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介護保険最新情報(98年7〜8月)




介護保険最新情報(98年7〜8月)

 厚生省は、7月28日、新しい介護保険サービスモデル(事務局案)を介護保険の給付の審議をしている審議会の部会に案として提出しました。従来より最重度(要介護度6)の範囲を狭め、その代わり、30万円から36万円程度へ基準額の変更が検討されたようです。(厚生省は金額は発表していない。サービスモデルから計算して出た数字が36万円程度。一部新聞もこの36万円を報道している)。

サービスモデル最新情報 98年7月28日
 厚生省は、審議会に以下のような案を出した。

厚生省案
最重度モデル              当会独自の次ページの単価推計での試算
                     (1ヶ月あたり円)

早朝・夜間の巡回ヘルパー30分・・週7日 1570×1.25×2回×30.4日
昼間ヘルパー1時間・・・・・・・・週6日 3130×26日 土日は1.25倍
訪問看護・・・・・・・・・・・・・週2回 6160×8.6日
訪問リハビリ・・・・・・・・・・・週1回 一万円程度?×4.3回
(このほか6ヶ月に6週間のショートステイ) 9930×7日
                     合計 月36万円程度
                (ショートステイを使わない場合、30万円程度)

 今回改定の最重度モデル(案)では、ヘルパーは毎日2時間 (滞在1時間+巡回30分×2回)しか受けられない。
 しかし、介護保険では「訪問・通所系」(ヘルパー・訪問看護・リハビリ・デイサービス)の中なら自由に組合せできることが(ほぼ)決まっているため、このサービスの種類の範囲内なら、すべてヘルパーに交換できる。(ショートステイは別の系なので、交換できない)。すべてヘルパーにした場合、1日1万円(30日で30万円)程度の「訪問・通所系」の額から計算して、毎日3時間(月96時間)程度のヘルパー利用ができる。(介護保険単価=身体介護中心業務 1回1時間 3130円(予定))

(1月号より再掲載に加筆。なお、1月号の表は一部入力ミスがありました)
介護費用の推計に当たっての計算基礎(厚生省)
(正式には、12年度の予算が成立する11年度の政令で決まる)。

1−在宅サービス                    系
・ショートステイ  1人1回当たり6,160円   短期入所系

・デイケア     1人1回当たり9,930円   訪問・通所系
・デイサービス   1人1回当たり6,062円   月30万円程度
                        (系の中なら自由に組合せできる)
・訪問看護     基本療養費(5,000円)十管理療養費
          *一部訪問リハビリと代替
・ホームヘルプ   身体介護中心業務 1回1時間 3,130円
          家事援助中心業務 1回1時間 1,410円
          巡回介護業務 1回20分 1,570円
          *早朝、夜間、休日は25%加算、深夜は50%加算

・福祉用具レンタル 1人1月当たり1万円
          (7月の最新情報ではもう少し柔軟になる)

 介護保険の給付は項目ごとに上限が決められる(43条)。上限は11年度に出る政令で決まるが、仮に最重度の人で上限月36万円(98年7月時点の案)となった場合、(「訪問・通所系」の上限が30万円とすると、残りの6万円はショートステイ等別項目を使うしかない)。

平成9年6月25日全国介護保険担当課長会議資料より(1月号より再掲載)

V・介護サービス費用における1ケ月当たりの単価

@在宅サービス

要介護度I:盧弱のケース       6万円程度
要介護度U:軽度のケース   14〜16万円程度
要介護度V:中度のケース   17〜18万円程度
要介護度W:重度のケース   21〜27万円程度
要介護度V:痴呆のケース      23万円程度
要介護度Y:最重度のケース  23〜29万円程度:最新情報では36万円程度

サービスの具体的的例
*寝返り困難な最重度の要介護者が複数世代で同居している場合
○訪問介護         週14回訪問  9時間20分/週
○日帰り介護/通所リハビリ 週3回    18時間/週
○訪問看護         週 2回訪問
○短期入所生活介護     月1回入所  7日間

A施設サービス

特別養護老人ホーム      29万円程度
老人保健施設         32万円程度
療養型病医群等        43万円程度

(注)この他、医学的管理、リハビリが行われるとともに、福祉用具等のサービスが考えられる


REV: 20170131
『全国公的介護制度情報』 
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