を出す。特
に夏はサマー・インターンというかたちで,それはNPOにとって非常に大きな戦
力になりますから。学生の方も,オレはインターンやらなゃいけないみたいにさが
すと。それから修士課程のなかのいろんなプログラムでもインターンを義務づけて
いるところがあります。私が向こうで行った大学(UCLA)もそうだったんです
けど,2年間の過程の中で,その間の夏にはサマー・インターンをしないと卒業の
要件をクリアしたことにならない。有償でも無償でもいいんですけど。」(今田氏)
「学生インターンは,無給の場合が多い。卒業するにはインターンが必修になって
いる学生が専攻分野に関連したNPOなどで働くこともあれば,単に経験を積むた
めにインターンになる学生もいる。学生の関心とNPOが必要としている仕事が一
致していれば,両者にとってメリットがあることだ。」(柏木[1994:34-35])
 私自身アメリカにいた時に見聞きしたことだが,アメリカの教育機関への入学や
企業への就職の際には,成績の他に,推薦状や,履歴書の社会的活動の経歴を記し
た部分が評価される。インターン経験者は,進学や就職のための推薦状の作成をN
POに依頼することが多く,NPOの側でも推薦状の作成に対応している。この推
薦状は大変影響があるため,NPOもインターンの採用,マネジメント,活動の評
価には責任を持ってあたるのである。
 JPRNでは「インターン・マネジメントは,次のようなパターンをとっている。
採用段階では,口コミや大学のキャンパスなどに貼ったチラシなどをみて応募して
くるのを待つ。応募した学生には,履歴書と応募動機を書いた文書を提出させる。
これは,簡単なようだが,学生にとっては負担だ。やる気がなければ,この段階で
応募を取り消すだろう。
 履歴書や応募動機を示した文書は,スタッフの間で回し読みして,JPRNが必
要とする作業ができる人材かどうか判断する。そのうえで,面接をして,本人の希
望と一致するかどうか聞き,採用するかどうか決定する。こうして,何を,何のた
めに,だれと,どうやるのかということが確認されることになる。
 働く曜日や時間は,スタッフとインターンの間できめる。採用期間は,学期単位
で,毎週6時間以上ボランティアとして働くことになる。毎週月曜と水曜の午後2
時から5時まで,という具合に。試験や病気などの理由で休むことは認めるが,事
前に報告しなければならない。学期の初めにオリエンテーションを行い,学期末に
は感想を聞く。問題が起きた場合の処理の仕方などは,事前に文書で示し,合意を
とっておく。
 このような多くのプロセスを負担に感じるインターンもいるかもしれない。だが,
大半の学生にとっては,ボランティアとして時間を割いてやってくる意義を感じる
ことにつながっているようだ。いずれにせよ,団体としては技術や経験を積む機会
を与えており,学生は時間と労力を提供しているという,ギブ・アンド・テイクを
はっきりさせておくことが必要である。インターンや元インターンのなかには,進
学や就職のために推薦状の作成を求めてくる場合もある。これもインターンへのギ
ブのひとつとして行っている。なお,JPRNは,毎学期5〜8人程度のインター
ンを採用している。」(柏木[1992:55])



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