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介護制度交渉Q&A




介護制度交渉Q&A

Q.自薦登録ヘルパーの時間数アップについて
 西日本のA県B市で交渉しています。大臣承認介護料で雇っていた自分の専従介
護者を、ヘルパー制度の登録ヘルパーにしました(市と交渉して在宅介護支援セン
ターの非常勤ヘルパーに自分専用に登録することができました)。
 自薦登録ヘルパーの派遣時間数は、従来からの他薦のヘルパーの時の週20時間
のままです。市には「時間数はこのままですよ」と言われています。どうすればい
いでしょうか。

A.自薦登録にする交渉前半では、時間数の要望は出さないようにするのがスムー
ズに自薦に変える鉄則です。では、自薦が実現したときにはどのように時間数を伸
ばす交渉に入っていくのかがご質問の主旨です。

 時間数については、市の課長などに、「来月まではこれ(週20時間)で我慢し
ますが、まさか、ずっとこのままの時間数で将来にわたって時間数が延びないなん
ていうことはないですよねえ」
「国の障害者プランでは、来年(98年)度、ヘルパー予算は55%アップなんで
すけど、○○市でも、それと同じぐらいは伸ばさないといけないのではないですか」
「他の制度は軒並みマイナス予算の中で、ヘルパー制度は特別な重要施策なのでこ
んなに延びているのです」と釘をさしておいてください。

 また、以下のように、付け加えてください。
「55%アップ分というのは、すべてのヘルパー利用者のヘルパー利用時間数が5
5%アップという意味ではなくて、1.来年度から制度を受け始める利用者の分や、
2.今、ヘルパー派遣時間数がニーズに対して極端に不足している利用者に当てると
いうのがヘルパー制度の主旨ですよね。」「厚生省は、ニーズに応じて派遣時間数
を設定するように指示していますし、上限を設けている市は撤廃するように指示し
ていますよね」
 このように言って「時間数を固定するという考え方は厚生省の指示に対する指示
違反だ」ということを課長と確認しておいてください。
 早急に、自薦登録ヘルパーの使い勝手をよくしながら(条件整備の話合いで解
決)、上記の確認ができたら「時間数の交渉」の要望書を市に出してください。

参考に10月号19ページの記事のコピーを載せておきます。「30万人都市の時
間数」をご自分の市に置き換えて計算して覚えておいてください。

厚生省来年度予算要求
ホームヘルパー(ガイドヘルパー含む)
 ゴールドプランに含まれるホームヘルパー(障害も高齢も含まれる)は、
9年度15万1908人が→10年度予算要求では16万7908人(11%アッ
プ)になりました。
 このうち、障害者分だけで見ると、9年度1万5500人上乗せが→10年度予
算要求では2万4100人上乗せ(55%アップ)(100億7400万円)にな
りました。
 全国で平均すると、人口30万人の都市では、48人のヘルパーが増え、うち、
老人分は22人アップ、障害分は26人分アップとなります。
 ヘルパー1人あたりの予算は、年84万円(国はこの50%を負担)で計算され
ています。これは非常勤の「週11時間労働」ヘルパーを想定したものです。
 仮に増える予算分全部が登録ヘルパーで増えるとすると、30万人の都市ならば、
週286時間(毎日40時間)分の障害者用登録ヘルパーが増えることになります。
(例えば、この市に1人だけ単身の20時間要介護の障害者がいた場合、この1人
に毎日20時間派遣し、残りの20人の障害者に毎日1時間ずつ派遣時間をアップ
すれば、来年度増える予算は消化されます。)交渉する際の知識として覚えてくだ
さい。

 介護制度の交渉の相談は、制度係のフリーダイヤル
0077−2329−8610 へどうぞ

 自薦登録ヘルパー等の制度化の交渉の話は、最優先で対応します。365日、朝
11時〜夜11時までお受けします。


REV: 20170129
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